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はち-ご=さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ベートーベン 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画は本当にありきたりな犬のファミリー映画。ひねりもかけらもない普通の映画。でも、私はこの映画が大好き。■この映画、今はやりの「命の大切さ」とか「癒し系の感動物語」ではなくて、本当にただ「ワンちゃんのいる家族」を撮りたくて撮った映画なんだと思う。犬が大好きな人に対し「それは命の大切さを子供に教えるためですか?」とか「地球環境保護のため?」「動物愛護?」なんて無粋な質問をするような映画ではない。だから登場人物も変に肩の力が入っていなくて、子供を出汁に使うような演技をさせていなくて、本当に自然体で撮りたい映画を撮っている(日向ぼっこするのに気持ちよさそうな街並みと音楽がその証拠だと思います)。■■そういえば「犬の映画」とか言いながら結局は人間のエゴしか主張していない映画って多いけど、これは貴重な犬を主人公とした映画ではないでしょうか。カメラの視線とかが犬の目線なんですよね。人間と仲良くなりたいワンちゃんの気持ちになって観客が見れる映画なんだと思います。
[ビデオ(吹替)] 10点(2010-02-07 08:49:28)
2.  クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 《ネタバレ》 
妻投稿■赤ちゃんを愛するすべての人に捧げる映画! 特に新婚さん妊婦さんといった出来たてホヤホヤの家族に強くオススメします。■映画の内容はただ一つ。「赤ちゃんを守り抜け!」。ジャークだとかタマだとか設定が出ているけど、そんなものがどうでもいいことはラストのオチが証明しています。街で見慣れたワゴン車でひたすら日本の北に逃げるシーン、スーパーマーケットや健康ランド、日本の田舎が戦闘の舞台になるシーンは、この映画がヒーローではなくスクリーンの前の日本の家族の為に作られた映画であることを証明していると思います。■アクションアニメ映画の見所はやっぱり最後の大技ですが、それがこの映画では敵に対する必殺技ではなく、赤ちゃんを空中で受け止める合体アクションになっていて、そのスリルに私は予期せず野原一家と一緒に「よっしゃー」と叫んでしまいました。「日本人はなんて格好いいんだ」と思ったきっかけも、私にとってはラストサムライではなく、この映画のひろしでした。
[DVD(邦画)] 10点(2009-04-10 21:56:00)(良:1票)
3.  クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 《ネタバレ》 
妻投稿。クレヨンしんちゃんの原監督の映画は「誰のための映画か」がはっきりしている。暗黒タマタマは「家族のための映画」、、嵐を呼ぶジャングルは「ヒーローのための映画」、オトナ帝国は「ヒーローになれない大人のための映画」、戦国大合戦は「明日殺されるかもしれない人たちのための映画」・・・・。私はこれらの映画に全部感情移入したし、泣いた。でもこの「豚のヒヅメ」だけは、どうしても自分に一体化できない事が悔しい映画だ。なぜならこの映画は「男はつらいよ」以上に男のつらさと強さを描いた「男のための映画」。描写される家族の絆やお色気と正義の絆も、男が守りたくなるだろうなという描写がなされ、息子を助けると同時にみさえを気遣うひろしや、ひろしに操縦桿を握らせて(元)妻を助けに行き、最後は敵もみんな助けようとする心の広さを見せる筋肉に、きっと私の旦那みたいな野郎どもは物凄いトルクやボルテージを感じるんだろうなと思った。■■でも今回「男の生きざま」を体現しているのは「家族のいる」男たちよりも「一人ぼっち」のぶりぶりざえもんに他ならない。旦那は「女の子にとって大切なことは幸せになることだが、男の場合はそうじゃない」と酔っ払って言っていたことがあったけど、それを体現しているのがぶりぶりざえもんだ。破壊兵器として生まれながらも、男らしく女の子を助け、最後は存在そのものを否定され抹消されるという人間として最大の悲劇をも受け入れる彼の姿に、私は「男というものはこういうものなのか」と涙が止まらなかった。■■本当にいい映画である意味悔しい映画。特にクレヨンしんちゃんとぶりぶりざえもんがタマタマという名の男の象徴を掴み合い、「立派だぞ」と喚くシーンでは、女の私が立ち入れない悔しさを感じてしまった。私が立ち入ったら「変態」になっちゃうからね(汗)。
[DVD(吹替)] 10点(2009-03-27 19:39:13)(良:2票)
4.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 
妻投稿。この映画の題名は「Developed Story」にしたほうがいい。先進国の成熟した男がどういう生き物かを超的確に表現した作品だからだ。後ろにマンがつこうがカントリーがつこうが、developedという単語には「成熟」という意味と「あとは真っ逆さま」というニアンスがあり、そこに虚しさと傲慢さ、おまけにたくさんのお金が存在するわけだから、カオスが出現するのは間違いない。「american beauty」だと今のアメリカ社会がロリコン変態オヤジ的カオスに陥っている事を言い表すには良いかもしれないが、私はロリコン変態オヤジ世界度は日本のほうが高いと思うし、アメリカ社会はむしろ男色にまっしぐらしていると思う。いずれにせよ、developedという単語を持つものは、実は裸の王様だという事をこの映画は言いたいんだなと私は解釈した。
[地上波(吹替)] 10点(2009-03-24 00:30:29)
5.  ドラえもん のび太と雲の王国 《ネタバレ》 
妻投稿。私はこの作品は「自然保護云々」よりも「人間同士の共存の在り方」を考えさせる作品だと思いました。11歳に見た時は、家族や自分たちの平和な社会を、他者から「悪」と決めつけられて破壊されるどうしようもない悲しさをのびた君と一緒に感じました。そして22歳に見た時には、地球人の残虐行為で、もはや危険な破壊兵器に手をかけなくてはいけないところまで追いつめられた天上人に感情移入してしまいました。私は障害者でで10歳で知能が止まっているらしいので、大人になったわけではありませんが、環境は大きく変わったと思います。それだけでここまで感じ方が違ってしまうのか・・とびっくりし、この作品の深さに感動しました。この作品に(時系列的に当たり前ですが)ブッシュ大統領、ウラマ・ビン・ラディン、イラク戦争、先軍政治、民族浄化、ナショナリズム、ナチズム、血だらけの子供、アメリカへの怒りをむき出しにするヴェールのお母さんは出てきません。しかし、シティーホールのプラネタリウムで語られる美しく危険な物語、「どうして地球人は逃げたがるんだ」と当たり前の感情を理解しようともしないお兄さん天上人の不気味さ、絶滅動物保護州で安心して生活する動物たち、離れ離れになった南の島の家族、そして自分たちの家族や家や街を守るために、大勢の人たちに謝らなければいけない恐怖、雨のデパートの上で涙を流すのびた君・・・・といったシーンのおかげで、私は10歳の頭のままニュースで語られる人間社会や世界情勢が、仮面ライダーvsショッカーとは違うものなのだと理解できたと思っています。
[DVD(邦画)] 10点(2009-03-14 01:21:19)(良:2票)
6.  シベリア超特急
妻投稿・・。私がこの映画レビューサイトにおいて出会った映画で一番素晴らしい映画と思えるのは、ラピュタ、ゴジラ、チャップリンを抜いて実はこの映画なのです。この映画で水野晴郎さんは「映画評論家が実際に映画を撮るとこうなる!」という自身のメタフィクション化と、こんな映画でも真剣かつ楽しそうに演じる自らの姿によって、観客に対し、「他人の映画、演劇、ドラマ、小説、絵画、そして人生を評価し場合によってはこき下ろす事も政治経済社会文化の継続と進歩には大切」だが、「作品を作り上げる事の方が、チャチや文句を言う事よりもずっと偉い」という事を絶対に忘れてはいけないと訴えていると思うからです。「このサイトで映画レビューを楽しみたいなら、これだけは忘れちゃいけない」と言われたような気がしました。よっぽど映画を愛していなければこんな事は表現できないと思います。「映画を見る人」というよりは「映画を愛する人」に捧げられた映画。10点を進呈します。
[ビデオ(邦画)] 10点(2008-12-27 20:56:34)(良:8票)
7.  ライフ・イズ・ビューティフル 《ネタバレ》 
私はこの映画、高得点あげられると思う。確かに歴史的大量殺りくをファンタジーとして描く事は受け入れがたい事ではある。しかし一方で死、絶望、恐怖はPTSDという形で人の心を破壊する。父親のグイドはその悲惨な破壊から息子を守ったのだ。彼の最後のガチョウ行進は、息子への愛に満ちた父親の姿であり、悲しみ、憎しみを笑いに変えるというコメディアン・ロベルトの信念の象徴であり、恐怖も憎しみも悔しさも絶望も乗り越えた一人の人間の超然とした姿である。
[DVD(吹替)] 10点(2008-12-05 01:14:28)
8.  ガメラ 大怪獣空中決戦
怪獣に出会ったことがないので、リアルに作ってあるかどうかは不明だが、しかし怪獣映画というものをどこまで高められるか、それに対するスタッフの熱意が伝わってくる名作である事は間違いない。皆さん気付いただろうか。この怪獣映画の怪獣が動くシーンのほとんど(少なくとも地上のシーン)において、怪獣は人間の目線から撮影されているのだ。さらに東京タワーや福岡ドームといった名所を使いながらも、戦いのシーンはほとんど僕らの見慣れた風景で戦われている。まさに日常の中に怪獣が飛び込んできたような、そういう衝撃を観客に与えるためにどうすればいいのか、それを染色体とか古代文明とかだけではなく、怪獣映画の魂の部分において追求してくれたおかげで、僕は街を歩くたびに怪獣の夢を見る事が出来ている。
[レーザーディスク(邦画)] 10点(2008-05-02 00:05:47)(良:1票)
9.  ガメラ2  レギオン襲来 《ネタバレ》 
妻投稿■図書館で鑑賞■多分日本で作られた怪獣映画では表彰台には絶対立てるくらいの出来。レギオンが土に潜る時のしぐさや、ビームを食らったものが青く発光して消滅する手の込んだ破壊描写に、外骨格の宇宙怪獣の見せる得体のしれない不気味さが際立っていて、この「製作者は出来る」と本当に思った。■でもこの映画の凄さはこんなものではない。最初は札幌中心街で描写されたレギオンの気持ち悪さが、仙台では世界をぶっ壊しかねないという別の意味での怖さを持つようになるが、札幌と仙台ではなんとなく報道を見ているような演出がなされている(事実、札幌や仙台ではカメラや新聞ごしにいろんなものが映っている)。が、足利のシーンではそれが覆される。鉄塔、国道沿いのショッピングモールやファーストフード店、農家と混在する住宅地。多分日本の大多数の人にとって非常に身近な風景ではないだろうか。私はこうしたところで怪獣が暴れまわるというラストバトルに凄いものを感じるのだ。■札幌の何が何だかわからない謎の事件から実際に怪獣が人々に認知され、そしてそれが自分たちの街にやってくるというシークエンス。ラストバトルではその疑似体験を最大限に効果的に感じてもらうため、何度も「人間の目線から見た街の炎上と破壊」が演出されている。前作では「怪獣が現れたら社会はどうなっちゃうんだ」という映画だったが、今作は初めて「怪獣が僕らの街に現れたらどうなっちゃうんだ」という映画になったのだと思う(銭湯のシーンはその境界線を象徴しているのではないだろうか)。
[レーザーディスク(邦画)] 10点(2008-05-01 23:53:32)(良:2票)
10.  デーヴ 《ネタバレ》 
馬鹿旦那がうぜーレビューを書いてくれたおかげで変更せざるを得なくなった妻の投稿です。この映画は政治主張云々よりも、ホワイトハウスを舞台にしたおじさんの冒険物語がメインになっていると思う。家の中で黒服の人間に連れて行かれて異世界に連れて行かれ、救急車に乗ってそこから降りて日常世界に戻る。このシークエンスは押し入れの冒険(絵本)や千と千尋、バック・トゥー・ザ・ヒューチャーと共通するものがある。こういう物語において「日常世界との剥離」そして帰った後家に帰れる「懐かしさ」冒険を終えた「達成感」そしてもうあの世界には戻れない「焦燥感」をいかに表現するかが重要だと思うが、この映画はそれをSF異次元パワーも魔法も使わないで表現しきってしまった。特に「日常へ帰る達成感と焦燥感」を救急車を降りて公園を歩いて行くだけで表現したあのシーンは素晴らしいものだと思うし、日常へ帰る前の異世界でかけられた最後のあの言葉も物凄く秀逸だと思う。■■それからこういう物語では主人公および一緒に冒険した観客が「何を得てそれを日常にどう生かしていくか」も焦点になるが、この映画で主人公が得た物は「国民の有権者としての責任」だと思う。日本において「自己責任」は弱者に対する違法行為を正当化する曖昧な概念でしかないが、アメリカは同じ政府であっても「責任」というものがくっきりかっきりしており、政治の責任は有権者ということになる。この前提で生きているアメリカ人が映画で主人公と一緒にホワイトハウスを冒険するという点で、この映画は大人のためのファンタジーアドベンチャーという地位を確立しているのだと私は思う。
[ビデオ(吹替)] 10点(2008-05-01 23:34:28)(良:1票)
11.  アルマゲドン(1998) 《ネタバレ》 
馬鹿映画。死霊の盆踊り級。あれくれ野郎が宇宙に行って岩石をぶっ壊すというガキオヤジの単純な妄想が現実化しただけの薄っぺらな悪乗り映画の分際で、派手な音楽と大げさな編集とオーソドックス過ぎる感動シーンがくっついて、ワンパンチ的に観客に向かって突進してくる。観客にとってはまさにアルマゲドンだ。そしてそんなアルマゲドン級の馬鹿映画、僕は大好きである。
[地上波(吹替)] 10点(2008-03-25 16:20:13)(良:1票)
12.  トイ・ストーリー2 《ネタバレ》 
妻投稿■■人間というものは生まれながらにして尊い存在であり、誰かの勝手な都合で殺されたり、捨てられたりされてはいけないのは、子供映画の鉄則。それを破るような登場人物は子供映画ではコテンパンにされなければいけないというのも子供映画の鉄則だ■■しかしこの映画はおもちゃを主人公にするという事で、この鉄則を破るという「子供映画にはシビアすぎるんじゃないか」と思うような芸当をしでかしている。そして私はこの芸当こそ製作陣の子供へのメッセージだと思うのです■■前作でウッディが「お前はオモチャだ」とわめくシーンがあるが、この続編作品を見てはじめて私はあれは直接観客に製作陣が言いたいことなんだと思った。映画の中で自分はバズライトイヤと勘違いしているもう1人のバズとそのパパ(笑)、捨てられるのが嫌で博物館に飾られる事で自分の価値を証明しようとするプロスペクター。それらの現実が打ち砕かれるシークエンスにおいて、「人間はその存在そのものに価値があるわけではない」という現実を映画は描いているのではないかと思うのです■■だからこそ、「走れ風のようにブルズアイ」というウッディと、「無限の世界に、供に行こう」というセリフは格好いい。前者の台詞は昔のテレビを見ているウッディと同じでも心が違う。自分がいつか無価値な存在になろうとも、そのためにどれだけ無残な最期が待っていようとも、この世に存在することが許されているうちは、「無条件の価値」に惑わされずに誇り高く生きていってほしい。これが製作陣の子供たちへのメッセージではないかと私は思った。
[地上波(吹替)] 10点(2008-03-11 12:37:54)(良:2票)
13.  クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 《ネタバレ》 
まさにクレヨンしんちゃんの世界観と悪い魔法使いとお城が出てくるファンタジーがいい意味で融合したエンターテイメントだ。かねがね思っていたのだが、しんちゃんの迷い込む異世界はM16突撃銃とかハマー自動車とかブラックホークとかそういうのが無駄に出てくる世界よりも、いろんな色の積み木や三角形や四角形といったお遊戯室に見えるようなサイケな幾何学模様の世界が似合っている。現実世界からそういう世界にふらふらっと迷い込み、不思議なもの怖いものに出会いながら、しんのすけらしいハラハラドキドキ感で危機を乗り越えていくのが、この映画の醍醐味であり、そうした不思議な世界にはサイケなデザインの空間があっているのではと思う。クレヨンしんちゃんの「臨場感あふれる設定」「家族愛」「ハラハラドキドキの冒険」「重厚なアクション」といった長所に「不思議さ」が加わった本作。それを子供だけの冒険にはせずにひろしやみさえにも参加させ、メモリ姫の登場と「こうして幸せに暮らしました」というオチに、僕は子供のころ組み立てた積み木の向こうに見えた世界を再び見るのだ。
[DVD(邦画)] 10点(2008-03-01 23:12:19)
14.  トイ・ストーリー 《ネタバレ》 
これはウッディーにとってもバズにとっても成長の物語だ。僕の場合、バズに感情移入してしまった。自分を英雄だと思ったがそうではない事に気がついたとき、人はどうすべきなのだろうか。これは自分が馬鹿だと気がついた時に、その後どうすべきかという事を必死で考えていた当時の僕自身に当てはまり、その時のウッディーの叫び声が僕の胸に響いてきた。そうだ、あるがままの自分に出来る事をするべきなんだ。それがわかった時、悪がき少年の家からアンディーの車を追いかけるという単純なアクションが、非常にスリルと躍動感に満ちたものになった。ロケットみたいに。もちろんバズが正義の味方と勘違いして暴走する前半のシーンも大好きだ。ヒーローにはなれない、でもヒーローが大好きな僕にとって、バズは馬鹿らしくもあり、愛らしくもあり、なおかつ等身大の存在なんだ。当時の僕をびっくりさせた最新式のCG世界の驚愕と、その映像をフルに使用したまったく新しい世界であることも踏まえ、10点満点を捧げたい。
[地上波(吹替)] 10点(2008-03-01 22:49:10)(良:2票)
15.  ムトゥ/踊るマハラジャ 《ネタバレ》 
妻投稿。無茶すぎる。ありえない。これがこの映画に対する第一の印象である。インドは世界有数の格差社会。何千万人という子供が奴隷にされているような国だ。そんな国の映画の冒頭で、「欲を捨てれば世界はお前のものだ」なんて暢気な歌を歌う映画が受け入れられるのだろうか。・・・・それが受け入れられているのである。■一見歌って踊っての馬鹿映画だが、この映画は「お金のないお前たちは不幸なんだ」と言い切ってしまう世の中への挑戦。冒頭の手間かかりすぎの手書きの登場人物紹介や突如現れるハデハデダンスは、人々の心の中に忍び込む「不幸感や被害者意識」に対する宣戦布告。映画全体がいかに些細なことに意味を見出すか、いかに日常を楽しむかを日々模索する人生ランナーに対する最大限の賛辞となっている。格差や女性に対する暴力、殺人、詐欺など重いテーマを扱いながらも決して復讐殺人を達成するシーンがないのがその証拠だ。私が結構重視する分野であるアクションシーンも、香港のジャッキーやタイのトニー・ジャーと違う怪力を軸とした路線を追求しており、ラジニカーントのその後の映画でさらに洗練されている。■エンターテイメントとは何か? 私はただ笑わせるだけでなく、手に汗握る冒険のすえ幸せにするのがエンターテイナーだと思う。この映画は狂った踊りによって私に人生の楽しみ方のヒントを与えてくれた点で、私にとっては極上のエンターテイメントだ。
[ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-10 02:48:40)
16.  奇跡の海 《ネタバレ》 
妻投稿。とりあえず自己中、排他的で独善的な宗教、狂信的な愛、他人の無茶に付け込んで欲求を満たそうとする外道、間違った方向にしか進まない人間の「良心」・・・いろいろ描かれていたが、私みたいな素人が感じることと言えば唯一、文字通り全てがイカレポンチという事だけだ。ヤンはイカレポンチ、ベスもイカレポンチ、レイプ野郎漁師もイカレポンチ、私もイカレポンチ、私の旦那もイカレポンチ、ランス・フォン・トリアーもイカレポンチ。教会の人間はまともな人間だが、イカレポンチから見ればやっぱりイカレポンチ・・・。最後の空の鐘は、何の幻覚なんだろう? 他のレビュワーの皆さんもその幻覚を見ていらっしゃるという事はひょっとして皆様も・・・? こうなったらここにイカレポンチパワーを集結させ、「死霊の盆踊り」の夜の帝王と北京原人を3体ほど召喚しましょう。あのイカレポンチ村を平定できるのは彼らしかいない・・・。
[ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-10 02:01:18)
17.  レッド・ブロンクス 《ネタバレ》 
実はこういう映画が結構好きな僕ちんであります。田舎者が見知らぬ土地の親戚を訪ね、そこであか抜けない行動をしているうちに、知らないうちに大変な事に巻き込まれているという設定は、自閉症を患っている自分が結構体験したことに似ている。ですから親戚とだっこだっこするシーンから、チンピラに追われてガラスを投げられるシーン(旅先の興奮した夜に、外でブルンブルンとなるバイクの音つうきっかけがいい)、駐車場での追っかけっこ、マフィアが絡んできてダイヤがどうのこうので、ホバークラフトが突っ込んできて・・・という流れは、破天荒で映画のストーリーはなってないとも言えるが、逆をいえば「所詮映画じゃん」というものがなく、観客である僕のボンクラな日常からいつの間にか画面の中のヒーローと(ウルトラマンとハヤタ隊員みたいに)一体になっているというような、逆をいえばヒーローになりたいという僕の持っている厭らしき妄想的願望を叶えてくれる作品ではないかと思うのだ。そしてこれを可能にしたのが、しょっぱなのどうでもいい結婚式シーンや、敵を殺さずギャグみたいに倒すシーンなのではないかと思う。映画のバランスはともかく、観客と一体になったヒーローが残虐な敵とはいえ人を殺すと矛盾が生じてしまう。そして気持ちい勝利の後エンドールのメイキングで映画だったのだと再び確認する。これが僕のジャッキーの鑑賞法。明らかに公平中立性を欠いた間違った鑑賞法です。
[ビデオ(字幕)] 10点(2008-01-20 01:16:29)
18.  ツイスター 《ネタバレ》 
妻投稿■アメリカで毎年多くの死者を出している竜巻を題材にした映画…といっても実は竜巻の面積当たりの発生率は日本(の平野部)もアメリカも大差はなくて、日本では毎年何十例どこかで発生し、特急電車を脱線させたり家を吹き飛ばしたりして多数の死者を出している災害でもあるんです(劇中のF2とかF5とかのF、つまりフジタ・スケールは日本人竜巻研究者の藤田哲也シカゴ大学先生の頭文字)。確かに、劇中描写は高頻度すぎる気はするけど、江戸川コナンや杉下右京、マクレーンだって高頻度で事件に巻き込まれているんだから無問題。■それよりこうした竜巻災害に対し、ハリウッドお得意の「ありえないくらいの巨大な竜巻が発生し、主人公カップル以外皆殺しになって云々」というような代物ではなく、「現実に存在する脅威に対し、人間はどう立ち向かうのか」という事に重点を置いた、濃厚ではないけど重厚ではある映画だと思います。実は私一回だけ竜巻を目撃したことがある(あと愛耕運機をありえないところにまで持って行かれた)のですが、その時の湿っぽい空気や天気の不安定な変化から、竜巻の渦に巻き込まれて吸い上げられるというよりは周辺の空気に引き上げられて持ち上げられるような破壊のシークエンス、データに観測されているのに目に見えないという緊張感などが物凄いリアルだったと思い、同時にこれってパニック映画というより技術者の映画なんだなと思いました。■実はドロシーのアイデアってオクラホマ大学研究チームががちでやっているものをネタにしているんですよね。恐慌状態になっていた主人公のフィアンセが単純な馬鹿で嫌な女ではなかったり、メグおばさんを助けるシーンで、竜巻予報を3分前から15分前にするというそれだけのことがいかに難しくて重要なことかをうまく描くことで、登場人物がなぜ危険にぶつかっていかないといけないかがストレートにぶつかってくる、良質な映画だと思いました。
[ビデオ(字幕)] 9点(2011-11-21 20:17:33)(良:1票)
19.  ドラえもん のび太と夢幻三剣士 《ネタバレ》 
妻投稿■養護学校時代の読み聞かせ、たまにOGとして私が今やっているんだけど、私が生徒として聞いていたときには、ワクワクとガクガクする冒険談をしてくれる大人って、トリフォーみたいな立ち位置なんですよね。夢の提供者として、恐怖の仕掛け人として活躍する正体不明の大人。子供に媚びたり教育的になるのではなくて、正体不明な存在として自分たちの住世界にふらっとやってきて、消えてしまうみたいな。■私が子供のころ、その頭では、小学校の特殊学級と職員室をつなぐ給油室とか、養護学校の電気室とかに、夢と恐怖の仕掛け人が異世界から出入りする空間が確実にあって、その向こうでは絵本に出てきた展開されているものと信じていました。■さらにこの映画は、だれもが体験する「殺されそうになる夢を見て飛び起きる」という夢がなぜ発生するのかという点まで説明しちゃっている。こうした小さいころに現実世界とは別に並行して存在した別世界、異世界を具体化することが、この映画の目的だったんだと思います。■これって、「夢の世界」を子供に媚びた世界、教育する世界と勘違いしている後世のアニメファンタジーへの風刺にもなってますよねえ。「夢の世界」=TDランド的「理想の世界」じゃない…。ただ私たちの頭と世界の片隅にさりげなく存在しているものだと思います。
[ビデオ(邦画)] 9点(2011-09-05 01:20:57)
20.  ミクロコスモス 《ネタバレ》 
妻投稿■私の住環境はげじげじやチャタテムシやカマドウマや「G」がうようよしていて、それ対策に旦那が女性ルームメイトの承諾なしに近所からアシダカ軍曹を投入していて、そいつがカエルを捕まえて血を吸い取っているのを目撃してヒイイイイイイイイイという住環境なのだが(旦那は「地獄すら生ぬるい」罪を犯したと思う)、この映画ではそんな虫ちゃんたちの躍動を描いたドキュメンタリー。青虫やバッタ、チョウチョ、カマキリ、蜂の子など、考えてみたら少年ジャンプの作者ですら造形できないような「ありのまま」を、私はじっと見入ってしまった。旦那の友人のО君や彼になついている4歳のYちゃん(女の子)は、「○○ちゃんも来ればよかったのに。虫取りをすればこういうのに触る事も出来るんだよ。鴨川シーワールドみたいに数秒触るだけで何千円も取ったりしないよ」と私を振り返って目をキラキラさせていた(か、完全に取り付かれている(^_^;))。■でも私は騙されない。パールハーバーや丹波の出る007には騙されてもいいが、みつばちマーヤの世界に出てきそうな昆虫ばっかり撮影して「昆虫の素晴らしさ」を説く悪質なプロパガンダには、日本人なら騙されてはいけない。妻または彼女のいる日本人男性諸君には是非学研昆虫図鑑の最後の方のページに必ず出てくる「家のなかにいる虫」、「昆虫でない虫」の造形の凄まじさも勉強してほしい。その凄まじさを音で表現すると。ピシュピシュピシュ、チョワチョワチョワ、プシュプシュプチュ・・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2010-11-19 04:10:21)
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