1. 未来は今
《ネタバレ》 コーエン兄弟の映画は、自分にハマる時とそうでない時の差がとても大きくて、この作品は残念ながら後者でした。アクの強さやブラックなユーモアを期待し過ぎていたせいか、普通過ぎて物足りないような印象。ストーリーに魅かれることもなく、現実とファンタジーの部分が水と油のように異質に感じられる等、最後までこの映画の良さを見つけることができませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2023-08-12 09:14:05) |
2. 緑の光線
《ネタバレ》 精神的に未熟で自意識過剰、場の空気が読めずに無神経な持論をズケズケ、周りの人間に気をつかわせまくった挙句それを何とも思っていない、痛いところを突かれたら逃げ出し、そして人前で泣く・・・。「なんなんだ、オマエは!」と怒鳴りつけてセーヌ川にでも蹴り落としてやりたくなるような女が主人公で、悪口の材料に事欠かないシーンが次から次へと出てきます。でもなぜか退屈でも不愉快になるわけでもなく、映画として楽しめてしまう、なんとも不思議な魅力を持った作品でした。 ラストシーン、やっと心からの笑顔が生まれましたね。「緑の光線が見えて良かった」から・・・だけではなくて、この瞬間、自分の心も相手の心も読めたから。「決してナンパではなく心から自分のことを思ってくれている」彼の心と、「この人とならやっていける」という正直な自分の心を読むことができてハッピーエンド。 緑の光線について話す老人たちのシーンでオチは見えた感じでしたが、でも良い締めくくり方でした。ただ、日没の瞬間なのに2人の背景がまだ明る過ぎて、別撮り感丸出しなのが何とももったいない・・・。 人々の会話や町の風景から聞こえる様々な音。まるでドキュメンタリーのような雰囲気で、フランスという国の空気感や国民性が伝わってくるようでした。 初めてこの監督の作品を観た時は「はぁ? 何これ?」と理解不能でしたが、なんとなく心の奥隅からじわじわと・・・。気になって何本か観ているうちに、この監督作品の楽しみ方が少しわかってきたような気がします。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-04 14:00:00)(良:1票) |
3. 皆殺しの天使
《ネタバレ》 つきあいの飲み会とかで、帰るタイミングを逸してしまって、もう帰りたいのに帰れない・・・ってパターン? もし「不条理なブラックコメディ」という解説を読まずに見ていたら、漂流教室やCUBEのような展開を予想していたかもしれません。それでも途中までは「これのどこがコメディなの?」と思いましたが、当時のブルジョアたちのバカバカしい常識やプライドを皮肉った心理劇とわかり、確かにこれはコメディでした(笑) [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-07-23 10:18:45) |
4. ミツバチのささやき
《ネタバレ》 まるで詩のような映像、メタファー的な表現、説明的過ぎないセリフなど、すべてが素晴らしくて、心から「あぁ、良いもの観たなぁ・・・」と思える作品でした! 少し精神的成長をみせるイサベルと無垢な少女のアンとのやりとりや会話がかわいらしくて、決して明るいテーマではないのに、BGM同様、長調的なムードに包まれます♪ 印象的だったのは、線路沿いに立つ2人の横を汽車が走り抜けるシーン。解釈はいろいろあるんでしょうけど、ここは理屈じゃなくて、映像としての高い芸術性を味わえればそれでいいんだと思えました。 父親の「ミツバチは巣の中で報われない努力を強いられ、幼虫の運命は過酷な労働が待つ・・・」みたいなセリフが最初の方とラストの2回出てきますが、これはきっと当時のスペイン国民の声を代弁しているんでしょうね。 この映画は、ただ雰囲気を味わうのではなく、しっかりとしたメッセージを、レベルの高い手法によって表現した、観る人の「鑑賞力」を磨いてくれる作品だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2015-10-25 07:18:29) |
5. ミリオンダラー・ベイビー
《ネタバレ》 マギーが寝たきりになるまでを前フリとするなら、長過ぎ&平凡過ぎて集中力が切れてしまい、おそらく作り手が表現したかった後半の部分も、自分の中ではなんとなくで終わってしまいました。途中までが2時間ドラマレベルだったのですっかりアタマがそのモードになってしまい、おかげで大した感動もなく、不愉快な後味だけが少し残った程度。なんだか感動を無理やり強要されたような、イヤな気分です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-06-07 21:29:40) |
6. ミクロの決死圏
《ネタバレ》 子供の頃に、ワクワク・ドキドキ・ハラハラしながら観ました。いま思えば、「体内を冒険する」という発想、素晴らしいですね。心臓が鳴る前に通り抜けられるか・耳の付近を通過中にハサミを落として大騒ぎ・博士が白血球に食べられるなど、見どころ満載で最初から最後まで目が離せませんでした。もちろん、今の大人が初見で楽しめるクオリティではありませんが、名作であることには変わりないと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-04 19:30:50)(良:1票) |
7. ミケランジェロの暗号
自分が、ユダヤとナチスの関係や、あの時代のヨーロッパ事情に疎いために、印象としてはいまひとつ・・・という感じになってしまいました。おそらくもっと、心理的な葛藤などが表現されていたんでしょうねぇ。ミステリーとしての内容は薄く、ラストも期待したほどではありませんでした。悪い映画ではないと思いますが、自分には合わなかった、そんなところです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-11-11 18:18:29) |
8. ミンボーの女
伊丹作品、相変わらず目のつけどころがいいですね。ただ、展開のほとんどが予想の範囲内で、驚かされるようなシーン・印象に残るシーンも特にありませんでした。こういうテーマをコミカルに描くことで口あたりはよくなりましたが、逆に軽くなりすぎたような気もします。あまり好きな作品ではありません・・・。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-16 23:14:58) |
9. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 ヒッチコックらしさが充分に堪能できて、ストーリーそのものも面白い、とても質の高いサスペンスだと思います。遊園地で絞殺するシーンは、「人を絞め殺すのって、こんなにも気持ちの良くないものなのか・・・」と思ったくらい、リアルでした。 [地上波(吹替)] 7点(2011-07-20 23:40:56) |
10. ミッドナイト・ラン
予想以上に面白く、ついつい最後まで見ちゃいました。デ・ニーロと会計士の2人に、いろんな人が絶妙なタイミングで絡んできて、飽きさせない展開でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-02 23:06:34) |