21. リング2
「らせん」を否定しちゃうだけの自信があるのかと思いきや、志の点では少なくとも新たな展開を見せていた「らせん」よりも劣っていると思いました。何しろ前作から延長線を引っ張ってるだけ。非常に消極的。私が見たかったのは、貞子が提供するとてつもない恐怖。もーやめてくれぇ、ってくらいのどろどろとした恐ーい、くらーい闇の世界だったんですけど、製作サイドは単に柳の下のドジョウを狙っただけだったんでしょうかねぇ。深キョンの壊れビデオ画像だけかなぁ、良かったのって。 [映画館(字幕)] 2点(2004-01-24 22:49:37) |
22. リング(1998)
日曜日の、若いコ達で溢れた上映終了後のロビー(『らせん』があるのでまだみんな帰らない状態ですね)では結構ラストの衝撃に湧いていて、それを眺めながら「あーみんな楽しめたんだ、良かったね」ってちょっと褪めちゃってる私でした。私自身は物足らなさ爆発状態、もっとこう、こってりと恐怖を見せてちょーだいな、という感じでした。映画全体の密度が低い気がして、一週間と言わず、3日くらいの期限にしてくれたら行動にも展開にも緊迫感が出ていいのに、って。テレビドラマのような画面の奥行きのなさ、単調な編集に、でも、これは二本立ての一本目だから、きっと次の『らせん』で怒涛の展開をしてくれて納得できるんだろうね、と思ったワケですが・・・。 [映画館(邦画)] 5点(2004-01-24 22:12:32) |
23. リロ&スティッチ(2002)
最初の方はガチガチのSFアニメ調で、うっわー、最近のディズニーはなんだかヘン!と思ったのですが、ハワイに話が移ってからは良くも悪くも安心な世界でした。ディズニーの枠から決して外れる事なく、それは安心して見られるのだけれども、同時に最初からディズニー映画の限界点というのも見えちゃってて、と。予定調和の道以外にディズニー映画に選択の余地はない!という悲しい宿命。なので見終わって感動しても、それは毎度印象の似た感動。キャラクターが個性的で美術が美しく、十分に魅力的な世界ではあったんですけど。そうそう、でもリロの家が幸せな家庭ではなくて離散の危機にある状態、という部分は今日的でしたね。家族というシステムが必ずしも機能しなくなっている時代に、その代わりとなる道を模索しているような感じ。シリアスな重さもあって、それはディズニー映画の成長と言うよりは、時代の反映なんでしょうかね。 [映画館(字幕)] 7点(2004-01-24 22:02:51)(良:2票) |
24. リベリオン
公開時、最初はノーマークな映画だったのですが、某掲示板でのあまりの好評に「んじゃ見てみるべー」と劇場に行ってすっかり虜になりました。いいです。アンチユートピアの中に描かれる深い絶望感と、その中から湧き出る煌きのよーなアクション。冷たい空気の中に瞬く熱い炎の世界。漢の映画です。『太陽の帝国』のラストシーンで印象的な目の演技を見せたクリスチャン・ベールが大人になって更に眼力パワーを増していて、ちょっと感慨深いものがありました。 [映画館(字幕)] 8点(2004-01-24 21:30:55) |
25. リバイアサン(1989)
《ネタバレ》 皆様ご指摘のよーに、「ザ・デプス」とネタカブりな「エイリアン」でラストは「ジョーズ」ですね。ついでに最後の最後のトコは「ダイ・ハード」。って事でいろんなモノのツギハギで作られた映画ではあるんですけれど、大劇場のスクリーンで見れば、それなりに楽しくもあり、だけど、それなり程度のモノに映画代たっぷり払って(確か従弟達2人を連れてったので3人分を払ったんですよね)いいのかどうか、ちょと疑問でもあり。今となってはモンスター映画はモンスターデザインがキモになるんで、ぐちょぐちょ系でごまかさずにもう少し気合入れてデザインしてちょうだい、くらいの感想しか浮かばないですねぇ。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 21:21:41) |
26. RETURNER リターナー
「ちょっとバカにしてやろ」くらいな、斜に構えて見るつもりが、いつの間にか引き込まれ、最後には感動しちゃったりして、自分としては不思議な感じでした。そんなつもりじゃなかったのに、って。オリジナリティが限りなくゼロに近く、どこかで見たような映像ばっかりで、ストーリーがどんどん先読みできちゃって、なのに面白くて感動的で。これだから映画って面白いですわ。きちんと全てを完璧に近い状態に整えたって面白くない映画もあれば、バカみたいな内容だったり、いい加減なセンスだったり、ツッコミどころ満載だったりする映画でも面白くなっちゃうものもある、と。これはB級映画の神様が降りてきた映画ですね。「アルデンテ」に涙する、ヘンにカワイイ鈴木杏がイイです。ただし、音楽だけはダメ出ししたいですねぇ。ミリのテーマ、『ディープ・インパクト』のテーマ曲のイントロを丸々コピっちゃってるとしか思えません。あそこまでロコツな事しちゃダメだぁ。 [映画館(邦画)] 8点(2004-01-24 21:08:15)(良:1票) |
27. リーサル・ウェポン4
《ネタバレ》 最後はほのぼのハートフル路線で終わりですねぇ。自殺願望のある暴走刑事物語の到達点がここ、とゆーのは、ある意味凄いオチだと思います。シリーズを通してリアルタイムで見てきた人にとっては「北の国から」や「渡る世間は鬼ばかり」を見続けてたよーな感慨があったりするんでしょうか。で、映画はもう主役のホームドラマ描くのに忙しくて、事件の方は中国の4人の幹部がどういう位置付けの人間で、それが解放されることによってどうなるのか、っていう説明が欠落しちゃってるので、陰謀の姿なんていうのもちっとも見えてこなくて、蛇足感強くて、せっかく力演していたジェット・リーが可哀想なのでした・・・。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 20:58:58)(良:1票) |
28. リーサル・ウェポン3
シリーズの当初にあったリッグスのアブナさは影を潜めて、なんかフツーの刑事アクションになった感じですね。登場人物の変遷に、ファンの人はなるほど~、と納得したりするのかもしれませんけれど、私はそこまでこのシリーズ真面目に見てないですしねぇ。大作なのだけれども、リッグス&マータフコンビのかけあい漫才を楽しみにしてるファン向けです、みたいな印象がしてしまう映画でした。ところでレネ・ルッソとの自慢合戦シーン、元ネタは「ジョーズ」? [映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 20:41:22) |
29. りんご
父親が二人の娘を長年家に軟禁していて逮捕されたという、現実に起こった事件を元に、その当事者を実際に起用して劇映画にしてしまった、大変びっくりな映画。冒頭のドキュメンタリー映像から、そのまま劇映画に突入してゆくという驚きの構造。そしてそれが1つの作品として下手な映画よりも完成されたものになっているのですから更にびっくりです。さて、この映画には、人間にとって、そして子供にとって何が一番幸せなのかを深く考えさせられました。軟禁されているから可哀想、言葉を知らないから可哀想、そういう、ごく当然な価値観は、実際の彼女達の、いきいきした表情、仕草によって、あっさり否定され、それぞれの人の暮らしがあって、そしてそれぞれの幸せがあるんだ、って思い知らされます。彼女達なりの生があって、それがフィルムに現実として焼き付いていて、その姿は憐れみや悲惨さとは無縁な、大切な無垢の光を放っています。あと、途中で一緒に遊ぶ事になる女の子の演技、最高です。 [映画館(字幕)] 9点(2003-11-21 12:39:17) |