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1.  普通の人々 《ネタバレ》 
まだ、若い時に一度見ましたが再度観賞。普通の人々の心理をさりげない演出で見事に映し出していた良作であると気づきました。かなり繊細な映画ですので、その繊細さを理解できるかどうかでこの映画の評価が決まると思います。現在、職場でこの映画の母親そっくりの人がいるので、次男のイライラがとてもよく理解出来ました。特に退部のシーンで母親と言い合いになる場面。「母さんが怒るのは人が自分より先に知っていたから」どうして退部したのか次男に理由を聞きもしない。フレンチトーストを捨てる場面といい、この母親は他人の気持ちなど考えたことがないのではないでしょうか?「人から私が幸せに見えるか」ばかり気にしている。だから溺愛していた長男が亡くなった悲しみも表せない。父親曰く「君は弱い人」だと言いましたが、私は「哀れな人」と思いました。次男が母親を抱擁するシーンですが、ラストやセラピストとも抱擁との違いを比べずにはいられません。この母親はわが子を抱きしめてやることも出来ないのです。そして、彼女自身もそんな自分に気づいたのでしょう。だから、何も言わずに去っていった。去っていくだけの理性があったのがせめてもの救い。離れて暮らすほうがお互いの為、なんて家族としては悲しいですね。
[地上波(字幕)] 8点(2017-12-03 15:12:10)
2.  フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 《ネタバレ》 
話題になっている小説、というので小説を読んでから観賞したのが良かったのか、私的には好印象。性癖の話が出てきますが、「性」に悩んだことがある人なら、結構、ぐっとくる映画なんではないでしょうか? ここまで極端でなくとも、普通の恋人同士でも「好きなんだけど性の相性が…」と悩む人もいるでしょう。「性」は「性格」と同じくらい大切だし。 「性」の不一致を普通の女の子がどう乗り越えるのか?その問題を普通に正面きって描いてみせたのは画期的だったかもしれません。 まあ、イケメン男のハーレークインっぷりは笑えましたが、内容がハードなのでソフトにする要素と考えれば許容範囲か?; 一方アナちゃんは可愛くていいですね~ちょっとあかぬけてないところが無防備っぽくていい。 処女だった彼女ですが、性に真剣に目覚めていく様は「少女→女」になっていく過程を見ているようで、応援したくなりました(契約交渉のシーンとか「フレーフレーアナちゃん」)でも、まだ「男を手玉に取る大人の女」にはほど遠い、といった感じが初々しくて良かったざんす(私しゃオヤジか;)
[DVD(字幕)] 7点(2016-12-19 22:45:09)(笑:1票)
3.  ブラック・スワン
ストレートで分かりやすい内容でした。久々に派手なアクションや奇抜な設定、謎解きなどがない映画を観た気がする。 ヨーロッパ映画みたいな雰囲気。芸術は自己表現であるがゆえに、常に情熱と狂気がともなう。私のように「テレプシコーラ(バレエ漫画)」にはまった人はおもしろいけど、興味のない人はつまらないかも。 ナタリー・ポートマンはオスカー受賞も納得の演技。 主役ニナの比重が7、8割占めるので、オスカーとるぐらいでないともたなかっただろう。 ビデオレンタルで観てもいい気がするが、舞台で大勢の人がいる時と一人の時(孤独)との違いや舞台の奥行き、黒鳥の見せ場の迫力などはスクリーンでないと味わえない。 バレエに関する基礎知識があった方が楽しめると思う(お勧め本は「私をバレエに連れてって」←別に宣伝じゃないけれど…;図書館でどうでしょう?;) 映画を支えきる力をもった女優(プリマ)に喝采を贈りたくなる映画でした。 
[映画館(字幕)] 8点(2011-05-15 10:46:52)(良:1票)
4.  プライベート・ライアン
ライアン救出を強いる参謀に言いたい。「それなら自分が行けよ」と。ライアンが一兵士だろうが要人だろうが関係ない。 救出が失敗したら、また別の部隊を送ったの?犠牲が何人でようとも?戦死者に対して国の態度は「感謝」ではなく「謝罪」であるべきだ。 話し合いや外交手段でなく、武力行使が「勇気」「愛国心」だと説く政治家や人々は「犠牲になるのは自分じゃない」と 思っているから言えるのではないか? 「戦争支持した人は戦争になった時、全員戦場の最前線に出兵する事」という法律を世界で作れば、戦争は激減するそうである。 私は自衛隊員の知人がいる。安易に「強力な武器をもたせてやるから行って来い(私は行かない)」と言う人達にいつも悲しみと怒りを感じる。 この映画に同様の感情を覚えた。 ラストシーン『今の平和は彼らの犠牲の上にある。私達は彼らに恥じぬ生き方をしているか?恐怖にかられ「正義」の仮面で安全地帯から新たな犠牲を強いていないか?』 そんな問いかけではないだろうか?私は戦場になど行きたくない。だから誰も行かせたくない。 戦争を生み出すのも、戦場に誰かを送り出すのも、私達なのである。代償はいつか自分に返ってくる。けれど止める事が出来るのも私達。絶対に忘れてはならないと思う。 (聞いた話だが、オハマビーチは米軍は汚点として記録から抹消しているらしい。他軍、民間の記録のみ。 海岸への上陸は満潮時にやるのが常識だが干潮時にやったなどetc、無能な上官のせいで地獄絵図となったから)
[DVD(字幕)] 9点(2010-10-30 01:09:56)(良:2票)
5.  ブロークン(2008) 《ネタバレ》 
B級低予算ホラーサスペンスだろう、とあまり期待せずに観ましたがなかなかの良作でした。低予算だろうに画面が綺麗なのでチープさがなかった。カメラワークも良い。監督がフォトグラファーと知って納得。「映画はお金をかけりゃいいってもんじゃない」がしみじみ感じる映画です。やっぱりセンスが大切ですよね~ 余計な台詞がないし、登場人物のオーバーリアクションもないのでリアリティがありました。謎解きというより感覚的なものが強いお話しです。「姉さんのマンションだ」の台詞を聞いた時は背筋がゾクッとしました。もう、半ひねり欲しかったかな~と思う一方、これ以上何かつけると下世話ぽくなっちゃうような気もするのです。個人的にはこういう雰囲気は嫌いじゃないです。
[DVD(字幕)] 6点(2010-04-02 11:44:41)
6.  ブーリン家の姉妹 《ネタバレ》 
「高級食材を使った高級料理なのにスパイスがイマイチ効いてない」って感じの映画でした。「タイタニック」みたく『史実を舞台設定にした愛憎ドラマ』なのですがドラマ部分が弱いのが残念。撮影、衣裳、役者は水準以上だからチープにはならないと思うので、もっとドロドロさせて欲しかった(ベッドシーンはいらんから;)映画の中ではアンが哀れでした。王を誘惑する時は自信満々だったのに、王妃になってからは常に脅えてかつての堂々とした彼女は見る影もない。結局、王妃キャサリンと同じ運命になるという残酷さ。後ろだてのない彼女は「離婚」ではなく「処刑」される。王妃だった期間は約1000日。男子を産んでも王が飽きれば同じ運命だったように感じる(あらゆる罪状においてアンは無実だった、という説も有るらしい)王は結婚を繰り返して梅毒の悪化で亡くなるんだから、さもありなん;アンの次に王妃になったジェーン・シーモアは世継ぎのエドワードを産んで亡くなる。エドワードは病弱で15才(多分;)で亡くなってしまう。初めに一瞬出てきた王妃キャサリンの娘メアリーが王位に就くが、父王の宗教改革を否定し、国教派300人あまりを処刑して「ブラッディーメアリー」と呼ばれる。その憎しみがこんな中で育っていったのかな~と考えると感慨深いものがある。もしかしたら、歴史性に頼り過ぎた映画なのかもしれません。史実をつきつめないなら、迷わず創作部分を思いきったものにしないと駄目じゃん。皆様おっしゃるように中途半端な印象。丁寧なのにパンチの足りない映画になってしまって惜しい感じ。
[DVD(字幕)] 6点(2010-04-02 10:19:55)(良:1票)
7.  ブラッド(2006) 《ネタバレ》 
深夜に放送していたのをリューが出ているので録画して観賞。な、なにもかもが中途半端な映画でした;新しい吸血鬼像をつくりあげようとしていたのかな?牙ないし太陽平気だし、死んでも灰にならないし…;どっちかというと血を吸うゾンビ?B級映画なりに頑張っていたのは分かる。努力は分かるけど認められるかというと別問題でして;雰囲気はよく出てたんだけど脚本がまとまってない印象。人間の時の説明に時間取りすぎかな。回想にして流すべきだった。その分復讐の部分を厚くすればよかったのでは?予算がなかったから、脚本をどんどん変更していったのかな?「リューの時間がとれない?じゃあ、あのシーンカット」「セットにお金がかかりすぎる。よし、他の場面に差し換えて撮影だ」みたいな?;ヒラリー・スワンクの「リーピング」みたく事務所や契約関係でリューが出演したような気がする。リューは可愛いしスタイル良い~v一番こけたのが警察官の父親。生きている娘に再会してあんなに喜んでたのに、「殺してすまない」と謝ると「ただの死体だ」。そ、それはないでしょパパン;あ、ふと思ったんですが、最後に蘇ったって事は他の吸血鬼も蘇っているのでは?評判良かったら「2」とかやるつもりだったとか?そ、それは…(以下同文;)
[地上波(字幕)] 3点(2009-08-31 15:58:50)
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