1. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 確かにそう言う面もある。カナダではとくに。 だけど、アメリカに内在する移民や治安の問題から、アメリカ合衆国そのものによる地理的恩恵の上に成り立ったカナダの社会も現実にある。 隣国では治安が良いのに、アメリカは腐敗している。という印象をすぐに持ってしまう人は、すぐに真に受けない方が良い。 すぐ隣は、メキシコも同じである。そこから不法に侵入してくる犯罪者や秩序や倫理を持たない移民に対しての自衛の手段が市民に与えられている訳で、単純な問題では無い。 こうした最強ランクに危険な国と国境を接し、かなりの広さで国境線を引くアメリカにはテロや犯罪を未然に防げなかった場合という概念もやはり存在する。 その事はむしろ、この映画のような視点はあまり関係の無いことでは無いのか?と言うのが素直な印象である。本当のドキュメンタリーならば全米ライフル協会は置いておいて、素直にメキシコの現状と合衆国の対応をフォーカスしアメリカをファイアウォールとしたカナダへの影響を追うはずだが、この映画はそうしない。 あくまでもドキュメンタリ風の風刺を、真実から作り上げているのは間違いないが、その切り口はどうしてもエンターテイメントであり、虚構だ。 言うまでも無く、このドキュメンタリーに表現されているのは、現実のアメリカに非常によく似た設定を持つ架空のアメリカのようなもので有り、銃を規制するかどうかはアメリカ単体ではなく、メキシコからの犯罪流入を抑止する力や、カナダを含む北米への拡散を含めた広範な力学になるため、全米ライフル協会や発砲事件の件数などは比較の対象では無いというのが正直なところだ。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-11 13:31:11) |
2. ポテチ
これはあかん。 良い話である。 [DVD(邦画)] 8点(2013-06-16 16:37:08)(良:1票) |
3. ボーン・コレクター
《ネタバレ》 おごりと言われて食べ放題の焼き肉店に入り、これでもかと色々なメニューを注文して最後にお腹いっぱいになる。必要以上に。 それぞれのメニューは標準的なそれよりも少し美味しくなくて、いっぱい乗っかっているお皿が嬉しいというイベントのようなもので、かというと満足度は低くないのだが、こんなだったっけという気がしないでも無い。 この映画もそんな感じだろうか。 何かニコ一三コ一の鬼盛りで結構お腹いっぱい。だけど満足度はそんなに低くなくて、それでも物足りない。けどお腹いっぱいでもう入らない的な。 [地上波(吹替)] 6点(2013-04-30 03:59:34) |
4. 星を追う子ども
《ネタバレ》 正月の夜中。一人モチを飲み込みながら、新海誠の切ないアニメを3連発である。除夜の鐘が鳴った後、雑煮の出汁を取りながら始まった新海誠ナイトは、いよいよ汁粉をすすりながらモチを飲み込み、最新作の放映が始まる。 あぐらの中心部で丸まる相棒と見入る監督のインタビュー。 「王道を狙った」 「まだ物語の奥行きを知らない子供達に見てもらいたい」 「冒険物の定石の希少性とジブリの例外」 という意味合いのキーワードに違和感と嫌な予感を感じはしたが、もう二本も見てしまったしと、猫と一緒に見始めた。 どう言う角度で見ても宮崎駿が昔作った創作動物を思い出してしまう小動物。山深い舞台、制服、異次元、どうしようも無く原っぱなど、正々堂々としすぎている。 「おい。これ以上はやばくねえか?」 と猫が心配を始めている。実は私もこれは、と心配になってきていた。SFの要素を無くそうと、一貫して片思いの息苦しさを書き続けていた作者が、いきなり冒険活劇をやり始めている事は大変な冒険である、それ自体が。しかもこれでもかとテンプレート化した設定をポコポコと組み合わせてくる。特殊部隊の追撃まで始まってしまうのだが、陰謀劇な雰囲気を纏う。 「陸自の説得力がスゲエな」 と、猫がスンス鼻を鳴らすが、そのディティールはいったいファンタジーの何に使うんだ?と猫科最弱のくせに手厳しい。SFとか軍モノ好きそうだしなんとしてくれるんじゃ無いの?と頭を撫でてやるが、じっとテレビを見つめるだけだった。 見終わってみると寓意であるとか、爽やか感であるとか、何となく切ないとか手堅い。しかし猫は不満な様子だ。テレビの前で砂を掛ける足つきをする。やめなさい。 彼の言わんとするところは商業作品の形態で習作をやってるのがずるい。何となく分かるが、私の不満は実はそこでは無く、作画にコスト意識の匂いがしたところである。これまでのジャブジャブと時間と金を掛けたような背景や色彩が無く、ロボアニメの量産型のような割り切りに残念な気持ちを抑えられなかった。 あれこれ考えてるうちに雑煮はできあがり、夜明け前のほんの僅かな時間を丸くなった猫を小脇に抱え寝て過ごす事にした。 [地上波(邦画)] 6点(2013-01-14 01:44:07) |
5. ぼくのエリ 200歳の少女
《ネタバレ》 うげぇ。これしか出てこない。 意図的にハーフスピードで区切られているとおぼしき間は、この映画の映像と様式を人間の世界にない美しさに昇華させて、そこに置き去りにしてしまった。 いや、違うな。置き去りにされたのはむしろ私の方で、この映画が一人で高い遠いところに行ってしまったんだと、見終わってから気づく。美しい情景に、凄惨な殺害が重なっているその場面に視線を保っていられなかったのは私。酷い有様になった死体が引きずられていく時だって、対比もせずに美しい世界は美しい世界のまま死体が引きずられていく。 この世界に嫌悪感と恐怖感を覚え、そこに近づくことが出来なかった。 美しい少年と少女の愛情は、何世代にもわたって何人にも引き継がれ続けていくのだろうか。それとも社会の高度化とともに彼女と彼女が愛した人間の居場所は消滅してしまうのだろうか。その寂しさをかみ砕けないまま、エンドロールが始まり私は黙りこくってお茶を口にすることしかしなかった。 だからホラー耐性、スプラッター耐性が低いとこう言う映画は全く楽しめなくて損をする。うわぁ気持ち悪い。 [DVD(吹替)] 4点(2012-05-01 02:28:13)(良:1票) |
6. ポルターガイスト(1982)
《ネタバレ》 そこそこ。 ストーリーは良くできているが、やり方がいかにも80年代。 品質自体は高くも低くもないというところではないかと思う。 スピルバーグっぽい流れと、あくまでも家族で観て親が怖がる子供を見守る風景というか、そういう優しさがあふれているところが私は好き。良い映画か悪い映画かというと、良い映画だと思う。 小さいときこの映画を観ていた私は、怖くなって振り向くと両親が笑いを返してくれて、何度も安心した。そう言う作品を作れるのがハリウッドの優しさだろう。物語に大切なことっていうのは大仰さや高みばかりではない。志って言うのはどんな方向を示していてもまっすぐなことが大事なんだと思う。 [地上波(吹替)] 6点(2011-10-08 03:22:38)(良:1票) |
7. 僕らのミライへ逆回転
《ネタバレ》 面白い。お勧め。 序盤の訳のわからないノリは結構好きだ。ジャック・ブラック的なお約束なんだろうね、ああいう壊れ方は。 中盤の映画リメイクから始まる騒動は、弱小チームモノ系のセオリー通りで安心して観ていられる。結構絶望的な状況のはずだけど、ふしぎな優しさがあって、トゲがない。映画撮影をしていく彼らを見ていて、著作権とか大丈夫なのか?って思っていたらまんまと訴えられるわけだけど、そんな彼らにもやっぱりちょっとした温情を何とか届けたいような気持ちに駆られる。とは言え、重大な犯罪行為だったりもするわけでやっぱりそのやりきれなさは堪える。 そう言う風にして何とか懸命に街を生かそうとする人々になんかスゴい感動してしまった。確かに序盤とそれ以降ではなんか風味が違うようにも思うけど、それが上手く雰囲気を作ってる。やりきれなさを少し和らげてくれる間抜けな主人公たちが居るからこそこの映画はすごく光っているんだと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-19 02:51:25) |
8. ぼくたちと駐在さんの700日戦争
面白いんじゃないでしょうか。良いと思う。続きがあっても良いかもしれません。 などと、簡単に他人の感想の尻馬に乗ってしまえるベタベタな良さと、知りもしない時代のノスタルジックな雰囲気が結構好きかもしれない。このさじ加減は結構巧妙で、リアルさをひけらかすようなところもなく潔さがあって良いと思う。 ハリウッド映画が、外国を舞台にした時代物のリアルさにそれほどこだわらないのだって同じようなものだ。欧米人が考えた日本の幕末を、タイ人やギリシャ人が見たらリアルかどうかなんてどうでもいいことだ。 この映画をこの時代ではない人が見たってどうせたいした区別がつく訳じゃない。文芸作品じゃないし、誰も注目しない部分に人的資源をつぎ込んでもおもしろさには影響しないところだ。それをやっても面白くもつまらなくもならないところ。文芸作品ならこだわるとこだけど。 何となくかつて存在した(様にみえるから不思議な)風景に、誰もが持ってるノスタルジー。なんかじわじわとどうでもいい妄想をできる。こういうベタベタで毒にも薬にもならないの大好き。 [地上波(邦画)] 6点(2010-06-13 17:55:36) |
9. ホワイトハンター ブラックハート
《ネタバレ》 イーストウッドらしいハリウッドらしくない秀作。イーストウッドの小説的な匂いを出す映画群の中には2,3年の周期的にさらに文学的な雰囲気を発する作品がある。この作品はまさにそのタイプで、これら作品は作中の人物誰かに共感や感情の移入をしなければヨーロッパの文芸作品以上の苦痛な時間が待っている。 本作では感情移入のための劇場的なテクニックは排され、人物像や心理描写と言った文字媒体的技巧が主に使われている。ここにあるのは映像媒体の情報を受け取って感じさせられることからの楽しみではなく、情報を読み取りそこから感想を構築して行く作業でありこれをしないと何も心に浮かばない。しかし映像は何もしなくても進んでしまうがために、それを意識させないぎりぎりのところで、映像的なフォーカスが組み合わされている。 集中力をそがないその配分は、おそらく偶然のものではなく計算されたものだろう。あたかも場当たり的に作られているかの様な作中の映画撮影は、確信的な巧妙な計算のうちに作り出され、それら技術的な組み合わせはあまりアメリカ映画的とは言えない配分ではないだろうか。 ともすればヤマオチ意味なしにすら感じられるこの映画が撮られたのは90年。カンヌでは85年のペイルライダー、88年のバード、本作とイーストウッドは文芸調作品で立て続けにパルムドールにノミネートされ、この頃すでにヨーロッパでは絶大な支持基盤を得ている。技術やキャリアにおいてはすでに絶頂期を迎えており、今後こういったハリウッド的な味を持たない映画を撮り続けるのは難しいのではないだろうかとさえ当時の人たちは思っただろう。 しかし、20年たっても2,3年周期で文学性と完成度の高い作品を作り続け、ハリウッド映画を見に来た客を煙に巻き続ける。アジア、アメリカ、ヨーロッパと全く違った印象を持たれているであろうことが実に面白い。 [DVD(吹替)] 8点(2010-06-06 17:48:39) |
10. ほしのこえ
《ネタバレ》 一人で作った・・・?すんんごいな、この人。 声優とかどうしたんだろいったい。その辺はよく分からないけどそういう人脈もきっとすんごい。 なぜか人型とか、エヴァンゲリオンみたいな生き物っぽい敵とか、とりあえず知ってるもので骨組みを作っていて、さらに男女関係の妄想を乗っけていくという作りには、組み合わせの妙っていうのかな、そういう巧さがある。 この話が大きな踏み台になって、いろいろなチャンスが舞い込んだだろう。ならロボットとか、SFっぽいギミックとかの出来があんまり良くない、その辺の日常で組み直しちゃえば?ってふと思ったら、そうか、それが秒速5センチなのか。 きっともう逢えないだろうっていう宿命というか、もっと冷酷に、逢えない事になっているというか。そういう絶望っていう物がラストに上手く仕掛けられてる。そこらへんの技術が凄い。結構うやむやなのに、見てる方が勝手にいろいろ考えることで勝手に見てる方が悲しくなっちゃうんだからたいしたもんだと思う。画の使い方とかだけじゃなくて不思議な間がある。それがなんだか分からないけどなんかあるんだろう、きっと。秒速5センチでリファインされてる。 さらにもう一回くらい、同じテーマで1時間くらいの短い映画が見たい気がする。どうしようもないくらいズキュンズキュン胸を痛めてみたい。 [DVD(邦画)] 6点(2009-12-31 02:38:59) |
11. ぼくらの七日間戦争(1988)
《ネタバレ》 そこそこ楽しいと思う。 子供の主張ももっともだ。というか、この映画に出てくる大人の駄目人間ぶりをみていると、大人が駄目なんじゃなくてこの映画に出てくるようなおかしな成人日本人が駄目なんですよ、と劇中の子供たちに教えてあげたくなってきてイライラする。 そういう風に作らないと子供が反撃するお話って作れないのはわかるんだけど、わかるけどやきもきするんですよね。 でも最近、作家が頭の中で想像したかのような「思考回路が分散的にしか搭載されてない大人」が昔より増えているような気がする。 今みるとつまらないだろうし、リメイクを作る技術体系が邦画には存在しないようなのできちんと作られることはないだろうけど、今この原作をベースにきちんとプロの作家である原作者と綿密に作り上げた上で、いい加減で乱暴に作ったクライマックスに逃げないリメイクを今やったらわたしは映画館で観る。 だけど、そうすると社会派ドラマシリーズのダイジェスト版みたいな陳腐で旬も逃がしてる映画になるんだと思う。 結局は自分の願望と発想がそういうレベルだってことにがっかりする。 [地上波(邦画)] 6点(2009-05-01 14:17:37)(良:1票) |
12. ドゥーマ
《ネタバレ》 何かの映画の予告編で見たんだと思う。チーターが人間に飼われて騒動を起こすとかそういう見せ方だった。普段ならDVDの本編のじゃまをする他作品の広告なんかみてそれをみたいな、なんてつゆほどにも思わないんだけれど猫科の動物が好きなので、実際に見てみることにした。 想像していたよりもずっと冒険にあふれていて、ずっとまじめでずっと楽しい切ない話だったと思う。親子の関係や、ペットとの関係、新しい友人との冒険といった子供に重要な要素がちりばめられていて、大人が見ても素直に感動できた。 チーターがこの地球上では人間のせいで絶滅の危機にあるという。 そういう現実を受け入れることが出来ない。人間も自然の一部で、それが作り出した人造物や営みも自然の一部、現実世界では淘汰なのだという異説を唱える少数派の学者が居ても良いとは思うけれど、心情的に許せる物ではない。 息をのむほどに美しい、チーターという種が死にゆくという事実が本当に悲しく切ない。 でもそんな現実をほんの一瞬でも忘れられる良い映画だった。 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-01-24 15:58:34) |
13. ポンヌフの恋人
すいません。引きました。 こういう生き方をしている人を思い浮かべてしまって、大丈夫かよ?って突っ込んだ。 こういうのより、歩いてあえる距離にすんでるのに長電話でだらだらポンヌフの恋人につっこみ入れて昼を過ごして、夜遅くまで一緒にお茶を飲んで過ごすような恋仲の方が好きだ。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-03 21:20:29) |
14. ホーム・アローン
冬にこれをテレビで見ると和みますよね~。 泥棒がかわいそうで大笑いですよ。もう罠とか覚えちゃってるから志村後ろ状態なんですけれど、いい気味よりかわいそうになっちゃって(笑) [地上波(吹替)] 7点(2009-01-02 15:07:33) |
15. 北斗の拳(1995)
《ネタバレ》 この映画を見て、投げやりな、そんな気にさせられたのは間違いない事実で、良く話すようになったクラスメートの女の子に電話を掛ける勇気が出なかったのはきっとこの映画のせいに違いない。きっとそうだ。 ケータイとか、メールだとか、そういうのがまだほんの黎明期だった。夜、彼女に電話を掛けるか掛けないか、それは非常に大きな問題でありほんとのところ非常にどうでもいいことでもあるのだが、便利な年代になってこないとそのあたり全然気がつかなかったりするからしょうがない。 悩んでいるつもりの時間の、使っているつもりになっている時間以上に速く進む時計はモーターが壊れているとしか思えないほど容赦がない。そんな時間を使っている位なら映画でも観ようと、昼休みの学食で急に始まった北斗の拳ゲームで二回目のジャギ様を出してしまった罰ゲームをカーキのバッグから取りだした。で、それが間違いだった。 丑三つ時にこれを見終わった時、俺はなんてことをしてしまったんだと、してもしょうがない後悔をひとしきりすると先送りにしていた風呂に入った。「あーしょーがねーな」と口先だけは気にしない。 髪を乾かして布団に入って具体的にてイラッと来たわけだ。何しろ観ている間のショックは、詐欺師に何度も胡散臭い説明をされている当惑に、だまされている実感が隠されているような物だったからだ。そしてようやく容赦なくこの映画を罵倒してやろうと思ったのは事実であり、やっぱめんどくさいから一瞬でやめたのも事実だけど良い判断。それを受け止める側の級友は一瞬で電話を切るだろう。 本当は映画なんか観ないで彼女に電話してしまえば良かったのだけど。 だけど後にわかったことだが、あのとき北斗の拳ゲームで勝った他の友達皆が何らかの形ですぐにこの映画を観ることになる。その呪いのビデオを観た友人は次の日口数が少なく、イライラしていた。そして全員が見終わった時、二度と北斗の拳ゲームが行われなくなった。全員が無言でお茶をすする止まった時間に誰とも無し、ぽつりとこの映画を語り始めた恐ろしい午後を僕は忘れない。 実はあの夜、同じ時間に彼女もこれを観ていた。6限が終わって二人だけで帰った夕方に、この映画が二人を結んだんだ。 とかそんな訳ないから。たのむから210円返せ。 [DVD(字幕)] 1点(2009-01-01 17:55:13) |
16. ホステル
《ネタバレ》 最悪だ。せっかくの休日が無駄になりそう。 なんでこんなの借りてきちゃったんだろう。 最高におもしろいとか言うから借りたけど、こんな物をわざわざブルーレイで出さないでくれよと・・・。 こういう疑似スナッフ映画を見て楽しいっていうのがすでにわからない。 作り物だからとかそういう問題じゃないと思うんだけど。 倫理的に変だ。 作り物だとか、映画だからとかそういう問題じゃない。演技だったら人間に電動ドリルを差し込んで苦しんでもがく姿を眺めて楽しんで良いのか?虐待やテロで爽快感を与える映像を作って良いのか?。そういう次元ではないかと思う。 拉致監禁して、拷問を与えて肉体を損壊して爽快になる。それにリアルだとかリアルじゃないとかの評価は自分の人生の価値を貶める様に感じる。 日本人なのに、海外で拉致監禁されてぐちゃぐちゃの肉片になるような殺され方をする映画が娯楽作品です、というのは北朝鮮問題なんかニュースを見て同情している自分に酔ってますと言っているようなもの。 またこんなものを見て快感を覚えたら、テロや災害で国家機能が停止したとき、発展途上国の映像で見るような特に目的もなく虐殺や略奪に走る暴徒になってしまう素養があるってことになりはしないかと少し恐ろしくなった。 後半はまだ見れるけど、なんかおかしくないかな。 [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 1点(2008-10-13 18:28:49)(良:1票) |
17. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 ただただ最高としか言いようがないです。 アクションシーンは対人、カーアクション、スタントすべて満点。 そして今回はパメラとヴォーゼン(だっけ)の攻防が苛烈に描かれていて、その一進一退の口げんかがものすごい。 台詞がアクションに変わってしまう緊迫の探索シーンは必見。 今回最大の見所は、ニッキーが暗殺者に追われるところ。 シリーズ最強の格闘アクションを見ることが出来ます。ところでニッキーが逃げ、暗殺者が追いかけ、ボーンが追いかける。このシーン、どうやって撮ってるんだ?っていう位カメラワークがゴリゴリと食らいつくのです。 ものすごい技術。 この3連作は、ドキュメンタリー的なハンディカム視点が売りなので、吹き替えにすると環境音が消えてしまって映像と音がぎくしゃくしてしまう。吹き替えの(台詞のミュート?)技術が全然進んでいないと言うことに気がついた。 セガールものや刑事物には絶対必須と思えるほどソースにマッチしているけれど、すべての映画に関してそうではないようだ。 ただ、酔ってしまうという方は吹き替えで見てみてはいかがでしょうか。 デメリットよりメリットの方が多いと思います。 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2008-10-04 18:03:34)(良:1票) |
18. ボーン・スプレマシー
とにかくすさまじいアクションに脱帽。 対人の格闘は前作よりさらに緻密になっていて、初期セガールを思わせる。 特に元同僚?を訪ねたシーンでは、技量の接近した相手との何でもありをかなりスリリングに表現。 刺殺、目つぶしをねらった攻防や小道具の使い方が上手すぎて手に汗握ります。 今作は前作のようなだんだんと明らかになる筋ではなく、目的に向かう筋なので、キャラ同士のやりとりが白熱化します。 スピーディな台詞回しが小気味良く、そういう部分の演出の巧さが光っています。 追い込まれてからのプロットも秀逸。ボーンと敵のパワーバランスの変化なども凄く上手く作られていて感心しきり。大満足でした。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-04 17:46:51)(良:2票) |
19. ボーン・アイデンティティー
ものすごいアクション。 マーシャルアーツ的な格闘を、ダンスに見えないぎりぎりのところで見せる巧さが凄かった。 話の筋も凄く良く、何で?って言うのが感情移入に拍車をかけてくれた。 スピード感も凄く、のめり込んだらあっという間にエンディングになっていると思う。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-10-04 17:39:14) |
20. 暴走特急
《ネタバレ》 とにかくすごい。 とんでもなく美しい動きで悪人がばったばったとボコられていくさまは爽快そのもの。セガール様の演舞もすさまじいですが、演舞以上に美しくテロリストがボッッキャンボッキャン往かされます。 終盤の追撃シーンでは、不意を突かれたセガールが床に倒され馬乗りされますが、そのシークエンスがすごすぎます。 倒されながらガードポジションをとり、相手が自分の顔にふれることが出来ないようにクビを抱え込んで、肘と足で相手に痛みを与えながら反撃、体を入れ替えてあとはセガール拳。 95年にこういう攻防を、映画の中でやってます。セガール様はマニアックな方です。当時の客には、「馬乗りされても無敵なだけ」と、まったく伝わってなかったと思います(笑) 動きも鮮やかですし、やっぱり初期セガールは良いですね。内容はそこそこ面白いですよ。ライバックが乗っていると聞いただけで心が折れてしまう敵軍団は必見。冗談かと思うくらい彼らのやる気がグダグダになります。映画でこれをやる豪腕が凄い。 [DVD(吹替)] 9点(2008-10-04 14:59:26)(良:1票) |