1. 遊星からの物体X
<トラウマ克服企画第三弾(※注・第一弾は「エイリアン」、第二弾は「シャイニング」っす。)>コレはよーく覚えてますよ。小学生の頃「E・T」を観るため、初めて映画館に行った時、予告編でやってたのがコレ。もぉ、怖くて怖くて、ホラー嫌いを決定づけられました。つうか、宇宙人と少年の交流を描いた感動作を観に来た純真な小学生に、何ちゅうモン見せんねん、ドアホ!・・・が、20余年の時を経て久々に再会。やっぱ怖い、つうかキモい。南極という閉鎖的空間が舞台って事で息苦しさ全開だし、特殊効果はやったらレベル高いし、エンニオ・モリコーネの「デンデン、、、、、デンデン、、、、、」って音楽も怖い(あんまり怖くて、途中から手元に置いてあったギターを持って、陽気なメロディを奏でながら観てました)。これってただのホラーではなく、「人間不信」のメタファーが込められてるんですよね。誰が味方で誰が敵(The Thing)なのか分からず、皆が疑心暗鬼になっている、っていう。ある意味スターリン時代のソ連とか、こんな感じだったのかも、なんて事を思いましたです。それとあさりよしとおのマンガ「宇宙家族カールビンソン」に出てくる「犬のジョン」って、コレが元ネタだったんだ。 [DVD(字幕)] 8点(2006-09-03 18:36:38)(笑:2票) |
2. 夢のチョコレート工場
うふふ~、楽しい作品。一介のチョコ会社に世界中があんなに熱くなってるところとか、バカバカしくて、奇想天外で良い。強欲やTVの見過ぎを戒める、という「教育的配慮」がなされていながら「くぉら~!悪い子はこぉだぁ!」とばかりにオシオキも容赦しない、という過激な毒も含んでいる。あーそして皆さんご指摘のウンパルンパ族!素敵過ぎるぞ。ところでこの作品のリメイクをするティム・バートンは「オリジナルは毒が薄まっている」と言ってたけど、これもそーとーキてると思うけど、これ以上のモノがティムの頭の中にはあるのか?ジョニー兄貴のワンカ氏共々、楽しみだにゃあ。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-09 18:25:06) |
3. 許されざる者(1992)
僕の場合「ダーティハリー」もセルジオ・レオーネとイーストウッドが組んだマカロニウェスタンも観たことないので(というより、クリント・イーストウッドの映画を観るのはこれが初めてなので)、ひょっとすると見当違いの意見かもしれないけれど、この作品はイーストウッドが自らのキャリア、すなわち西部劇のヒーロー、あるいは強い男(つまりは強いアメリカ)というイメージ(幻想)と決着をつけようとした作品ではないか、と思えた。例えばそれは、イーストウッド演じる老いたガンマンが馬になかなか乗れなかったり、銃の腕が落ちていたり、という場面、あるいは伝説のアウトロー、イングリッシュ・ボブが保安官にメタメタにのされた上に、実は過去の伝説がでっちあげであったことを暴露されてしまう場面に顕著に表れている。或いは「人を殺める」という行為に関する描写もそうだ。作品の中で彼は何度も、人を撃ち殺すことが英雄的行為でも何でもなく、ただ人の一生を「無」に返すだけのことだ、と繰り返し説く。僕はこの映画を観ながら、ジョン・レノンのことをふと思い出した。彼はビートルズ解散後に発表した「ゴッド」で「僕はプレスリーもボブ・ディランもヒトラーも信じない。神も、そしてビートルズも信じない」と歌ってファンを驚かせた。彼はこの歌で自分の中のビートルズと決別し、「もうあの楽しい頃、みんなで無邪気に夢を見ていられた頃には戻れない」と宣言することで、新たな一歩を踏み出そうとした。きっとイーストウッドも同じような気持ちだったのだと思う。この「許されざる者」はそんなジョン・レノンのソロ作品の多くと同じく、とても野暮な作品(つまり「そんなこと、わざわざはっきり言わなくてもいいじゃんかよー」と言いたくなる感じ)だと思うけど、その分、作り手の誠実さを感じる。 8点(2005-01-20 19:52:20)(良:2票) |
4. 油断大敵(2003)
「どこが良いの?」と訊かれるとちょっと困るけど「なんか良い」と思える作品でした、個人的に。んーと、たとえると、冬、何日も天気の悪い日が続いたのが、急に晴れて、それでもやっぱし肌寒いんだけどちょっぴし嬉しい、みたいな(春の晴れた日じゃないところがミソ)。泥棒と刑事の奇妙な友情という縦糸と、妻(母)を失った父と娘という横糸がうまく結びついてない、とか、もっともらしく欠点を挙げることはできなくもないけど、ま、いーじゃん、別に。駐在出身の人の良い刑事を演じる役所広司と、泥棒だけどどこか憎めないネコを演じる柄本明はハマリ役だし、娘を演じてた二人(菅野莉央・前田綾花)も、いかにもな美少女って感じではないけれど健気さが可愛らしくて良かった(個人的な事情ですが菅野莉央は僕の二番目の姪っ子にそっくりで妙に親近感を覚えてしまうのです)。あ、あと舞台になってる片田舎の雰囲気がすごく良くて、台詞に出てくる「~だいねぇ」という地方語も心地好かった。これって群馬が舞台なのね。何だか最近の良い邦画ってどれも群馬で撮影されてるような気がするなー。茨城県民としては、ちょびっと悔しいぞ。 7点(2004-12-12 19:17:10) |
5. UFO少年アブドラジャン
うううっ(泣)平均点下げてごめんなさい。どーやらワタクシは他の皆様に比べココロが汚れているようです。んでも、あのUFOがヨタヨタ飛ぶシーンは何だか切なくて好きなんですよねえ。 5点(2004-03-06 21:27:52) |
6. EUREKA ユリイカ
《ネタバレ》 まず、その「映画的」な映像に心奪われました。さりげないシーン、例えば(連続通り魔事件の犠牲者が出たことを示す)女性の靴が川をツツッと流れてくるシーンや、旅に出発する前に4人が佇む所などが猛烈に印象的で、3時間を超える上映時間が、とても短く感じられました。ストーリーもただ重苦しいだけの話でなく、ある種の爽やかさが感じられました。事件のショックで現実から目を背けていた主人公(役所広司が好演)が、もう一度生き直そうと旅に出、そして、同じく事件のショックから狂気の域に足を踏み入れてしまった少年に対して語りかける、ギリギリの言葉。勝手な想像ですが、この狂った時代にただ流されるのではなく、敢えて踏みとどまろうとする意思と決意のようなものがこの作品に込められていたように思います。<ネタバレありの追記>:僕がこの作品を観た時唯一違和感を感じたのが、連続殺人の犯人があの少年だったという点。「そう思わせておいて実は…」という展開を予想していたというのもあるし、大体いくらフィクションとは言え、悲惨な事件の被害者をあんな描き方して良いのか?という思いがあったので。ただ、最近新聞で読んだのですが、例の北オセチヤの学校占拠事件の元被害者の子供たちの中には鳥の雛を虐めるなど、犯人たちの行動を真似ることによって自分たちの受けた恐怖を克服しようとする兆候があるのだそうです。それと照らし合わせると、あの少年の行動にもリアリティを感じます。でもやっぱ、ていうかだからこそ、子供に辛い思いさせちゃ、だめよ。 9点(2003-12-06 16:15:10)(良:1票) |
7. 雪の断章 情熱
うっ・・・こ、これはどうなんでしょう。さるジャズ喫茶のマスターにお薦めいただいた作品なのですが・・・。いや、確かに冒頭のシーンとか素晴らしいし、斎藤由貴も可愛いんですよ。でも、お金持ちの家族がすげーやな奴らだったりするところとか、何か大昔の少女漫画のようだし・・・うーーん、修行が足りんのだろうか・・・。 4点(2003-11-19 18:41:41) |
8. ユー・ガット・メール
「そんなんありか?」的な偶然とかなり強引な展開の話だったけど、細かいところをきちんと作っているせいか、そんなにイヤな感じはしませんでしたね。音楽が可愛くてよかった。あと、「ファイト!」とか言いながらカンガルーパンチをするメグ・ライアンも可愛かったです。でもトム・ハンクスのHNの「NY152」って何だったんだろう・・・身長? 7点(2003-06-15 22:20:31) |