1. メリー・ポピンズ
《ネタバレ》 児童文学である原作は全て読みました。(映画に影響を受けてですが)そのためポピンズがジュリー・アンドリュースの顔で、言葉も彼女の声で、見えてくる、聞こえてくるのです。それだけ、役にぴったりだったのでしょう。嵐の日に明るいパラソルと共に街にやってきて、凝り固まった大人達の心を癒し、子供達の願いを叶え、夢を与えてまた風と共に去って行く。映画はミュージカル仕立てで、アニメーションとの合成、魔法(視覚)と音楽の相乗効果で、楽しい物語になっています。代表曲である「チムチム・チェリー」は何度聞いてもいい曲ですね。あと、ロンドンの夕景。つくりものですが、今まで数あるつくりものの風景の中で、自分はこの映画のあの夕景が一番好きになりました。ファンタジーのジャンルではトップクラスの映画だと思います。 8点(2004-03-29 15:34:14) |
2. メラニーは行く!
《ネタバレ》 この女優で見せ切るには、線が細いような。可愛くもあり、たくましくもあり、したたかでもあり、といった見せ方に、感情移入すべきところが、元旦那の方にいってしまった時点で、主人公のわがままぶりのみが目立つ形に。田舎を抜け出すこと、都会で一旗あげること、その野心も独立心もわかりますが、自分ならあんなにいい所なのにと思ってしまい(女性とはちがうので)、動機が伝わりにくいです。雷のエピソードは好きですがラストが読めてしまう描写になってしまうのが惜しかったです。それにしてもキャンデス・バーゲンってきれいですね。なんか昔のまんま。好きな女優さんなので、この再会はうれしいものがあります。 5点(2004-03-26 17:26:04) |
3. メン・イン・ブラック
お金と時間をふんだんに使い、大人のおもちゃをこしらえたような映画。短い上映時間中はそれなりに楽しめましたが、後には何も残りません。娯楽作だからそれでいいのですが。それはないだろうという設定を、それもないという展開で、それだって絶対にないはずだというお話にして見せ切る脳天気な挑戦にただ感心。ただ、コメディとしてのセンスは(アメリカ人にしか分らないのでは)自分の英語理解力が乏しい為にピンとは来ず。それでもあまり退屈しなかったのは視覚効果によるところが大きいです。黒づくめの2人も、サマになっていましたし。肩肘張らず、たまにはこんな映画もいいかもねのライトビール気分な作品ですね。 6点(2004-03-15 10:12:17) |
4. メメント
不思議な映画でした。時間と記憶をさかのぼる映画なんて、初めてです。最初は、とまどいを覚えましたが、観ているうちに、そのさかのぼり具合が、変な快感を伴ってきまして、ラストでは「なるほど!」と感心したり。でも、内容自体は閉鎖的です。面白く、映画的には魅せる要素てんこ盛り(ポラロイド写真、入れ墨、モノクロとカラーの転換)なのですが、たくさんありすぎて整理しながら観ると疲れるのも事実です。だから、感覚的に観ることをお勧めします。勘ぐったりせずに、スポンジみたいに、自然にのほほんと画面の情報を全部吸収して見た方が、面白いのではないでしょうか。 7点(2004-03-03 11:14:56) |