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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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201.  猿の惑星 《ネタバレ》 
最初に見たのは「月曜ロードショー」でした。荻昌弘さんが最後に猿のメーキャップをして登場した放送です。ラストについては「あ、そう」という感じで、特に驚きとかは感じませんでした。まあ子供だったから意味もあまりよくわかっていなかったのでしょう。その後民放で2回ほど見ました。  今回久しぶりにノーカット・字幕で見て、ていねいな作りに感心しました。宇宙船が不時着してから砂漠や荒野を越え、植物を発見し、次第に惑星のことがわかってくる。そして人間を登場させ、人間を狩る猿の出現。この展開は正攻法ながら、それ故に成功しています。物語の設定が奇抜なだけに効果的だと思います。それ以降も、テイラーが喉を打たれて最初は話せない、コーネリアスが研究している遺跡に何か秘密があるなど、段階を踏んだ進め方で自然な流れになっています。  テーマとしては人間社会に対する批判が色濃く、そもそもテイラーが人間を嫌い、地球を見捨てるような形で宇宙船に乗り込んだということが、それを端的に示しています。猿が支配する社会を舞台にすることで、猿と人間を対比させて人間批判を行うというのも、正統派ですがそれだけに説得力があります。面白いのは、人間が滅んだ理由としてテイラーが病気や自然災害を挙げ、戦争に言及しないこと。真っ先に思いつきそうなものですが、おそらくは敢えて戦争を出さないことが、なかなか意味深いと思います。  結局、そうした人間に対する批判の結果としてあのラストシーンがあるわけで、そこだけ取り出してもあまり意味がないと思うのですが……。非常によく練られた脚本で、シャフナー監督のダイナミックな演出も見どころですし、名作の名に恥じない作だと思います。(レビュー800本目)
[CS・衛星(字幕)] 9点(2015-12-13 10:27:14)(良:2票)
202.  ロビンとマリアン 《ネタバレ》 
爺さん(オッサン?)になったロビン・フッドが、相棒リトル・ジョンと共に奮戦。昔取った杵柄で頑張りますが、過去の栄光のおかげでノッティンガムの代官からにらまれ、反ジョン王の頭に祭り上げられ、戦うことに。  ということで、真面目なロビン・フッド物語かといったら、実はそうではなかったり。全体的にユーモアがあふれていて、笑える場面が多いです。だいたい爺さん2人が必死に戦っているという図が、いささか滑稽。もしかするとこれは、ある種のパロディかもしれません。そもそもシャーウッドに帰ってのんびり暮らそうとしたのに、昔の英雄だったものだから、いらぬ争いに巻き込まれてしまいます。英雄なんてなるもんじゃありません。最後、マリアンに無理心中を図られるのも情けない。1970年代はアンチ・ヒーローの時代でしたが、本作もそんな時代の空気から作られたのかもしれません。  ……などというのは見終わってから思ったことで、見ている時にはそれほど面白かったわけではありません。そもそもロビン・フッドの伝説にも詳しくないですし。よく知っていれば、もっと楽しめたかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-09 19:53:27)
203.  殿方ご免遊ばせ 《ネタバレ》 
今まで見たバルドーのかわいこちゃん映画の中では、いまいちか。自分は浮気性なのに妻の浮気に嫉妬する男にお灸をすえるお話で、コメディとしてはなかなか笑えますが、相手役のシャルル・ボワイエがあんまりよくない。個人的にこの人あまり好きでないだけですが。このシャルル公がマフィアの大物(?)と間違えられてドタバタするのもよけいに思える。軽いタッチで気楽に楽しめますが、ちょっとそんなに面白いとも言えません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-07 19:59:45)
204.  宋家の三姉妹
中国史には詳しくないしそもそも関心がないのですが、三姉妹の俳優さん目当てに鑑賞。しかし、見ない方がよかったですね。やはり面白くない。しかし単に歴史物という点を除いても、姉妹に魅力が感じられません。思想とか信条とかはあっても、そうしたものを体現したステレオタイプにしか思えません。話としても歴史を追っているだけで、人間的葛藤があまり伝わって来ませんでした。それと、戦後の話をもう少し詳しく描いてほしかったのですが、姉妹がバラバラになってしまったのでそこは難しかったのでしょう。残念です。
[映画館(字幕)] 5点(2015-12-06 19:46:25)
205.  ヒット・パレード 《ネタバレ》 
こりゃあ面白い。音楽ものとしては、トミー・ドーシーやルイ・アームストロング、ライオネル・ハンプトンら当時の人気ミュージシャンが本人役で出演し、ゴキゲンなセッションを聞かせてくれます。こうした音楽にあまり関心のない私でも楽しめますから、好きな人ならたまらないでしょう。カラーで動いている姿が見られますし。ベニイ・グッドマンはダニー・ケイの同僚教授役ですが、やはりみごとな演奏を披露してくれます。  お話としては脚本がビリー・ワイルダーなので、例によって嘘をついてだますのが中心プロットですが、これはだました相手と最終的にくっつくので、後味はいいです。やはりこういう古典的な展開の方が、安心して見ていられます。また、音楽を使ったギャグが秀逸。冒頭の「求愛の歌と踊り」なんか、バカバカしくって大笑いしました。クライマックスの「騒音で物を動かす」というのも、なかなか愉快な使い方でした。これ以外でも、かなり笑わせてもらいました。別に期待していたわけではなかったのですが、予想外に楽しく拾い物。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-12-02 20:09:29)
206.  青春群像 《ネタバレ》 
「青春」というにはそれほど若く感じられないし(昔だということを考慮しても)、「群像」というには3~4人にしかスポットが当たっていないので、物足りない。一番メインのファウストがなかなかちゃらんぽらんで、どうもあまり面白くない。世の中を舐めている若者って、見ていてかなり腹が立つんですが。最後はお仕置きって、いい大人にすることではないですが、精神的にはガキだからあれでいいのか? なんにせよ、呆れて見ていました。アルベルトと姉のエピソードはいいし、最後に出て行くモラルドの姿も印象的で、この監督の作としてはなかなか見やすかったですし、悪くはないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-29 11:35:51)
207.  荒野の七人 《ネタバレ》 
改めて考えたらまだレビューしてませんでした。ということで久しぶりに見たのですが、ちょっと微妙。面白いのはハリーとリーという、『七人の侍』にはいないオリジナルの人物。特に一攫千金を狙っているというのは異色ですが、考えると逆に西部劇的な設定かとも思えます。個人的には、「男気」を感じさせないリーが好きです。彼だけ衣装がキッチリしていて洒落者って印象ですね。  時間の関係もあって人物設定・物語共に薄味で、特に後半農民が裏切ったりするのは、独自の展開を考えたのでしょうが、あまり面白くない。最後にバタバタと4人死ぬのもあっさりしすぎで、むしろとってつけたよう。このあたりがよければもう少し高得点でした。娯楽映画として楽しいことは間違いないですが。  あとこの映画、スティーヴ・マックィーンが格好よすぎて、ユル・ブリンナーはお気の毒さま。序盤の霊柩車で準備するところを見ても、2人が違いすぎ。このマックィーンはほとんど反則ですわ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-28 21:05:15)(良:1票)
208.  鍵(1959)
あまり好きなタイプの映画ではないのですが、腹に一物持った人たちのやりとりは、それなりに見ごたえがありました。しかし、こうした心理戦のような話は見ていて疲れます。主要人物に善人がいないので、そこのところも気が重い。適度に挟まれたユーモアが救いです。最後はブラックユーモアになりますが……。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-11-25 20:09:23)
209.  ハタリ! 《ネタバレ》 
ジョン・ウェイン主演でアフリカが舞台の映画、あと「みんなのうた」で聞いたことのある「子象の行進」くらいしか予備知識はありませんでした。実際見てみたら、いい意味でふざけた映画ですね(笑)。途中から子象が増えたり、猿を捕獲するのにロケットを使ったり、その猿を収容するのにヘンテコな「鎧」を着込んだりと、だんだん現実離れしていくのがおかしい。その一方で、通常の動物捕獲作戦は迫力があり、アクション性もあって楽しめました。長くて途中ちょっと飽きましたが、基本的にエピソードの積み重ねであり、作り自体はうまくやっていると思います。ドラマ部分の恋愛も、男女関係のおかしさをうまくかもし出していたと思います。気楽に楽しめる娯楽作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-16 18:23:45)
210.  テレマークの要塞 《ネタバレ》 
登場人物に魅力がないのが致命的なんですよね。主人公2人も没個性的ですし……。ロルフ教授と元妻の関係も中途半端な扱い。アクションもそれほど見どころがあるわけでもなし。最後の沈没のシークエンスは悪くなかったですが。  あと、ナチの原爆製造を阻止して一応めでたしなのですが、その後アメリカが日本に原爆を2発も落としたことを、実際にこの活動に参加した人たちはどう思ったのでしょう。そこのところがものすごく引っかかる。そういう点からも、日本人は見ない方が賢明かもそれません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-11-15 11:03:48)
211.  ワイルド・ギース 《ネタバレ》 
チームを集めてことに当たるというパターンですが、前半の計画立案からメンバー集めがなかなかよい。特にショーンのキャラクター、面白いです。面接で集めるメンバーは、ベテランといえば聞こえはいいが、けっこうおじさんが多い。しかしそれも、なかなかいい味を出しています。  こういう話の場合、だいたいアクシデントで計画が狂うというパターンですが、本作は実行日が前倒しになる以外、特に問題もなくすんなり行くのでアレアレと思っていると、話を根本からひっくり返すような事態になります。このあたり、銅の鉱山がどれほどの価値なのか今ひとつピンとこないので、どうもよくわからないのですが……。払った前金を犠牲にしてまでもうかるものなのかどうか。サー・エドワードはずいぶんとお金持ちのようですが、どうも浮世離れして見えます。  それはともかく、ここからが本領発揮。アクションもそうですが、その合間に挟まれる人種問題が、適度な緩和剤になっていて効果的です。この適度というのが重要でして、本筋を邪魔するほど目立ってはいけないし、存在感がなくてもつまらない。ハーディ・クリューガーのアクションとからめて、うまく扱っていたと思います。これも含めて後半の展開はかなり辛口で、ここはさすがレジナルド・ローズというところか。単なる戦争アクションで終わっていないところが、印象に残りました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-09 20:37:46)(良:1票)
212.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
最初に見たのは、民放の放送でしたねぇ。あまり予備知識がなかったので、全編歌いまくりで驚きました。踊りもないし、ミュージカルのようでミュージカルとも違う。セリフで語るべきところを歌うというのはオペラの手法ですが、オペラのアリアはもっと聞き応えがあります。これは一部を除いてレシタティーヴォばかりという印象。結局、他に類を見ない、なんとも名付けようのない、奇妙な映画です。  なぜこんな手法をとったのかわかりませんし、そもそも全部歌うことにどういう意義があるのかも不明。正直、その点には魅力を感じません。ストーリーがけっこう単純だからこんなことをしたのか……。実験的なところがあるように思われますが、誰も追随しないところをみると、はっきり言って失敗ですね。  ということで、歌は聞きものではない、話もそれほどでもないのですが、美術的にはなかなかよいと思います。衣装・家屋などの色づかいがよく、季節と衣装の色を合わせるなど、かなり工夫された様子がうかがえます。文字通り「見もの」な映画でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-04 20:55:58)
213.  カトマンズの男
邦題からすると『リオの男』の姉妹編かと思いますが、実際はまったく関係ありません。内容的には『リオの男』より劣る。こちらは徹底したドタバタギャグ映画なのですが、それがかなりしつこい。ドタバタのためのドタバタという感じで、かえってつまらなくなってきます。保険会社のボディガード2人なども、無駄に騒ぎすぎ。全体としてメリハリがついておらず話がダラダラと続くのも欠点でしょうか。執事のレオンやゴー氏などはよかったのに、残念でした。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2015-11-02 20:48:01)
214.  マザーウォーター
最後の30分はなにやらそれらしいのですが、それまでがおそろしくつまらない。脚本家が完全に勘違いしているようです。その最後の方にしたって、そうたいしたことを言っているわけでもありませんし。  一応京都が舞台ですが、必然性はゼロ。京都はたしかにいい水が多いのですが、かといってこの内容なら京都以外でも成り立つでしょ。そもそも主要人物全員が京言葉はおろか、それらしい関西弁すら話さないというあたりに、製作側のいい加減さが見て取れます。風呂屋も最近よそから移住してきたのか? そんなにやる気がないのなら、最初から作らなければいいのに。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2015-10-27 20:33:06)
215.  赤ひげ 《ネタバレ》 
基本的にエピソードの連続なので、時間が長くても長さを感じません。また、各エピソードにそれぞれ凄みのようなものがあり、引き込まれて飽きているヒマなどありません。前半は科白回しや場面設定、語りを中心とした物語ということで、ちょっと舞台劇っぽい印象を受けました。黒澤明の映画としては意外です。もちろん、映像的な演出にも見るべきところは多いと思います。しかし、全体としては語りのうまさ・巧みさが光り、そのあたりが私の好みに合っているように思います。  物語としては、まあ文句のつけようがないですし、たいへん感動的でありました。難を言えば、赤ひげ先生があまりにも完璧すぎるところでしょうか。とはいえ、ユーモアもあって面白いキャラクターになっていました。あと、冒頭で江原達怡が加山雄三を案内するというのは、当時の観客はニヤニヤしながら観てたんでしょうねぇ。こういう遊び心が、余裕を感じさせます。終始オーケストラで攻めた佐藤勝の音楽もマル。
[映画館(邦画)] 10点(2015-10-20 20:39:27)
216.  戦争のはらわた
鉄十字勲章がどれほどありがたいのか、プロイセンのお貴族さまがどれほど偉いのかよくわからないためか、この人たちが何をやりたいのかよくわかりません。ドイツ軍同士で対立するという不毛さ。そのせいかどうか、大半が退屈で眠くなる。一部「おっ!」と思うところもありますが、かなり例外的。全体としてはどうでもいいようなことを延々続けているという感じ。  アクションはスローモーションを多用していますが、以前どこかで書いたように、こういうものはポイントで使うから効果的なのであって、そればかりだとワンパターンで飽きてきます。それ以外は悪くはないですが。  ということで、ほめるところを探すのに苦労する……おっと、ほめられるところもありました。出演者はいいですね。しかしそれ以外は、どうもいけません。おそらく公開当時の配給会社の人も頭を抱えて、それでこんな邦題になったんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-19 20:08:16)(良:1票)
217.  鷲は舞いおりた 《ネタバレ》 
原作未読。映画としてはまとまっていたし、なかなか楽しめました。正体がばれてからシュタイナーが脱出するまでがもっとも面白かったのですが、その前後ももちろんよかったと思います。作戦発動までのプロセスもちゃんと追っていましたし。ポーランド女性を助けるエピソードはよくわからないのですが、親衛隊嫌いということなのでしょうか。何にせよ、無茶な作戦を実行しそうな向こう見ずな人物であるということは、よく表れていると思います。最後の落ちも、よく考えればドイツ側に情報が簡単に漏れたというのが伏線になっており、なるほどと思わせます。「ドイツ兵を主人公として公平に描いている」と評価される作のようですが、今見るとやはりイギリス作家の原作をイギリスが映画化したな~と思わせる部分がチラホラあります。とはいえ、マイナス点にはなっていません。何にせよ、戦争娯楽映画としてよくできていたと思います。ただ、マイケル・ケインやロバート・デュヴァルは、やはりドイツ人という雰囲気ではありませんね。  あと、セリフで明らかに"Father"と言っているのに、字幕で「牧師」となっているのは完全な誤訳ですね。イギリスでは、カトリックかプロテスタントかの違いは重要だと思うのですが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-10-05 21:07:21)
218.  ファイナル・カウントダウン 《ネタバレ》 
これはアメリカ海軍の宣伝映画ですな。映画としての中身はスカスカ。肝心なときに現代に戻るって、観客をバカにしてるのか。最後の辻褄合わせも申し訳程度で、SFとしての格好をつけただけ。あくまでリアルな展開で押したのはよかったですが。過去に戻ったのに葛藤も何もなく、上っ面だけの言動を延々と続ける登場人物には親しみが持てません。ミリタリー好きが喜んでいればいい映画でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-10-03 21:06:35)
219.  西部戦線異状なし<TVM>(1979) 《ネタバレ》 
テレビ作品ということで少々長いのですが、飽きずに見ることができました。いろいろなエピソードをうまくまとめていると思いますが、とくに印象的だったのは前線にいる主人公たちと、戦争に加わらずあれこれ言っているだけの人々との対比。何事も言うだけなら簡単なんですねぇ。たとえば映画でも、現場で実際に作るのと、作られたものを見てあれこれ言うだけでは、かなり意識の違いが生まれそうです。そのあたりが一番興味深かったです。全体的に淡々としたクールな描写で、内容に比べて重くなりすぎていないところもよかったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-29 19:28:37)
220.  ビルマの竪琴(1956) 《ネタバレ》 
この作品、人物描写が薄いですね。個性に乏しいというか。普通ならマイナスの要因になるのですが、あえてそうした描写になっているのではと思います。三角山に行って生き残り、ビルマに残る決心をすることになるのは、もしかしたら水島ではなかったかもしれない。あるいはこの映画を見たあなたや私に降りかかったかもしれない。そうした「誰にでも起こるかもしれない」普遍性を感じさせるには、人物の個性は薄い方がいいでしょう。ここがこの映画のもっとも成功したところではないかと思います。  さらに注目したのは、最後に水島の決意を否定するかのような感慨が付け加えられていること。あそこまで来てあれはありなのかとも思われますが、本作では日本に帰った隊の人々、ビルマに残った水島、いずれが正しく正解だったのかという結論を出していません。というか、どちらが正しいかなどということは言えないでしょう。この映画を見ると得てして水島の行為を肯定してしまいますが、映画は必ずしもそうではないというのは面白い。  何にせよ、「生き残った者はどうするべきなのか」という問いは、今日でも自然災害などにおいて生きていると思います。そういう意味では現代にも通ずるところがあり、より普遍性を高めています。そのあたりが、現代におけるこの映画の存在価値ではないかと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-09-23 20:53:32)
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