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1.  私の中のあなた 《ネタバレ》 
映画の最初から中盤に至るまでは惹きつけられっぱなしでした。妹は姉の白血病の治癒ために意図的に出生されたという事実、そしてこれ以上姉の犠牲になりたくないと臓器提供の拒否を告訴する妹、円満な家族が姉の白血病の発症により、それぞれが苦しみ生活が変わっていき、それでも乗り切っていこうとする回想シーン、本当にこれらがテンポよくおさまっていてまた感動的で、後半部分では当然あるだろう法廷での審理中のやりとりやその結果に、観る者の推察と期待を集めます。そしてその後の姉がどうなるのかについても・・・。でもその後半のまさにこの映画の「核となる部分」が、言い方は悪いですが、ごまかされたような、真正面から対峙していないように思います。観る者すべてが納得のいく理由、口当たりがよい涙腺が緩む帰結、そして何よりも妹が臓器提供の拒否をした本当の理由が安易すぎるのではないでしょうか。この映画のテーマは実は非常に重く、だからこそ妥協しない行方と帰結であるべき映画だったのかも知れない。この映画の「社会派」の部分をもっと妥協しないで追求・色濃くすればと、惜しい映画だなあと思いました。キャメロン・ディアスもすごく頑張っていたのに・・・ 
[DVD(字幕)] 7点(2010-10-24 22:05:29)
2.  ワンダーランド駅で
しゃれた映画ですよね。ボサノバと海の景色や水族館。主人公2人を取り巻く恋愛と出来事がテンポ良く進んで行って、このまま2人は出会うことがなく終わるのかなと思ったら鮮やかに小粋な出会いが待っていて、いい意味で裏切られたというか心温まる感じ でした。 女性が混雑した電車の中でめまいを起こしたり、担当の患者に一杯誘われて夜勤明けのバーで口説かれている中、周りを見渡して猛烈な孤独感を抱いて泣き出しそうになる場面など、本当にキュートな心の中を描いていて秀逸です。 観ていて心が浄化されるような、心地よく癒されていくような映画でした。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-16 16:55:14)
3.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 
 長時間なので覚悟して見ましたが、意外と時間が早く過ぎて、ストーリーに引き込まれました。 「ゴット・ファーザー」のように血の絆とかファミリーとかなり重々しい映画かと思いましたが、少し肩透かしの感じ。 この映画は、あまり細かい事は気にせずに、ストーリー展開(回想と現在のやりとり)に身をゆったりと浸からせて、約40年の時間の縦軸というか時の流れを味わう映画なのでしょう。「アナポーラ」を耳にしながら。 デニーロは好きな俳優で、今回もいい味を出しています。テンポの良い映画で出てくるのもいいけれど、この映画のように、ひとつひとつの演技を「ゆっくりと見せる」役もいい感じです。ジェニファー・コネリーも可愛らしかった。 それはそれとして、この映画のラストの2シーンだけはどうも気になります。ひとつはパーティの夜のデ・ニーロの友達の行動と、その後の回想シーンのアヘンを吸った時のデ・ニーロ本人の笑みの意味。特に本人の笑みを監督は何故最後に持ってきたのだろう。 色々な解釈ができるだろうけれど、スケールの大きい映画なのだから、「何故」と思わせるよりもっと素直に感動に浸ることができるエンディングにすればよかったのにと思いますが。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-01 21:20:32)
4.  忘れられない人 《ネタバレ》 
 いい映画でした。彼女のことをあのように大切に、ひたむきに想うことができるのは アダムの生い立ちと病気のせいなのでしょう。 きっと彼は毎晩彼女を影ながら見守っていただけではなく、同じ勤め先で、彼女の気がつかない所で、彼女が話すことを聞いたり笑ったりしている所や、勤めぶりを見ていたはず。   今の自分のままで彼女を想い続けていたいから心臓移植も拒否して、またやっと幸せを掴んだ彼女もそのような彼をあるがままに受け入れて、もしかしたら訪れるかも知れない終わりと不安を予感しながら、それでもアダムに会うと愛しい想いで一杯で同じ時を過ごして・・・ 愛し愛されることはこんなにも理屈抜きでピュアで美しいものでしょうか。 おとぎ話ですけど、きれいで素敵な映画です。  本来ならあり得ない彼女のいろいろなリアクションも気にならず、それよりも映画が進むにつれて、アダムと同じ時を過ごすようになった彼女の顔・姿がチャーミングに見えてきたのは自分だけでしょうか? またいつか見直したい映画のひとつです。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-11 01:25:30)
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