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にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3273
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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241.  グラマ島の誘惑 《ネタバレ》 
フィルムセンターにて鑑賞。 尺の割にとても長く感じた。 近くにいた他のお客からも「長く感じた」の一言が。  川島作品の中でも、こういったワイルドな作品はどうも苦手で、そういった印象は本作でも同じだった。  変に戦争批判や皇族批判、そして原水爆批判などを喜劇の中に織り込んだもんだから、シリアスなのか喜劇なのか分からない中途半端な出来となっている。 つまり、シリアスさと喜劇がうまく融合していないのだ。 笑える部分も、他の川島喜劇に比べて少なかった気がする。  本作を観て、「川島監督の疲れ」のようなものを感じてしまった。 なんか、作り手である監督も疲れているし、そこで演じさせられている森繁やフランキー堺も疲れてしまっているような気がした。 その疲れが、観ているこちらまで伝わってきて、観た後もどこか爽快になれない。 そんな印象が残った作品であった。 
[映画館(邦画)] 5点(2008-08-24 16:15:49)
242.  天使も夢を見る 《ネタバレ》 
フィルムセンターにて鑑賞。 若かりし頃の鶴田浩二と佐田啓二の二枚看板による、川島風味ただよう恋愛喜劇。 鶴田浩二がとにかく素晴らしい。 理路整然ととにかく語る語る鶴田浩二が素晴らしい。 鶴田浩二出演作の中で、個人的には彼の魅力が最も出ていると感じた。 やや濃いキャラクターなのだが、熱血的でもあり、でもどこかトボけている。 そしてとにかく痛快な理屈を吐き散らす。 一サラリーマンでありながら、社長に対しても全く臆せず、思っていることを全て吐きまくるその横暴とも言える振る舞いに、観ているこちらは胸がすく快感を覚えた。  対する佐田啓二は、いつもの軽い調子。 濃い目のキャラを演じた鶴田浩二とうまくバランスがとれていた。  ヒロインに津島恵子。 ちょっとウザ目のキャラだったが、女らしいところもあり、なかなか魅力的であった。  サラリーマンものの喜劇といった部分も持ちながら、川島雄三監督独特のスピード感もあり、又、若き鶴田浩二と佐田啓二、そして津島恵子が織り成す恋愛ドラマもまた楽しい。 そして、社長が若い頃に女に産ませた子供の悲劇を描いたという部分においては、しんみりとさせる悲劇的要素も含んでいるのだ。  実に色んな要素がからんだ傑作だが、川島雄三監督のそれまでの様々な作品の要素がふんだんに取り入れられた集大成的な意味も感じた作品であった。
[映画館(邦画)] 8点(2008-08-24 09:54:47)
243.  女優と名探偵
フィルムセンターにて鑑賞。 川島風ドタバタ喜劇だが、他の川島喜劇に比べて格段と面白かった。 チャップリンを確実にパクった日守新一が、チョビヒゲにステッキで暴れまわる。 そして本作の見所は、「特別出演」と銘打ったその出演陣の豪華さ。 いわゆる「カメオ」出演ではあるが、とにかく豪華。 記憶しているだけでも、木暮実千代、田中絹代、佐野周二、佐田啓二、津島恵子が出てくる。 その出演陣を観ているだけでも面白いのに、ドタバタ喜劇も面白い。 なかなかの傑作喜劇である。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-24 09:44:14)
244.  巨人と玩具
テンションの高さだけなら一級品だが、こういったコメディタッチな社会風刺劇を増村保造監督が得意だっとは思えない。 川島雄三監督が撮ったら、どうなっただろう。 そう考えると面白い。 伊藤雄之助の演技は、本作でも素晴らしかった。 『プーサン』の様な、物静かな人物も演じても全く違和感がないのに、本作の様なぶっ飛んだキャラクターを演じても、それらしく見えてしまう。 伊藤雄之助って、やっぱり凄い。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-18 22:13:31)
245.  雁(1953)
高峰秀子の映画っていうより、豊田四郎色がより強くでた作品。 豊田四郎作品らしく、いかにも力作である。 なかなか貴重な作品なので、今まで鑑賞機会に恵まれなかったが、この度、めでたく東京は神保町にある「神保町シアター」で鑑賞することができた。 豊田四郎作品で好きな作品は、『猫と庄造と二人のをんな』と『雪国』。 豊田作品としては、その2作品に次いで良かった。 これでますます豊田四郎監督が好きになってきた。 力作が多く、極端なハズレがない。 それでいて、毒ッ気もある。  そして、何と言っても、大女優にハレンチなことをさせてしまうその実力がすごい。 『猫と庄造と二人のをんな』では、香川京子に水着を着させ、森繁久彌に脚をスリスリさせられる。 本作では、高峰秀子のオッパイ割れ目全開であった。 豊田四郎って、女優口説きの天才なんじゃないだろうか? じゃなかったら、こんな大女優たちに大胆な演出を施せるハズもない。  「豊田四郎」マイ・ブーム到来! それを予感させる力作であった。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-18 19:38:10)(良:1票)
246.  ひめゆりの塔(1953)
なんと言うか、ただ漫然と沖縄戦の惨さを描いているだけ。 面白さという点においては不満が残る。 しかし、香川京子が本作では特別にかわいい! 特に、歌を詠っているときの彼女はサイコーだった。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-08-12 20:41:04)
247.  生きる 《ネタバレ》 
黒澤映画の中でも特に評価の高い本作。 個人的には、黒澤監督は苦手監督なだけに、自分の苦手イメージを払拭できるのでは、と期待して観たのだが・・・  うーん、、これはひどい。 安っぽい黒澤流ヒューマニズム全開だ。 特に、志村喬が死んだ後に延々と続く回想シーンには、ほんとかったるくなった。 中村伸郎が悪役、それに対抗する善人役。 これがハッキリ分かれすぎ。 アメリカ映画の悪いところを、黒澤監督がそのままひっぱってきた感じ。  それと、志村喬の人生観に全く共感がもてない。 人間はいつ癌を宣告されるか分からないし、いつ車にはねられて死ぬとも限らない。 だからこそ、今を必死に生きるのだ。 癌を宣告されてからあれこれ考えたって始まらない。 そんなことは元気な間に分かっておくべきことであり、癌を宣告されてからどうのこうのと気張るのは、人生を守りで固めた人間がすることだ。  明日死んだとしても、後悔しないために人は日々、全力で生きるべきであり、一日一日を必死に生きるべきだ。 そしてそのためには非難されるようなことをすべき時もあるやもしれない。 役所のような封建的な場所で飯を食っているのなら、役所の古いしきたりに意識的に染まっていき、それを死ぬまで意識的に貫き通すべきである。 それは、後悔なく生きていく上での生活的基盤を築くためにやむをえないことだ。  志村喬はもっと早くにそれに気付くべきだった。 そして、それに気付けなかったのは、志村喬がどこかで人生に対し、怠慢だったからである。 そのような人間が、癌という病に侵され、ジタバタと頑張ったとしても、私は何も共感できない。  黒澤監督とは、やはり相性がとても悪いようだ。 本作は、間違いなく力作であるが、そのかもし出す分かりやす過ぎるヒューマニズムに嫌気さえ感じてしまった。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2008-08-10 23:31:34)
248.  魔術師 《ネタバレ》 
ベルイマン作品としては異色作。 まずベルイマン作品に共通するテーマである「苦悩」というものが描かれていない。 しかも、最後はハッピーエンド。 なんか拍子抜けだし、なんだか物足りない。 やはりベルイマン作品には“陰なる刺激”を期待してしまう。
[ビデオ(字幕)] 5点(2008-08-09 10:44:47)
249.  足摺岬
とにかく暗い。 決して退屈という作品ではないが、とにかく暗いのだ。 木村功は大根気味だが、ここでもそれなりの存在感を発揮。 津島恵子は、お姉さん的で優しさが滲み出ていて、とても魅力を感じた。 そういや、森川信の若い頃って、本作で初めて観た。 『男はつらいよ』の初代おいちゃん役で有名な俳優だが、この頃から既にオッサンで、しかも同じキャラだった。
[ビデオ(邦画)] 5点(2008-08-08 03:00:33)
250.  夜の河
エロチシズムを安っぽい濡れ場でみせることなく巧く描いている。 最近の邦画をみると、「とりあえずベッドシーンを入れておこう」といった安易な演出、安易なエロシーンが多く、レベルが低いと感じる。 しかし本作には、そのような稚拙で安易な演出はなく、光の加減や足袋などを映すことによって絶妙に描いている。 山本富士子と上原謙は、両者とも完璧な演技をみせてくれる。 ただし、不倫というテーマはやや苦手なので、その辺が少しひっかかった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-02 11:47:24)
251.  女はそれを待っている 《ネタバレ》 
前半はベルイマン作品らしい苦悩に満ち溢れた内容で、気分はかなり落ちる。 それでもベルイマン作品ならではの映像にひきつけられた。 そしてラストは、ベルイマン作品らしいまとめ方で、何かを世に問うような問題提起をしつつ、だが単なる暗い話に終わらせずに、希望の持てる部分を残して、作品に幕を閉じる。 この辺の配分が実に絶妙で、とても巧い。  話としては、とても皮肉にみちた内容である。 子供を望まない女性には子供を授け、妊娠を望む女性は流産を繰り返し、順調に妊娠していた女性には最後の最後で死産、という無慈悲な内容。  だが、子供というものは天からの授かりものであり、産まれるか産まれないかは、人知の至るところではない。 そういった現実の厳しさ、自然の法則の残酷さをベルイマンは観る者に訴えかけてくる。  人間の誕生の神秘、どうにもならない運命、自然の摂理というものの力、そういった要素がふんだんに組み込まれた作品である。 これは現代にも通ずるテーマであって、人工授精や代理母などの、現在進行形な社会的問題にも十分参考になる内容であった。  真面目な作品であり、重苦しい側面もある作品だが、ベルイマンの生命の誕生という問題に対する真摯な考えが、とてもよく伝わってくる作品だ。 中絶などを安易に考えている人間にとって、何よりもタメになる作品かもしれない。  学校の性教育、特に避妊や中絶などをテーマにした授業で、この作品を生徒たちにみせると良いような気がする。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-27 01:03:06)
252.  イタリア旅行
夫婦の倦怠を常に漂わさせながらストーリーが進行し、題名通り、イタリアを夫婦が車で旅するというロード・ムーヴイ作品・・・と、いえばいかにも私好みのイタリア映画だが、何故か退屈してしまった。 ロッセリーニという監督は、『ドイツ零年』や『無防備都市』『戦火のかなた』などのリアリズムに徹した戦争映画の名作を数多く残しているが、本作のような“愛”をテーマにした作品はイマイチなように思う。 愛の倦怠などはミケランジェロ・アントニオーニこそが真打であり、ロッセリーニはやはり戦争映画を叙事詩的に撮るべき映画監督なのではないか。 ゴダールがロッセリーニに影響を受け、後のヌーヴェルヴァーグを形作っていったというが、それは単に雛形にしたというだけで、本作とヌーヴェル・ヴァーグにおける男女の描かれ方とは、だいぶレベルが違う気がする。 ヌーヴェル・ヴァーグ作品には退屈な作品も多いが、本作よりはそれでも幾分かは面白い。 本作は、ただダラダラと倦怠期を過ぎた夫婦の旅路を映しているだけで、あまり観ていて面白くはない。 最後も唐突で無理矢理だった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-20 16:59:31)
253.  愛人
誰が誰を好きだの、誰が誰と結婚したいだのと、何人もの男女の中で巻き起こる喜劇的内容は、なかなか良くできている。 特に、三國連太郎が愛を打ち明けるシーンは、緊張感がみなぎり、傑出したシーンとなっている。 だが、しかし、交錯する愛のお話っていうだけで、それ以上がない。 喜劇としても中途半端だし、愛憎劇とは言えないし、かといって家族愛を描いた感動作でもない。 脚本的にはとても良くできているし、複雑な話をよくまとめた感はあるが、いかんせん全ての要素が中途半端になってしまっているのがイタイ。
[映画館(邦画)] 6点(2008-07-18 00:27:44)
254.  女殺し油地獄(1957)
前半は、目当てで2番クレジットの香川京子も出てこないし、話もイマイチだし、主人公に全く共感できないしで、どうなることかと思った。  ところが終盤にきて急展開が待っていた。 なかなかの手に汗握る展開。  やはりお金というものは怖い。 特に借金は身の破滅の元だ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-12 00:29:58)
255.  何故彼女等はそうなったか
本作での香川京子はとても魅力的である。 『おかあさん』そして『山椒大夫』の香川京子に次いで、魅力的な香川京子を堪能できた。 何より、スーツ姿の香川京子を拝めるのが良い。 そして、タイトスカートから伸びた麗しきふくらはぎと、綺麗なかかと。 モノクロ画像に彼女のふくらはぎが輝いて見える。 本作の見所は、こういったスーツ姿の香川京子と、そこから伸びるふくらはぎ、そして綺麗なかかとを堪能できるところだ(違います。)  ところで、清水宏の作品って、どうも苦手だ。 あまりに真面目すぎる。 確かに本作は、恵まれない環境に育った女のコたちを、一般に理解させ、少しでも似た境遇にいる女のコたちを救おうという、社会的影響力・社会的使命をもった作品である。 ただしかし、映画的な面白さという点においてはどうだろうか。  そういう意味で、冗談抜きに香川京子の美脚を楽しむしか、私には観ようがなかったのだ。 まあおそらくこんな見方は間違えているでしょうね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-07 23:53:37)(笑:1票)
256.  殿方ご免遊ばせ
フランス映画のことを「理屈っぽい」とか「難しい」とか言う人がいるが、たぶんそういう風にいう人はフランス映画をあまり観ていない人だ。 本作を観れば、そんなフランス映画に対するイメージは間違っていることに気付くはず。 本作は、とてもスピーディで、明朗で、バカっぽくて、楽しくて、単純だ。 主演のBBことブリジット・バルドーは、やっぱり可愛い! キュートという言葉がまさにぴったりである。 そこにきて、完璧なスタイル。 腕も脚も細くて綺麗なのに、何故だか胸が大きい。 そして色白金髪。 BBを目当てで鑑賞したのだが、十分に満足できた。 ただし、この頃のBBは少し子供っぽすぎるかなぁ。 ゴダールの『軽蔑』辺りの頃の方が、色気とキュートさのバランスがとれているような感じがする。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-02 22:07:38)
257.  大阪の宿
内容的には文句のつけようがない人情・庶民劇なのだが、何故だか眠かった。 これは、五所平之助監督との個人的相性の問題かもしれない。
[映画館(邦画)] 5点(2008-06-30 19:29:44)
258.  裸足の伯爵夫人
本作には沢山の「俗物」的な人物が登場し、彼らはことごとく嫌悪の象徴として描かれています。 しかしながら、本作自体が俗物的であるのが何とも皮肉で、致命的であります。  それは人間に例えるならば、他人を非難している割には、その非難している人物そのものが非難されるべき人物であるかの様な状況です。  しかしながら、俗物的な作品であったとしても、それが面白いか面白くないかということとは別問題です。 本作は、脚本的にかなり楽しめました。  時間軸が交錯し、後半になるにつれ、物語ぐんぐんと引き込まれていきました。 最後もなるほどな~、と納得できましたし。  古き良きアメリカ映画は単純に楽しむことができさえすれば文句なしですね。 テクニカラーによるカラー映像も美しかったですし。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-28 08:41:06)
259.  野火(1959) 《ネタバレ》 
第二次世界大戦末期、フィリピンで敗走する日本兵の顛末を描いた戦争映画。 敗残兵が絶望にまみれながら、ウロウロと彷徨うところは、さながらロード・ムーヴィーの様相を呈している。  食糧に飢えた敗残兵たちは、人間を殺し“サルの肉”と称して、人肉を食らう。 飢えと絶望に苦しむ人間にとっては、至極当たり前の行動の様に思う。 そういった極限の状態を、市川崑監督はモノクロ映像を通して、にくいまでに巧く撮りあげている。  ラスト。 人肉を食らうぐらいならば、死を覚悟で現地の“普通の人間が集う”場所へ一人向かう。 最後まで人間らしく生きることを肯定した内容だが、それはどうだろう。 生き残ることについて本能的に動くであろう状況において、そんな奇麗事が成立するのだろうか。 しかし、あくまで同胞を殺し、その肉を食らうことは否定すべき内容でもある。  極限の状況において、死を選択するのか、それとも人肉を食らって本能的に生き延びるのか。 その場に置かれない限りは、自分がどっちを選択するかは分からない。  こういったことまで考察させられる本作は、極めて問題提起性の高い作品で、傑出した戦争映画であり、異色な戦争映画とも言えるだろう。  いずれにしても、最初から最後までグイグイ引きこまれ、楽しめたのも事実。 市川崑監督の底力を感じ取ることができた作品だった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-06-25 23:50:43)
260.  わかれ雲 《ネタバレ》 
神保町シアターにて鑑賞。 表題通り、「わかれ」というテーマを主題に描いたドラマだが、どうも結末がはっきりしない。 しかし、非常に強く印象に残ったシーンもあった。 それは、娘が父親の足をマッサージするシーン。 父親の足の上に娘が乗り、優しくマッサージし、それを鏡越しに父親が観て、娘の幸せを想う。 なんという素晴らしいシーンだろうか。 このシーンを観れただけでも、本作を観た価値はあったかもしれない。
[映画館(邦画)] 4点(2008-06-25 20:05:48)
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