181. 殺したい女
《ネタバレ》 妻の誘拐を夫が大喜び、というところで出オチの感もあるのですが、その後も、いろいろネタを詰め込んで最後まで一気に引っ張っています。ただ、サイドストーリーの盗撮ビデオ云々のところがやたら凝っていて、その分、本筋が食われてもいます。誘拐犯の若い男女2人とベット・ミドラーの心の通い合い的な部分も、もう少し見たいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-07-22 23:56:51) |
182. ストリート・オブ・ファイヤー
《ネタバレ》 何なんだろう、この、当たり前のことを単純にやっているだけなのに、全編からにじみ出ている異様な格好良さは。つまり、登場人物(相手方悪役含む)をいかに格好良く見せるか、ということ以外は一切考えていない潔さが、奇跡的な純度の高さを導いているのだ。何より素晴らしいのは、あれだけ双方がもっともらしく動員していながら、最後は堂々とタイマンで決着をつけていること。それとやっぱり、オーラスで炸裂するジム・スタインマン畢生の超名曲"Tonight Is What It Means To Be Young"。 [映画館(字幕)] 8点(2018-07-22 20:16:09) |
183. 幻の湖
いや、あの、すみません。私、テレビによく出てた頃の南條玲子さんが大好きだったのです。それでも、こんないわくつきの作品で主演をする南條さんというのは見たいような見たくないようなで、ずっと避けていたのですが、遂に意を決して見ることにしました。●その目的からすると、案外悪くないのですよ。だって、とにかくほとんどのシーンで、延々と南條さんが見られるのですから。しかも、ランニングシーンでは、お顔が美しいだけではなく、足も長くてスタイルも非常に良い、という発見もあったりするのです。加えて、ランニング指導が、あの名ランナー宇佐美彰朗さんです。そうです、走るフォームからしてすでに美しいのです。●その一方で、再三挿入される雄琴近辺の山や湖のショットはちゃんとしてたりとか、時代劇パートになると突然なぜか進行が引き締まったりとか、そんなところもお茶目だったりします。●というわけで、まあとにかく、南條さんの美しさを存分に保存したという歴史的価値に5点。 [DVD(邦画)] 5点(2018-07-22 01:29:40)(良:1票) |
184. 2010年
私は「2001年」を別に名作とは思わないので、それの続きがどうのこうのと言われても何も思わないのだが、見所は何といってもロイ・シャイダーでしょ。難題に取り組む職人肌の担当者的な役をさせると、この人ほどぴったりくる人はいません。どこまでいっても、その横顔が美しい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-07-07 23:23:31) |
185. ファンダンゴ
《ネタバレ》 青春時期の、ふわふわと浮ついた感じ、現実逃避、無駄な熱さ、友情といった要素を的確に捉えきった好作品です。おそらく、年をとった人ほど感動できる作品でしょう。祭りの後のそこはかとない虚しさを感じさせるラストも良いです。 [DVD(字幕)] 7点(2018-06-22 00:47:52)(良:1票) |
186. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
サクセスストーリーならばそのためのアイディアやネタがもっと欲しかったし、ラストの演出は二時間ドラマレベルだし、脚本には突っ込みどころは多数ありますが、それを全部吹き飛ばしているのは、当時のマイケル・J・フォックスの神がかり的にアクティブなパワーに尽きます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-17 00:32:41) |
187. リーサル・ウェポン2/炎の約束
マニュアルにあるようなシーンが連続しているだけだし、ところどころのコメディチックなところもかえって逆効果だと思う。パッツィ・ケンジットちゃんの懐かしさに+1点・・・するまでもないか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-06-16 00:58:35) |
188. リーサル・ウェポン
今見ると笑っちゃうような場面も多数あるが、当時はこのコンビは本当に格好良かったのだ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-13 03:06:53) |
189. 快盗ルビイ
《ネタバレ》 キョンキョンは演技力は全然まだまだなんだけど、脚本の練られ方、演出のフォーカス、そして真田広之の的確なフォローによって、絶妙に助けられている。一方で、ここぞというところでのどアップとか照明とか、とにかくキョンキョンを可愛く映そうという、制作側の丁寧さも感じられるのです。筋立ても、至ってシンプルながら、一番簡単なはずの手紙のところでさくっと捕まるなど、振りと落ちがきちんと決まっている。それぞれの脇役が、必要な部分以外は顔を出さないのも良い(それによってかえって引き立っている)。唯一、伊佐山ひろ子の上司は、もう少し何かあるかと思ったのですが。最後、舞台のカーテンコール風のクレジットも洒落てますね。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-06-05 02:53:03) |
190. 眺めのいい部屋
一つ一つの「絵」は限りなく美しいのですが、それが前後としてつながっていない。登場人物に行動の基本原理がないからです。つまり、映画というよりも、画集を一頁一頁見ているような気になります。まあ、今となっては、素直で真面目なヘレナ・ボナム=カーターとか、とてつもなくださいダニエル・デイ=ルイス(もっとも、その割に、存在感は無駄なほどある)が見られるというのは、貴重かもしれませんが。 [ビデオ(字幕)] 5点(2018-05-23 01:19:26) |
191. レッズ
《ネタバレ》 最初の方で、ジャックとルイーズのああだこうだが延々続いていて、しかもそれはそれできちんと見せ切る力があって、「なるほど、この引っ張り感を30分以上も持続させるとは、大したものだ」と思っていたら、何と1時間以上もああだこうだが続いていた(笑)。そこでやっと本題の革命がどうのこうのになるわけですが、著書で知られているはずなのに、肝心のその本が書かれて出版されるのは、割とあっという間。しかも、誰にどういう影響を与えたのかということもあまり突っ込まれておらず、むしろ他国への派遣とか拘束とかの革命家活動の方に重心が移っている。しかし、話が壮大になればなるほど、逆に地に足が着かない感じがして、面白みが落ちているのです。こうして見ると、一番面白かったのは、意外にも最初の1時間のああだこうだだったかも。それにしても、この時期のダイアン・キートンは、何時間演技させても平気で続けられるような、底知れぬ基礎体力みたいなものを感じますし、ウォーレン・ベイティのちょっととぼけたような表情も、案外この主人公に合っている。渋くおとなしく決めるジャック・ニコルソンというのも、貴重かもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-30 23:44:37) |
192. ペギー・スーの結婚
監督がコッポラなんですよねえ・・・。本来、奇想天外ラブコメの方向になるはずなのに、あくまでもじわじわと、そしてじめじめと進んでいく。導入部の延々続く(そしてその間に、中心人物もどうでもいいサブキャラも含めてあれこれ無秩序に出入りしている)同窓会の流れは、どうみても重厚大作の作り方です。なので、いざタイムスリップが起こっても、主人公が感情のままに跳ねることができず、結局何がしたいのかがさっぱり分かりません。●ヘレン・ハントの若々しさも驚きですが、友人の1人役でまったく見せ場のないあのお方は、ジョアン・アレンじゃないですか。今からすれば、何ともったいない使い方・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-04-02 23:27:46) |
193. ザ・フライ
《ネタバレ》 装置が開いたらいきなり蠅男登場!ではなく、徐々に崩壊が訪れるところは良かったです。砂糖とか筋肉とか何気ないところで変化を積み重ね、終盤に向けて加速し、最後もうだうだ引っ張らずばっさり終わらせるというテンポ配分も絶妙。ただし、最初の主人公はもっとまともな一般社会人の設定にした方が、後半の悲劇性が増したはず。あれではもともと蠅男の一歩手前です(・・・)。 [DVD(字幕)] 7点(2018-03-21 23:25:13) |
194. グローリー
当時の再現ぶりにはなかなか気合が入っているが、それによって一体何が表現したかったのかというのがよく分からない。もっと絞って言えば、彼らが(白人側にしろ黒人側にしろ)何ゆえ銃剣を取って決起するに至ったのか、その部分はほとんど表現されていない。デンゼル・ワシントンも、期待して見たのだが、オスカーを取るほどの演技とは思えないが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-03-20 02:13:35) |
195. ラビリンス/魔王の迷宮
これはさすがに、中身がまったくない、としか・・・。ジェニファー・コネリーも、初期の頃はこんなに演技がぎこちなかったのかということと、デヴィッド・ボウイのアホコスチュームが笑えることしか、見所がない。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2018-03-03 00:18:37) |
196. 花嫁はエイリアン
《ネタバレ》 後で思い出すだけでも幸せな気分になってくるほどの、本当に楽しいラブ・コメディです。あのキスシーンやベッドシーンは、映画史上に残ってしかるべきでしょう(笑)。一方で、事故(?)のシーンなんて完全にお約束なんですけど、そういうのもこの種の作品には絶対に必要なのです。●実はジュリエット・ルイスの映画デビュー作としても重要。 [DVD(字幕)] 7点(2018-02-04 00:05:33)(良:1票) |
197. ブルーベルベット
《ネタバレ》 普通の世界を前提として異様な世界を覗き見ている前半の方が怖かった。つまり、全体が異様な世界になってしまったら、かえって怖くないのです。しかも、前半は、かっこよく忍び込んだらあっさり見つかってしまうようなところが面白かったのに、終盤はやっていることはその辺の刑事ものとあまり変わりません。唐突に仰々しいラストにもびっくり。 [DVD(字幕)] 4点(2018-02-02 00:36:05) |
198. 野菊の墓(1981)
《ネタバレ》 当然ただのアイドル映画なんだろうと思いながら見始め、まあ主演2人の大根ぶりは逆に微笑ましくなるくらいなんだけど(ただ、まあ、余計なかっこつけをしていないので、そんなに不快感がないという不思議)、一方で映像関係は、無駄なほどレベルが高いのです。冒頭の川面の鈍い光とか、茄子畑や綿畑の遠景の美しさとか、家の中のシーンの細やかな影とか。あと、今さらなんだけど、この下っ端下女役でこれだけの存在感を示している樹木希林が凄い。特に、暇をもらったことを政夫に伝えに行くシーンのインパクト。●花嫁行列のシーンは、政夫と民さんが「会ってしまった」のが惜しい(あれで緊迫感が逆に壊れてしまった)。あそこは、帰り着いたらすでに行った後だったか、せめて影から何もできず見送るくらいにして、できれば台詞もなしで行ってほしかったのだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2018-02-01 00:23:14)(良:1票) |
199. 潮風のいたずら
本当にどうということもない、あらすじだけを聞くとアホみたいな話なのですが、主演2人の見事に呼吸のあった好演で、全然飽きずに楽しめます。ヒロインはもちろんですが、男性側や子供たちも、話が進むに連れていい顔になってきているのがいいです。 [DVD(字幕)] 8点(2018-01-13 00:59:59)(良:1票) |
200. 危険な情事
《ネタバレ》 最初から最後までまったく飽きることがない、A級のサスペンスだと思います。劇場で見たときは、最後のバスタブの場面で、観客全員(私含む)の肩が一斉に「びくっ」と上がったのを覚えています。グレン・クロースは、単に怖いだけではなく、同時に、その男に頼るしか道がなかった人間の悲しさ、淋しさを表現しているのが素晴らしいです。そして、一方で、堅実な良妻像を的確に演じきって、それに対する侵略の恐怖を裏から描いて見せたアン・アーチャーの功績も見過ごせないでしょう。 [映画館(字幕)] 8点(2018-01-06 23:43:12)(良:1票) |