21. 八日目の蝉
《ネタバレ》 誰がどういうことを考えてそうなってしまったのか分からないのだが、最大の敗因は、井上真央の側に重点を置きすぎてしまったこと。●原作では、まず逃亡時の部分を全部一続きにまとめることにより、先がどうなるか分からない、どこから誰が追ってくるか分からない主人公の不安感に読者を巻き込み、また逃亡終了の際のあっけなさ、容赦なさを際立たせることができた。しかも、そこから現在の話が始まることにより、自分が物心ついたときにはすべてが終了していて、その十字架を背負わされることになった、娘にとっての環境の理不尽さをも実感させることができた。この作品では、同時並行の形をとることで、永作の側は単なる過去の回想同様の扱いになってしまっている。裁判後(出所後)の永作が完全に無視されているのが、その象徴。●ラストの部分は、ほとんど別作品といってもいいくらい改変されているが、とりあえず、物語の最大のクライマックスである、岡山港でのすれ違いの場面を奪ったのはなぜなのか。また、娘が新たな視野に気づくのが、「その子はまだ朝ご飯を食べていないの」というたった一言であるところに意味があるのに、現像された写真などという分かりやすすぎるアイテムを持ち出しているのは、見る側をなめているとしか思えない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-09-15 01:42:50) |
22. 夜を楽しく
設定はオシャレで面白そうなのに、同じようなやりとりの同じようなシーンが繰り返されて、何となく何も起こらないままに終わってしまったような感じ。大体、主演の2人がそもそもそんなに魅力的に見えないのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-10-22 02:24:53) |
23. 夜霧のマンハッタン
レッドフォードとデブラ・ウィンガーを投入しておいてこんなドタバタ・サスペンス・コメディとは、こんなことが許されていた時代もあったんだね。謎の持っていき方の方向性が次々に変わっているので、サスペンスとしては破綻しています。大体、検事と弁護人が仲良く一つの事件を解決するなんてのがそもそも無茶だよな・・・。そうはいってもやっぱり可愛いデブラに4点。 [DVD(字幕)] 4点(2008-04-24 02:52:40) |
24. 用心棒
狭い町中で似たような登場人物がチマチマ動いているだけだし、殺陣は少なめでほとんどはボソボソした会話だけだしで、大きく期待はずれでした。いろいろな意味で、これを超える時代劇はいくらでもあるんじゃないでしょうか。司葉子に4点。 [DVD(邦画)] 4点(2007-09-22 22:19:02) |
25. 洋菓子店コアンドル
《ネタバレ》 主人公の造形がどこまでも雑で、安直。蒼井優ちゃんの芝居がこれほど空回りしている例も珍しい。江口洋介は、登場時にはなかなかの寡黙な迫力があるのに、その後物語上まったく効果的に使われていない。実は一番場を引き締めているのは江口のりこだと思うのだが、途中からは放り投げられっぱなしのようなひどい扱い。というわけで、いろいろとグダグダな内容でした。唯一ドラマ的な面白みを感じたのは、公園での「別れただろ」「別れてない」のやりとりくらいでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2023-04-26 01:54:13) |
26. 予期せぬ出来事
一応はグランドホテル形式にしたかったんだろうけど、中身がまったく伴っていないというか・・・こういう作品の場合、登場シチュエーションが限定されるわけなのでそれだけ登場人物の背景掘り下げも必須になりますし、また脚本の腕も大いに試されますが、それがまったくありません。みんな似たような芝居の似たようなシーンの繰り返し。また、話が進むごとにテイラー&バートンのパートに集約していくのも、他パートのネタ切れを強く想像させます。つまり、登場人物と役者を揃えた時点で、制作側が目的を達してしまったということですね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-05-29 00:12:42) |
27. ヨーク軍曹
前半は延々と起伏の乏しいホノボノ描写が続き、後半はえらく都合の良い戦場描写になってしまう。見所がどこにあるのか分からず、とてつもなく長く感じました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-03-24 00:26:30) |
28. 夜の道
びっくりするほどスリリングさがなく、困難ミッションならではの必死感というものがなくてえらくのんびりしている。脇役の絡め方も中途半端で、かえって主人公の足を引っ張っています。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-03-06 01:25:09) |
29. 夜の騎士道
筋だけ聞くと、欧州らしい粋なラブロマンスっぽいのですが、描写がやたら騒がしくダラダラしていて、内容に合っていないのです。ラストシーンありきで、作品が筋を追いかけているように見えます。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-06-29 23:27:31) |
30. 夜のピクニック
《ネタバレ》 80キロハイクといいながら、歩いている人たちに、疲れもなければ、堅実感もなければ、逆にテンションの高さもない。その辺をぞろぞろ歩いているだけです。なので、前提の設定に説得力が全然ありません。延々と高校生の雑談を聞かされて終わりかと思っていたら、ラストのゴール前の倦怠感にあふれた描写だけは、生々しさがあったので+1点。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-03-18 23:05:02) |
31. 余命1ヶ月の花嫁
何だかもう、脚本の言葉選びも役者の演技も各場面の組み立ても、すべてが説明的であり、安っぽく、稚拙。制作側のものすごい限界を感じてしまう。これを実話だと言って広報してしまうのは、モデルに失礼なのではないだろうか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-11 02:05:02) |