1. 道(1954)
《ネタバレ》 古い記憶だけでレビューを書いている人、特に女性は、ぜひ見直してみられることをお勧めします。私も、なぜか急に思い立って見直したりせずに10代のときに見た記憶だけで点数をつけたとしたら、10点をつけたでしょう。見直して、びっくり仰天。この二人の関係は一言でいえばドメスティック・バイオレンスです。同じ頃、やっぱり映画好きの友だちが同じく見直していたそうで、その偶然にもびっくりしたのですが、彼女の感想も全く同じでした。今では、自分も若い頃は、ここまで男の身勝手な視点で作られたものに感動していたのかー、となさけない気持です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-11-14 19:28:14)(笑:1票) (良:2票) |
2. 大海賊(1958)
ごめんなさい。すっごく面白かったーということしか覚えてません。よく覚えている方、どこが面白かったか教えて! <2013/11/26追記>何と先日、CSで放送されたようなのですが、見損ないました。ご覧になった方いらしたら、やっぱり、どこが面白かったか教えてー!(それとも面白くなかったでしょうか!?(笑)) [地上波(吹替)] 7点(2013-11-26 09:28:47)(笑:1票) |
3. ローマの休日
観るチャンスは山ほどあったのに食指が動かなかったんですよ。この夏初めてCSで通しで観ました。やっぱり私には合わなかった。思った通りの結論でした。とはいえ、役を断ったというケーリー・グラントくらい色気のある男優が演じてたら、私の好みの作品になっていたかもしれません。でもそれだとかくも大勢の支持を得る作品にはなってなかったかもね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-09-26 20:07:11) |
4. 悲しみよこんにちは
ありゃ、これも、確かに観たのにレビューを忘れていた一作。サガンは好きだったんですよねえ、昔。乾いた感じの文体がやっぱり当時としてはすごく新しくて、むさぼるように読んでいた作家の一人でした。読んだ後で、TVの、しかも吹き替えで見ても、がっかりしなかったんだから、まあまあの出来だったんではないかなと思うので、この点です。但し、私にとってのこの父親のイメージは デヴィッド・ニーヴンではないですねえ。彼はミュージカルだとそのチャーミングさが生きると思うけど、文芸ものに似合う人ではないと思うなあ・・。 [地上波(吹替)] 7点(2012-04-27 20:04:15) |
5. 旅情(1955)
美しい映画ね。こういう作品だとは長いこと知らなかったのです。 でも今観ると、彼がありきたりの伊達男かな。一人で生きている女性のリンとした美しさを感じるけど、作ったのは男なのよね。そろそろ女性監督にこういう映画を作ってほしいですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-18 10:07:38) |
6. 七年目の浮気
色んな意味で笑えた作品でした。見たのは10代のときでしたが、タイトルからアバンチュールを期待して見ると、肩すかしなんだなあ、とわかって、それも面白い!と思った記憶があります。但し今振り返ると、ワイルダーって、『アパートの鍵貸します』もそうですが、女性を単なる性愛の対象としてしか見てない作品が多いような・・。この時代の男に文句を言っても、始まらないけど。それに、『アパート・・』と比べたら、むしろこちらは妄想だということをはっきり打ち出したストーリーだから、まだタチがいいかも。 [地上波(吹替)] 6点(2011-10-02 10:38:00)(良:1票) |
7. 野ばら
《ネタバレ》 私も昔のTVの名画座放送で何度も見たくちです。今思いだすと少しおとぎ話的だなと思わなくもないのですが、非常に丁寧に作られた作品だったことは間違いありません。わかっているのに、何度見ても、少年があらぬ嫌疑をかけられ絶望し生死の境をさまよう場面で涙したものでした。ふと気づけば私が生まれた頃に製作された作品だったんですね。いつもいつも音楽部分以外は吹き替えで見た記憶なので、できたら一度は字幕で見てみたいものだと思います。 [地上波(吹替)] 8点(2011-08-01 21:53:15) |
8. 死刑台のエレベーター(1958)
《ネタバレ》 格調高き、元祖・オバカ映画。恥ずかしながら、つい最近初めて見ました。昔ほんのチラッとTVで見かけたときの印象と、あまりに有名なマイルスのテーマ音楽から、こむずかしい話だと思い込んでたので。BSで放送されることを知り、なぜかふと「食わず嫌いはよくないよね~」と見始めたら、「あはははは、おかしい、この映画」とびっくり。ストーリーの発端からしてアホだし(ふつうロープ忘れる?あのシチュエーションで。ありえないことを描くのが映画でしょ、と思ってる私でさえ、口あんぐり。)、全編、アホのオンパレード。やっぱりこんな昔にこんなヘンテコリン(ほめコトバです)な映画を作って喝采を送ってたフランス人て、私たちとはエライ違いだわ。スティール写真やタイトルからは想像できない映画、という点が惜しいですね。こういうの大好きな人が、確実に見落とし(いい例が私)、文芸ものなんかが好きな人が見て、腹立ててる可能性が高いと思うなぁ。とにかく私のようなオバカ映画好きには、出てくる人たちがみんなオバカで(いや刑事は違ったけど。あーそういや、高校の頃、某俳優と名前を間違えて、「リノ・バンチュラ、好き」と言って友だちにびっくりされたっけ。すぐに自分のミスに気づいたけど、当の俳優の名が思い出せず、笑ってごまかしちゃった・・)うれしいし、それと、冷たい雰囲気の美男子、モーリス・ロネがいいわー。今見るとジュード・ロウはロネに似てますね。だから「リプリー」にキャスティングされたのかな(これってもしかしたら有名な話?)。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-10-29 19:06:48)(良:2票) |
9. 情婦
どうしてこんなに高評価なのか、あらすじを読んだだけではさっぱりわからん、というのが、多くの人の見る前の思いではないでしょうか。私もその一人でした。見終わって、脚本や演出がすばらしい、さすがワイルダーと思うのはもちろんですが、タイロン・パワー、ディートリッヒをいかにうまく生かしているか、というところも感心してしまいます。彼らに対する先入観こそがガラガラとくずれた思いがありますもの。(お若い方はもちろん、50代以上の方にこそ未見でしたら、ぜひ見ていただきたいと思います) ちなみに余談ですが、私はCSでこれを2回見ました。1回目は天候が悪い日で、最後のクライマックスで映像が映らなくなってしまいました。これにはかなりガクッときました(苦笑)。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-12-07 13:22:25) |
10. 帰らざる河
とっくにレビューしてたと思ってました。白黒テレビの名画劇場で、むかし何度観た事でしょう。モンローはこの頃、セックスシンボルとしか見られないことに苦しんでいたとか。でも、画面の中の彼女はそんなつらさを微塵も感じさせません。プロだったんだなあ・・と感じます。かわいくてひたむきでけなげだった人。そんな彼女の魅力が一番感じられる作品だと思います。 [地上波(吹替)] 8点(2007-11-07 23:46:18) |
11. 泥棒成金
高校時代にTVでたぶん2回は見て、30年後のある日、またTV欄に見つけたときは、「キャー、絶対に見るー」と興奮しまくり、幸福感でいっぱいでした。そのときはね。え? でレビューは? って? あまり深くは聞かないで。同窓会で、昔密かに憧れていた男子と会えることを楽しみにしていたのに、本人だと思えなかったときのショックってこんな感じ!?(汗)。 [地上波(字幕)] 4点(2006-05-28 23:22:40) |
12. 理由なき反抗
今の時代になぞらえるなら、キムタクやヨン様に、キャ~と言っているのと変わらなかった気がします。見た当時は切ない映画だと思いましたが、今観たらこの少年たちかなり子どもっぽいですよね、きっと。 5点(2004-07-11 22:35:16) |
13. エデンの東(1955)
うーん、昔はものすごく感動したんですけどねえ・・。何に感動したんだろ、と思ってBS放送を見ていたら、飽きてしまって途中で寝てしまいました。 7点(2004-07-11 22:05:29) |
14. 空中ぶらんこ
《ネタバレ》 ウフフ、この部屋にいらっしゃるに違いない、と思った、へちょちょさんが、やっぱりいらしたー。オー、キリコさんも。お仲間に入れてくださいましな。 昔、TVの名画劇場の定番作品のようだった本作。私は少なくとも2度は、もしかしたら3度くらいかもしれないくらい、見た覚えがあります。 主要キャスト3人が、実に「濃かった」ですよね。 三角関係も、私はハラハラいたしました。 てか、それが一番の見所と私は思ったんでありますが(^_^;)。 最後は、野心にまみれた若者より、疲れた中年男の背中を追っていくジーナ・ロロブリジダに、ほーお・・と何だかよくわかんない感慨をもったものでした。 7点(2004-06-21 00:07:03) |
15. 緑の館
安直な手法だがソフトフォーカス(だったと思う。何せこれも昔の記憶だから)で幻想的な雰囲気の中、ひたすらに美しいオードリーとトニパキ(この呼び名を覚えている人はすでにほとんど皆無? 私は最後の生き残りかしら)が見られりゃそれでいいじゃん、の、いわばアイドル映画であります。 どこかの局でやってくれたら、私は飛びついて見るでしょう。 ま、見たら見たでガッカリするかもしれないけど。 原作も昔は必ず文庫に入っていたりして有名だったみたい。私は読んでないけど。 あれ?ほんとかな。うっすら読んだ気もするなあ。 忘れちゃった。 歳とると、昔だったら「ありえないだろう」みたいなもの忘れをするんですよ。 ヤバイ、ヤバイ。 話が脱線した。まあとにかく古いアイドル映画ですよ、ということです。 6点(2004-06-19 10:43:07) |
16. パリの恋人
昔むかし、パリなんて今よりもっと遠い「あこがれの都」で、「エル」とか「ヴォーグ」なんていうファッション雑誌も、1ページ1ページためいきもので見ていた、なんて時代もあったわけです。 そんなよき時代にトリップさせてくれるような映画。 何にも考えずにウットリしてりゃいいんだから、アタマを使いすぎて疲れたときにはオススメですね。 お話の構造がちょっと「マイフェアレディ」に似てるかな。 清楚なオードリー、ゴージャスなオードリー、可憐に踊るオードリー、とたくさん楽しめます。 でも正直言うと、私はこういう「かわいい着せ替え人形」タイプの女優さんて苦手。「マイ・・」も「ローマ・・」も見てません(「マイ・・」は日本の俳優が演じた舞台は見たのでストーリーは知っています)。つうか、オードリー作品は見た作品を挙げるほうが早い。これとあと2作品しか見ていません(あ、びっくり。違った。3作品でした。「オールウェイズ」を忘れてた。でも往年のファンはあれは出演作に入れてないかも!?(^_^;)) 私の世代では、かなり変わり者かもしれませんですね。 TVでやってた午後のロードショーで本作を吹き替えで見て、もうおなかいっぱいになっちゃったんですよ・・。 6点(2004-06-13 23:42:31) |
17. 汚れなき悪戯
物心ついてから大人になるまでどっぷりとカトリック漬け、大人になってからはどっぷりとアンチ・カトリック漬けの私にとり、この映画は評価するのが難しい作品です。十代で初めて見たときは素直に感動したのでそのときの感想に基づけば9点くらいかな。その後2度くらい見たけれど、どんどんガッカリ度が高まっていく。正直に言うと、見れば見るほど、何言いたいんだかわからなくなってきた、という感じ。ましてやキリスト教思想に縁の薄い人にとりこれが感動作になりうることが、これも正直なところ理解できない。今漠然と想像しているのは、もしかしたらうまいこと生きながらえて相当な高齢になってからもう一度見直したら、もう一度十代のときのように感動できるかもしれないかなあ、ということ。それまでは「昔見たときにはよかったけど・・」というリストのうちの一作であり続けそうだ・・。 6点(2004-05-04 10:56:13) |
18. めぐり逢い(1957)
《ネタバレ》 (不正確な記憶ですみませんが・・)ほら、「めぐり逢えたら」で、「あの映画を見て泣かなかったら女じゃない」みたいな話をしていて、それだけで女たちがダーダー泣くじゃないですか。あのシーンを見て、女心に東西はないのネエと、おかしいようなうれしいような気がしたのでした。私も、昔から何度もTVの名画劇場で見て、そのたびにラストのシーンでダーダーと泣いたものです。この際、私はデボラ・カーみたいな美女じゃない、ということは関係ない。その瞬間は絶対に自分が彼女であり彼であるような心境になっているんですよね、映画のちからってフシギだ!(けっこうありがちなストーリーなのにどうしていつも新鮮に見られるんだろと、何度観ても不思議でしたが、どなたかの書き込みを読んで、あーそうかー、と。観客は簡単に再会するはずがないと思っているのに、実にあっさりと再会し、シラッとしてしまう。おヘソはあそこですね。あのシーンとラストシーンはシナリオを書いてても、撮影してても、面白かっただろうなー。うーん、ジェラシーを感じてしまうわ) 9点(2004-02-09 22:41:03)(笑:1票) |
19. お茶漬の味
《ネタバレ》 恥ずかしながらこれまで小津作品をあたまからしっぽまで見続ける根性・根気なかったため、本作が初めてレビューできる作品と相成りました。山の手のざーます言葉って、子どもの頃からチョ~苦手で、かえってかっこわるいじゃーん、と思っていたものですが、ここまでレトロになると、笑ってゆるせるから、不思議です。「あーた、いつもそうやって召し上がっていらっしゃるの」でだんなを困惑させて間髪を入れずに女中さんに向かってまた「○○や、そうなの?」と聞くところで、爆笑。女中さんの演技がこれまたドンピシャでおかしかったです。ただねえ・・こんなふうに夫婦の間柄を「お茶漬け」というあいまいな味に決め付けてそれでいいんだよ、としてきた国民性もゆえんして、この国じゃ男と女の成熟した関係作りが難しかったんじゃないかと思うと、ただアハアハと笑ってだけもいられませんでした。やっぱり思っちゃうなあ・・小津ってそんなにいいかしら? 何気ない場面なのにシチュエーション作りはうまいなあとは思いますが。野球場のシーンを見て、TVドラマ「男女七人秋物語」で、シナリオの鎌田敏夫さんめ、パクッてたな、と気づきました。「七人の侍」→「武蔵」だけじゃなかったっつうことですよ。ほんとに失礼なヤツ!・・言葉が悪くなっちゃった・・でもすごくうまい人!と思って好きだった脚本家なのに、かなりガッカリです。 6点(2004-02-01 22:39:50) |
20. 禁じられた遊び(1952)
《ネタバレ》 ナナ・ムスクーリのアルバムを聴いていたら、この主題曲も入っていて、これがなかなかよく、本作のことも久々に思い出しました。初めて観たのはまだ小学生のときでした。冒頭の空襲のシーン、ラストの駅頭での別れのシーンは、子ども心にも衝撃でした。大人になってから見直したとき、「禁じられた」「遊び」がどういうものだったのか改めて認識し、とても不思議な感覚にとらわれました。「え? 遊びってこのことだったの?」。映画は、子どもたちが死を理解できないことを、それが自然だとも、戦争の被害でこうなのだとも、わかったふうに解説はしていません。混沌としています。子どもがときに残酷な一面を持っていることも、戦争が知らず知らずのうちに人の心を麻痺させることがあるのも、私たちは漠然とですが、知っています。どこまでが子どもの無邪気さで、どこまでが戦争被害なのかなどと、答えなんか出さなくてよいのでしょうね。ポーレットという少女は本当はスクリーン上にしか生きていない存在だけれど、確かにあそこにいたし、今でも圧倒的なリアリティで私の心の中に残っています。みんながラストに衝撃を受けたのは、あの子がこれから迎えるに違いないもっと残酷な運命を思ってのこと。だけどそこは描かずに、重たい感動を与えた、あの描き方はやはり見事だったと思います。 8点(2004-01-19 23:41:26)(良:1票) |