281. ランド・オブ・プレンティ
《ネタバレ》 テロ探しに執念を抱く男に狂気が感じられるのに、全体は静かな印象の映画。9.11、ベトナム戦争、それらに隠されてしまっている貧困問題。ヴェンダースならではの反戦映画。彼の描く映像はどこか静かな美しさを漂わせているけど、今回も高い場所から見る普通の景色が魅力的でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-02-01 19:22:04) |
282. 幽霊紐育を歩く
《ネタバレ》 1940年代の映画ですが、いま見ても楽しめます。生き返った主人公が一目惚れした女性のために乗り移った男の悪を公表しますが、いくら乗り移ったのが他人とはいえ、その男の会社の社員などの立場を考えれば、もう少し悩んで欲しかったと思ったりしましたが、勧善懲悪をはっきりさせていた時代性ですね。リメイクの「天国からきたチャンピオン」は悪妻のダイアン・キャノンが、どうしようもないタイプで魅力的でしたが、こちらのリタ・ジョンソンはおとなしすぎたのが残念です。個人的には天国のクロード・レインズがどっしりとして気に入りました。個人的には「天国からきたチャンピオン」のセンチメンタルさの方が好きです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-30 08:13:45) |
283. メリンダとメリンダ
《ネタバレ》 自分の中でのウディ・アレンの映画は、口の端が上がってしまうような皮肉たっぷりセリフと、思わずほころんでしまうようなやりとり、そして街の映像、音楽の4つの要素が魅力だと思うのだけど、この映画は最初の二つがなかったです。同じストーリーを悲劇と喜劇で交差させて、その中でさらに映画を作る話を織り込んでいます。登場人物にも魅力を感じるキャラが少なかったので5点どまりです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-27 03:10:51) |
284. レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
《ネタバレ》 オープニングとエンドロールのアニメがとても面白かったです。ジム・キャリーは好きなんですが、彼のコメディはワンパターンで面白くないです。メリル・ストリープは、とても面白かったです。彼女はコメディのセンスもありますね。ストーリーはどうでもいい感じでしたが、独得の映像は雰囲気があって好きです。あと、こういう映画だと赤ちゃん?(まだ言葉をしゃべれない次女)が活躍するのが多いのですが、この赤ちゃんは、ときどき毒舌を吐くのと、何にでもかみつく癖があるだけで役にたちません。だけど、そこが何ともかわいくてめちゃくちゃ気に入ってしまいした。関係ないけど長女は体操のボギンスカヤに似ているなあと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-26 18:33:07) |
285. トゥルーへの手紙
《ネタバレ》 良くも悪くもブルース・ウェバーです。トゥルーというのは彼の愛犬の名前で犬や動物たちへの愛情を軸に、911、反戦、キング牧師の演説や古い映画や俳優女優の詩の朗読などを混ぜ込んだムービーコラージュです。音を消してカフェバーで映像だけ流していたらいいのではと思えるような映画で、どのシーンを切り取ってもポストカードのようでした。人間臭が感じられないのは、ブルース・ウェバーの撮す端正なモデルたちの写真と同じで、その辺を好きな人は楽しめるのではないでしょうか。色々あっても世の中は美しいというメッセージが伝わってきて、少し寒くなりました。それに、あまりにもコラージュがぴったり収まっている感じも居心地が悪かったです。世の中は理解不能なことがあっても、どろどろしてても良いもんだと思わせる映画の方が好きです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-26 05:15:23) |
286. ジョージ・マイケル 素顔の告白
《ネタバレ》 ジョージ・マイケルのファンはもちろんですが、80年代の洋楽ファン、特にUKファンには見る価値のある映画です。ジョージがゲイだというのを隠していた話は、すでに何度も語られていますが、「恋人がエイズにならなかったらソニーとの裁判を起こさなかったかも」とか、「新曲がチャートで上がらなかったけど、当時は恋していたので気にもならなかった」など、音楽より恋愛に喜びや幸せを感じているところが興味深かったです。 ワムの片割れアンドリューは、もちろん、マライヤ・キャリーや、フィル・ラモーン、エルトン・ジョン、ボーイ・ジョージなども出てきて意見を言っているのが面白いです。特にボーイ・ジョージの辛口ぶりは必見。エルトンが「ボーイ・ジョージはジョージ・マイケルの才能に嫉妬している」というコメントも笑えます。 40過ぎて、やっと自分の顔が嫌じゃなくなったという言葉は、シャイな彼らしいなあと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-25 04:47:24)(良:1票) |
287. ある子供
《ネタバレ》 自分の赤ん坊を売り払い、妻に警察に連絡されたら言い訳に「自分の子供じゃない。妻が浮気したいがために嘘をついた」と弁明。仲間の子供たちに窃盗させたり、お金を借りまくって逃げてたり、ブリュノの甲斐性なしぶりはすごすぎて、関わる人の方が愚かに見えてしまうほど。なのに不思議と嫌悪感を感じなかったのは、甲斐性なしなりに生き抜くすべを持って行動しているからかもしれない。持ち物をなんでも金に換えるし、変な意味で生活力がある。ラストで警察に捕まった子供の代わりに自首して、面会に来た妻と頭を寄せて泣き合うけど、ブリュノは刑務所をでたら、また同じことをしそう。こんな男に惚れたら女はたいへんだろうな。映画は登場人物に距離を置いて描いている分、いろいろな立場に興味を持って見ることができる。同じ甲斐性なしでも「エビちゅ」のご主人様の甲斐性なしより、まだましだと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-25 04:40:38) |
288. どろろ
《ネタバレ》 どろろ役の柴崎コウがはりきりすぎで空回り。妻夫木は「ドラゴンヘッド」同様に、途中で「ぜったい生き残ってやる」といきなり叫んでもふ~~んと思ってしまいそうな、どっちでもいいような存在感。期待はしていなかったけど、その通りだった。演じるのがむずかしい映画なのかも知れないけど、そう思わせてしまうほど演技に違和感があった。途中、どろろ役を宮崎あおいに演じさせてみたら面白いのではと、ちょっと思った。間違っても続編を作らないようにと思った。 [試写会(邦画)] 3点(2007-01-24 22:00:03)(良:1票) |
289. わが谷は緑なりき
《ネタバレ》 フランク・キャプラのコメディ以外の作品など、この時代の映画はいま見ると甘すぎるものが多いけど、これは甘さと苦さの両方が伝わる秀作でした。意味なく生徒をいじめる教師、学校に行った初日にいきなり殴る蹴るをする同級生など、なぜそこまでするのかという理由がわからず、やや強引かなと思いましたが、今に置き換えても古さを感じないストーリーと、全編に漂うやるせないに感動しました。主役脇役それぞれが生きています。白黒の映像も美しかったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-22 03:41:00) |
290. クリスティーン
《ネタバレ》 うだつのあがらない男性の復讐話なので「キャリー」の男性版を期待していたのですが、キャリーと違って主人公に微塵もいじらしさが感じられず、なんでもドラえもんに助けてもらっているのび太みたいでがっかりでした。ただ車が生きているように映像化されていたのところは、さすがジョン・カーペンター監督。そこだけは面白かったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-22 03:36:03) |
291. そして、ひと粒のひかり
《ネタバレ》 コロンビアというと麻薬、そして町中に転がっている死体の写真が思い浮かぶけど、バラのトゲを取る仕事で生活をしている人たちの話で、普通の人たちは貧しいなりに頑張っているんだと当たり前のことを突きつけられた気がして逆に生々しかった。仕事がなく国を出ることがせめてもの希望だと考えている貧しい国に生まれた人は世の中にはたくさんあるんだろうな。親を選べないのと同様に、生まれてくる場所を選ぶことはできない。映画で他の国のことを少しだけでも知ることができてよかった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-20 05:14:27) |
292. イノセント・ボイス 12歳の戦場
《ネタバレ》 それほど昔のことではないのに、このエルサルバドルの内戦のことを何も知りませんでした。映画で初めて知った遠い国の争い、考えさせられてしまいました。いまも世の中では同じように子供達が争いに巻き込まれている国があることを思うと悲しくなりました。子供達が徴兵を逃れて、それぞれの屋根の上で横になっているシーン。緊迫感のある出来事なのに不思議な静寂を感じました。次々と人が死んでいくのを子供の目を通して見ているようでいて、その子どもをカメラの映像が客観的に描いているようで、うまいなあと感じました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-19 05:12:00) |
293. グリーン・デスティニー
《ネタバレ》 ワイヤーの多用で一歩間違えば安っぽい映画で終わってしまうところをアン・リーが見事な娯楽作に仕上げました。チョウ・ユンファとミシェル・ヨーのお互いに惹かれながら自分を押さえているカップルの色っぽさは手を触れるだけで伝わってくるものがありました。チャン・ツィイーは作品のせいもありますが「初恋のきた道」より数段見ryくてきでした。チャン・チェンも「ブエノスアイレス」のシャイな役とはうってかわって豪快で良かったです。一番かっこよかったのはチェン・ペイペイの碧眼狐。おばさんパワーすごい。ほれぼれとしてしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-17 20:47:37) |
294. 幸せのちから
《ネタバレ》 ウイル・スミスがプロデューサーも兼ねているので力が入っている感動作なのだけど、なにか足りない。学歴もなくお金もない状態から努力して証券会社の社員にまでなる事実に基づくサクセスストーリー。子供に対するやさしさが伝わってくるのはいいのだけど、他の人たちに対する対応が好きになれない。奥さんが愛想を尽かして出ていってしまうのだけど、彼のために大切な息子を引き取らなかったのかなと勘ぐってしまう。その方がやさしく感じる。世の中には主役と脇役が決まっていると思ってしまう映画。あまり好きじゃない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-16 22:30:30) |
295. Ray/レイ
《ネタバレ》 ジェイミー・フォックスの演じたレイ・チャールズは物まね的には似ていたけど、伝わってくるイメージが違いすぎると思う。レコード会社の移籍の話など、音楽に対してあれほどのこだわりがあった彼が、後年「いとしのエリー」を歌ってしまったのかと思ったら不思議な気がした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-16 05:09:13) |
296. 子熊物語
《ネタバレ》 動物大好きで、実写でもCGでも得点が大甘になってしまうのですが、この映画は子熊のかわいさを考慮しても5点です。人間を登場させて半端にストーリーを持たせてしまったのが残念です。それにしても最初に出てくる「この映画で動物を1匹も傷つけていません」というメッセージに、本当?と思うくらいリアリティがありました。子熊がきのこで幻覚を見るシーン、川に流されるシーン、そして毛皮になってしまった親熊のそばで眠るシーン、最高にかわいいです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-16 05:03:42) |
297. ハリー・ポッターと炎のゴブレット
《ネタバレ》 前作同様に長い小説をそのまま詰め込んだ感じです。映像は面白いけどストーリーは穴だらけ、大人からみると納得いかず子供からみると説明が足りず、なんとも不満の残る映画だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-16 04:58:40) |
298. サヨナラ
《ネタバレ》 ジャズシンガーだったミヨシ梅木が英語を話せると言うだけで起用されて、日本びいきだった状況でオスカーをあたえられた話が有名です。ずっと言われている通り、彼女の演技は特に優れていると思えないけれど、そういう時代だったんだなあと納得しました。あとサンディー(&サンセッツ)がこの映画のテーマ曲「サヨナラ」を感動的にカバーしているのも興味を持った一因でした。当時の日本の伝統文化をアメリカから憧れを込めて見ている感じが貴重です。「慕情」と雰囲気がダブりますが王道のラブストーリーです。細かいことは無視して楽しめました。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2007-01-13 17:31:59) |
299. 愛についてのキンゼイ・レポート
《ネタバレ》 キンゼイレポートは知っていたけどキンゼイ博士のことは何も知らなかったので勉強になった。キンゼイの妻役のクララ・マクミレンがいい味を出していた。キンゼイが男にも興味を持ってセックスしてしまったときに怒ったのに、その男と自分もセックスして大喜びするなんて・・・なんか考えてしまう。キンゼイ一家が食事をしながらあからさまなセックス話をするのを見て、むかしのTVドラマ「光る海」や、サザエさんのセックスパロディを見たときと同じ居心地の悪さを憶えてしまった。年を重ねても家族で大らかに話すセックスの話は違和感を感じてしまう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-13 02:36:17) |
300. ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
《ネタバレ》 手の熱でポップコーンができてしまうというのは面白かったです。それだけ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-01-08 14:23:02) |