1. 僕と妻の1778の物語
《ネタバレ》 個人的には好きです。 TVCMの様に別に泣くほどの物語ではありません。しかしながら、眉村卓の小説を読み続けていたあたしには少々感慨深いものがありました。眉村と悦子夫人の実話を元にしたフィクションとして構成されていますが、劇中で使われた小説は全部実際に書いた内容と同じものを使っていて、ここに非常にアジがあるとあたしは思います。SF小説に関して全く分からない人にはあそこに出てくる小説が本当にSFなのかと戸惑う方も多いと思いますが、あれこそがSFであり、SFに内包されるメッセージやテーマが全て朔の心情、節子への想いで重ねられているというのが分かると、この映画が泣かせたり感動を呼ばせるものではなく、死を迎える者に対しての家族のあり方、家族に対しての死を悟った者のあり方、そういうものをひとつの例として見せてくれたもの、それがこの映画では無いかと思います。 映画そのものは思ったほど長く感じなかったのは、全体的に締まった映画である為で、それは良かったと思いますが、草彅剛の演技は残念ながらあたしは評価が出来ません。彼の持ち味はあまり大きく表情を変えない演技で、それが朴念仁的な役として非常に合っているのですが、感情を剥き出しにする演技でそれをアップで捉えた時に、変に浮いて見えてしまうんだよね。声に感情の抑揚が出ないのも残念で、それがあるともっと物語を引き締めてくれるような気がします。それと後半の病院で朔が小説を書いている間に取り巻く患者や病院関係者のあたりのシーンはやっぱり不要じゃないかな?それを奇異な目で見るのは良いとして、それを延々と引っ張るのは、周囲の見方を変えるシーンだとしても本当に必要だったか疑問が残ります。 [映画館(邦画)] 7点(2011-01-31 12:50:16)(良:1票) |
2. ぼくのエリ 200歳の少女
モダンホラーなんだけど、観終わった後に残る気持ちが”せつない”っていうのはちょっとビックリでした。 少年がヴァンパイアである少女を承知の上で受け入れる姿っていうのは、完全なる純愛の表現だと思います。そう考えるからこそ、モールス信号による二人の”会話”が、二人を隔てる壁であり、その壁を越える会話と見えるから微笑ましくもあり、同時に悲しくも感じました。 かなりやっている事はエグイと思うのだけど、PG12で抑えているというだけあって、表現は巧みだったと思います。(ホラー苦手なあたしがかなり食入って観たもんね。) イジメに関してはかなり表現が優しいと感じたのは日本人のイジメがもっと陰湿に感じるからかな?但し、あたしの子供の頃のイジメにかなり近い感じがあって、ちょっと嫌ではありましたけどね。 [映画館(字幕)] 9点(2010-11-09 22:42:00) |
3. ほんの5g
富田靖子にものすごく期待して観にいったのだけど、いざ観てみるとあまりパッとしない印象でしかなかった。物語が地味とかそういう問題では無いね。出てる役者はそこそこ上手いので、やっぱり演出なのかなぁ? [映画館(邦画)] 6点(2009-05-11 16:31:01) |
4. 亡国のイージス
結局、ハリウッド映画に模したものを作りたいって事なんだろうけど、いい加減、日本映画としての独自の進化を模索した方が良いではないかと痛切に感じた作品でした。ハリウッドの真似をするのが必ずしも良い映画を作るという訳でないというのがこれ見てると、良くわかるんだよね。役者は結構マトモなだけに本と演出の出来の悪さを思い切り感じるんだよね。 [地上波(邦画)] 5点(2006-10-30 00:02:09)(良:1票) |
5. 坊っちゃん(1977)
印象的にかなり雑な感じがありました。そんな筈はないんだけどね。部分的に妙に原作に忠実にしているのだけど、それが妙に地味でね。岡本信人さんのうらなりはちょっとイメージが違ったんだけど、見ているうちに引き込まれるんだよね。 [地上波(邦画)] 6点(2006-07-23 23:41:05) |
6. 僕の彼女を紹介します
《ネタバレ》 まぁ、こんなもんだろうか、ジャンル的にはロマンティックファンタジーなのかな? 面白い内容ではあるけど、”泣ける”かというと正直難しい。 唐突な展開で「ハイ、ここは”泣き”の部分ですよ」と 見せられてしまう感じが強すぎたのだろう。(この辺は完全に個人の好みになってしまうが) また、物語の内容的には面白いのだけど、 一番感動的な部分が彼が死にかけた時と彼の死んだ場面に見えてしまい、その後の感動部分が完全に弱い印象になってしまった。この辺にシナリオの拙さが見えてしまい、残念ではある。 もうひとつ、最近のハリウッド映画によく見られるが盛り込めるものを全て盛り込んでしまう、というこのやり方はやめた方が良いと感じた。 彼女は警察官だからといって派手なアクションが必要って事は無いと思う。特に彼が死んでからの刑事への転身後のアクションは返って、中身をぼやけさせてしまった感じがある。 この辺の感覚は微妙かもしれないけど、あたしが見た感じでは物語の匙加減を間違えた印象が強い。 あと、「ラブ・ストーリー」の時にも思ったが、どうしても話の展開が読めてしまう印象が強い。他の韓国映画にも似た所があるから、この辺はお国柄なのかも知れないけど、出来ればもうひと工夫欲しいところではあった。 「猟奇的な彼女」を見て、日本映画を研究してるな、と思い、「ラブ・ストーリー」のを見て、この監督が日本映画の結構影響を受けているかな、と思ったけど、この映画で確信に変わった。少なくとも、大林宣彦、森田芳光の影響は受けてる。他にも数名の監督の名前が浮ぶが、良い意味でも悪い意味でも影響を受け過ぎるきらいがある。 ラストのシーンは少々あざとかったと思う。「猟奇的な彼女」を見てる人ならばその展開電車のホームとチョン・ジヒョンの足元見せたらわかるのだけど、見てない人に何の事か判らないし。 まぁ、それが面白い場合もあるのだけど、期待を裏切らなさ過ぎだった。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-24 21:12:56) |
7. 僕はラジオ
実話をネタにしている映画で、お涙頂戴でもなく、あざとい部分も無く、劇場公開では損をしてるんじゃないかと思える程、地味な映画です。驚いたのはコーチの娘役の彼女。新人との事だけど思った以上に演技が上手くて、これ一本で終っちゃうと勿体無いかなー、なんて思ったりしました。主演のキューバ・グッディング・Jrとエド・ハリスの演技は当然ながら見事なんだけど、デブラ・ウィンガーを久々に見て、ちょっと感動(ショルタリング・スカイ以降見てなかったので)こんなに落ち着いた感じだったカナ?というのが印象。しかしアメリカには本当にいろんな感動を呼ぶ話があるね。それを素直に出せる環境があるのもうらやましいです。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 12:32:55) |
8. ボウリング・フォー・コロンバイン
いやー、予想以上の反響だね。下手なコメディより笑えるし、下手な感動作より泣けるし、感動もする。これはドキュメンタリー映画の強みなのかもしれないけどやっぱり人に訴えかける力は他の映画よりもあるよね。一番驚いたのはエンドクレジットで席を立つ人が全然居なかった事。老若男女問わず100人くらい居たと思うけど、誰一人立ち上がろうとしなかった。過去にそういうことがあったのは12年前に一度あるんだけど、55席の映画館でわずか7人の観客だからあまり比較にならない。(笑)カナダの家では家に鍵をかけない、アメリカでは鍵をかけるというのはプログラムにも書かれている事だけど、日本の都市部と地方(田舎)の違いを思い出しますね。あたしんところも田舎だから鍵をかける家は少ないんだよね。なんかそういう構造的な部分を考えさせられたのがあたしには大きいですね。あと、マス・メディアの実態についても考えされられたね。実際にあたしの住む場所の近辺で最近大きな事故があって、そこに取材カメラと現場レポーターが来ていたのだけどそれが映画の中で髪の毛のセットを気にしていた取材陣とよく似ていました。【kikaiya】さんがチャールトン・ヘストンへのインタビューは鼻につくと言う意見にはあたしは疑問。ただの広告塔に過ぎないとしても、それはNRAの問題であって、外部の人にはまったく関係の無い事だからね。逆にNRA内部の問題を露呈した形になって、あたしは良かったような気がします。全体的にはエンタテーメントとしてもドキュメンタリーとしても間違いなく良くできていると思う。ただ、ちょっと気になったのが映画の中で時折使用されていた記録フィルムと同時に語られる言葉について、間違っている、もしくは誤解を生むような映像なんじゃないかというのが幾つかある。でも映画として問題にしたい事は間違えてはいないから問題は無いのかもしれないです。 10点(2003-05-23 18:39:53)(良:1票) |
9. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
やっぱりパニック・ムービーの基礎を築いたのがこの時代のこう言う面白い映画なんだなぁと見ていてつくづく思いますね。 8点(2002-10-18 22:09:35) |
10. 菩提樹 リンデンバウム
これ、原作(少女漫画)の方が圧倒的に面白いんですよ。原作が好きでみたのだけど、印象が全然違ってみえました。 5点(2002-10-17 00:50:38) |
11. ボルケーノ
往年のパニックムービーを現代風にアレンジするとこうなるのかと言うような映画でした。ただ、どうしてもこういう映画に英雄を置きたがるのが辛いよなぁ。ちょっと設定に説得力も弱かったですね。 6点(2002-09-20 17:57:19) |
12. ポリス・ストーリー/香港国際警察
香港映画の特徴的な展開の早さが逆に良いテンポになっている映画です。ジャッキー・チェン主演の映画では小気味良くて好きなもののひとつです。 8点(2002-01-07 18:30:17) |
13. ホームボーイ
この映画、ミッキー・ロークを格好良く撮ろうとカメラが努力してるのは良く判るんだけど、シナリオが薄いし、ミッキー・ロークは相変わらず猫パンチしてる。で結末もなんか中途半端、救いはミッキー・ロークが打ちのめされるシーンの撮り方が良かったのか、ボロボロの姿が結構さまになっていたのと、クリストファー・ウォーケンの演技力の高さかな。それが見られただけでも良しとしよう(笑) 7点(2001-09-27 18:55:52) |
14. ホット・ショット2
個人的には河でチャーリー&マーチンの親子が競演しているのが良かったですね。ちゃんとツボも心得ているし。日本人にも判り易いパロディですよね。個人的にはもうちょっと捻っていてもOKなんですが(笑)・・・ 7点(2001-09-27 18:29:00) |
15. ホット・ショット
典型的なアメリカのバカ映画で好きですね。ちょっと日本人には理解が難しい笑いもあるけど、大方は良かったんじゃなかろうかと思います。 6点(2001-08-31 18:11:29) |
16. ぼくらの七日間戦争(1988)
角川の倉庫で眠ってた戦車を使いたいというだけで出来たような映画という印象が拭えないです。子供達の中では、宮沢りえは可愛いけど演技が上手くなくて、安孫子里香が演技が上手いけど可愛くない(笑)というのが妙に印象的でした。佐野史郎にしても加来千賀子にしても倉田保昭にしてもなんか演技が中途半端に見えたのは何故かな?倉田さんなんか熱演してるんだけどね。 5点(2001-08-20 18:41:34)(笑:1票) |
17. ポパイ
アニメをそのまんま映画にするとは思わなかったので最初びっくりしましたね。でもアニメと変わらない表現が使われていたので、楽しかったですね。 7点(2001-07-24 01:32:40) |
18. 星の王子ニューヨークへ行く
これ、上映されたときの字幕監修が景山民夫だったんだよね。放送コードギリギリでよかったんだけど、吹き替えだとただの罵声になっちゃって駄目だったね。でもジェームズ・アール・ジョーンズって何でも出るね。それが役者の幅を広げてるのだろうけど。 7点(2001-07-18 20:07:36) |
19. 火垂るの墓(1988)
原作者の野坂昭如が「わたしはこの映画を二度と見たくない」と試写会で言ったのが印象的でした。あの人、この映画見て号泣したんですよね。それぐらい出来が良かった作品です。あたしも見るたび涙腺が緩んでしまいます。ほら、これかいてるだけでもう目頭が・・・ 10点(2001-06-27 18:38:31) |