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1.  ロスト・ボディ(2012) 《ネタバレ》 
う~~ん、いまいち。『ロスト・アイズ』でも思ったんだけど、この監督とは相性悪いのかな~。 ジャンルをまたいだ作品は大好きだが、この映画みたいに「あっちとみせかけてこっち、と見せかけて、実は…」みたいな、振り回すのが目的の軽い作品は好きじゃない。 引っかける部分が違うだろう、もっと内容で勝負してくれよ、と思ってしまった。観客をだますための脚本だから、あちこち不自然なんだよね。  死者の携帯電話をあっちゃこっちゃに置いたり、死体袋に入れてみたり、意味があるようで実はナシ。単にホラーにみせかけるための演出で、警部がそれやるのはどう考えてもおかしいだろ。 探偵さんは都合よく旅行に出てるしなぁ。全て観客をだますための演出で、いらない不自然なもの。  それに、復讐のためとはいえ、警部は死体安置所の警備員を殺しかけてしまったわけでしょ。ラストで「人を殺しておいて…」と恨めし気に主役の男を断罪しているが、自分はどうなのさ。本気で人殺しは許せないと思っているなら、もう少し態度に出てもよさそうなもんだ。 つまり、「人間が描けていない」  いいんですけどね…どんでん返し系サスペンスだから。 人間が描けていなくても、トリックを重ねて行ってラストでびっくりさせれば成功!ってタイプの作品だから。そういうのが好きな人には評価されると思うし。  私は映画が大好きで、長年たくさんの作品を見続けてきましたが、最低限人間が描けていなければ、映画としてはいまいちと言わざるを得ません。 この作品はいまいちです。スミマセン。
[DVD(字幕)] 4点(2018-01-17 20:52:42)
2.  ロスト・アイズ 《ネタバレ》 
悪くないですよ~。OPの姉の首吊りシーンはなかなかショッキング。で、ギレルモ監督なんで、「もしやオカルト?犯人は霊がらみか?!」と思ちゃったのですが、それが作り手の狙いだったのでしょうか。 でも早い段階で犯人は実在の人物だとわかっちゃいます。なのでその後の見せ方は、かな~りマンネリでくどく感じました…途中で飽きちゃう人も多いかも。日本と違って、スペイン映画では、こーゆう場面をネチッこいほど映した方が人気が出るんでしょうか。 まあ何をどれだけ面白いと感じるかどうかは千差万別、観客側の勝手な好みですが、この作品は、失明の恐怖にどれだけ感情移入できるかで主役に感情移入できるかどうかが決まり、それによって恐怖をどれだけ感じられるかが決まってくる映画ですね。 そーゆうのを別にしても、刻一刻と視野の暗転が進んでゆく失明の恐怖を丁寧に描写してあって、なかなかサスペンスフルな見せ方です。 かんじんの犯人ですが‥本当はどーでもいいって感じに作ってあるなぁ。かろうじて「存在感がなく誰にも見えない男」って視力繋がりで描写してありますが、そんなに存在感がない犯人ではなかった‥言ってみれば大人しい普通の人?外見も意外性はなし。その辺りは、ギレルモ監督が描きたい所ではなかったんでしょうねぇ。監督、正直すぎ。 ギレルモ監督の他の映画でも思うのですが、彼は愛を信じる人なんですねぇ。ラストシーン、夫のセリフ通りに「きみ(フリア)の瞳に宇宙が見える」、そして彼女は鏡の中の自分の瞳を覗きこむ、彼女の瞳が大写しになり宇宙へ繋がり、そしてタイトル「LOS OJOS DE JULIA(JULIA’S EYES)」がバーン!と出て、終わり。あああ、監督のしてやったりの笑顔が目に見えるようだ!でもちょっとやりすぎ(笑) いろいろ凝った部分と手ヌキの部分がまぜこぜで、それなりに面白くはあるけどクオリティ的にはそんなに高くない映画でした。
[DVD(字幕)] 4点(2016-04-18 21:07:28)
3.  ロード・トゥ・ヘル
ギャング映画にしては??だし、兄弟愛ものでもないし、スミマセン、この映画の方向性がわかりません・・・。 別にストーリーは悪くないのです。しかしテーマが曖昧なため、何もかもが中途半端になってしまってる。ギャング同士の攻防も大したことがない…というかギャングらしいことをするシーンがゼロだから、なんだか全体に締りがない感じ。チンピラがパンパン撃ち合っていてもねぇ。キリスト教の「灰の水曜日」を皮肉ってみせたのかもしれませんが、それもムリヤリ意味付けっぽい。邦題もひどいし。 音楽もひどいし、いろいろ低予算なんでしょうか。それにしてはキャストは豪華ですが、もしかしてイライジャ・ウッドは友情出演か。なんだかエドワード・バーンズのプロモート映画みたいでした。
[DVD(字幕)] 4点(2016-04-15 19:55:45)
4.  スティーヴン・キングのローズレッド<TVM> 《ネタバレ》 
いや、面白かったですよ~。 みなさん「無駄に長い!」と評価が厳しめですが、長いのはTV用だからで仕方がないというか。 呪いの屋敷に超能力者たちが集うという、一粒で二度おいしいストーリーになっています。  このローズ・レッド、もしかしてカリフォルニア州にある「ウィンチェスター・ミステリーハウス」がモデルなのではないでしょうか? 遠近法の廊下、行き止まりの階段、開かない窓、上下さかさまの部屋、隠し扉、そして永遠に終わらない工事。こりゃ~どう考えてもミステリーハウスだね!(笑) そのミステリーハウスを幻想的なホラーに味付けして映像化した作品、として見るのもまた楽しい。  多数いる登場人物たちも、みな丁寧に描かれています。 ヒロインは、学内派閥で嫌な奴に陥れられて後がない、美貌の大学教授。彼女を陥れる事に情熱を燃やす小心者で野心家の同僚教授。能力・キャラクターともに個性的で事情をそれぞれ抱えている、年齢も性別もバラバラな超能力者たちとその家族。ついでにマツコと中瀬ゆかりを掛けあわせたような強烈なグレートマザーも登場して、まったく飽きさせません。 この中で、誰が呪いに負けて憑り殺されるのか、誰が助かるのか、その為にどんな風に能力を使うのか、誰と誰が協力関係を結ぶのか、誰が裏切るのか、結末は後味がいいのか悪いのか。 等々、いろいろ考えながら楽しんで観賞しました。  あと、キング以外の映画だったら真っ先に殺されそうな二人が最後まで生き残ったのがよかったです。口を開けば嫌な事ばかり言うデブのマザコンおたくと、無害で優しいけれど老女という弱い立ち位置の自動書記能力を持つ女性。 最初からワタシはこのマザコンおたくは嫌いではありませんでした。やな奴だけど、強烈な母親に苦しめられてきた被害者だという事が、ちゃんと描かれていましたから。老女は、なぜかハリウッド映画では気の毒な役回りが多くて用無しとばかりにサッサと殺される、というイメージがあって、それがとても嫌で。「この作品では最後まで生き残れるといいな…」と心配して観ていたので、ホッとしました。  クライマックスで、脱出するため超能力者たちがそれぞれ自分の能力を使うシーンも「待ってました!」な感じでワクワクしましたし、経験から自分を見つめなおしたり成長した人物たちもいたりと、全体にとても丁寧に作られた娯楽作品になっています。 ちょっと長いのが難といえば難ですが、お時間のある時にゆっくりご覧になって下さい。ホラーハウス物や超能力ものが好きな方なら、失望しないと思います。面白いですよ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-11-20 20:38:30)
5.  ローズマリーの赤ちゃん
自分が生まれる以前に製作された古い古い作品だという事を念頭に置いても… 名作…とは思えません。スミマセン。 たぶんこの作品は、「ミア・フォローに魅力を感じるか否か」で評価がまったく分かれてしまうのだと思います。 ミア・フォローに魅力を感じる人ならば、この「依存的で深い思考が苦手で頭空っぽな鶏ガラみたいに痩せた少女チックな人妻」というヒロインにイライラせず、心配したりドキドキしたり感情移入できるのでしょう。 しかし21世紀の健康的で自立していてタフで行動的でセクシーなヒロイン像に慣れた人だと、「このオンナノコ(としか言えないくらい幼稚な人妻だ…)、アホなのだろうか。ちっとは想像力を働かせてはどうなのか。いちいち旦那に頼ってメソメソ泣いてないで行動すればいいのに。泣くか電話するしかないのか。結局周囲に言いくるめられておしまいか。オマエは中学生か」と呆れるばかり、怖さなんて微塵も感じられナイのです。 もう少ししっかりしたタイプの女優さんがヒロインを演じていたら、たとえ同じ芝居をしてもここまでイラッとしなかったかもしれないなぁ…と思わせるくらい、ミア・フォロー演じるヒロインには魅力を感じませんでした。 まあね…。若くして自分よりずっと年長の俳優と結婚するタイプの女性の精神年齢なんて、こんなもんなのかもしれません…ので、ミアは上手に演じているとも言えるのでしょう…。もしかして、ヒロインにイラッとしたりせず、「危なっかしいな、大丈夫かな」と思ってあげられる人ならば、全編スリリングに感じたりするのでしょうか…疑問。 こういったヒロインの視点で進んでいく映画は、魅力を感じられないヒロインだと全滅です。それでも脇役陣がよかったせいか、作品全体が持つ吸引力にも似た魅力は伝わってきました。当時としては十分ショッキングな内容だったのでしょうし。なので、+1点でこの点数で。
[DVD(字幕)] 5点(2015-01-22 00:21:21)
6.  ロード・オブ・ザ・リング
原作も知らず何の予備知識もなしで、友人の「タダ券あるよ」の言葉につられて観にいきました。 そしたら、そーしたら‥!!! はまってしまいました‥‥。 まっさらの状態で観てぜんぜんオッケーでしょう。私程度にも充分映像・ストーリー共にわかりやすかったです。 でもファンタジーがダメな人にはピンと来ないかもしれないなぁ。ハリー・ポッターは途中でつらくなる私(ハリポタは子供のころに見たかった)も、こちらは思いっきりのめりこんで観ました。 久々に心が躍って震える映画で、「命をかけても惜しくないもののために命をかけてみたい」と心の底から思ってしまいました。 私もぜひ旅の仲間に入れてもらいたいです。大人とゆーより老人で、すでに足腰弱いですが、ぜひ。
10点(2003-11-15 00:51:42)(笑:1票)
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