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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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201.  渋谷怪談2 《ネタバレ》 
関わってしまうと絶対逃げられないのは呪怨のコインロッカー版という感じである。呪われるという噂のほかに、恋の願いをかなえる噂が同時に流れていたのは犠牲者を集める邪悪な企みとも取れるが、あるいはチェーンメールに「不幸の手紙」と「幸福の手紙」の両面があるようなもので面白い。また個別の場面としては、カラオケでの出来事が音響面で少し独創的な感じだった。  今回もストーリー中に複数の都市伝説が含まれていることになっているが、これほど有名な怪談ネタをオチの部分で使うのでは驚きも何もなく、明らかに逆効果になっている。 また前作に続いて登場人物が基本的に好きになれない(主人公の女子高校生は除く)が、特に医師が終始不快な男で同情を呼ぶキャラクターには全くなっていない。すぐ傍で人が死にそうになっているのにわざとらしく10秒くらい置いてからやっと気づくのが苛立たしく、さらに当該人物が死ぬまで黙って見ていて死んでしまってから騒ぎ出すような馬鹿は存在そのものが許せない。早く死ねこのクソバカがと思っていたがなかなか死なず無駄に騒いで回り、死ね死ね死ね死ね死ね死ねと思い続けてラスト近くになってやっと死んだが死ぬのが遅すぎるという気分だった。こういう人物を出す意図はわかるが感情的に全く同調できず、ここは個人的には大失敗に見える。 また高校生の三角関係に関しては、主人公の友人役が好演しても相手の男がこれほど軽薄でバカで知性レベルそのものが疑われるのでは全く共感できない。どうも登場人物の面で全く評価できないシリーズ(1と2)だった。  ところで今回の主人公は、前作では中学生だったのがいつの間にか高校生に昇格していたらしいが、撮影時期は同じだろうから女優は14歳のままである。堀北真希にとってはこれが初主演映画とのことで、今となってはその面での価値が大きいかも知れない。
[DVD(邦画)] 4点(2015-06-08 00:12:40)
202.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
何をやっているかは大体わかるが、下司な人物や騒々しいドタバタといった感覚的に不快な要素が多くまともに見ていられない。映画とはいえ一応は現実世界を舞台にするのであれば許容できる限度があるだろうし、逆に延々と続く乱闘場面を見ていると、そこまでやるならいっそ殺してしまえという気分にもなる。主人公も突然芝居じみた調子でわめき出したりするのが変人のようで共感を妨げるものがあり、また子役の悪口を言うつもりはないが、主人公の娘の言動までもがいちいち神経を逆撫でする。 そういうことに苛立っているようでは自分もまだ人間ができていないのであって、ここは料理屋の主人の懐の深さを見習わなければならないのだろうと思われる。この人物の人徳には感じ入る。
[DVD(邦画)] 4点(2015-05-25 19:55:24)
203.  クレーマー case2 《ネタバレ》 
目障りな先輩がいなくなって後輩が横柄な態度になっているのは前作との連続性を感じる。しかしクレーム対応の部分は前回よりさらにどうでもよくなり、代わりに普通の心霊ホラーになっている。「制服サバイガールⅠ」「Ⅱ」のように、第1作の設定を引き継いだままで第2作を全く違う印象の話にするのはこの監督の特徴なのかと思う(2例だけだが)。 ホラーとして見れば、わざわざ危ないところへ出かけて行って怖い目に逢うのは現代ホラーの通例であり、どれだけ緊迫していても電話に出なければならないと思っているのも「呪怨」と同様に見える。終盤で親子が出かけた先が伊豆のペンションだったのは貞子が待っていそうなのでやめてもらいたかったが、しかしクライマックスの逆貞子とフスマ閉めは正直面白かった。また最後のライター点火は放火を暗示しているとも取れるし、冒頭の誕生日の場面につながって円環をなしているようでもあって興味深い(意味不明だが)。 そのほか一つの場面が延々と続くのは切れが悪く、また背景音楽の使い方も古臭く感じられたりするが、それはそれでくどい感じの怪談をわざわざ作り込んだようでもある。こういうのは素晴らしいともいえないが嫌いというわけでもない。  ところで小野真弓という人は美形でも何でもないが笑うと愛嬌があり、出演者インタビューなどでにこやかに話しているのを見るとそれだけで和んでしまう。劇中では地味でくたびれた感じでどうしようもないのだが、子持ちの役は初めてだと本人も言っており、劇中の職場でも責任者の位置付けだったらしいので、あえて実年齢より少し上の人物を演じるよう求められていたということかも知れない。今回は「壁男」(2007)などでの実績を買われての起用だったというように好意的に解釈しておく。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-28 00:00:20)
204.  クレーマー case1 《ネタバレ》 
監督が「制服サバイガールⅠ」「Ⅱ」と同じだが、この映画は意外にまともだったので驚いた。これほど何の衒いもなく生真面目に作ってあるのを見ると、制服Ⅱの時などはよほどの悪条件だったか魔が差したのかと同情せざるを得ない。 ただし中身としてはそれほど面白いものではなく、こんな半端に不快な映画を好んで見ることもなかろうと思わせるものはある。自作自演というのもありきたりだが、ラストのもうひと捻りのせいで一気にわけがわからなくなっているのは非常に問題である。 それでも一応の好意的な解釈をしておくと、まず暗い目の映像が入るところはやはり主人公の犯行(二重人格的な)だったと思うことにする。またそこまで主人公を追い込んだ電話の男は、劇中で疑われていた通り職場の後輩が雇っていたものと考えれば、当初から個人情報が漏れていたことも説明できないではない。ただし最後の殺人まで指示されていたとは思われず、それはたまたまこの男がそういう気質だったということかも知れないが、それにしても警察がこれをどう扱ったのかが不明であり(どう見ても他殺と思うだろうが)、この辺はやはり少々難があるような気はする。 そのほか細かい点として、社長の言動が下司な感じで結構だったのと、何気に真夏竜氏が出演されていること、及びラストの場面からエンドロールに続く音楽の使い方は好印象だった。これを含めて自分としては最大限好意的に評価しておく。
[ビデオ(邦画)] 4点(2015-04-28 00:00:16)
205.  こわい童謡 表の章 《ネタバレ》 
童謡を扱っていること自体は特に目新しいものではない。学者に監修してもらっているのはいいことだが、劇中に出ていた説明がどこまで本当なのか見る側としてはわからない。舞台は今どきお嬢様学校とのことで、これは外見と内情(表と裏)のギャップを表現しようとしたようにも取れるが、ただし全寮制というのはどちらかというと生徒が夜間の学校に出入りするのを不自然でなくするための設定かと思われる。 ストーリーに関しては、初めから「裏の章」で謎を解くという構成のため細かいところはわからないにしても、まあ大体のことは想像できる。この「表の章」で不明なまま残るのは主に何でこの学校にこういう事件が起きるのかということだろうが、普通一般のホラー映画のわけわからなさに比べれば特に支障はない。単純なホラーとして見るならここで終わりにしても問題ないだろうが、裏もあるというなら一応見なければと思ったので総合評価は保留しておく。 なお主人公が可愛いのは大変結構なことだった。これだけは間違いなくこの映画の見どころである。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-25 19:58:49)
206.  みづうみ 《ネタバレ》 
オープニング部分から物語が動いているのはわかるが、キャスト、スタッフから何からクレジットを全部入れているので導入部だけで6分以上かかり、いつになったら本体が始まるのかと思っている間に見る気が半減する。映像的にも、宣伝用の透明感のある写真と劇中風景のイメージが全く違うのでいきなり落胆する。 本体部分も突然奇声を発するタイプの演出が多いのでやかましく、また登場人物の誰にも共感できないので見るのがつらい。特に強盗殺人犯に関しては、金を取れば済むはずがわざわざ人に向けて発砲したというのは同情の余地がないわけだが、それでも相手が死んだと知るや人並みに悔いてみせるのが白々しい。さんざん不快感を盛り上げておいてから哀れっぽい老人など出しても全く心が動かず、かえって面倒くさいからみな勝手に死んでしまえという気分だけが盛り上がる。ラストはおおむね予想通りの展開で、ここに至る登場人物の心理は理屈で理解できないことはないが、心情的に納得できるかというとそうでもない。 そういうことで、中身があるのはわかるが共感がついて来ないところが難点の映画だった。  なおかろうじて褒めたいのは子役が非常に達者な感じだったことである。また強盗殺人犯役は死んでもらいたい女が似合う女優かも知れないと思ったが、これは別に褒めていない。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-10 21:53:06)
207.  トリコン!!! リターンズ triple complex RETURNS 《ネタバレ》 
好きな女優が出ているとかいう動機がない限りわざわざ見るものではないと思うが、見ればそれなりに面白い。本編では登場人物の心が揺れている場面で、強い風のために海面も不穏な感じで揺れている映像が印象的だった。こういう天候の時を選んでうまく撮るものだと思う。 また登場人物に関しては、本来は主役のイケメン俳優3人を見るための映画なのだろうが、自分としては当然ながら男に関心はない。三輪ひとみが出ているのは同じ監督の別映画の縁からかも知れないが、せっかく少し色っぽい服装で登場したのだから、もっと色っぽく活躍してもらいたかった。 そのほか個人的趣味としてはゲスト出演の妹役がかわいいので見ていて和む。この女優は女性としては比較的長身で、黙っていればどちらかというと落ち着いてクールに見える人だと思うが、こういうかわいい役をやると本当にかわいいので感心する(ウ○コしてもかわいい)。しかしこの映画の性質上、見たのはほとんど若年女性だったろうから、公開当時この人はほとんど注目されていなかったと思われる。それでは悔しいので、せめて自分がちゃんと見たということをここに書いておく。どうせ誰も読まないだろうが。
[DVD(邦画)] 4点(2014-09-07 09:21:25)
208.  吉祥天女 《ネタバレ》 
誰も読まないだろうが、原作に敬意を払う必要もあるので真面目に書いておく。 まず原作が書かれた80年代前半での問題提起を、20年後にそのまま再現することが困難なのは理解できる。ジェンダーの問題や女性の身体的な不利性など、現代では一般に認識が浸透してきている内容もあり、またこれを消化した上で出て来る「人間の攻撃性」(文庫版の解説にある)の表現に関しても、娯楽映画の世界では既に日常茶飯事と思われる(女子高生がゾンビを殺しまくるなど)。本来のテーマを改めて映画の場に乗せるのは難しいものもあるだろうし、あまり真面目に描き過ぎても妙な反発を生じかねない気がする。  しかしだからといって、そういうことが骨抜きになったような映画にするのもどうかとは思う。原作では女であること自体に伴う宿命のようなものが通底していたのに対し、映画では家系に伝わるものを強調したうえ、金田一耕助役の人物まで出して土俗ミステリーの雰囲気を出している。その中で原作のテーマに通じるものも表現されていたかも知れないが印象には残らず、また最後に羽衣を散らしていたのも理屈はわからなくはないが観念的である。天女の“夫”や由似子の心境変化といった原作のオチを完全放棄した上で、この題材を使って何を描き、最後に何を残そうとしたのかはよくわからなかった。  また原作で小夜子が由似子と涼の両方に好意を持っていたのは共通の理由があったわけだが、映画ではこれも明瞭とは思われず、単なる個別の友情と個別の恋愛感情(それも唐突)にレベルダウンしていたように感じられる。由似子の方は見事に清純で可憐で可愛いので、こんな女の子に生まれたかったというのも説得力があるが、涼の方は観客が納得するだけの性質を備えた人物になっていたかどうか。原作では涼の人物像への共感がラストの感涙ポイントにつながっていたので、映画がそうでなかったのは残念だった。  以上、個人的には特別の理由(見たい女優がいるなど)がない限り、原作を読んだ上でさらに見なければならない映画とは思わなかったというのが正直なところである。 なお小夜子の外見は原作のイメージと明らかに違っており、特に背が低いのは違和感があるが、目や顔の表情などはこの映画なりの強い印象があり、それほど問題とは思わない。しかし天女の不可侵性のようなものはもう少し出してもらいたかった。
[DVD(邦画)] 4点(2014-07-29 19:51:52)
209.  仮面ライダーディケイド 完結篇 《ネタバレ》 
TV版・劇場版を全部見ている皆さんには申し訳ないが、これだけを単独で見たのでわけがわからない。わからないこと自体は問題にせず、通りすがりの部外者がたまたま見た印象として書いておく。 まず映像面では結構な迫力のある特撮になっていて見ごたえがある。またTVも同じだったのかも知れないが、妙に構図にこだわったりして異空間っぽい雰囲気を出しているのが面白い。加えてヒロインがかなりいい感じで、常に敬語なのに好感を覚えるが、微妙に距離を置いたような印象も受けるのがかえって愛しさを誘う。 しかし電波人間は、女優はかわいいのに変身後の姿があまりに昭和的なのが悲しい。また1970年代に年少だった者にとっての蜂女というものは、ショッカーの怪人なのに異性を感じてしまうという微妙な背徳感を催す存在だったのだが、この映画ではあまりにあっけらかんとしたお姉さんキャラになっているのに違和感を覚える。まあこの人は昭和の旧作というより、「炎神戦隊ゴーオンジャー<TV>」(2008)との関連で捉えるべきものだろうが。 そのほか、そもそも何でこんなところにショッカーがコミカル軍団として登場するのか意図不明だが、個人的には別にこだわりはないので、現代のファンの皆さんが納得していればそれで結構である。点数はとりあえず平均程度ということで。
[DVD(邦画)] 4点(2014-07-24 20:24:50)
210.  インモラル -凍える死体- 《ネタバレ》 
主人公の葛原巡査部長は小柄で可愛らしく、これで刑事というのは呆れるが、人間的には心優しい人のようで大変結構である。またその相棒で長身の雨宮巡査部長は、演者本人(赤井沙希)によれば地のままだそうだが、この人がまたとぼけた感じで面白いキャラクターになっている。この2人のやり取りはほのぼのして心なごむものがあり、そういった登場人物の関係性があればこそ、終盤で凶行に及ぶ犯人を憎む心も増すように思われた。ラストの場面では他の2人も加えて和気藹々で気勢を上げていたので、これからシリーズ化でもしそうな感じだったがこれで終わりのようだった。 なお見ていて非常に気になったのは、雨宮巡査部長が明らかに風邪をひいているのになぜかマスクをしようとしなかったことである。鼻水が垂れるのなら、鼻の穴にティッシュを詰めてその上からマスクをすればいいだろうと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-28 23:50:50)
211.  ひぐらしのなく頃に 《ネタバレ》 
ゲームもマンガもアニメも知らないで見たが、これ自体で完結させようという気が全くないようで、疑問点が山積したまま特に解決もせずに終わってしまう映画だった。ただし最後に主人公が実現しなかった可能性を想いながら死んでいったというのはある程度納得のいく終幕である。  ほか実質的にこの映画の最大の魅力は、やはり各年代の美少女が4人も揃っているという出来過ぎの設定である。かなりの年齢差を感じるがみな中学生ということらしく、うち園崎魅音役はもとから好きで見ていたわけだが、この映画では竜宮レナ役もかなりいい感じで、これは見て得したと思えた。また神前の舞いの場面など見ていると、古手梨花役も適切なキャスティングだったと思える。 そういった美少女の中に転校生の立場で入るのが鑑賞者自身と思えるようならよかったのだが、その代わりに、演技はともかく見た目からしてバカな男が主人公として登場するのはかなり残念なことだった。バカを隠すために冒頭では無理に格好付けていたようだが、馴染んでくると地のままのバカが表に出たように見えている。次回もほぼ同じキャストとのことで健闘を期待したい(というか実際はDVDを連続して見たが)。 なお「嘘だ!」に対してはどちらかというと好意的である。直後に汗がタラーリというのもマンガ的で笑った。点数は美少女に免じて少し甘く付けておく。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-09 20:33:09)(良:1票)
212.  天使の卵(2006) 《ネタバレ》 
まずは女優二人の姿に心を奪われる映画である。序盤では沢尻エリカが圧倒的に可愛いので、何で主人公が小西真奈美の方に惚れるのかがわからず、その行動が完全に意味不明になっている。しかし、だからといって小西真奈美が劣るかというとそうでもなく、主人公に告白されて目を丸くする表情などは切なくなるほど愛らしい。また終盤で毛糸を選んでいる姿も優しく美しいのだが、ただしこのあたりになると見ている側がストーリーに乗り切れず、冷ややかな気分になってしまっているのが残念である。 一方で、普通に考えれば困難なはずの選択を迷いなくやっている主人公は馬鹿で常軌を逸したように見えており、何でそこまで一途になれるのか気が知れず、それも芸術家気質のせいだと言い訳されているとすれば腹立たしい。また突然大声になるのがやかましく、うるせー怒鳴るなこの馬鹿と何回口に出したことかと思うが、そのうちこの男の発声自体が問題なのではないかと苛立たしく思われて来る。  ところでストーリーは原作(及び続編)と必ずしも同じでないわけだが、ラストが結局どうなったのかは見ていてよくわからない。残った二人がしあわせの道を歩み始める予感を残したようにも見えるものの、妹の方は単に姉の存在を絵の中に押し込めて安心したかっただけのようであり、また主人公としては絵を描くこと自体が最終目的であって、死人の方は既にどうでもよくなっていたのではないかとも見える。最後はどうせもう他人事だから勝手にしてくれという気分だった(絵も美しくない)。 そういうことでとても共感できるお話ではないのだが、それでも映画としての印象がそれほど極端に悪くならないのは結局、小西真奈美と沢尻エリカが極めて魅力的に見えていたこと自体によるものと思われる。主人公の男がいなければさらによかったが。  なおラスト近くで、妹がお下がりを着ると姉を思い出す、というような台詞があったが、この姉妹ではサイズが合わないのではないかと思われる。この映画を見ていても、小西真奈美は細身の上に小顔で、実際より高身長かつ可憐に見えるのが印象的だった。
[DVD(邦画)] 4点(2014-02-17 22:53:10)
213.  君のままで 《ネタバレ》 
一応説明しておくと、主題歌を歌う”DEEN”のライブツアーに合わせて制作されたショートムービーとのことで、メンバーも出演しているようである(顔を知らないが)。また長野県上田市(別所温泉)のご当地映画的な性格もあるようだが、そういったことに関心のない人間にとっては、要は坂井真紀の主演映画として捉えておくのが妥当と思われる。  内容としては、ヒロインが東京で不倫相手に捨てられて帰郷し、昔の彼とよりを戻したいと手前勝手に妄想していたが、その婚約者に東京へ帰れと言われてしまい、どうすればいいかわからなくなって酔っぱらってしまった、という痛い感じのストーリーである。しかしラストは少し意外性があり、人によっては(主に同年輩の女性)著しく都合のいい話とわかっていてもなお泣ける、ということも考えられるので、そういう意味では価値のない映画ともいえない。季節感としては夏が終わって最後の花火といった感じで、短い時間にコンパクトにまとめた見やすいお話になっている。  なお全くどうでもいいことだが、劇中では市役所が著名なイラストレーターに依頼して地元の風景をバックにした少女の絵を描いてもらい、これを市のPR用ポスターにするという話をしていたが、今なら「サマーウォーズ」(2009)のポスターでも間に合うだろうと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-13 18:27:44)
214.  劇場版 忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッとTHE MOVIE 《ネタバレ》 
長澤奈央という人が一番若かった頃にどんなことをしていたか見るのが鑑賞目的だったが、この映画では変身後の場面が多いため女優の顔があまり見られない。そういう目的で見るのは間違っていたらしく、本編よりもDVD特典でしゃべるのを見ている方がまだましである。その一方で、外人名前ながら日本人好みの可愛らしい丸顔のお姫さまが出ていたのはよかったかも知れない。この人が拉致されたときはケダモノどもに凌辱されてしまうのではと心配になったが、戦隊モノなのでそういう展開ではないのだった。最後の「見送り大儀!」という台詞はかわいすぎて笑ってしまう。 そのほかの登場人物としては、西田健氏が顔出しで出ているのは劇場版での特別の趣向だったらしく、昔の面影を残しているのが懐かしい。またこの人の娘役で、なぜか関西方面の人も出ていたが、この人も本当に可笑しい役者だと思う。   それで本編は何といっても29:56の長さしかないのが拍子抜けで、TV放送の一本分とほとんど違わず、これで劇場版というのもどうかと思う。併映の仮面ライダーは78分とのことで、その半分以下というのが情けないが、それでも劇中では一応のドラマらしきものを入れようとしているのが笑える。これを見た年少の観客は“逆タマ”の概念を勉強できただろう。ラストは敵味方総出演で歌うテーマ曲が微笑ましく、見た後は少し幸せな気分になれるのだった。
[DVD(邦画)] 4点(2013-12-10 18:54:17)
215.  スノープリンス 禁じられた恋のメロディ 《ネタバレ》 
主人公の少年はともかくとして相手役の少女は怒っても泣いても可愛らしく、また犬もストーリーには直接絡まないながら健気な感じに見えており、あえて突っ込まなければそれなりに見られる娯楽映画と感じられる。 ストーリーに関しては、個人的には「フランダースの犬」に「野菊の墓」の縁談話をくっつけたような印象があり、また祖父の存在は「おしん<TV>」(1983)の脱走兵のようでもある。そのような別作品を思わせる各種要素が劇中で効果を上げていたとも思えないが、ほかに当然ながらこの映画独自の趣向も用意されていたようであり、サーカス小屋での少年少女とピエロのやり取りは素直によかったと思える。  ところで終盤の現代の部分について若干の苦情を書かせてもらうと、戦前の少女が本気で泣いていたにもかかわらず、現代の本人は終始うすら笑いしているようなのはどうしても違和感がある。「おしん」のように戦前生まれの人だから、表面は穏やかに見えても実は悲惨な過去を心に秘めている、という感覚なのかも知れないが、その直前に観客が号泣したはずの悲劇も悲劇として認識しておらず、甘く切ない初恋の思い出に浸っているだけのようでは本人の人格が疑われる。 一方で孫娘は容姿が現代的で適役に思われる。この人が最後に述べたことを聞くと意味としては理解可能であり、あるいは別映画で残した悔いをここで挽回しようとしたのかも知れないとも思えるが、しかし言葉があまりに軽いのがまた残念なことである(役者のせいとは思っていない)。
[DVD(邦画)] 4点(2013-10-15 22:52:55)
216.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 
当時ポピュラーだった曲が多用されているのは世代の近い人間として理解できるが、やりすぎのようでうるさく感じられる。ラストに「微笑みがえし」を持って来たのもベタというか卑怯に思われたが、途中で別の曲に変わるのがまたかえって苛立たしく、始めたのならせめて最後までやれと言いたい。  ところで自分としては最初からこの映画を何となく冷たい目で見ていたが、それは主演女優が個人的好みの範囲外だからである。ヒロインが気に入らない映画など見て何の意味があるかと思うが、見てしまったので仕方ない。 一方で序盤から出ていた女子バレー部の生徒(演・小島藤子)が非常にまともな人物だったのは印象に残った。他の生徒が教員に対する不快感を表明しているのを本人の目にあえて触れさせ、かつ自分も同じ見解であることをはっきり示しながらも黒板消しだけは手伝ってやるというのは非常に理性的な態度であり、バカ男子と比べれば人格レベルが二段階くらい違っている。せっかくこういう魅力的な女子が出ているのに、みな綾瀬はるかのおっぱいのことしか頭にないというのは納得できない。だいたいこの子が最後にどうしたのか説明がないではないか。  そういうことで、バカ男子に言及するまでもなく評価が確定したので、これで終わりにする。こんな連中に付き合っていられない。 なお主人公の関係では、いわゆるパラパラマンガの花の絵が妙に泣けた。いい所がないわけでもない。
[DVD(邦画)] 4点(2013-10-15 22:52:41)
217.  口裂け女0 ~ビギニング~ 《ネタバレ》 
この映画では①1968年の飛騨川バス転落事故を口裂け女の説話が発生した契機とし、②それから10年程度経過した1970年代後半に劇中人物が実験的に都市伝説として流布、③さらに30年程度経過した今回の映画で本物の口裂け女が世に出た、という設定になっている。いろいろ工夫するものだと感心はするが、都市伝説に関しての「噂とは悪意の子供である」とかいう認識が劇中で生かされたようには思われず、実際はマッドサイエンティストがバケモノを作った話になっており、ノートの殴り書きを含めて「輪廻」の殺人犯を思わせる。また心霊現象がメインになっているのは、意図してやったらしいが話が違うだろうと言いたい。 一方で単純なホラーとしては割と怖い方だとは思うが、しかし変な音響は正直やかましく、暗い場面ではまず電気をつけろと言いたくなる(特に冒頭では、お茶など出す前に部屋を明るくするのが礼儀)。また低予算ホラーにオリジナリティなど求めても仕方ないのだろうが、“眼”だけはやめてもらいたかった。  ただし、これは褒めていいのかわからないが、昼夜(明暗)の場面が頻繁に交代して時間(記憶)が飛んでいるように見えたのは、結果として妙な非現実感を醸し出していたように思える。また終盤の失われた可能性の場面では、妹が姉に甘えたところを見せるのが切ない感じで印象に残った。この場面をずっと見ていたいと思ったのは、自分としても少しは制作側の意図に乗せられていたということかも知れない。 なおメイキングを見ていると、妹役(折山みゆ)は素の状態ではけっこう可愛くて面白いキャラクターらしく、本当にこんな子が妹だったら溺愛するだろうと姉役(遠藤舞)が言っていたのは共感する。映画外のことが本体の評価に影響するのは許されないだろうが、どうせ映画に対する世間の態度などそんなもの、というのを口実に、これで点数を少し嵩上げしておく。結果的に「シリーズ最高傑作」とはいかなくとも2位の評価(当社比)となったのだった。それでも1位の半分以下だが。
[DVD(邦画)] 4点(2013-07-28 18:47:22)
218.  ひまわり(2000) 《ネタバレ》 
個人的好みの問題でヒロインの大人状態には全く魅力を感じないが、しかし小学校の記憶に出る少女はなるほど初恋の相手っぽい。現実には1980年代初めに伊豆半島で見えた金環食は存在しないようだし、また主人公はどうも妄想癖があるようなので全てが幻だったのではと疑われなくもないが、そうだとしてもファンタジーとしては割と素直に受け取れる。また終盤で同窓会のような雰囲気になってから、現実への回帰に至る過程も好意的に見ることができたので、これだけなら激賞するほどではないが佳作だとは思える。  ただしここのレビューにあるように、実は登場人物のほとんどが冒頭時点で死亡していたことになっていたというのは全く感心できない。そもそも虚実が不分明な展開の上にそういうことをやってしまっては、何を軸にして見ればいいのかわからなくなるだろう。あるいは何度も見返して、全体の意味を転換させる裏ストーリーをじっくり考えろとでもいうことかも知れないが、そんな子どもじみたことにつき合っているヒマはさすがにない。それとも誰も気づかない前提で悪ふざけをしただけ(都市伝説にあるTVの死亡予告のような)というなら、それこそ小学生並みで大人のやることではない。何にせよこれでは真面目に見ること自体が馬鹿らしくなるのであり、そのため好意的に見ているうちは抑えていた苦情までが表面化して、遺族まで巻き込むコメディが不快だとか、靴はともかく傘を持ってないのは自分のせいだろうとか、深夜の草地を照らす光源はどこに設置されていたのかなどといったことを改めて指摘したくなる。  そのようなことで、結果としては独りよがりで付き合ってられない映画、というのが確定評価となった。評点は主に湊弓子役の女優(個人的好み)と、ヒロインの少女役の子に献上しておく。 なお大したことではないが、転覆した船と砂から掘り出した船は船尾の形状が異なっており、別の船と思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2013-07-15 18:48:57)
219.  妖怪大戦争(2005) 《ネタバレ》 
大映の旧作をベースにしながらも、企画に関わった作家諸氏の作品世界や稲生物怪録などを加えてごたまぜにした感じの映画で、何か仲間うちだけで盛り上がったような印象がある。「手の目」とか「震震」といった、旧作に出ない妖怪が実写化されただけで感動するようなカルト的妖怪ファンがいればともかく、一般人としてはそれだけで乗るわけにもいかない。個人的には「網顔」というのが出れば少し喜んだかも知れないが、今回は採用されなかったらしい。 またストーリーも支離滅裂で圧倒的に面白くない。何が起こっているのかわからない割に変に意味ありげな台詞が入っているが、わからせようという意志も感じられず、小説版をわざわざ読んでみる気にもならない。形の上では泣かせる場面もあったが、真面目に泣かそうとしているようにも見えなかった。ほかキャストは豪華なようだが、砂かけ婆を演じていたのが誰だったのか、エンドロールを見なければわからない映画などあったものかと思う。 ただ、川姫の太腿の魅力に関しては皆さんのいうとおりである。男児ばかり狙うのかは不明だが、一度出会ってしまうと生涯心に棲みつく胸キュンタイプの妖怪らしい。少し客観的にいえば、多くの男子の心の深層に潜む“近所に住んでいた憧れのおねえさん”のようなイメージを外部化した妖怪と解釈できるかも知れない。また父親サービスとして見れば、古きよき昭和特撮映画の伝統に倣っているといえなくもない(ただしエロすぎて不健全)。
[DVD(邦画)] 4点(2012-10-15 19:11:43)(良:1票)
220.  奇談 キダン 《ネタバレ》 
原作は「新世紀エヴァンゲリオン」に元ネタの一つを提供したマンガだが、映画もそのストーリーを基本的に尊重しているのは評価する。期待していた「三じゅわんさま」もちゃんと出てきたので嬉しかった。ただこの場面の神父の発言には、原作にあった微妙な可笑しさが感じられなかったのが残念である。 また原作の短編を長編映画にするためか、もとの話と直接関係のない要素がかなり加えられており(同じ作者の「天神さま」から取ったか)、「7歳」で無理につなごうとしたようだが、どうも本筋との統一感がないので困る。 それでもヒロインが年齢のわりには(昔の女性らしく?)清純そうで可愛いのは高評価で、これは原作よりずっといいかも知れない。稗田センセイも、あくまで堅物というか紳士なので安心して見ていられた。マンガのとおり尊敬できるお方である。 なお、自分としては特に原作者のファンとは思っていないのだが、DVD特典で初めてご尊顔を拝することができたのは感激だった。
[DVD(邦画)] 4点(2012-05-14 22:36:17)
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