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コメント数 1395
性別 男性
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181.  東海道四谷怪談
鶴屋南北の原作は”お岩さん”の幽霊で余りにも有名。当時”エロ・グロ”路線を突っ走っていた今は亡き「新東宝」がB級監督中川信夫に大して期待もせず監督させたのが本作。当然ゲテモノ映画かと思いきや、開き直って耽美的な色彩描写に走った中川を始めとするスタッフの情熱がプロデューサー(大蔵貢)の思惑を遥かに凌駕して傑作となった。殊に殺気漲る民谷伊右衛門を演じた天知茂のニヒルな演技は実に素晴らしい。正直ホラーとしては古臭く今となってはあんまり怖くもないが、日本の様式美を追究した画作りとストーリー・テリングには舌を巻いた。お見事!
8点(2003-10-27 03:33:23)(良:2票)
182.  そして誰もいなくなった(1945) 《ネタバレ》 
故国フランスのドイツ占領を逃れて渡米中のルネ・クレールが撮った珍しい一作。原作は勿論アガサ・クリスティの有名過ぎる同名小説。日本では長く未公開で幻の作品扱いだったが、1976年に漸く初公開された。流石に古びた印象は拭えないものの、原作の特異な雰囲気を損なわない見事な本格ミステリ演出にスッカリ酔わされてしまった。中でも毛糸の玉を駆使した死体発見場面の鮮やかさはカメラワークと相俟って圧巻!しかもクレール独特のユーモラスなタッチが散見されコレ又実に心地良い。但し、時代の要請であろうが結末が原作と違いハッピーエンドに改変されているので原作ファンには余りオススメ出来ない。「看板に偽りアリ!」と怒る方もいらっしゃるかも。ま、私はさして原作に思い入れも無いので殆ど気にならなかったけどネw。役者では断然バリー・フィッツジェラルドが出色。
8点(2003-10-19 22:42:16)(良:2票)
183.  関の彌太ッぺ(1963)
箱田の森介に扮した木村功のこすっからさには見る見る内にストレスが溜まる溜まるw。或る意味凄い演技力だ。こうして憎まれ役がキッチリとイイ仕事を果たしているからこそ主役(勿論ココでは錦之助)は一層映える。お小夜に”旅人さん”であるコトを気づかれるキッカケとなる弥太の台詞も実に味わい深い。山下耕作監督のベストワークに敬意を表して8点。くぅ~、男だねぇ…!!
8点(2003-10-19 05:07:43)
184.  失われた週末
ワイルダーの冴え渡る演出マジックはオスカー作品賞・監督賞のみならず、何と大根役者レイ・ミランドに主演男優賞までもたらす凄まじさ!流石はワイルダー、これをマジックと呼ばずして何と呼ぼう。ただ…彼にしては些か”あざとい”ので申し訳ないが2点マイナス。
8点(2003-10-16 03:31:31)
185.  テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 
フッフッフ…【STING大好き】殿、コイツを登録したのは何を隠そう、このワタクシでごんすw。ああ~いやいや別に~他意はありません。そんな…決してアノ名作「スティング」と比較して云々する積もりなんてコレっぽっちもないッス!でも……言われてみれば確かに類似点無きにしもあらずですなw。と、兎に角、本作の勝因は絶妙な俳優アンサンブルを完璧に活かしきったシナリオ(シドニー・キャロル)にあるでしょう。特にジョアン・ウッドワードと子役にはヤラレたぁ~!!ポーカーフェイスって奴の意味を再認識しますた。「どんでん返し」系映画では可成りの秀作であるコトは間違いないかと…。御祝儀で8点進呈!
8点(2003-10-12 11:58:51)
186.  インテルビスタ 《ネタバレ》 
本作を御覧になるのなら予習として是非ともフェリーニの会心作「甘い生活」を観ておかなければ面白さ・感慨は半減するだろう。フェリーニがアニタ・エクバーグに再会する「フェデリーコ!」の場面や、マストロヤンニがマジシャンの如く「甘い生活」の噴水シーンをスクリーンに映し出し、若き日のグラマラスな自分の姿に涙する現在の(見る影も無く老いて肥え太った)アニタの場面などでは特に。チネチッタ撮影所から始まった自分のキャリアを悠然と振り返るフェリーニの映画愛に満ちたノスタルジックな一編に…8点進呈。
8点(2003-10-12 06:17:36)
187.  放射能X
 イイねぇ、「放射能X」。何と言っても脚本が上手い!”蟻酸”や”女王蟻の存在”等々蟻の生態って奴をキチンと踏まえて安直な嘘や誤魔化しが無いから、サスペンスに満ちたストーリー展開にも抜群の説得力が有る。コノ手の映画だと目撃者の証言を一笑に付してみすみす後手に回る無能ぶりを曝すことの多い警察や軍隊が本作では機敏な対応を見せるのもテンションを高めて実に小気味良い。最高殊勲賞はテッド・シャードマンのシナリオにあるのは間違いない。次いでお手柄なのは勿論、ミニチュアではなく本当にでっかく作られた巨大蟻のギミック!!動きはやや大味ながらもハリーハウゼン的な人形アニメと一味違った巨大感は何ともド迫力で画面を盛り上げていた。最後にキャストについても触れておきたい。保安官ピーターソン役を演じたJ・ホイットモアは本作や「アスファルト・ジャングル」「猿の惑星」といった古典から「ショーシャンクの空に」「レリック」といった近作まで渋い脇役を務め続けている大ベテランである。本作では珍しい主演を見事に果たした。科学者メドフォード役のエドマンド・グウェンは「三十四丁目の奇蹟」(1947年・監督:ジョージ・シートン)でオスカー(助演男優賞)を獲得した名優だが、所詮お子様向けと馬鹿にしたりせず、本作のようなB級SFにもマメに顔を出してくれているのが嬉しい。FBIのグラハム捜査官を演じたジム・アーネスは1951年のSF映画「遊星よりの物体X」(監督:クリスチャン・ナイビー)で長身を買われモンスター役を演じたことでも有名。「X」つながりでマニア垂涎の両作に出演した幸運な男優として永遠に記憶され続けるだろうw。ロサンゼルス地下下水道が蟻塚と化したシークエンスの強烈なインパクトがキャメロンの「エイリアン2」にまで及ぼした歴史的事実は(実際に見比べて頂ければ一目瞭然だが)矢張り偉大であると個人的には思うので…古典的名作に敬意を込めて8点!!
8点(2003-10-08 03:39:02)(良:1票)
188.  ペーパー・ムーン
 ピーター・ボグダノビッチの映画への愛が随所に感じられる懐古調の佳作ロードムービー。MVPは何と言ってもアディ役で史上最年少オスカー(助演女優賞)に輝き、本作で衝撃のデビューを飾った天才子役テイタム・オニール!!とどなたもお思いだろうが、実のトコロ弱冠9歳でのオスカー受賞に果たした縁の下の力持ち的役回りとしてモーゼ役のライアン・オニールの存在を忘れる訳にはいくまい。如何に天才子役と言えど撮影に臨むプレッシャーは相当なモノだった筈。メインで共演する相手が”実の父”であるコトがどれ程彼女をリラックスさせ、彼女の持ち味を存分に引き出す絶妙のサポートとなったかを思い合わせれば、実はライアンこそが本作の最高殊勲選手であるとしても格別不当なモノではなかろう。「ある愛の詩」のオリバー役を含め、ハッキリ言って個人的に全然好きなタイプの俳優ではないが、本作と「バリー・リンドン」での彼は例外。後味悪いヤツばっかりで辟易だった70年代映画群にあって一際輝く小粋な本作に…8点!
8点(2003-10-05 00:23:40)(良:2票)
189.  三十四丁目の奇蹟(1947)
 クリスマスをテーマにバレンタイン・デイビスが書き下ろしたオリジナルストーリーをジョージ・シートンが脚色&監督したハートウォーミングな映画の代表がコレ。世知辛い浮世に身を置いている内に夢見ることに対してシニカルを気取ってアイデンティティを保とうと努める哀しきリアリスト辺りには是非御覧頂きたい逸品である。何と言っても実在のNYメイシー百貨店を舞台にした年末商戦というリアリスティックの極みとも言える設定に法廷ドラマまで加えた上でファンタジーを融合させるストーリー展開が秀抜。MVPは当然オスカー助演男優賞を得たクリス・クリングル役のエドマンド・グウェン。一世一代の名演技とは正に彼にこそ相応しい。ドリスを演じたモーリン・オハラもナカナカ好演していたと思う。そうそう、子役時代のナタリー・ウッドを見るなら本作が最も知名度が高いしキュートな演技を楽しめるハズ。難点は…強いて言うなら、シートン監督作品全般に共通するコトだが「まったり」し(過ぎ)ているテンポ。もうちょっと、こう、キビキビと演出してくれれば文句ナシに満点だったんだが。でも、それじゃシートン独特の味わいが無くなるか…。最後に、コレを観終えて尚且つ「嘘臭い」「ありえない」と言い張るようなら相当重症かと…w。1994年に(リチャード・アッテンボロー主演で)リメイクされたが、余計なアレンジに走った冗長な凡作、観るなら断然シートン版!
8点(2003-10-04 01:24:24)(良:1票)
190.  ナポレオン(1927)
 どなたが新規登録なさったのかは存じませぬが、一足先にレビュー&コメントさせて頂きまする。本作は元々12時間に及ぶ、超大作なんて生易しい表現では済まない化け物大作がオリジナルです。が、根性ナシの私は4時間版しか観てませんw。それでもオリジナル版の片鱗は充分に窺えましたよー。いやぁ凄い!フランス革命~第一帝政の戦乱と陰謀と栄光と挫折を映像で味わうならコレを超える作品は恐らく今後も無いでしょう。アベル・ガンス監督本人も”革命の大天使”と謳われロベスピエールの懐刀としてジャコバン恐怖政治に辣腕を振るった美貌の青年サン・ジュストを嬉々として演じて圧巻。相済みませんが三分の一の短縮ダイジェスト版ゆえに2点マイナス致しまする。嗚呼トリプル・エクラン観たかったナァ…。
8点(2003-09-25 04:51:58)(良:1票)
191.  アルゴ探険隊の大冒険 《ネタバレ》 
 傑作「シンドバッド七回目の航海」に勝るとも劣らぬハリーハウゼンのマスターピース!!ファンタジーとはかくあるべき、という格好のお手本であろう。ストーリーの骨子は有名なギリシャ神話の「イアソンとアルゴノウツ」が金羊毛を探し求める冒険譚の前半部分だが、ハッキリ言って原作なんか全く知らない方がグッと楽しめるハズ。理由は後述するとして、本作の肝は当然の如くハリーハウゼンの拘りモンスター造形にある。最優秀賞は何と言ってもクレタ島の青銅の巨人タロス!に尽きる。錆びた青銅のボディを軋ませつつ動き出す勇姿に惚れ惚れしてしまう。ダイナメーションの弱点とも言えるカクカクした動きを逆手に取った大胆な発想にはもう脱帽である。原作では等身大だが、敢えて巨人にアレンジした映画的発想も素晴らしい。流石に”Mr.BIG”辺りとはセンスが違うw。その後の鳥人ハーピィや七首竜ハイドラ(原作では只の大蛇)は呆気なくて今イチだったが、最後の最後に”隠し玉”が待っていたぁ!!「七回目の航海」では単体での出演だったチャンバラ骸骨が団体さん(7体?だっけ)で襲ってくる!!しかもむっちゃ強い~!(因みに原作ではゾンビ兵士…それも観たかったが)イヤもう最高…お腹一杯食べ切れませんw。そうそう、原作を知らぬが吉な訳は…主人公イアソン(映画はジェイソン)のみならずコルキスの王女メディアも途中リタイアしたヘラクレスも全員揃いも揃って悲惨な末路が待っているから。どんな末路かどうしてもお知りになりたければギリシャ神話を(図書館ででも)お読み下され。「本作の余韻がブチ壊しになったじゃねーか!」とお怒りになられても一切責任は取れませんので悪しからずw。
8点(2003-09-23 01:07:10)
192.  勝利の朝
 うーーーむ、邦題がチト誤解を招きそうな感じ。"Morning Glory"はラストでヘッジスがキャサリン・ヘプバーン扮するエヴァに語る舞台女優の運命を端的に比喩した”朝顔”のコトなのに…。さて、ゾー・エイキンスの原作をローウェル・シャーマン監督が映画化した本作の肝は何と言っても、「はぐらかし」言い換えれば「省略」の巧妙さにあると思う。アドルフ・マンジュー演じるイーストンと結ばれた一夜も然り、クライマックスの代役に抜擢された舞台上での演技も然り。ヘプバーンのエヴァ・ラブレイスそのものの様なギラつく女優魂を散々見せつけて凄まじいタメを醸成してから「さぞ激しく情熱的なラブシーンを…」とか「きっと素晴らしい舞台演技を披露してくれるに違いない」といった観る者の期待をスッと小粋に肩透かしを喰わせるのだから何ともニクイ。だからこそ、しがない女優志願の小娘が栄光を掴むまでの立志伝を80分足らずのコンパクトかつハイテンポに纏められたのである。しかし、ソレもぶっちゃけ最初のオスカー(主演女優賞)をゲットしたヘプバーンの卓越した演技&圧倒的な存在感あればこそ可能だったのであって、単純にどの作品にも応用できるわきゃ無いw。1958年にシドニー・ルメットが「女優志願」として(スーザン・ストラスバーグ主演で)リメイクしたが、コレもナカナカ秀作だった。邦題は寧ろ本作よりテーマを象徴して秀逸だったかも。オット本作は…キャサリン・ヘプバーンの溌剌とした演技(嗚呼こんな凡庸な表現しかできない自分の貧困なボキャブラリーが悲しい…)に8点!初めに述べた邦題のミスマッチで遺憾ながら2点マイナス。
8点(2003-09-20 03:12:36)
193.  ザッツ・エンタテインメント
 MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)と言えば、1930~50年代に綺羅星の如き良質のミュージカル映画を連発した制作会社の老舗である。その五十周年を記念した本作は歴代の名作ミュージカルから名場面を色々チョイスして合間に70年代のスターたちが往時の思い出を語るインタビューを織り交ぜた総集編となっている。当然ながら収録作品は「踊る大紐育」「雨に唄えば」「恋の手ほどき」等々どれもこれもMGM作品オンリー!!如何にMGMがミュージカル映画の第一人者的な存在であったかが窺い知れようというものだ。個人的に観たことのある作品が大多数を占めていたので特に新鮮味は無かったものの、矢張りイイものは何度観てもイイ!ハリウッド黄金時代のパワーに圧倒させられると同時にウットリさせられた。特にアステアのタップ&ダンスは芸術品だ。そうそう、日本未公開だった作品もいくつか収録されていたが、中でも「イディオッツ・ディライト」のクラーク・ゲーブルが披露する歌と踊りには吃驚してしまった。ほぇ~アノ”キング”がネェ…w。思わず作品自体も観たくなってしまった。ニコニコ嬉しくなるアイディア賞モノの本作には8点進呈!!流石にジャンルとしてのミュージカルそのものを受け付けない不幸な方々もいらっしゃるコトを考えると満点は無理…だなw。あ、【キリコ】さん、バズビー・バークレーはイイっすよねぇ~。
8点(2003-09-17 03:31:25)(良:1票)
194.  エル・ドラド(1966)
 ま、確かにシナリオは「リオ・ブラボー」と同じリー・ブラケットですが…w。コレも豪快なガンファイトを堪能できる!本物の西部劇である点でハワード・ホークス印(ブランド)のバリエーションとして私にとっては愛すべき作品ですね。日本の娯楽時代劇(水戸黄門とか遠山の金さんとか)の大いなるマンネリぶりを思えば、以後も「リオ・ロボ」へと続く本作の類似性も些細な問題でしょう。要は「面白ければオッケー!!」ってコトです。寧ろ戦前から1960~70年代に至るまで安定したホークス監督の高い力量を評価すべきかと。ウェイン御大もまぁ良いですが特にミッチャムの保安官が味があってグー。
8点(2003-09-12 22:17:30)
195.  誓い
 「刑事ジョン・ブック/目撃者」に先立つピーター・ウィアー監督による濠太剌利(オーストラリア)映画の秀作。第一次大戦を背景にした異色の戦争映画だが、英軍によるオーストラリア兵の捨て駒的な扱いが先ず非道い。トルコの要塞ガリポリ(原題もココから採られている)攻略戦は連合国側に甚大な被害を出した激戦地として名高い。本作の二人の主人公もココへ派遣され、短距離走者として類稀な才能を持ちながら戦争に翻弄されるコトになる。ウィアーの演出は過度な感情描写に流されず、極めてクールに悲惨な戦闘場面を映し出しており見事。旅順攻略戦に於ける二百三高地の戦いを彷彿とさせる犬死に突撃は英本国に対する痛烈な告発の意味合いも込めていたに違いない。メル・ギブソンを「マッドマックス」的な安直なヒーローにしなかったのも慧眼というべきだろう。ハリウッド進出後の「刑事ジョン・ブック~」にはさして感心しなかったが、本作は反戦映画としても切ない青春友情モノとしても可成り優秀。マーク・リーの熱演も光る本作に…御祝儀で8点進呈!
8点(2003-09-12 02:13:36)
196.  カサブランカ
 昨今の映画は男女同権!どころか寧ろ女性が勇ましくメインを張る作品が多いから本作でのバーグマンの微妙なポジションを「打算的なズルい女」としてしか観られず酷評してしまうのカモ。そもそも戦前・戦中の米映画なんて完全に男性中心!よって彼女はボギーのダンディズムを引き立てる言わば”触媒”に過ぎなかったハズなのである。が!しかーーーし、誇り高きバーグマンは敢えて添え物の刺身のツマに甘んじるコトなく、予定調和な職人マイケル・カーティスに敢然と反旗を翻す!!その類稀な美貌と抜群の恋愛感情表現で月並みなメロドラマに過ぎなかったであろう本作に永遠の生命を吹き込んだのだ。加えてボギーの下積みを経た男の渋さ溢れる「キミの瞳に乾杯!」という台詞も相手がバーグマンなればこそ説得力を放つ。悪いがヴェロニカ・レイクやヘディ・ラマーみたいな妖婦タイプの女優がイルザだったらココまで語り継がれる名作のステイタスは(確信を込めて絶対に!)得られなかっただろう。オスカー作品賞・監督賞・脚色賞に輝いたのは戦時下でのウェルメイドなメロドラマに一票!てな感じだったのだろうが、個人的にはバーグマンの圧倒的存在感とサムが歌う「As Time Goes By」なくして本作を語るコトは出来ないと思っている。ドイツが生んだ不世出の名優コンラート・ファイト最後の輝きに…8点!勿論ボギーもニヒルでキマってるけどね。
8点(2003-09-07 16:53:58)(良:4票)
197.  ナバロンの要塞 《ネタバレ》 
 冒険小説一本槍!なアリステア・マクリーン作品の中でも出色の面白さを放つ同名原作だけに名脚本家カール・フォアマンが脚色した本作は抜群の面白さ。その道のプロを集めた少数精鋭の特殊部隊モノの草分けとして、その後の男性アクション映画に与えた影響には計り知れない歴史的意義があると言っても過言ではなかろう。難攻不落のナバロン要塞に挑む命知らずな6人の特殊工作員!なんてサワリを聞くだけでワクワクしてくるじゃないッスか。難点は…俳優陣のネーム・バリューがハッキリ明暗を分けて、キャストを一見しただけで「ああ~、コイツが死んでコイツは生き残るな。」とネタバレし(過ぎ)ているトコロ。スタンリー・ベイカーとジェームズ・ダーレンじゃあ意外性も何もあったもんじゃ無いw。それと、ヤッパリ独軍側が余りにお間抜けで爆破工作のサスペンスが今イチ盛り上がらないし、J・リー・トンプソンの監督ぶりが些か重い。でも彼にとって間違いなくベストワークだろう。冷静沈着なリーダーとして観る者を納得させるペック扮するキース・マロリー大尉が実にキマっている本作に…オマケして8点。
8点(2003-08-31 16:21:52)(良:1票)
198.  愛と喝采の日々
 おお~そうそう、勘違いしてたよ。確かに「愛とほにゃらら~の云々」系おバカ邦題のオリジンは本作であって、「愛と青春の旅立ち」じゃなかった。「愛と青春の~」でのコメントは謹んで訂正させて頂くw。さて、本作だが久々のシャーリー・マクレーンが中年ながら溌剌とした名演を見せ秀作と言える出来。尤も、本作の後アレ程マクレーンが出まくるとは予想だにしなかった故の評価でもあるんだが…。でも本作の白眉は寧ろロバート・サーティスの鮮やかなキャメラワークに映し出されたミハイル・バリシニコフとレスリー・ブラウンの華麗なる”グラン・パドドゥ”シーンだと思う。流石は元・バレエ振り付け師だったハーバート・ロスだけに見せ方が心憎いほど上手い!アーサー・ローレンツのシナリオはいつもながら回想を巧みに使うなぁ…。でもでも、その後のマクレーン出まくりに興醒めした分、当時の感動も薄らいだので2点マイナース!
8点(2003-08-31 03:38:40)
199.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
 大ヒットした前作で見事オスカー作品賞に輝いたコッポラにとって、残る目標は「何が何でも」オスカー監督賞!!ボブ・フォシーに浚われた無念を晴らすべく万全を期して発表した続編がコレ。本作が凡百の「パート2」モノと明らかに一線を画す主たる要因は、何と言ってもパチーノ演じるマイケルの”現在”とデ・ニーロ(公開当時の映画誌ではデナイロと表記されてたっけ…)扮する若き日のヴィトーの”過去”との鮮烈な対比をコッポラが凄い馬力で描ききったコトだろう。殊に”過去”篇がシシリーを地方色豊かに描いており、実に秀逸。中でもファヌッチ暗殺シーンの凄味は鳥肌モノだw。オスカー助演男優賞も納得!ただ…矢張り”現在”篇が些か冗長な上にストーリーも陰に籠もっており、クオリティは別として娯楽性&インパクトでは残念ながら前作に及ばないと思う。何よりバランスが悪い。真面目なお坊ちゃんだったマイケルが非情なドンへと変貌する前作のような抑揚が本作のパチーノには欠けているため、ひたすら苦悩し続けるだけで変化に乏しく単調なのが辛い。NYアクターズ・スタジオ伝説の演技指導だった重鎮リー・ストラスバーグを担ぎ出し、マイアミの大ボス、ハイマン・ロスにキャスティングして変化を狙ったようだが、生憎前作のブランドのような意外性にまでは至らなかったのもイタイ。とは言え、コッポラの演出は前作よりも遙かに熟達しており質的には寧ろ上回る出来であるのも事実。よって余り低い点はつけたくない。明らかに「一見さんお断り」な作りと、マフィアの抗争モノにしては何となく書生っぽい文学的なノリに悪いけど2点マイナス。
8点(2003-08-28 01:16:20)(良:2票)
200.  めぐり逢う朝
 1926年にこんな題名の映画あったっけ?と思いきや…ナ何と1991年のドパルデュー父子ダブルキャストが話題になった作品じゃあーーーーーりませんか!!古楽器ヴィオールを軸に繰り広げられるバロック宮廷音楽映画としてアラン・コルノーがオーソドックスに監督してマス。谷崎の「陰翳礼讃」に傾倒しまくったコルノーの光と影の演出&イヴ・アンジェロの鮮やかなキャメラワークに酔いしれて下さい。個人的にクラシック大好き!なモノで、この手の映画には批判能力ゼロの己のミーハーぶりを自覚しつつ…8点進呈。
8点(2003-08-23 11:05:55)
070.50%
180.57%
2221.58%
31007.17%
41228.75%
533123.73%
625918.57%
722215.91%
819413.91%
9856.09%
10453.23%

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