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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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21.  マジェスティック(1974)
要するに、農家をナメるな、という作品ですね。スイカ畑を経営するオヤジが、イザコザを起こして逮捕されるも、大物殺し屋の脱走騒ぎが発生。殺し屋とともにオヤジは逃亡するが・・・。という訳で、スイカ親父、殺し屋一味、警察の、三つ巴の争いというか何というか、↓ドラえもん様のおっしゃる、まさに郊外型アクション映画、どことも知れぬ田舎町で展開される銃撃戦とカーチェイスが、懐かしくも楽しい作品です。農場の軽トラが、飛んで跳ねて、まるでスーパーカーのように見えてくる。素性はよくわからぬながらもとにかく大物らしい殺し屋に対し、どうみても不釣り合いな、協力者としてつきそう謎の美女。このよくわからない関係が、とりあえず謎めいていて、イイんですな。そもそも主人公たるスイカ親父がナゼこんな強いのか、という謎は、「そういう敵も結構、謎ばかり」でこそ中和され、素朴にアクションを堪能できちゃうのです。と言う訳で、「♪スイカの名産地~」とか歌いながら、楽しんで観ましょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-12 08:39:57)
22.  マーシャル・ロー(1998)
他国に干渉し、他国との間にさまざまな軋轢を抱えながら、自国の平和と自由を維持することはできるのか? アメリカがテロの標的となり、国内で次々に多数の犠牲者が発生する前半に対し、後半は、戒厳令の発令、アラブ系の人々への弾圧が描かれていきます。自由が損なわれ、国内もバラバラになっていく、その姿は、「軍人」と「FBI」が廊下を互いに別方向に歩み去り、間に「CIA」が残される、という構図にも象徴されています。が、バラバラになっているうちが、まだしも相互批判の余地があって健全なのかもしれません。本当に恐ろしいのは、戒厳令すらも必要としない無批判な熱狂による暴走、の方でしょうから。そういう意味では、やや楽天的な見通しの映画なのかもしれませぬ。
[DVD(字幕)] 8点(2015-01-20 22:41:17)
23.  マルタの鷹(1941)
ハメットの「マルタの鷹」、私もその昔、推理小説をあさり出した頃に手にした時には、あまりに突き放したような愛想の無さ過ぎる描写(読者についてこさせる気があるとは思えない。読者が頑張ってついていくしかない)に閉口したクチなんですけれども。この映画、そういうとっつきにくいところのある原作を、なるべく状況を整理し伝わりにくいところは伝わり易く誰もが楽しめる作品に…なんてことはまるでしておりません。何がホントで何がウソやら、虚々実々、しかも得体の知れぬ人物が得体の知れぬまま断片的に物語に加わってくる。しかしやはりこちらは生身の人間が演じる“映画”ですから、無愛想でストイックな語り口ではあってもそこには独特のカラーが生じて、いくぶん親しみやすくなっています。H・ボガートの演じるサム・スペードは、冷酷非情な私立探偵というよりは、いくぶん人間臭い小悪党のような存在。物語の断片が最後には組み合わさり、ミステリとしてのある種の解決に導かれるとともに、それはさらに非情なる結末をも導くというところが、ハードボイルドたる所以でしょうけれども、ただ非情なだけではなくそこには“情”も浮かび上がり、スペードも含めてみんなが傷ついたのだな、と。これが原作に対する唯一のアプローチではないにしても、あるひとつの理想形と言える映画化作品ではないでしょうか。 <2017/7/30追記>冒頭から奇妙なほどサクサクと物語が進み、夜中に同僚の死の連絡を受けるスペード。彼の横顔があり、深夜を示す時計があり、そして背景には、風に揺れるカーテンが、どこか不穏な感じを表しています。そんでもってラストでスペードが真相を語る場面では、窓の外は明るく、どこかけだるく、やっぱりそこにはスペードの横顔と揺れるカーテンがある。まあ、見え透いた演出なのかも知れないけれど、でも何だかいいなあと思っちゃうのよね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-02 01:14:26)(良:1票)
24.  マシニスト 《ネタバレ》 
いや何、痩せてる俳優が必要なら、何もクリスチャン・ベールが苦労しなくとも、例えば私がもうちょい痩せた方がてっとり早い。実際、大学入学後に一人暮らしを始めて数か月後には、本作の彼と近い身長・体重になってた時期もあったさ。しかしだからと言って、私にこの映画の主演が務まる訳ではもちろん無くて、私にはこんな内側から滲み出るような狂気は無いのです(……多分)。異常な人間を主人公に、世界を彼の目から見て描いているので、現実とも幻想ともつかぬシュールな内容ではありますが、ちゃんとミステリらしい構成やオチを備えていて、納得感の方もしっかりと。そして衝撃的。この幻想譚が、幻想譚としての恐怖を充分に備えつつも、実は現実の再構成であるということ。その予想を超えた作り込みぶりに、ただただア然、いや参りました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-04-29 13:50:02)
25.  マンハッタン無宿
これは『マカロニ王子 ニューヨークへ行く』といった感じの趣向でしょうか。アリゾナからニューヨークにやってきた(前世期から現代にやってきた、と捉えても結構)保安課が、囚人の移送中に取り逃がしてしまう。そこで、右も左もわからぬ大都会を持ち前の厚かましさを武器に(?)囚人の追跡を行う、というオハナシ。実際、妙に説得力のある邦題(意味はワカランが)で、この邦題を考えたヒトはエライと思います。まあ追跡劇として見るとそれなりにお粗末ではありますが(引っ張った割にはアッサリ囚人を発見するしなあ)、そこはそれ、別角度の面白さ。演出の切れ味とか(冒頭のタイトルのバックで繰り広げられる先住民とのやり取り、まさにツカミはOK)、ビリヤード場の対決にバイクチェイスといった体を張ったアクションとか。さらには、サイケ調の大都会の風俗描写、これはもう文明批判と呼ぶ気も起らない、若干の悪意すら感じられもする描き方で、何か知らんが面白ければいいじゃないの、ってな感じ。プログラムピクチャー的な「中身の無さ」が実に素晴らしい、活きの良い映画です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-10 08:45:10)(良:1票)
26.  マッケンナの黄金
今となっては何となく怪しい記憶なのだけど、子供の頃、テレビで水野晴郎さんがこの映画をとっても嬉しそうに紹介していた(まあテレビではいつも嬉しそうでしたが)、その紹介の仕方が「この映画はレイダースの原点です」(まあこれはOKでしょう)、「ルーカスもスピルバーグも子供時代この映画をワクワクして観てたんです」(これは年代が合いませんね。“学生時代”の聞き間違いですかね)、「(有名なクライマックスの崖崩壊シーンについて)どう見ても国立公園ですよね。こんな撮影しちゃっていいんですかね」(どう見てもミニチュアなので、撮影しちゃっていいんじゃないでしょうか)。そんな感じで大絶賛されていたので、当時、私もテレビの深夜放送でたまたまやってた本作を見たハズなのですが、どうも記憶が薄い。で、今回あらためて観てみて、あーこんなトンデモ作品だったんだね、と、感心したり、あの“水野節”に納得したり。昔観た記憶が薄かったのは、明らかに行きあたりばったりなストーリーのためでしょう。この自由気ままテキトーな展開こそ、本作を冒険活劇たらしめているもの。西部劇よりもむしろSFに近いかも知れません。演出も自由奔放。吊り橋シーンで画面が歪んだり、激流シーンで妙な早送りがあったり。クライマックスの特撮の数々なんて、多少変でも押し切っちゃう大胆さがあってこそ、この大迫力。“ケレン味たっぷり”という言葉がふさわしい作品です。登場人物も癖があり、敵役だけど憎めないオマー・シャリフ、途中参戦ながら存在感を示すテリー・サバラス(このヒト、基本的に妖怪みたいですよね)。そんなハチャメチャな中で主役のグレゴリー・ペックがキリっと大まじめにヒーローの保安官を演じているのが、もう最高ですよね、あはははは……。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-01-14 11:34:15)(笑:1票)
27.  マチェーテ
刃物見本市、というか、凶器見本市、というか。いかにもアブナそうな物がたくさん出てきます。『用心棒』が「刀が勝つかピストルが勝つか」という興味であったならば、コチラは「刃物は銃の何倍スゴイか(いや銃もスゴイのだけど)」というノリで、残酷描写大安売り。もっとも、アノ“予告編”は“予告編”だけだから面白かったのであって、実際に映画にしてしまうと、“予告編”が持っていたカルト色は薄まってしまったのだけど(まあそもそも、本編より予告編の方が面白いってのはよくある話だよね)、逆に、意外に(予想に違わぬ“意外さ”をもって)、しっかりと構成されていて、ずいぶん練り込まれたバカであるわい、と感心しちゃう。ただ、デニーロがタクシー運転しちゃうサービスは、ちょっとストレート過ぎて、これは感心できなかったのだけど・・・
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-08-30 21:11:21)
28.  まあだだよ
クロサワ節炸裂。これは映画なのか。もはや、演劇の中継を観ている気分というか、いやそれこそ、カブキ中継でも観ている気分になるのですが。冒頭のカットなどは、「先生」の登場を、扉に固定したカメラと、画面外から聞こえる喧騒で表現するあたり、“映画の企み”と言えなくもないかも知れませんが、これとて、舞台演劇でもとりそうな手法。そしてあとはもう、演劇中継よろしく、一歩も二歩も引いたカメラが視線を適宜入れ替えつつ、俳優たちの演じる世界を捉え続ける、という趣向。しかしその中に時々、映画ならではの切り返しがあったり(壁だったハズの場所にカメラが置かれる)、時間や空間を超えてシーンが繋ぎ合わされたり。映画の内容は、いくつかの独立したエピソードからなり、(『夢』で見せたように)オムニバスに近く、その点では構成に弱さがあるかもしれませんが、もうそんなことどうでもいいくらい、おおらかな気持ちになる映画、でもあります。ジジイがビールを一気飲みするという、ただそれだけの手に汗を握るサスペンス。ラストシーンはほとんど『2001年宇宙の旅』。所ジョージは大役を見事にこなしてさすがだけど、坂東英二は変だ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-03-01 22:29:20)
29.  マーニー
赤色恐怖症?って何コレ『めまい』の二番煎じかよ強引な設定だなー。とか思いながら観始めたハズなのに、ふと気付くと夢中になって観ている自分がいる。いやいや意外に面白いですよ。単純に謎が提示されてそれを解決する、というタイプのミステリではなくて、謎ときの要素がいくつもあり、それだけに物語がどこに行きつくのかがなかなか見えない。それどころか、登場人物たちそれぞれの思惑が、事態を複雑なものにし、波乱とサスペンスを次々に呼ぶ、という趣向。というとホメ過ぎですかね。まあそんな大げさなもんでもないですけど、先が読めない分、ハラハラさせるシチュエーションが思わぬ形で登場することになり、我々を楽しませてくれます。と同時にヒッチコック自身もパツキン女優を好きに動かして楽しんでる訳なんでしょうけど。ただ、本作、あくまで娯楽路線のサスペンスで通して欲しかった気はしますね、最後に急に深刻ぶって見せたのが、やや違和感。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-13 21:45:41)
30.  間違えられた男
冒頭、ヒッチコックが現れて、「いつもの私の映画とは違いますよ、これは実話なんですよ」みたいなコトをおっしゃる。その語り口は、どうも“熊倉一雄のモノマネ”に聴こえてしまうのですけれど(そりゃ逆だろ、と言われようが何と言われようが)。うーん実話の映画化か、“実話”という言葉に弱いのよね、ワタシ。しかし、これでもかという逆光の中に立ったヒッチコックに、オドロオドロしくそんなコト言われても、まあ、あまり真に受ける気も起らず(笑)。実際、映画の内容も、ある日突然誤認逮捕された男の話、これは確かに実際の事件に基づくのかもしれませんけど、その描き方としては、実話の重み、みたいなモノを強調することもなく、ただひたすら「日常にひそむ恐怖」をサスペンスフルに描きだす作品でして。その意味では、(そりゃまあ、警察から逃亡したり、組織からも追われたりといった派手さは無いとは言え)むしろ、「いやいやこれこそ、ヒッチコックさん、あなたらしい作品じゃないですか」と言いたくなります。ここでも披露される種々のカメラテクニックは、まさに虚構としてのオモシロさ。警察嫌いのヒッチ先生が、警察の失態をネタに、一本楽しんで作った作品、ってな感じですね。おかげで、映画後半の裁判の過程(普通ならココに力点置きそうなもの)は結構、いい加減に描かれてる気も。あくまで前半の恐怖にこそ、ヒッチ先生も感心がありそうです。しかししかし、正直言うと、アメリカの良心みたいな顔をしたヘンリー・フォンダが追い詰められていく光景というのは、結構、「いい気味だ、もっとやれ」という気持ちになってきてしまうのですけどね、うふふふ。
[DVD(字幕)] 8点(2010-04-19 02:11:57)
31.  真昼の死闘
いかにも定番な邦題で、個性を主張することを放棄しておりますが、実際にはなかなか異色の作品でして。一見、“アメリカ製マカロニ”という感じですが、作品を貫くドライな雰囲気が何とも前衛チックで、さらに尼僧姿の女性がウロチョロするもんだから、もはや、ウェスタンというより、オカルト映画に見えてきてしまいます(しかもその役を演じているのが、シャーリー・マクレーンと来た日には・・・)。ひょんなことで、彼女を窮地から救った流れ者のガンマン、しかし彼女は実はゲリラ活動に関わっていてフランス軍に追われる身。という訳で、二人の(珍)道中がサスペンスフルかつはハードボイルドに描かれる訳ですが。列車爆破作戦や、クライマックスの戦闘シーンなど、アクション映画としての見どころも多いのですが、その一方で、先住民の矢で負傷した主人公が、矢を抜いて治療するという、ストーリー上はどうでもいいようなシーンも丹念に描かれたりしており、こういうシーンの方がかえって印象的だったりします。すべてのシーンが、主人公の男女二人の関係へと集約されていく巧さ、ですかね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-18 11:15:12)
32.  魔人ドラキュラ
ゴシック・ホラーという言葉がまさにドンピシャリ。ショック描写は無いけれど、雰囲気がいい、何ともいい。正直言えば、映画がもうすこし長ければ、というか、「謎の船が漂着~疫病が蔓延」というドラキュラがやってくるくだりがちゃんと描かれなかったのが、何とも惜しいのだけど、無いものねだりはやめましょう。何といっても、ドワイト・フライ。このヒト、あぶない。ドラキュラが魔人なら、こちらは変人。ある意味、涙を誘うものがあり(ははは)、このあたりも、歴史的作品ならではの感慨、でしょうか。さらに、ベラ・ルゴシは・・・ごめん、オカマっぽいかな。
[DVD(字幕)] 8点(2009-05-04 22:22:10)
33.  マッドマックス サンダードーム
私はこの映画には大変お世話になりました。学生の頃、試験勉強中についゴロリと横になってしまうと、なかなか起きられないものです。そういう時、「よし10数えたら起きよう」と決めて、1から数え始めると、「7」くらいでパッと起き上がるようにしていました。実に気持ち良く起きることができます(10まで数えきってしまうと、大抵起きられず、「もうあと10・・・」となりがち)。これは、この映画の、“3数えたらドアを開ける”シーンを参考にしたものです、本当にありがとう。それはともかく、前の第2作があまりにもブッ飛び、バイオレンスの限界に到達していたため、この第3作目はちょっと路線変更、という感じ(賢明と言えば賢明。同じ路線で2作目を超えるのは不可能)。亡き盟友バイロン・ケネディに捧げられた本作は、ハチャメチャ感が薄れ、その分ファンタジー色が強くなってますね。主人公マックスの描かれ方も、寡黙でながらも何だかオリコーサンな、いいヒト。映画音楽も、これまでのハードコア路線から、モーリス・ジャールのお上品なものに(電子楽器オンド・マルトノの柔らかな響き)。それでも何でも、極上のアクション、極上のバイオレンスはやっぱり健在、「最後は必ず正面衝突」という“マッドマックスの法則”を堪能できます。そういえば前作ではタンクローリーが車を引きずるシーンで『西部開拓史』の列車のシーンを思い出させたけど、本作でもスタントマンを機関車にぶら下げて、やはり思い出させてくれる(この映画にコダワリが?)。それ以外にも、走る車を次々に乗り移るシーンがいかにも西部劇っぽい(駅馬車か?)。かと思えば、ドロドロの中から顔がニョッキリ出てくるシーンでは、『地獄の黙示録』すら思い出してしまう(←こういうのは、コジツケでもいいのです。映画を観て、他の映画を思い出す、そのこと自体が楽しいのです)。というわけでこの第3作もまた大事な映画、忘れることはできません。では次回カキコミは第1作の予定、また後日。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-01-23 07:41:29)(良:1票)
34.  マッハ!!!!!!!!
新しいタイプの宗教映画ですな。あんだけバシバシ大格闘して、さらには「死ぬのは自分だけでいい」と命を投げ出して敵地に赴く主人公、その目的は「盗まれた仏像を取り戻す」。まさに信仰心のカタマリですね。この映画、出来不出来で言うと、だいぶヒドイんですけどね。例えばトランプでイカサマする場面、カメラをあちこち振り回して、いかにもイマ風の映画っぽく演出しているんでしょうけど、肝心のトランプにフォーカスを合わせられずボケボケ(ってか、フォーカス合わせる気、最初っから無いだろ)。家庭用ビデオの方が、オートフォーカスでよっぽど上手く撮影できまっせ。というわけで、細部には何の配慮も感じられない映画ですが、それでも何でも、やっぱり圧倒されちゃう。それはただ一点、「映画のために、ここまで体を張るのか」ということ。明らかに、やり過ぎです(笑)。この方向にはこれ以上、深入りしない方がいい(笑)。老婆心から、忠告しておきます(笑)。アクションシーンを別アングルから何度も見せるのも、映画としては反則だとは思いますけど、確かに別角度からも観てみたい誘惑に駆られるのも事実(笑)。でもしつこい(笑)。まあ、たまにはこういう映画を観るのも、刺激にはなってよいかもしれない。一言で言えば、「要するに宣伝がウマかった映画」、ではあるけれど、騙されても悪い気はしないし。ただ、せっかくアクションで早回ししないんだったら、他のシーンでもしなくていいよ。あと最後に、もうひとつ感じたこと、「どこの国でも、カワイコちゃんは可愛いし、悪者はワルそうな顔してるなあ ⇒ でもノンプラドゥ村のオッチャンオバチャンの表情はいい味出し過ぎ、まさに特筆モンだ」
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-16 23:46:03)(良:1票)
35.  マッチスティック・メン
いや、楽しかったですよ。例えばデヴィッド・フィンチャーあたりが酔っ払って、バリバリ陽気になって撮ったらこんな映画できそうじゃないですか。そういう映画「も」作れる男、リドリー・スコット。この人、職人だなあ。意外さの中にもなーんとも言えない切なさのある作品でした、が・・・しかし、考えようによっては、映画の作り手というもの自体が、本作の主人公みたいな、一種の詐欺アーティストみたいなものなのかも。映画の中の世界は、あくまで虚構、人工のもの、と知りつつも、我々は自ら進んでそこに引き込まれ、時にのめりこみ、現実を忘れ、こうやって切ない気持ちになったりもする。本当の人生の難問が映画を観て解決するわけじゃない(映画で解決するのはそもそも難問じゃない。解決したあるいは救われたなどと錯覚するのは単なるセンチメンタリズムにすぎない)んだけども、「それでも」、確かに我々を惹きつけて止まないものが確かにある以上、我々は自らその世界に足を踏み入れ続ける。そういった映画の世界を作りつづける世界の映画人たちこそ、真のマッチスティック・メン、だったとさ。でも彼ら自身が足を掬われちゃったり(!)しないよう、注意すべし。なんちゃって。
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:38:13)(良:1票)
36.  マトリックス リローデッド
空想科学映画ってのが有りますが、本作はさしずめ「妄想科学映画」。前作でアイデア出尽くしたらしく、もうほとんどタワゴトばかりの世界、あまり説明もないまま色んな設定が続出。もう勝手にしてチョーダイ。しかし映像の方は激しくぶっ飛びまくり、幾ら特殊効果の技術が進んだとは言え、目を疑うばかりです。要するにですね、わたしゃこういうの目当てに映画観てるんですよお。だから満足です。カーチェイスなんて歓声をあげたくなっちゃう程のハチャメチャさ。まあ、いささかセリフ過剰の説明臭さが映画の流れを損ない、アクションシーンとの絡みがチグハグになるという、極めて陥り易い症状が、明らかに現れていますが、ま、アクションが予想を上回るゴーカイさだったので(1作目の時にコレを期待してたんだ!)良しとしますかね。ところで、前半の変な踊りのシーンは、要りません。
8点(2004-07-03 23:19:02)
37.  マトリックス
こりゃまあ、どうしたって、「予告編で盛り上がったこの気分、どうしてくれるのか」と言いたくなるような肩すかしは感じざるを得ない訳で、いざ観ると「え?もっとスゴイ映像を期待してたのに??」と思っちゃう。でもそれは、あまりにもバカ映画魂にフィットし過ぎた映像を事前に見せられ、期待が膨らみ過ぎたから。やっぱりここは「よくぞやってくれた」と言っておきたい。ストーリーも「バーチャルリアリティーもの」と言ってしまえば何だかありきたりだけど・・・それを「オチ」として使っちゃあ確かにありきたりだけど、ここまで正面からバーチャルリアリティー世界を描いたのは大したもの。見た目に貧相なエージェント・スミスが「強敵」という白々しさもナイス。ウソっぽいアクションシーンや、スピード感を損なうスローないしブレットタイム撮影、この辺が本作の微妙なところでもあるのだけど、別にいいじゃない、作品のひとつのカラーとして受け止めたい。それに、何だか大味なだけの映画のように言われがちだけど、なかなか小技も効いていて、例えばマトリックスを象徴する、緑の文字が上から下へ流れていくあのイメージが、映画前半で「窓掃除の流れる洗剤」「滝のように流れる豪雨」といった映像で予告されている、というイタズラも。よくも悪くも映画のひとつの限界に挑んだ映画だと思います。過去の表現方法を流用した当たり障りのない「良い映画」を作るくらいなら、本作みたいなバカをとことんやって欲しい。その方向が間違ってりゃ淘汰されるだけだし、またそれが次の表現方法を生むエネルギーになろうと言うもの。
8点(2004-07-03 22:59:01)(良:1票)
38.  マスター・アンド・コマンダー
いやあ、すごい迫力。映像もそうだけど、音響がね。っちゅうか、音というよりは地響きなんだけど。映画早々ド迫力の海戦シーン、ボコボコにやられて、いきなり沈没するんじゃないかとヒヤヒヤ。でも戦闘が終わるとすぐ見事に修復されちゃう。これは何だか宇宙戦艦ヤマトを思い出させますね。映画の大半は船上か船中が舞台、多かれ少なかれ同じようなシーンが続く訳で、今時の映画にありがちな、トリッキーなカメラワークを発揮する場もなかなか無い。映画の観客も船に閉じ込められ続け、そろそろ船を降りたくなってくる。とそこへガラパゴス諸島。なんという爽快感、これはもうバッハの音楽でもかぶせるしか無いではないか。そうそう、音楽と言えば、この映画、クラシック音楽を多数引用してますが、何と言っても効果的に使われているのが、ヴォーン=ウィリアムスの「トーマス・タリスの主題による幻想曲」。これは見事にハマリまくり。よくぞ引用したね、こりゃ一本も二本も取られました。それはさておきこの映画、ラッセル・クロウが活躍しすぎる難点はあるとしても、観客を無理に感動させようと恣意的になってないところが好感持てます。あまり強く特定の人物に観客を肩入れさせようとはしていない(皆無ではないけど・・・)。おかげで、気がついたら映画の終盤では登場人物それぞれに、何となく思い入れができ、クライマックスは意外にも感動していまいました(意外だ)。う~む。何ゆえこれほどまでに互いを傷つけあって戦わねばならぬのか~。ところで、嵐のシーンもホントによくできていますが、監督がピーター・ウィアーと思って観ると、どうしても『トゥルーマン・ショー』を思い出してしまう??
8点(2004-03-12 23:13:12)
39.  マスク・オブ・ゾロ
イキのいいチャンバラやってくれてるだけでもう捨て難いですね~。単純に面白いし。ゾロが2代目を育てるという趣向ですが、先代がイギリス紳士のアンソニー・ホプキンスなのに対して、2代目襲名は、何とも正反対、色気ブリブリのアントニオ・バンデラス。何でまたこんなギトギト男を後継者に・・・。これはまるで、かつての名作を、とりあえず金だけかけてバカ超大作としてリメイクしちゃう昨今の映画業界の構図をそのまま投影しているかのような設定だ。「でも要するに面白けりゃいいんだろっ」という製作者サイドの深層心理の表れに違いない!と勝手に解釈。さらにはホプキンスの生き別れの娘も、これまた何故か(!)キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(こう見えて実は英国出身らしいので構わないっちゃあ構わないけど)。この2代目とこの娘のカップルは、まさに現代のハリウッドが総力を結集したかのような究極の濃厚さ。まさにこの時、一つの時代は終焉を告げたのだ(何のこっちゃ)。
8点(2004-01-12 16:06:34)(笑:2票)
40.  マイティ・ジョー
CGゴリラが大変よく出来てます。以上。・・・で終わるところだったんですが、クライマックスの観覧車のシーン、今まで大暴れしてたゴリラがなぜか突然、身を挺して人助けを。えーい何だよ突然、何か伏線はないのかい、まったくもう。・・・で終わるところだったんですが、観覧車を見上げるときのジョーの表情!! これがもうたまらなく「良い」のです。ゾクッと来たね。というわけで、このシーンがあるだけで忘れられない映画になってしまいました。
8点(2003-12-20 01:51:58)
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