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1.  麻雀放浪記
落語の「黄金餅」や「らくだ」を思わせる壮絶なブラックユーモアのラストで、思わず点を上げちゃう。それまで欠点と思っていたところを、ヨシッと思い返させてしまう。カタギの人が出てこないこと。真っ当な人々と対照させないと、彼らの異様さが浮き立たないのでは、と思っていたのが、その普通でない人たちだけを煮詰めることで、絶対的な狂気というか、麻雀に憑かれた人たちの地獄を(普通の人とは比べることの出来ない)見せてくれた。登場人物たちのストーリーが同時進行しないで、前半真田君、後半しのぶ嬢と分かれてしまっていることも、ラストの大勝負を盛り上げることと思えぬこともない。群像ものとして。ホント、映画は終わりよければ印象強い。麻雀勝負の周りをカメラはグルグル回るし、家の権利書も回る。高品格に風格。
[映画館(邦画)] 7点(2013-04-05 09:35:51)
2.  卍(1983)
作者の狙いどころが分からない。ユーモアと滑稽がまぜこぜになっている。原田芳雄を三枚目にしてユーモアを出すのはいいけど、女二人のやりとりはときに滑稽で、ありゃユーモアじゃないよ。切実さが今ひとつ分からないんだ。ラストの査問ごっこを見ると、理解しあえない、ってところが中心テーマのようだが、だとするとその前の女二人の関係がもっと納得できるようであってほしかった。滑稽に見えてしまうところがあるってのは、嘘っぽいってことで、つまり映画としての切実さに欠けてるってこと。海に向かって広角レンズで砂を投げるとこなんか図としてはいいんだけど、流れのなかで見ると薄っぺらく感じられる。難しいね、映画における充実って。
[映画館(邦画)] 5点(2012-08-18 09:20:11)
3.  マルサの女
伊丹監督の一番の業績は「情報映画」って新しいジャンルを作ったこと。一斉査察がドキドキさせたけど、調査の部分が興味深い。シーツの洗濯数から調べていったりする。それらの情報が大きいうねりを作ってくれないところがちょっと不満だけど、こういう題材を見つけてくる才能は抜きん出ていた、もっと大手会社の製作部に見習ってもらいたかった。ただせっかくドライに行ってんのに、山崎と宮本を人情で繋げようとしたりするのが分からない。この人はひどく自分の意見が映画に出ちゃうのを怖れているみたいなところがあって、ドライにいくか、さもなければ紋切り型でいくかってことになる。でもこういう「社会」を扱った作品だと、やはり自分の立場ってのがどうしても反映してしまう方が本当じゃないだろか。どっちかの側につけっていうんじゃなくて、両者の執念がキリキリと詰め寄ってるところをヒョイとかわすような視点があってもいいんじゃないか、などと思ったものでした。山崎努の役名が、『天国と地獄』でさかんに電話を掛けていた相手の「ゴンドウさん」というジョーク。
[映画館(邦画)] 7点(2010-08-28 09:59:58)(良:1票)
4.  マックス、モン・アムール 《ネタバレ》 
愛とは拘束なのか、いう問題を大島はずっと追い続けていて、夫は妻を拘束したい、妻はマックスを事実上拘束している、って図式。面白くなってくるのは誕生パーティのシーンからかな。カリエール好みの状況。犬の鳴き声で種類を当てているところにマックスの鳴き声が。上流社会とチンパンジーの取り合わせがカリエール的。シークエンスの終わりをアッサリさせてすぐ次につなげてうまさを出しているところが多かった。『戦場のメリークリスマス』ではフェイドアウトを多用していたと思うけど、今回はなかったんじゃないか。演出スタイルがどんどん変わっていくのが、まあこの監督のスタイルで、長回しの『日本の夜と霧』があれば、短いカットの『白昼の通り魔』もやってみる、といった感じ。探偵の二度目の登場「相手はサルでしたよ」がおかしい。鍵穴から覗けばいいのよ、と言われた夫も含めてすべて鍵穴に消えていくラスト、何かずるいって気もしましたけどね。
[映画館(字幕)] 6点(2010-05-10 11:57:42)
5.  マッドマックス2
ちょっと『時計じかけのオレンジ』的な未来予想図で、暴力の方面により“進化”したらしいSF。昔の缶詰だけに食料を頼っているのかな。ガソリンを求めて暴れ回ってる、っていうのが面白い。でも主人公の心意気みたいのは股旅ものに通じていて、未来へ希望をかけるような連帯には目をつぶり、一人荒野を行くの。義理を重んじ、しかし復讐のためには命の危険もかえりみない。かつてのヒッピーコミューンのイメージも重なってるか。追っかけは迫力あり。ローアングルで、時々クレーンの上下も入れて、満足する長さで。
[映画館(字幕)] 7点(2009-11-01 11:53:22)
6.  幻の湖
これを見た試写会は、私にとって忘れられない思い出。キネ旬の試写会に応募したら当たって、うわっラッキー、と期待いっぱいでイイノホールで見た。満員。だって橋本忍が、誰にも遠慮なく自分が最も書きたいものを書いて映画化したわけでしょ、期待するなってほうが無理。だいたい日本映画は冒険をしなさ過ぎると常々思ってて、作者が本当に作りたいものより、平均的な観客が60パーセント楽しめる企画ばかりが通っちゃう。これでは未来はないよ、と考えてたからすごく期待した。しかしすべてが裏目に出たようだ。こういう結果を見ると、臆病な企画しか出来ない企業の気持ちも、理解できなくはないなと思った。最初のうちは満員の観客も?となりつつも、なんとかついていこうと黙って鑑賞していた。なにしろまだマッサラな状態で、ただ橋本氏の名声だけを信じて見ているのである。まったく独自の因果律で登場人物が動く超前衛の作品なのだろうか、と皮肉でなくかなりマジに考えたところもあったんだけど、シロの幻が主人公を励ます目を覆いたくなるような陳腐な場面があったりすると、これはただ単純にひどい映画なのではないかという判断に近づき、また満員の観客も、おそらく同じような経過をたどって同じような結論に至ったらしく、中盤からはあちこちでプッという笑いが起こり、次第に遠慮がなくなり、後半の追っかけから宇宙に飛ぶあたりはもう爆笑の渦。こうなったらもう笑って楽しみましょうや、という気分が客席を一体感で包み込む。どよもす、というのはこういう状態を言うんだろうなあ、などとしみじみ思いつつ、私も涙を流して笑った。あんなに盛り上がった試写会というのは、後にも先にも経験がない。私が座った席の前のほうに関係者席があり、見間違ったのでなければ、藤村志保と江波杏子が招待されていて、藤村さんはじっと端正なお姿のまま鑑賞を続け、江波さんは豪快に笑い転げていた。それ以来ずっと江波杏子のファンである。映画が終わって退場していく人々の顔は、つまらなかったにもかかわらず、みな晴れ晴れと輝いていた。いま見直すと評価はいくぶん変わるかも知れないが、あの日の思い出を大切に取っておきたい。思えばこう時間が前後に跳ぶ話法は『羅生門』や『生きる』や『切腹』と同じで、やはり橋本忍の刻印は押されていたのだ。
[試写会(邦画)] 4点(2009-08-20 12:12:03)(笑:2票)
7.  マラノーチェ 《ネタバレ》 
題は「最悪の夜」ってことで、どこでその言葉が出てくるかっていうと、激しいホモのセックスシーンがあって、翌朝「うーん、ケツが痛い」って言いながら主人公が街を歩いているときに「最悪の夜だった」って出てくるの。変な映画見始めちゃったなあ、と半ば後悔しながら見続けていると、今度はラスト近くに本当の最悪の夜がやってくる。アメリカに不法入国したメキシコ人が、別の捜査で来た警官に過敏に反応してしまい、逃げ回り射殺される展開。白黒画面に緊張したサスペンスが走る見事なカットの連続であった。そう言えばこの監督『サイコ』をそのままのカット割りでリメイクしたこともあったっけ。サスペンスへの興味はデビュー作からあったんだ。それと異郷の地で言葉の通じない男同士の出会いって設定は、『パリ・ジュテーム』でそのまままた使ってた。ホモの愛の世界の微妙な味わいはよく分からないけど、優越した立場になってしまう白人の、不法移民に対する疚しさみたいなものも描かれていたような。
[DVD(字幕)] 6点(2008-08-06 09:21:56)
8.  マダム・スザーツカ
とりわけこのころのシャーリー・マクレーンは、雰囲気が江利チエミを思わせるんだよなあ。この人そう嫌いじゃないんだけど、熱演されるとちょっともたれる。まあ、そういう人物の役なんだけどね。代替わりの話で、終盤の哀感はたしかにいい。コンサートの裏で老いを自覚していくとことか、パーティをすっぽかされてるとことか。“時代”に入っていく少年ピアニストもいれば“時代”から出ていく老ピアノ教師もいる、ってこと。普遍化すれば“母親”の哀しみ。おかしかったのはエージェントの会話で、「彼はチャイコフスキーよりドビュッシーでは?」「日本ではそんなの関係ないんだよ」って。日本で異常なブーニン人気が起こってたころの映画だったか。
[映画館(字幕)] 6点(2008-04-10 12:17:35)
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