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221.  野性の証明 《ネタバレ》 
 超能力というのは意義ある設定だったのだろうか?父への憎しみに起因すると言うわりには、普通に地震なんか予知してるし。予知能力というのは、健さんへ危機を知らせ回避させるための方策として機能しているが、それこそ特殊部隊員としての能力を見せる絶好のチャンスだったのに、残念だ。   それと、どうも釈然としないのは、この映画の言っている「野性」というのは、イコール「暴力」というように見える所だ。多分原作がそういう解釈の話なんだろうけど、野性というのは自然に生きる力の事だと思う。もっとサバイバル的に生きるすべだとか、子を守る力と知恵とか、そういった部分で特殊部隊員としての能力を発揮する事も出来たような気がする。ミステリである原作からどんどん離れてしまうかも知れないが。
[DVD(邦画)] 4点(2013-09-30 16:37:38)
222.  誘拐報道 《ネタバレ》 
 公開当時既に、読売新聞社の言い訳じみた報道協定の「精神に違反していない」という言い方には、共に見た友人ともども納得できなかったが、今見てもそれは変わらない。警察がガセネタを掴まされていたり、勇み足をしていたら、この人達はどう言い訳するんだろう?   誘拐犯のショーケンが、だんだんと追い詰められていく様が実にリアル。「神は細部に宿る」などと言うのとちょっと違うかもしれないが、さらった子供を持て余して追い詰められたショーケンの、小銭のなくなる描写は見事。人を追い詰める神(あるいは悪魔)って、こういう下世話で俗な所から攻めてくるものなんだよなあ、と思う。   この犯人の焦燥と、鏡のように同様に焦燥している被害者両親の、双方の不幸を見事に描いたこの映画、「報道」をその描写ごと取り払って『誘拐』として再編集したら、より良いと思う。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-09-29 21:55:54)(良:1票)
223.  栄光への5000キロ 《ネタバレ》 
 長い長いと、不評の映画をたまに聞くが、これはホントに無駄に長い。  二人のレーサーとそれぞれの彼女が、同じようにレース中心の暮らしへの不安・不満を感じて、同じように危機に陥り、最後に同じように復縁する。  この構造を見せたかったのかも知れない。これが世界を股にかけるレーサーなのだ、という事なのかも知れない。しかし、この(当然、ライバル側の外人女性の方)冗長さを切れば、もっと楽に見られる時間になったのではないだろうか?  殊に、特に感動するストーリーでもなく、映画の見所としては、大画面による、過酷なラリーの疑似体験的な迫力なのだろう。ある意味、裕次郎さんが主張した「映画は映画館の大きなスクリーンで見るべき」という、体現的映画なのかもしれない。  映画館で見ると、感想が変わるのかなあ?
[DVD(邦画)] 4点(2013-09-28 16:54:20)
224.  リンカーン 《ネタバレ》 
 奴隷制度廃止のためにとにかく法案通過だけを成し遂げようとしている大統領の話。 「旗を掲げるのが私の仕事だ。これを守るのは人民の役目だ」という冒頭のシーンは象徴的だ。だが、何だか感動薄いのは、彼の崇高な理念が見えにくいからかだろうか。   何かを成し遂げる物語というのは、通常そのきっかけとか理由とかそれにまつわる何かを語るものだと思う。だが本作が描くのは、既に戦争になって4年も経ち、下院での議決までの非常に狭い間の政治闘争であり、あまり褒められたものではないやり口での票の獲得などのせいもあり、見ていて面白くない。  園周辺事情に疎い日本人としては、自由の国アメリカで奴隷などという制度が何故導入されたのかとか、それを廃止しようと考えるに至った事情とか、もちろんリンカーン自身のそれに対する思い・事情などを見たかったと思う。   ひょっとして、アメリカ人は「大義名分のある戦争の落とし所」の物語として、この映画を評価したんだろうか?  そうだとすると、裏で手を回し、和平交渉団を人目から遠ざけてまで目的を果たそうとしたこの「最も好かれている大統領」は、現在の目から見ても実にアメリカらしかったのかもしれない。
[DVD(字幕)] 6点(2013-09-24 18:20:27)
225.  藁の楯 《ネタバレ》 
 現実の凶悪犯罪事件(特に幼少児に対する犯罪)には、自分とは直接関係がなくとも、激しい憎悪の気持ちがわく。ネットの掲示板などでも、凶悪犯(特に幼少児に対するそれ)には、過激な刑罰を求める書き込みが目立つ。  一方、人には公正な裁判を受ける権利がある。それによらなければ、いかなる罰をも受けないというのが、法治国家の国民の人権である。当然、それまでの身の安全を確保しなければならない。  それらが激しく衝突するとどうなるか?という物語。まぁ言ってしまえば、西部劇の昔から連綿と続くテーマ。今回は、その憎しみが一旦お金に変換されて、さらに大勢の人が被疑者を追い詰める。誰も信用出来ない、絶体絶命のサスペンスである。   見ている者としては、これは犯人を守る仕事ではなくて、日本の法治システムを守る仕事なのだと判ってはいるが、だんだんとこの犯人に憎しみを抱いている自分を発見して、戸惑う。それほど犯人のクズっぷりが見事な演技だったといえるが、それこそが制作側の思う壺という、手強い仕組みになっている。   最後に刑事が憎しみの主に諭す言葉が、ありきたりで内容的にも納得できず、ガッカリ感が拭えない。というより、それも計算で、後の判決後の犯人の一言で、更に観るものの憎しみを増すように出来ている。  最後まで消えないこの憎しみの力を前に、立ちはだかるのは「藁の楯」だ。多分、蟷螂の斧と同じような意味の「守る版」だと思うが、非力で虚しい楯である。もちろん守っているのは、我々を守るはずの法治システムでそこを突く憎しみの元も我々であるから、実に矛と盾の話になってくる。  実に悩ましい話である。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-24 18:12:43)
226.  プラチナデータ 《ネタバレ》 
 キムタクにキムタク節があるように、二宮くんにも二宮節があるように思う。殊に彼の怒鳴り芝居は「まかた感」が付きまとう。しかし、彼の場合には、そんなにイヤな感じがしないのが救いだが。まあ、それはともかく。   究極の個人情報であるDNAを国が全て取得して一括管理する、しかも権力者たちの特権を仕込んだシステムを作るなどという、ワクワクするような巨悪と戦う個人の話。こういうのはアメリカ映画の大好物な素材なのだが、日本でうまくいくのかどうか…。   無実の罪を着せられた天才技術者が、逃げながら事件の謎に近づくというのは、パターンではあるがそれなりに面白くできていると思う。  しかし、この設定を見て一番気になる、個人情報の一括管理という部分について、物語は殆ど意義あるドラマを語らない。見る者が一番感じている、このシステムの倫理的問題点に、事件の中心がない。真相に気付き修正プログラムを作った兄弟とは違い、何も知らなかった二宮が嵌められる理由も誰が嵌めたのかも語られず。   だが、それより何より、この映画で一番気に入らないのは、次の点だ。最後に彼が真犯人を撃つ部分。彼がトヨエツに銃を渡すカットでは、左手に逆手で銃を持っていた。右手に持っていたものを左手で持ち直した感を出していた。が、実際に撃つシーンでは左手に持ったままだ。どちらの手で撃つかは、どちらの人格が撃ったかを示す、重要な問題であるはずだ。  私としては、真犯人に罰を与えるのは、彼女の創り育てた人格であって欲しいし、リュウが人を撃つのはそぐわないと思うので、その時瞬時に人格が入れ替わるような、銃を持ち替えるカットが欲しかった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-09-19 02:28:20)(良:1票)
227.  配達されない三通の手紙 《ネタバレ》 
 「名探偵、皆を集めて「さて」と言い」などと言う戯れ句があるが、解決編を明確に示すというこの儀式は、結構大事なことなのかもしれないと、ダラダラと事件の謎が解ける本作を見ていると思わざるをえない。   戸籍制度というものが有り、良家の子女の結婚には相応の調査が行われる日本において、本作は成り立つのかどうか非常に危うい。  また、真犯人が何時の時点で犯意を持ったのか、よく分からない。というか、夫を陥れたかったのかどうかすら、いまわの際の錯乱状態によって余計判らなくなっている。彼女の心理こそ、この物語の中で一番興味深く、ドラマになる部分だと思うのだが。   ちなみにフィアンセが物語の最初から最後まで、突然現れた男と行動を共にし、あまつさえ二人だけの北海道旅行などされてしまう、峰岸検事がかわいそうだった。 
[DVD(邦画)] 3点(2013-09-16 12:05:58)
228.  2300年未来への旅 《ネタバレ》 
 生まれてくる子や、生き死にをコントロールする話というのは、あまたのSFで使われる古典的な設定のようだ。私もこれ、何かに似ているなと思った作品が幾つもあった。  こういう作品はもっぱら、何故こんな仕組みになってしまったのか?というところに重要な意味があったりするのが普通だと思うが、この作品はそれが全く描かれていない。  本来その謎解きとしてあるべき、外の世界がさらに謎(何故爺さんだけしかいない?)なので、なんというか憎むべき相手がいない、という感じ。そう、これを見て思い出した映画の台詞に「憎むべき相手が何なのか、より深く僕らは知らなくては」なんてのがあったのだが、この映画は敵が何なのかよく分からない。ただ漠然と管理者会は嫌だ!と言っているようにしか見えない。   30になった人間を抹殺して、人口を制御するのはまあいいとして、新たな人間はどうやって作っているのか?人口制御をする理由は何か?ドームに隔離するのは何故か?  誰か、教えて欲しいものだ。   ああ、そういえば、外の世界の爺さんと暮らしている猫達の話が、まんまキャッツなのには、びっくりした。T.S.エリオットって結構古い人だったんだな。あの平凡なネコがジェリクル・キャッツって…。
[DVD(字幕)] 4点(2013-09-14 21:44:19)
229.  サンシャイン 2057 《ネタバレ》 
 ホラーだったのかぁ……。途中までゾクゾクして見てたのに、ゾンビ的なヤツが現れてガッカリ。   シールドの調整とか言う事の詳しい解説や、最後切り離しの時の位置関係など(どこから切り離してどうなる予定で人は何処にいるのかなど)説明が足りず、よくわからないところがある。生きていた女と化物との三人のシーンは、投下中のナニカの中らしいが、あんな普通の環境ではいられないだろう、と思うんだが。   本来なら化物が七年間話していたという神と、二号のクルーたちの絡みというか、その関連の話が見たかったとこだが…。   ああ、そうだ。ロバート・キャパなどと言う思わせぶりな名は一体何なんだ?それだけで色んな事、邪推しちゃうじゃないの。 
[DVD(字幕)] 4点(2013-09-14 12:53:23)
230.  東京オリンピック 《ネタバレ》 
 そこら辺に普通にいるおっちゃん・おばちゃんたちの観戦の様子とか、マラソンの背景に映る東京の街の風景などはもちろん、(多分)農家の大きな日本家屋の横を通る自転車の列は、ほのぼのとさえしてしまう。さらに、富士山をバックにした聖火ランナーのシーンは、しみじみ美しい。外国人の観戦者が和傘をさしているのをみて、なにか嬉しくなってしまったりもした。  また、八年も前に「もはや戦後ではない」などと言われながら、まだ日本ではなかった沖縄に聖火を通し返還への強い意志を感じさたり、広島の平和記念公園を走らせたり、映画の結びの言葉で今大会を「作られた平和」と表現したりして、まだまだ戦争を引きずっている事も如実に覗える。  恐らくそうだからこその、(特に開会と閉会式での)実況アナのこの「平和の祭典」への熱狂ぶりが凄いのだろう。    「芸術か記録か」論争というのがどういうものだったか私は知らないが、この映画はまさしく東京オリンピックという催し物の、それを日本人がどう捉えたか、それを含めた当時の日本の記録として働いている。   ところで、砲丸投げの玉ってああやって返すのかとか、バレーコートの汗は選手が拭いてたのかとか、ゴール地点に審判が縦に並んで座るんだとか、色々な事をも教えられた。
[DVD(邦画)] 6点(2013-09-14 08:04:34)
231.  脳男 《ネタバレ》 
 原作は出版時に読んだはずだが、「乱歩賞にオレが求めていたのはこういった物じゃなかったんだよな」と思った記憶しか残っていない。   さて、これは「倫理感」の話であろう。重大犯を悪として独自に罰を与える殺人マシーン。しかし、周りの人間のそれもどうなのか?と思わせる撒き餌のような罠が、待ち構えている。  冒頭、目を覆うような残酷な犯人を描写したが、被害者も犯罪者を挑発するうさん臭い占い師。この時に一気に、犯人への私の怒りがトーンダウンする。この話の中で一番マトモと思われた精神科医も、(見ているシロートですら、それ言うか!と思うような)重大事項を脳男に漏らしてしまう。そして、部下の命のために脳男を撃ち殺そうとする刑事。さらに最後に、怒りを持って全弾犯人に撃ち込んでしまう刑事。この時には正直、スカッとしてしまう。見ている者の倫理などガタガタである。  ふと昔の歌の「世の中誰も皆な同じくらい悪い」という歌詞を思い出す。本作の場合、同じくらいではなく、少しずつといった感じだろうか。   脳男を諌めた精神科医の生ぬるさが、爆弾魔との最後の闘いで自身最大の危機に陥れたが、(どうやって嗅ぎつけたか)刑事の銃弾で救われてよかった。しかし、この人はそれでも脳男に生ぬるい倫理を説き、脳男も感情を取り戻したかのような描写で終わるが、そこは気に入らない。  ここまで物語中で倫理を破壊したら、そんなもの役に立たないという結末のほうが、気持ちいい物語になるのではないだろうか。   細かい事では、言われるまで食べないで言葉を理解するまでにどうやって大きくなったとか、あの歳まで意識して排泄せずに生き延びられるはずがないとか、さすがに左胸刺されたら心臓の機能を失うのでは?など、若干のうそ臭さが僅かに気になる。  それでも、爆弾魔と脳男と(あんまり役に立ってないけど)警察の三つ巴のサスペンスにはワクワクさせられた。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-08 10:02:29)
232.  バニシングIN TURBO 《ネタバレ》 
 もう、も文句なしに面白い!  カーアクションの後発作品と比べるなんてナンセンス!。もちろん、これがそのジャンルの嚆矢だとは言わないが。  自動車のクラッシュなどは今のものとは比べるべくもないだろうが、何と言うかドキワク感がい今のCGと違う。いや、CGを否定するわけじゃなく、画面表現とは違う次元でのワクワク感が凄いのである。   この映画の描いているのは、価値観と権利の物語なのだと思う。  公開当時、どのくらい意識されていたのか知らないが、まるで古い日本の結婚感であるような婚約者縛りを、利用するやつ有り、応援するやつ有りで、結果的に個人の自由が勝利する展開にゴ~ル!!  実際にはそうならないだろうと40数年後の我々は思うだろうが、報道の自由と個人の自由と武力でない顛末として、この結末には現代人として拍手を送りたい。  また同時に、現代でもハッキリしない報道の権利と対象の権利の兼ね合いなども悩ましく考えさせる。
[DVD(吹替)] 8点(2013-09-04 20:05:25)
233.  マルサの女 《ネタバレ》 
 随分前から言われていることだが、新書のタイトルというのは、実にうまく作られているもので、そういうタイトルにつられて、時々興味のない分野の本を読むことがある。全く知らなかった世界の話や、気にも止めていない普通の出来事の意味を知る事となり、たいそう勉強になる。いや、勉強というより知的好奇心が満たされるという感じか。   この映画の(というか、この人の映画の)魅力というのはつまり、そういう部分にある。有職者の8割が被雇用者だという日本では、この分野に詳しい人はそうそういない。客数を少なく見せる手口、印を付けた札(これ、違法な気もするが)を使った不正の追求、当たりくじを売りに来る奴など、税の攻防にまつわる話がどれも面白い。漠然と「敵」だと思っていた税務署・国税関係者などと、脱税者を巡る闘いは、もちろんスパイ物のような派手さはないが、地に足の着いた頭脳戦でワクワクさせられる。  「戦」とはいっても当然、命の遣り取りをするわけでもないうえ、「査察が入って潰れた会社はない」そうなので、結構ゲーム的な感覚で安心して見ていられるのも良い。   それだからこそ、権堂と板倉の友情に似た、たぶん「好敵手」というのが一番似合うのだろう、その関係にグッとくる。
[DVD(邦画)] 9点(2013-08-21 00:43:13)
234.  遙かなる走路 《ネタバレ》 
 随分と昔、東南アジアの国へ旅行に行った時に、その国の写真フィルムを買おうと思ったら、そんな物は無いと言われ驚いたことがある。我々は大抵のものは国産品があると思っている。無いのは石油と旅客機(YS-11が現役ならなあ)くらいではないだろうか?  そう、日本人というのは、とにかく自国の物を求めるし、自国で作ろうとする。なんでも自分で作らないといられない、というモノ作り大国の気概、素晴らしや。   そんな主人公、豊田喜一郎の幼少時の自動車への興味から、工学を学び自動車を開発する過程が丁寧に描かれており、製造業に携わるものとしては、大変に面白く見られた映画である。  特に論理的・基礎的な技術と同時に、製造技術の壁も実際の製品開発には重要なファクターである話、会社というものは人々の生活を背負っているのだという事に悩む経営者の話などもまた、興味深い。  さらにこれも前の話だが、数十年ぶりに光岡自動車がメーカーとして認可されたというニュースを、不思議と思ったその訳もこれで理解できた。   完成直後の役人との密約や政治的駆け引き、とりあえず作っちまうというスタンスなど、ちょっとどうなのかと思う所もあるが、行動力と情熱の人というのは伝わってくる。   色々ともっと知りたい部分もある。シボレーのエンジンパーツと入れ替えてみるって、デッドコピーを作っているんだろうか?とか、60馬力を超えた時の原因と対策は何だったのか?とか、箱根をヒーヒー言って押しながら超えたのに、あの電報はいいのか?とか、ニッサンはライバルじゃなかったのか?とか。でも、細かいとこだから、いいのだけれど。 
[DVD(邦画)] 8点(2013-08-11 08:57:45)
235.  平原児 《ネタバレ》 
 平原児などと言うと、腰に毛皮でも巻いて草原をタッタカ走り回る子供をイメージしてしまうが、有名なバッファロー・ビルとワイルド・ビル・ヒコック、カラミティ・ジェーンの物語。  アメリカ原住民を征服した事については、それぞれの国の事情であるから、現在視点から非難するには当たらない。それよりも、敵側であるインデアンに最新の連発銃(ウインチェスター)を売ってしまうという、商道徳だ。  つい最近「民主的手法でナチスが政権をとった」と発言した政治家がいるが、こちらも負けずに考えてしまうのは、自由経済の枠組みの中で敵国と商売していることだ。基本的には国の掲げる自由主義に基づいているのだ。  そういう意味でこの映画は、今の時代の価値観と比べて随分と面白い。敵対組織に武器を売るのもそうだが、目の前で焼き殺されそうな同胞を救ったのに、より多くの同胞(だが軍人だ)に不利益をもたらした女を糾弾する、町の衆。これは、カラミティ・ジェーンがちょっと可哀相になったが、外敵と戦っている開拓民としては守護者の危機の方が公益だったのだろうなあ。だが、考えてみるとアメリカ映画の基本姿勢として、絶対に全体のために一人を犠牲にはしないんだよなあ。  ちなみにバッファロー・ビルの嫁は役に立たなかったのか、ちょっと気になってしまった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-08-09 10:12:55)
236.  ボディガード(1992) 《ネタバレ》 
 特殊な状況下におけるラブストーリー。まあ良くあるっちゃあよくある感じ。  犯人は誰?的な要素が2段階になっていて、最初のやつは充分推測できるようになっているが、真犯人についてはその背景が全く描かれていない。 映画の目的がケヴィンとホイットニーのラブストーリーなのだから、それでイイという方針でもアリだけど、頭ひねった側としては何故そうなのか、気になるところである。   特に人を守る仕事をしていた人が何故なのか?彼の後ろに誰かいるのかいないのか?なんてあたりを描いてくれると、もっと「ボディガード」という映画になった気がする。  と同時に、その人異常に不自然な人物だから、登場後しばらくして怪しいと思えちゃうのも、イマイチ。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-05 14:10:04)
237.  泥だらけの純情(1963) 《ネタバレ》 
 家の対立を社会身分に置き換えた『ロミオとジュリエット』もの。身分と言っても片方はヤクザ。反社会的だが、人間的には良いヤツに設定されている。   イマドキの女子高生なら、あの程度のことで死を思い詰めちゃうほどの恋にはならないんだろうが、この時代の少女は純真だ。二人の楽しそうな逃避行は、巧くいってるように見える。だが、ふとした瞬間に二人で見つめた睡眠薬の誘惑に勝てないほど、二人は追い詰められていたんだなあ。   アニキの立場の裏にある、次郎に対する本心がウレシイ。それを含む、二人の死を知った各々の周辺人物のコメントが、その境遇の違いを浮き彫りにする。  しかし、葬儀のシーンの対比による非難がましさは、原作ではそこまで描かれていないので、本作独自の表現なのだろうが、ちょっとうるささを感じさせる。
[DVD(邦画)] 6点(2013-08-01 21:23:17)
238.  悪名(1961) 《ネタバレ》 
 主人公は「オレはヤクザじゃない」と言いながら、行動が随分と堅気ばなれしている。それはそれで面白い展開だから良いのだが。というか、この人のそういう行動こそが、この映画の面白さなのだと思う。  昭和初期の遊郭の認識がどんなものかちょっと理解を超えるが、時の社会秩序に反してでも女を自由にしてやるという現代的な正義感。その行動も正攻法ばかりでは無くしたたか。そういった男の生き方の映画。  もうちょっとピンチに陥って巻き返すくらいの盛り上がりがあってもいい気もするが、拳銃が最終兵器的な扱いの、時代なりのリアルさというものもある。    最後に「これにすがって帰れ」というバアさんのステッキを叩き折ったのが痛快であった。このステッキはバアさんの情けであり、ヤクザ世界での彼女の力であるからだ。   ところで、主人公が嫌がった「悪名」がこの映画のタイトルなのは、どうしたことだろう。世間に伝わる悪い名も、その大元にはそれとは真逆な魂の物語があるかも知れん、と言う事なのだろうか。
[DVD(邦画)] 6点(2013-07-31 18:59:43)
239.  第三の男 《ネタバレ》 
 なるほど、『霧笛が俺を読んでいる』のネタ元ですね。事件そのものの詳細、特に3人目の人間がいた・いないの件はちょっと判りにくい上に水掛け論的でイマイチ。門番が証言を覆す心情もちょっと雑っぽい。   だが、終戦後たった4年という時期の、敗戦国扱いと見紛うばかりのオーストリアでの出来事にしては、アメリカ人の妙な正義感が上滑りしている物語が良い。どこか倫理的な価値観による男の行動原理と比べると、女のそれはそういったモノとは違う感情に基づいており、「んー、いつの世も女は女なんだな」と、分かったような分からぬような事を思わせる。   正直なことろ、話としてはそれほど面白くは思えなかったが、後から振り返った歴史認識ではドイツに侵略されたと思っていたオーストリアが、終戦当初はドイツ側(合併したからか)である敗戦国扱いだったという事を知ったのが、これを見て一番勉強になり、驚いたことだった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-25 22:44:10)
240.  霧笛が俺を呼んでいる 《ネタバレ》 
 タイトルの意味の無さには引くが、思っていたよりも面白い。伏線なんかない、行き当たりばったりの無国籍アクションかと思ったが、かつて友情で結ばれていた男二人の物語の、時を経て迎えた結末が良い。 …と思ったら、第三の男の翻案だったのか。知らずに恥をかくところだった。名作と言うのは見ておくものだ。と言う訳で急遽、原典も見てみた。   戦争の傷跡をすっかり拭い去って、うまい事日本の話に翻案したのではないだろうか。但し、原典で魅力的な役だった、殺された男の女が、ちょっと軽くなってしまっている。その役割の一部を小百合ちゃんに割ったのだろうか。さすがに映画出演2作目だという吉永小百合の演技は、拙いなんてもんじゃないけど、美少女全開のカラー映像はそれだけでイイ。
[DVD(邦画)] 6点(2013-07-25 22:42:19)
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