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Cinecdockeさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 894
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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241.  太陽(2005)
幻想的で寒々しい映像美が邦画にはない違和感を醸しており、昭和天皇の浮世離れっぷりを際立たせていた。しかし、デリケートな題材にずかずか踏み込んでいる割には、欧州の監督らしい、従来の昭和天皇像から抜け出せていなかったと思う。意図的に抒情性を排したせいもあるのか、単調で途中でウトウトしたのは言うまでもない。これでは"映画"ではなく、"演劇"である。自分には合わなかった。
[DVD(字幕)] 3点(2015-09-11 18:50:08)
242.  クリムゾン・リバー 《ネタバレ》 
ハリウッドとは違う、ヨーロッパらしい色彩感覚と映像美が雄大なアルプスを捉え、陰惨な猟奇殺人をも際立たせる。題材としては良いチョイスだろう。しかし、中盤の不要な格闘シーンからおかしな方向に変わっていき、荒唐無稽なアクションがサイコスリラーと溶け合わない闇鍋状態。次第には手垢付きまくった双子ネタを出してしまったときの脱力感といったら・・・せっかくだからのノリで、雪崩のスペクタクルもやらかし、平凡なサスペンスで終わった印象。まさに竜頭蛇尾。
[DVD(字幕)] 4点(2015-09-06 15:42:27)
243.  キプールの記憶
◆『フルメタル・ジャケット』以来の衝撃、というパッケージの煽り文句はあまりに誇張過ぎる。そういう意味で激しい戦闘シーンとは対極の地味さと泥臭さが逆にリアル。死臭漂う音楽が今でも終わらない不毛すぎる争いを体現していて、雑務に追われるような衛生兵の疲れ切った表情を際立たせている。◆確かにこの映画は「つまらない」。しかし、このやるせなさがハリウッドの戦争映画以上にやるせないからこそ意義がある。
[ビデオ(字幕)] 3点(2015-09-06 15:37:09)
244.  明日、君がいない 《ネタバレ》 
不謹慎ながら6人の誰が死ぬのか興味を持って見てしまった。しかし、それはミスリードで、誰にも見向きされなかった孤独な少女の自殺が、他者への無関心という根の深さを物語っている。大人になればつまらないことだと思える学生時代でも、目の前の世界が重大事項で自分のことばかりだった。ある種の孤独を抱えた6人と自殺した少女の違いは程度の差があれ、いつまでも分からない。ガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』の影響をかなり受けているだろう。脆くて壊れそうな日常という点で共通しており、あちらが『エリーゼのために』ならこちらは『ジムノぺティ』で対抗する。ピアノの調べが鎮魂歌として、淡く儚く降り積もる。
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-01 20:26:45)
245.  エレファント 《ネタバレ》 
主観で答えありきの『ボウリング・フォー・コロンバイン』とは違い、 こちらは客観的に高校生のあやふやな精神状態を切り取る。  盲人が象の一部分を蛇や木の幹と表現するように、 答えは人それぞれである意味で答えはない。  時系列を交錯させながら同じシーンが別の視点で映し出され、 平凡なはずの日常に潜むノイズが積み重なる。 だからこそ、移ろいゆく秋の風景が、流れるようなカメラワークが繊細な美しさと儚さを一層醸し出す。 誰もが悩んでいるのに周りを汲み取れない、高校が世界の全てといった視野の狭さが、 惨劇も日常として描かれる不条理を許しているようだ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-09-01 19:40:40)
246.  華氏911 《ネタバレ》 
『荒野の七人』の合成映像だけは唯一笑えるが、流石に映像の切り貼りばかりで退屈。ムーア本人の脚で行動するシーンが少ないのも不満。当時の現職大統領を批判するセンセーショナルな題材だが、ブッシュ元大統領の再選により、ネタの鮮度的にも作品的にも価値は低い。当時としては際どい題材で挑んだチャップリンの『独裁者』やキューブリックの『博士の異常な愛情』と比べても、普遍的な部分で浅すぎるとしか言いようがない。これがパルム・ドールかぁ・・・
[映画館(字幕)] 4点(2015-09-01 19:36:33)
247.  ボウリング・フォー・コロンバイン 《ネタバレ》 
堅苦しいドキュメンタリーを分かりやすくエンタメとして訴えかけたマイケル・ムーアの功績は大きい。悪く言えば、その巧みな編集でデメリットを写さず、日本のマスメディアみたいに偏った方向に誘導される危険性はあるが、銃社会アメリカの異常性を取り上げた点は支持したい。最後のチャールストン・ヘストンのアポなしインタビューに関してはやり過ぎな気はする。ニュースにならないくらい掃いて捨てるほどある悲劇を敵意剥き出しのまま問い詰めれば対応に困るし、銃を否定してもそれによる既得権益で支えられたアメリカが今更減産も規制もするはずがない。流通が行き渡った以上、強盗が銃を持って自宅に侵入したら、銃で対応せざるを得なくなる。世界の警察としてのメンツもあり、退くに退けないアメリカの泥沼っぷりが集約されていた、という意味では必要なシーンかもしれないが。いずれにしても、強力な武器も銃も民間レベルで流通されていない国は、まだマシと言えることくらいか。
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-01 19:25:53)
248.  白いリボン 《ネタバレ》 
今までのハネケ監督の中では意外と見易い。如何にしてファシズムが小さな村から蔓延していったかを分析しながらも、教師を狂言回しにしてミステリーの体裁を装っているからか。罪を犯した子供に罰として無知の象徴である白いリボンを腕に結びつけるが、閉鎖的で抑圧された封建社会において、捌け口にされた子供の自己肥大化が進むのは当然の帰結だろう。どうしてそういうことをしたのかに大人達が真剣に向き合おうとしないし、心から信頼することもしない。子供には自分の理想通りであって欲しい押し付けと綺麗事だけが残るのが皮肉だ。二度における世界大戦は、様々な問題を先送りにした身勝手な大人達への復讐のように思える。並行的に描かれる教師の物語が救いかもしれぬが、部外者ならではの他人事と読み取れる部分もあり、我々も同じではないか。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-20 20:35:40)
249.  タイム・オブ・ザ・ウルフ 《ネタバレ》 
ディストピアものというより、あくまでサバイバルドラマの側面が強い。別荘で父親を射殺された母子三人が次の列車が来るまで駅舎で待機する。まだ子供の姉弟は極限状況下の大人達の獣性と醜さをまざまざと見せつけられていく点はハネケらしいが、ここにきて変化球を投げつける。自分を犠牲にして醜悪な世界を救おうとする弟の行為に、見張りをしていた男が止めに入って抱きしめる。家族の前で外国人に暴力を振るった男に似合わない、今までになく優しい言葉。あまりにも無力で根拠のない希望を語りかける。ラストカットの車窓は現実か妄想かは定かではない。それでもハネケは人間を信じているのだろう。絶望ばかりを描いているわけではなく、人間の"可能性"に観客が気付いて欲しいことを。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-20 20:18:00)
250.  ピアニスト 《ネタバレ》 
シングルマザーの承認欲求のために人生の全てをピアノに注ぎ込み、それに応えることができなかったエリカはピアノ以外に外の世界を知らない。子供の頃に抑圧された欲求が歪んだ形で浮上してきたアダルトチルドレンだ。自傷行為もまた、果てしなく自己肯定感の低いことの裏返し。しかし、彼女は悲劇のヒロインとして酔っているだけだ、とハネケは容赦なく切り捨てる。理想に思えたSMプレイは、現実では甘ったるい自分の自尊心と妄想を破壊させるには十分で、依存していたワルターに否定されることによって、エリカは自分を刺し、ピアノも母親も何もかもを捨てて夜の街に消えていく。絶望して自殺したかもしれないし、現実を受け入れて新しい人生のスタートを切ったかもしれない。見栄のために子供の代理戦争に駆り立てる親は失敗したときその責任を負えるだろうか。満たされづらくなった現代の承認欲求の病理とエゴイズムを的確に貫く。何もしないくせに他人に対して、「私を満足させて」と構ってくる地点で間違っているんだよね。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-20 19:53:20)
251.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
東映時代の『デジモンアドベンチャー/ぼくらのウォーゲーム』を見ている人もいるんだから、ストーリーにもう一捻り入れて欲しかった。過去作を万人向けに長編リメイクしたのが当作品であるが、ネットやSNSに疎い中高年には厳しい内容であり、逆に花札のルールを知らない自分にはその駆け引きについていけなかった。無機質なネットと古風な人との繋がりとの対比を描いているはずなのに皮肉を感じる。健二と夏希の物語にしても、陣内家の物語にしても中途半端。ただ、高い演出力とギミックの数々は見ていて飽きないし、中盤に退場するのに曽祖母の存在感が最後まで絶大で、面白いと言えば面白かっただけにそこが惜しい。原作次第では時かけのように大化けする監督だと思うので、これは擦り合わせが甘かった。
[映画館(邦画)] 7点(2015-08-08 00:53:58)(良:1票)
252.  時をかける少女(2006)
主題歌を聴いた瞬間、絶対見てみたいと思える透徹感がこの作品にあった。現代的なリアルと些細なファンタジーが違和感なく溶け込み、それに反してもう戻れないかけがえのない時間がこの世界観を際立たせていた。本当に求めていた映画に出会えたという喜びは数年に一度かもしれない。そして、それをリアルタイムで見れたこと自体、かけがえのない時間そのものだ。こんなに青い大空と雲を見たことがない。何故か涙が溢れた。
[映画館(邦画)] 10点(2015-08-08 00:50:22)(良:1票)
253.  Dolls ドールズ(2002)
バイオレンスのない北野映画。赤い糸で繋がれた男女の物語と並行して二つの物語が展開するが、そのわざとらしい退屈なオリエンタリズムでは奥行きが出るわけでもなく、特にアイドルのパートは滅茶苦茶浮いていた。心中するラストはもうギャグにしか見えない。ただ、省略によって想起させる痛覚の向き合い方は上手い。
[地上波(邦画)] 4点(2015-08-05 21:17:34)
254.  GO(2001・行定勲監督作品)
邦画賞レースでそこまで絶賛される内容なのかな? かつてハリウッドでホロコーストものが崇められていたようなニオイを感じる。ネットの普及してない当時、"在日朝鮮人"という概念にあまりピンと来なかったとはいえ、帰属意識や自我の確立といったテーマの見せ方にとりわけ惹き付けられるものはなかった。青春映画としても印象に残らない。役者陣は好演だが。
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-05 21:12:39)
255.  パンチドランク・ラブ 《ネタバレ》 
何の脈絡もなくトレーラーが横転し、勤務先の前に小さなピアノが置かれる。アクリルで塗られたような鮮やかな抽象画が効果的に挟まれる。物語に重要な意味はなく、ただそこにあるだけで普通のラブストーリーではないことを悟らせる。何せ監督がポール・トーマス・アンダーソンである。でなければ、コメディなアダム・サンドラーとシリアスなエミリー・ワトソンという不釣り合いな二人を共演させないだろう。監督作の中では軽く作られた小品であるが、アクの強さでは一際浮き立つ。テレフォン・セックスの甘い誘いからタカられるしょうもないサイドストーリーを絡めながら、怒らせたら業者の手下をまとめて瞬殺してしまうサンドラーと、驕った態度の割に超ヘタレなボスのフィリップ・シーモア・ホフマンが滑稽。アメリカの現代アートを劇映画にしたらこうなるという一例。
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-05 21:10:18)
256.  立喰師列伝
写真をコラージュして紙人形劇アニメーションにした実験的な手法以前に、やはり意味ありげな無いような難解な台詞回しがひたすら最後まで続き、退屈で早く終わって欲しいと何度思ったことか。おまけに悪ふざけの極致と言える演出に怒りを通り越して呆れてしまった。押井信者の中のさらに押井信者向け。
[DVD(字幕)] 1点(2015-07-15 21:47:06)
257.  イノセンス
関連作である『甲殻機動隊』をよく知らない自分にとって、ニュートラルに観賞した結果、映像美術や質感はハイクオリティで凄いが、難解すぎる長台詞に完全に撃沈させられた。流れも結末もよく覚えてないし、理解したくもない。「だから何だ」で済まされる話です。押井信者以外は見なくて結構。そんな作品。
[DVD(字幕)] 3点(2015-07-15 21:45:00)
258.  チェイサー (2008) 《ネタバレ》 
重大な証拠を突き付けないと簡単に釈放させてしまう、そして行動を起こさない警察の杜撰な対応。 背景には軍事国家時代の犬だった警察への不信感があり、 異常な連続殺人もまた歪んだ過当競争で成長した韓国社会の裏返しである。  外華内貧で真の弱者が殺されても気付かれない現実に、 商品ではなく人として派遣女性を救おうと奔走する元刑事の心の動きが際立つ。 ただ、元刑事vs殺人鬼の頭脳戦を期待したためか、 序盤と後半以外何もしない殺人鬼の立ち回りをぶつけておかないとどうしても緊張感が途絶えてしまう。  実在の猟奇殺人事件がモチーフのため、救われない結末だ。 レーティング的に厳しいが、殺害シーンはオリジナル版の方が無念がより伝わったのではないか。 また、敵討ちで雪崩れ込む格闘シーンは蛇足だろう。  全てを終え、残された男と派遣女性の娘には、絶望に打ちのめされながらも前を向いて欲しいが、 生きるも地獄、死ぬのも地獄。 きっと世界中で起こっているであろう現状に、日本も他人事ではない。
[DVD(字幕)] 4点(2015-07-15 21:41:19)(良:1票)
259.  トンマッコルへようこそ 《ネタバレ》 
監督はジブリが大好きなのだろう。音楽に久石譲を呼ぶくらい、ところどころにリスペクトが散りばめられている。冒頭の不時着シーンからして掴みは完璧。そして連合国軍、韓国軍、人民軍の三者三様が如何にしてトンマッコルに集まるのか興味心身だったが、対立から和解まで過程に中弛みが生じてしまうのが惜しい。しかも、後半から徐々に強引な方向に転がり込んでいき、カン・ヘジョン演じる頭の弱い村娘が観客の憎悪を煽るためだけに殺されるのはあまりにも安易。また、ある意味中立的だった連合国軍の兵士を帰して、韓国軍・人民軍の5人で村を守るために散っていくシーンはもはや自己満足の領域で気持ち悪さすら感じてしまう。無駄死にせずとも村人を避難させるだけで十分なんじゃ・・・。90分くらいに収めて、インディ・ジョーンズみたいなアドベンチャーとして描いた方がずっと楽しめた。微笑ましく素敵なシーンはあり、完成度は決して低くないのに、余計な政治的主張が強すぎる。皮肉にも近年のジブリがしている独り善がりをこの映画でもリスペクトしてしまった。評価は、4点(内容)+1点(音楽)で。
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-15 21:33:42)
260.  雲のむこう、約束の場所 《ネタバレ》 
「新海誠は長編に向いてないな」とよく分かった。心理描写を繊細なナレーションで済ませるのは長編ではクドいとしか言いようがない。ストーリーは散漫であり、全てを放棄したラストを映像美と主題歌で誤魔化すのは無責任としか。他の方が仰っているように、同人誌の延長&セカイ系なのは仕方ないけどさ、もう少し工夫しましょうよ。確かに美術は文句なしで素晴らしいが、私が見たいのはアニメであって、動きに精彩がなければイラスト集で事足りてしまう。
[DVD(邦画)] 4点(2015-07-09 19:10:50)
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