201. カラーパープル(1985)
《ネタバレ》 アリス・ウォーカーの本(日本語訳)を読んだことがあってこれを見たのですが、やはり原作とはかなりイメージが違いますね。「やなこった」の一言で運命が変わるところなどは当時の米国の現実だったのでしょうが、それでもかなり奇麗ごとに描かれているのではないかと思います。それにしても米国にはこの種題材を映画化できる女性監督とかっていないのですね。印象に残ったのは二人のブランコのシーンだけ。 7点(2003-09-03 01:13:38) |
202. ダーティハリー4
《ネタバレ》 米国滞在中に時間が余ったので判りやすい映画と言うことで見ました。冒頭での車の中で相手の股間を撃ち抜くヒロインの行動からも主役はキャラハンではないと思えるのですが、徹底的に痛めつけられたキャラハンが復活を果たすところは用心棒とかのパクリみたいに思えました。ヒロインの絶対絶命のピンチにシルエットで現れて"Make my day"と言うと劇場内に一斉に歓声があがるところは健さんの映画と同じ(日本では洋画館では絶対にそんなことはないでしょうが)だと思いました。撃たれて落ちた犯人が一角獣の角で串刺しになるところは少しやりすぎだけど、どうせ子供の見る映画ではないからいいのか。 6点(2003-08-21 18:34:18) |
203. 飛べ!フェニックス
《ネタバレ》 学校に行っているときに飛行機マニアの友人と見ました。ジェームス・スチュアートって大戦中に輸送機とかの操縦をしていて准将とかの階級まで貰っていて、それでリンドバーグの映画にも出ていたから操縦士の役になったんでしょうけど。原作がそうなんだろうけれど、義務感あふれる英国将校とか合理的過ぎるドイツ人技師とかの型にはめ過ぎているところが気になるけれどハーディ・クリューガーの傲慢とも言える役どころはぴったりです。状況とかよりも自分の飛行機を飛ばせることだけに集中して、完成まで生きそうにない重傷者などは切り捨てて考え、仲間を探しに砂漠に出かける操縦士の軽率さ(代わりがいないのだから)を非難し、自分が模型飛行機の設計者であることを誇りにしているところまで場面をリードするのですが、確信を持てないスチュアートが一旦操縦席につくと数少ない始動カートリッジをシリンダー清掃のために空撃ちする場面で完全に主役が入れ替わるあたりが面白いところです。 8点(2003-08-21 13:18:24) |
204. 怪談(1964)
《ネタバレ》 学校に行っているときに夏休みかで見たことがありますが、数年前にテレビでも放映されていました。岸恵子が里帰りして演じた雪女の若々しい美しさが(当時の三十過ぎ所女優とは全く違って)印象的だったのと、耳なし芳一の背景のカラーが奇麗だったのは記憶に残っています。にんじんくらぶでしたっけ、これが当らずに以後立ち消えになってしまったのが惜しまれます。 9点(2003-08-08 12:11:23) |
205. 13デイズ
《ネタバレ》 アドレイってファーストネームで呼ばれていましたが、彼はケネディの前に2回続けて大統領に立候補してアイクに連敗したスチブンソン元知事(民主党)です。それで新大統領の下で国連大使を務めることになったのですが。外交の場面で「嘘つき」と言うのは禁句ですが、(あなたの言葉への私の認識が違っているのか、訂正を)「地獄が凍りつくまで待つ所存です。」との名文句は後にイーグルスの歌詞にもとりこまれています。 7点(2003-08-05 23:52:17) |
206. 宇宙水爆戦
《ネタバレ》 中学のときに劇場で見てから数年前にテレビで。この画像って今でもどこかのWebにあります。英語の題名はかなり違うから探すのに手間でしょうけれど。敵星からの隕石爆弾攻撃で炎上する中を阻止しようとするミュータントを追い払い瀕死の状態で地球人を連れ帰ってから円盤とともに燃え尽きる宇宙人の義理堅さに敬意を表して7点。 7点(2003-08-04 17:17:24) |
207. 影武者
《ネタバレ》 劇場でなくテレビで見ました。「蜘蛛の巣城」はカラーでないのに色彩感覚が浮かぶのに比べてかなり見劣りがしました。最後の合戦を悟った三人の旗本が亡き信玄公の傍での再会を約して槍を打ち合わせるシーンとかはいかにもコッポラあたりの商業趣味じゃないかと思えます。軽騎兵と言えば、最後の馬の死体が横たわっているシーンは「黒澤の選んだ100本」の一つである「軽騎兵の突撃」(遥かなる戦場)のパクリです。この映画では無駄死にした軽騎兵の突撃の責任のなすりあいの論争の中で馬の死体が風の中の塵となるシーンで終わっています。 6点(2003-08-04 01:47:59) |
208. 大列車作戦
《ネタバレ》 この映画を正義感に燃えた人達の成功したレジスタンスと受け取るひともいるかもしれませんが、最初に疑問を抱いたのに学芸員(ジャンヌ・モロー)の熱意に負けて美術品の争奪にそれと無縁な現業職員の人命を賭けさせることの空しさを描いたものとの考えかたもできます。機関士は美術品など知りはしないけれど、これを「フランスの栄光、フランスの宝」とお題目を唱えながらサボタージュを実行し、確かに列車はパリ郊外に出ることもなくて済み、参加者は射殺されてしまいます。その死体の山を前にしてドイツ軍の指揮官は「自分はこの美術品が好きだし、価値を理解している。芸術はそれを理解できる人間のものなのだ。」と言うときに、サボタージュを指令した人間は彼を射殺することしかできなかったのです。戦争もレジスタンスも必要悪かも知れないけれども、事情を知らず、またはそれを教えずに人命を賭けさせることに対する疑問を持たせる映画だと思います。 8点(2003-08-04 01:19:32) |
209. 第三の男
原作者がコメントしていますが、スイスの平和主義を皮肉った鳩時計のセリフはオーソン・ウェルズのアドリブだそうです。 9点(2003-08-04 00:58:19) |
210. RONIN
デニーロとレノとフランケンハーマーにS8(全部ひとくくり)なので見るしかありませんでした。話題に上がってないけれど、ロシアのスケーターに出演は、80年代のトップスケーターだった旧東独のカタリナ・ヴィット(IOC会長にコスチュームをG-Stringと言わせた)です。映画のコスチュームはおとなしかったですが。 8点(2003-08-04 00:44:26) |