1. マルタのやさしい刺繍
村人がランジェリーに対して寛容になるその一瞬がどうもわからなくて、説得力に欠ける。特に誉めるところもけなすところもない。老人ものとしても凡作。 [DVD(字幕)] 5点(2013-02-08 12:05:04) |
2. マイレージ、マイライフ
《ネタバレ》 ライトマンの作品はどれも素晴らしく気が利いている。ジョージ・クルーにーにぴったりの監督だろう。今回もオープニングからビンガムの性格や仕事内容、アレックスの紹介までを鮮やかに見せ、ナタリーまでつなげる。この粋な導入部分と、繰り返される都市の俯瞰映像のテンポが見事。内容も説教くさくなることは決してなく(この辺はJUNOにも共通)、ほんのりとした苦味と共に「何かいい」と思わせる爽やかさが残る。ジョージクルーニーは勿論、ヴェラファーミガ、アナケンドリックス、とハマっていて素晴らしいキャスティング。エンドロールも実際にリストラされてしまったケヴィンが登場し、主題歌を聞かせてくれるところなど、どこまでいっても粋な映画であった。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-18 00:19:57) |
3. 舞妓Haaaan!!!
なぜこれほどの役者陣をそろえて(そして演技はまったく悪くないのにも関わらず)、これほどつまらないのか。当然脚本と監督が悪い。全てが思いつきとノリによって構成されており、全体を貫く構想が無い。逆にいえば、首尾一貫した思想がなければ個々の要素はギャグであろうがシリアスなシーンだろうがバラバラになるし、ただの思いつきにしか見えない。近年稀に見るひどい映画だった。 [DVD(邦画)] 1点(2011-06-25 21:20:42)(良:1票) |
4. マン・オン・ワイヤー
《ネタバレ》 良い点は、とりあえずすげーってなる点と、彼らの執念が伝わってくる点。そしてその空前絶後の離れ業の後の何とも言えない虚無感です。特にフィリップの友人の涙や「友情が終わった」という台詞、元恋人の愛がそこで終わったという発言は、なんだか寂しさを感じました。悪い点は、フィリップのただの自慢にしか聞こえない点。再現映像が多すぎて、実際の映像がほとんど無く、ドキュメンタリーというよりはテレビ番組っぽいという点。前者は、フィリップの自己顕示欲があからさまに示されるので若干の不快感を催すほどです。フィリップのオーバーリアクションと誇張した表現は信用性に欠け、綱渡り後に「有名になった」ことで有頂天になったとの発言はそれに拍車をかけます。しかしそれと対照的に、彼の友人達は至って冷静に語ります。特にジャン・ルイは偉業の瞬間を語りながら涙し、本作品のクライマックスと言えます。しかしあれほどcrazyな人間でなければ到底あんなことはできないでしょう。目を輝かせながら語るフィリップは子供のようです。綱渡りシーンは確かに美しいが、もっと観せなければこの映画の価値は半減します。この映画が一体何を見せたかったのかが分かりませんでした。それは少なくともフィリップの自慢話ではないはずです。アカデミー賞受賞も、(明示は全くしていませんが )9.11を否応なく想像させる「うまい」題材だったからなのではないか、と邪推してしまうのは私だけでしょうか。 [DVD(字幕)] 4点(2010-08-07 00:54:01) |
5. マンマ・ミーア!
設定はなるほど、と思わせますがストーリーと歌はいまいち。腑に落ちない部分が多く、カタルシスは皆無。へぇーって感じ。暇つぶし映画。でも暇つぶしにしては良質、という程度。 [DVD(字幕)] 4点(2010-06-27 01:21:38) |
6. マンダレイ
間延びしている観は否めず。しかしなぜパパが到着前に行ってしまったのだろう。時計の時間を決めるとこが伏線かと思ったが、5分前ならまだ大丈夫なはず…。 他にもバートも良くわからん伏線だったし、消化不良です。しかし凄いのはこのストーリーの切り口。上手い。一つのパラダイムから抜け出すことは難しく、突然の変化には誰もついていけない。大切なことはパラダイムの本質の理解なのです。 [DVD(字幕)] 6点(2010-02-22 18:03:56) |
7. 松ヶ根乱射事件
すごい作品だと思います。キャスティングといい脚本といい凄い。特にリアリティという面ではぞっとするほどの力があります。とはいえ冷静に考えればありそうもない話です。そのちょうど狭間をいくようなストーリーが最高。 序盤の小学生からぶっ飛んでますが、そのぶっ飛んだシュールさを維持しつつ最後までいけた希有な作品ではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-08 00:16:26) |
8. 街のあかり
つかみどころの無い映画なんだけど、色彩感覚や演出、演技などはもう堂に入ってます。好きです。最後のかすかな希望に未来を感じます。 [DVD(字幕)] 7点(2008-07-21 23:48:09) |
9. まぶだち
邦画において、青春映画の最高傑作。生々しいほどの感情。少年期の疾風怒濤の時期を少し乾いたタッチで淡々と描いています。押しつけがましくないし、すっきりしてるし、ほんといい映画。 [DVD(字幕)] 9点(2008-04-23 00:23:45) |
10. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 大好きな映画です。これはものすごい。リンチの世界観に引き込まれます。というよりリンチの脳内に連れていかれる感じ。 前半の「どうなるんだどうなるんだ」という期待感が後半、困惑に変わり、くるくるくるくる回されたあげく夢から覚まされる感じ。 支離滅裂な映画にみえますが、一回は普通に観て、二回目からは注意深く観るとリンチの緻密な計算が見えます。謎解きを楽しむ感じです。 直感で観ても面白いと思います。ラストの「お静かに」というシーンが非常に印象的。 [DVD(字幕)] 9点(2007-08-10 19:41:14) |