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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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321.  フォーガットン
ある程度柔軟性を求められる映画だと思うがこういう世界にファイト一発で乗れる人ならそこそこ時間潰しにはなると思う。やはり特筆すべきはこういう映画にジュリアン・ムーアやゲイリー・シニーズ、アルフレ・ウッダードといった濃いメンバーを放り込んだことであって、異種格闘技的な醍醐味は充分。スター隠し芸大会だと思って楽しむのが一番だが、ジャンルを見誤ったり乗り遅れてしまうと後半はかなり辛い展開となるだろう。要するに豪華メンバーが正月の企画番組でXファイルごっこをやってると思えばこんなに楽しい企画モノはない。はっきり言って久しぶりの真性立ちくらみ系作品だと思うが、個人的にはこういう現場が楽しそうな映画は大好きだ。ビデオで見たらサラッと見流してしまいがちな映画ではあるので、どうせなら踊る阿呆として当日券払って劇場で立ちくらみたい。しかしジュリアン・ムーアはそれなりに老けた。15年前のメリル・ストリープぐらいの力量は充分ある女優だと思うのだが、この人のある種ふっきれた芸人根性にはひたすら感服するばかり。だからこそこういう映画がスゴくなっちゃうんだけど。
[映画館(字幕)] 7点(2005-06-12 19:43:59)(笑:1票)
322.  Ray/レイ
個人的に好きな歌手の伝記映画なので当然楽しめましたけど、これレイ・チャールズを知らない人が見て何か意味あるのかな?というところで映画としては微妙なところかも。ジェイミー・フォックス、本当によく研究してますね。普段の喋り口調とか、声色とか笑っちゃうほどそっくりでした。歌は口パクだと思いますけど全然違和感ないですし。リアルなレイ・チャールズを神格化せずに良い面も悪い面もきちんと描いた点は好感が持てました。ただ個人的にはもっとブラック・ムービーっぽいものを期待してたので、ジェイミー・フォックス以外ほとんど全員無名の役者ばかりなのが何だかなあ、というところです。なんでテイラー・ハックフォードだったのか、なんで黒人スター総出演じゃなかったのか、普通にわかりやすくちゃんと見せる映画にはなってますけど、ブルースとソウルの映画なんだ、っていう匂いがあんまりしません。伝記映画である以上、彼を知らない人に訴えかけて始めて合格だという観点からこれは可もなく不可もなくというところです。オスカーも無難なところに流れたという感じがしてちょっと残念ですね。決め手に欠けるというか。
7点(2005-03-14 03:27:18)(良:1票)
323.  ターミナル
トム・ハンクスはコメディアンであると信じる立場から、本来の彼の持ち味が生かされたコメディ作品は嬉しい。問題は1000人もの観客と同じスクリーンを見ているはずなのにゲラゲラ笑い続けていたのが私一人であったこと。この寂しさはいったい何なんだ。 トム・ハンクスだから、スピルバーグだからと言って大箱でいかにも感動系なコピーをつけて売らなければならないという事情もわからなくはない。だからと言ってクスリとも笑わずに深刻ぶってスクリーンを見つめ、とってつけたようなラストでは涙まで流す観客の異様なまでの主体性の無さに愕然とした。人々は映画に対する感想まで誰かに教えてもらわなければならなくなってしまったんだろうか。自分の頭でモノを考えていれば、この程度の「感動話」に泣ける方がどうかしている。 もはや「大作」にしか出演を許されなくなってしまったトム・ハンクスと、「大作」しか手がけられなくなってしまったスピルバーグにとって、果たしてこの選択が正しかったのかどうかは疑問。これは低予算で低スケールで、地味に撮って味の出るストーリーだったと思うし、泣く泣く大作に仕立てた割には頑張っていると思うのだけれど客寄せパンダのキャサリン・ゼタ=ジョーンズは蛇足だったし主人公がNYへ行きたい理由も実際そんなに必要ではなかった。ただ飛行場から出て行かない主人公というシチュエーションだけが重要だったのであって、優れたアイデアだっただけに潤沢すぎる予算は却って邪魔になってしまった。売れすぎた才能の行き場の無いエネルギーという皮肉。ついにスキンヘッドになってしまったスタンリー・トゥッチの熱演に敬意を表して7点。返す返すも惜しい作品ではある。「トゥルーマン・ショー」にとても似ていると感じたのは私だけだろうか。
7点(2005-01-02 00:18:35)(良:1票)
324.  バイオハザード(2001)
2を先に見るという暴挙に出ちゃったので、やっぱり1作目の方が地味になるのは仕方がないですが、予想に反してなかなか面白かったです。浅いプロットと説明不足がテンポ作りの上では良い方に働いてましたし、娯楽作品としてこれ以上の物を期待しなければまあこれもアリかなと。ミラ・ジョボビッチの脇にミシェル・ロドリゲスを持って来るってかなりの反則技だと思いますけど、この二人の濃さが殺し合わなかった演出の技量にはちょっと感心させられるものがありましたね。ゲームキャラを意識する上で登場人物の心情とかを必要以上に掘り下げないことは大事だと思うので、この組み合わせは見事だったと思います。テンポに特化した作品ですが全体の食い足りなさまで含めてスッキリさっぱり短くまとまりました。ものすごくほどほど感のある作品だと思いますし、そういう意味で非常にバランスが取れていてわたしは好きです。一番最初のエレベーターのシーンに出て来る女の人って『インタビュー・ウィズ・バンパイア』に売春婦役で出て来た人ですね。わたしこの人の顔好きなんで、もうちょっと出て来て欲しいな。
7点(2004-11-14 03:27:36)
325.  ジェニファー8(エイト)
私にとってアンディ・ガルシアはハリウッド最大の謎の一つである。これほどまでに魅力的で、イタリア男の魅力の全てをあわせ持ち、アル・パチーノの持っているものなら何でも持っている上にアル・パチーノに足りなかったものまで全て持っている彼が、いったい何故これほどまでにぱっとしないのか。残念ながら生まれて来る時代をほんの少し間違えてしまったことと、役選びのセンスが余りにも無いことが、彼に不遇の人生を歩ませてしまっているように思えて仕方がない。しかし何はなくてもアンディ・ガルシアである。残念ながらユマ・サーマンと並んで歩くとほんのちょっぴり身長が足りない。それでもやっぱり彼の持っている不思議なオーラは、この陳腐な三文ミステリに、いかにも何かありそうな雰囲気を醸し出すことに成功している。健常者役をやっていてもどこを見てるんだかさっぱりわからないユマ・サーマンの外斜視は盲人役にうってつけだし、晩秋からクリスマスにかけての美しい田園風景は、どこまでも美しい二人の背景にぴったりである。ストーリーは、これ以外にも2000本ぐらいあるこの手のミステリとだいたい同じ。ランス・ヘンリクセンとジョン・マルコビッチがリレー式に重要な脇役を務めているのもオイシすぎる。雰囲気一発のベタな作品だが、ストーリーとかあんまり気にしない、という方であればそれなりに堪能できると思う。関係ないけどパーティの途中でユマ・サーマンのマニキュアが無くなったりしていた。テキトーにスルーしていい作品だと思うけどアンディ・ガルシアが珍しくハマリ役だったので点数甘め。それにしても彼ってホントにいったい。 【追記】わすれな草さん>アンディ・ガルシアはカリビア~ンですか^^;そういえば苗字がガルシアだ(爆) FSSさんのめった斬りおもしろすぎです。
7点(2004-10-03 04:24:24)(笑:2票)
326.  デアボリカ
極めつけのB、という感じですがわたしはけっこう好きです。こういう臆面もないB品って、かえって開き直ってて可愛い気がします。なんというか、半端にAマイナスを狙ったコケBよりは、確信犯のBが好き。って、これは単に好みの問題なんですけど。まあ見てからン十年経ってますし、コケBだったかも知れないですね。ちょっと自信なし。でも記憶の中での印象は不思議なほど良いです。ミドリも嫌だけどクロも嫌~(謎)
7点(2004-08-12 01:31:08)
327.  ブレス・ザ・チャイルド
観る前からだいたいどんな映画か想像がついてしまったので、実際に観ても特に驚きもなければ落胆もなかった。クリスティナ・リッチはやっぱり好きなのでそれなりに何をやってても喜んでしまうキケンなファン心理。加えて子役はとてつもなく可愛いし、キム・ベイシンガーもクリスティナ・リッチと共演するのはさすがにキツくなって来たけどやっぱりキレイだ。(対する男優陣はパッとしない顔ばかりだ。)しかしコレに物凄い期待を賭ける人もあんまりいないと思うので、そういう意味でのリスクは限りなく低いと言える、ある意味良心的な小品。残念ながらお値ごろ感には欠ける。こういう映画は雰囲気一発、選ぶかどうかは好みの問題だと思うので、出来は悪いがわたし自身が期待した程度の内容ではあった。原語で観てたので字幕をつけてたらもうちょっとつまんなくなったかも知れない。やや点数甘め。
7点(2004-07-30 00:42:23)
328.  セッション9
徹底的に地味な顔ぶれと丁寧な作りで期待感の低さを快く裏切ってくれた佳作。ひょっとしてこれがショーン・ペンとティム・ロビンス主演だったりしたらかなりナハハ~なノリだったかも、とは思うがキャスティングも技のうちだとわたしは思っているので。単に予算がなかっただけとは思うが、このランクの素敵に手堅い作りが好きな人にはけっこうノレるのではないかと。目安として、このクラスなら有名スターは完全に不在な方がむしろ当たりは多い。キャストに振り回されず、プロット主義できちんと撮れている。映像的にも奇をてらわず、さりとて惰性に流れず、通好みのする丁寧な作り。アイデアとしてはもう一つ弱いような気がするし、だからこそ「キューブ」にはなれないんだな、という納得もあるが、小粒ながらなかなかの秀作、という印象はある。主演陣、健闘するも熱演には至らず。ほどほど感で買い。
7点(2004-07-12 22:59:21)
329.  グラスハウス
何はなくてもリーリー・ソヴィエスキー。あり得ないくらい可愛いリーリー・ソヴィエスキー。彼女の水着姿初公開!以外、はっきり言ってなぁ~んもない映画だけど、リーリーがあまりにも可愛いすぎるためにあってもなくても誰も困らないようなストーリーがかえって邪魔にならなくて良かった。いかにも何かありげなキャスティングと、完全にオチもへったくれもないストーリーのギャップは笑い飛ばすには惜しい。もちろんリーリーのプロモーション映画という以外の値打ちはゼロ以下なんだけど、とにかくリーリーの異常な美少女ぶりが全てを補ってお釣りが来たので7点。しかし全点これはリーリーだけのもの。欲を言えばあれだけの美少女が転校して来たんだから猛烈アタックをかけて来る在校生の1人ぐらい普通は必要なんじゃないのか。なんてだらしない高校生たちだ。
7点(2004-07-08 01:50:17)(良:1票)
330.  スパイダーマン2
前作にそれなりに思い入れのある層にとっては「あの」ピーター・パーカーの後日談として、または前作で微妙に出し惜しみされたスパイダーマンの空中アクションをより一層堪能させてくれるという意味で、まるっきり価値がないとは言い切れないが。少なくとも空中・壁面アクションについては明らかに前作よりもパワーアップしているのだが、続編である以上これはある意味避けられないノルマ。あいかわらずドジで間抜けなピーターのズッコケぶりにはイラつかされるが、前作よりも人間性にスポットを当てすぎたために話の暗さが目についてしまった。3作目を意識した作りはこの手のシリーズの常套手段とも言えるが、内容的にはメル伯母さんとMJだけで引っ張るにはちょっと限界があるような気がする。ドッグ・オク役のアルフレッド・モリーナはいくらなんでも地味すぎ。個人的にはポスト・ブラピの最有力候補であるジェームス・フランコに期待したほどの見せ場がないのも辛かったが、3作目を彼が背負って立つことになりそうなのも別な意味で不安が大きすぎる。あくまでも「ヒット作品の続編」というデメリットを差し引いて見れば、これでも相当頑張ったと評価してあげたいレベルではある。ポイントはやはり3作目。トビー・マグワイヤの生え際が確実に後退しており、キルスティン・ダンストの肌は明らかに衰えを見せている。これだけ不安な要素が溢れていれば、かえって面白くなったりするのではないかと、それでも期待を捨て切れないファン心理って悲しい。
7点(2004-07-04 14:45:43)
331.  シルミド/SILMIDO
冒頭の掴みからあれよあれよという間にタイトル通りの島「実尾島(シルミド)」に連れて行かれ、地獄の特訓あたりまでは物凄いハイテンションだったのだが・・・。さすが兵役のある国だけあって、外見的にはほとんど日本人と違いはないんだけど軍隊シーンの迫力が違う。過去に邦画がなんでつまんないんだとさんざん問題にされた頃があって、製作者側の言い分としては主に「顔が違う(ハリウッドスターみたいなわけにはいかない)」「予算が違う」「ロケーションが違う」などいろんなことが言われて来たんだけど、最近の韓国映画と「ラスト・サムライ」で全てが単なる言い訳に過ぎないことが証明されましたね。まあ邦画も最近けっこう盛り返してますけど。で、「シルミド」ですが、例によってまったく事前に勉強して行かなかったために、金日成暗殺計画が打ち切りになったら、あとは皆殺しになるだけだから15分ぐらいだろう、なんて思っていたらそこから先が長かった。後でパンフを見たら実は後半のバスジャックの方がメインな話だったみたいなので、そりゃそうだろうけどまさか1時間以上あるとは(@@)というわけで自業自得なんですけど想像したよりちょっと長くなってしまいました。登場人物たちは魅力的だし、映像的にもキレがあって非常に良いです。しかし泣かせどころのツボが絞り切れずにエンエンと引っ張っていたのはやっぱり国民性かなあという感じがしました。よって微妙に減点。娯楽作品としても優れていますし、価値ある映画だと思います。総合点の高い作品でした。
7点(2004-06-20 02:53:46)(良:1票)
332.  クアドロフォニア 多重人格殺人
キャスティング一発なのかも知れませんが、オーウェン・ウィルソンがサイコキラーを演るというのは一つの実験であり意外性は抜群だと思います。カップリングがジェイニーン・ギャロファロというのもスゴいです。日本ではコメディ女優として有名ですが、彼女本業はスタンダップ・コメディアンですので、この人が連続殺人モノのヒロインをやるというのはオーウェン・ウィルソン以上に大事件ではないかと思います。さらに最初の犠牲者を演じるのが当代きっての人気歌手シェリル・クロウというのもスゴいです。(たぶんこれが唯一の映画出演ではないかと思います。)この仕込みだけで食い付きは抜群だと思うのですが、驚いたことにちゃんとミステリーにもサスペンスにもなっています。はっきり言って素人集団的なキャスティングの中に、ブライアン・コックスを加えたことで全体のクォリティが数段上がりました。こういうのを、キャスティングの妙と言うのだと思います。どうしてもベン・スティラー抜きのベン・スティラーファミリー、チャレンジング サイコサスペンスという図式は否めませんが、はっきり言ってスター隠し芸大会的な楽しさが決して悪い方向に働いていないように思います。プロットもなかなか良く出来ています。気になる役者が出ていたら、押さえておいて損はない作品だと思いました。
7点(2004-06-14 03:43:39)
333.  21グラム
時系列を再構築して先への興味を繋ぎ続ける手法は映像的には新しいし、つまらない物語が格段に面白くなったのは事実。粒子の粗い、彩度を抑えた画像にシャルロット・ゲーンズブールを加えたところでヨーロッパ映画の風合いが強く出た。ハリウッド映画を見馴れた観客には斬新だろうが、これをハリウッドの新しいスタイルと見るか、反則技と見るかは微妙なところ。演技陣の仕事ぶり、特にナオミ・ワッツの熱演には何故オスカーを逃したかの言い訳は見えない。心臓移植を巡る男女の数奇な運命を扱ったストーリーには99年のイギリス映画「ハート」を思い出さないわけにはおれず、当然のことながら無念の完敗。着眼点として先駆者に利があったことは否めないが、この作品が手法と出演者たちの熱演によって追従者の不利を補いながら好勝負に至った点は評価すべきと言えるだろう。しばらくはハリウッドにおける新しいテキストとなり得る好作品と言えるだろうが、ジャンルとして確立に至れるかどうかは疑問。何度も繰り返し観たい作品ではないが、一見の価値だけは十二分にあるし、この雄弁さなら一度で充分に足りるだろう。ベニシオ・デル・トロよ、自らのスタイルに首を絞められてはいないか。そろそろ新境地を開拓しないと苦しい。ナオミ・ワッツ、滅多なことでは女優の涙で泣かない私を泣かせたあなたは素晴らしい。よくよく考えれば大した話ではない。それだけが非常に心残り。
7点(2004-06-06 17:31:44)(良:1票)
334.  トロイ(2004)
正直、それほど賭けてたワケではない期待と、作品の出来とが上手く噛み合って、ほどほどにお値ごろ感のある作品でした。要は大した作品じゃぁないな、ってことなんですけど。古き良き時代のハリウッドお家芸的歴史物超大作の流れとして見れば、今の技術でもう1度これをやってくれるというのは楽しいことではある。原作が書かれたのが3000年近く前ということで、ストーリーがあまりにも陳腐なのは仕方がないし、それを敢えてベタベタのまんまやっちゃったペーターゼン監督の無欲さに感涙。やっぱりこの人、壮大なスケール感だけで食べているだけのことはあって、それなりに壮大なスケール感だけはある。つまるところ、当代きっての色男であるブラピが、ハンサムなだけじゃなくてカラダも素晴らしく運動神経も抜群であるぞ、というだけの映画なんだけど、しっかりアキレス腱を射ぬかれるシーンなんかもうギャグとしか思えずすっかり爆笑してしまった。冴えていたのはヘクトル役を演じたエリック・バナ。「ブラックホーク・ダウン」でも一人輝いていたが、彼のいかにも知的な風貌に違和感すら感じられるマッチョな肉体のアンビバレンスは今後、かなりの需要が見込まれる。残念ながらトロイのヘレンにもう一つ華が足りないとか、中盤までの大戦争スペクタクルに比べて肝心のクライマックスがイマイチ地味だったりとか、言い出したらキリがないけどまあまあ楽しめる普通のアクション史劇だったのではないかと思う。心配していたブラピの(カン高い)声も、本編ではちゃんとイコライザー+リバーヴ処理されており、さほどの違和感はなかったです。あと、エリック・バナとサフロン・バローズの夫婦役って、あまりにも似合いすぎてて洒落んなってないと思いました。戦争映画好きにはまあまあ楽しめる作品だったと思います。
7点(2004-05-28 00:29:49)
335.  フォーチュン・クッキー 《ネタバレ》 
やっぱりジェイミー・リー・カーティスってこのまま埋もれさせるには惜しい逸材だと思うので、この作品は久々に「キタキター」という感じでうまくハマりましたね。娘役のリンゼイ・ローハン可愛いです。何故今ごろロック・ムービー?という大疑問も、ラスト近くでジェイミー・リー・カーティスがエレキギター持つシーン見て非常に納得しました。なんというか、異常に似合ってますし。リンゼイ・ローハンのギターさばきもかなり玄人っぽくて良い感じです。心配したロックバンドが予想をはるかに超えて素晴らしかったのと、楽曲のクォリティが高かったので不当に評価が甘くなったという自覚はありますが、それなりに見て損はない爽やかなファミリー映画という印象を受けました。まあディズニーですからそんなにヒドいことはないという保証つきですが。ディズニー映画にアレルギーのある方以外は、そこそこ楽しめるんじゃないかと思います。
7点(2004-05-10 02:31:35)(良:1票)
336.  アダム・サンドラーは ビリー・マジソン/一日一善
決して人様にお勧めできないのが辛いところだけど、アダム・サンドラーに期待するものはそれなりに満たしている。小洒落たセンスやおバカな上品さを一切省いたベタベタのバカ主人公に、誰も気づいてないんだけどやっぱりちょっぴり良いところもあるみたいな、言うなればアダム・サンドラーワールドの真髄みたいな映画。何の驚きも感動もないが、妙に甘いハートフル系のノリにバカ丸出しの主人公、これって天才バカボンの世界なんですよね。私はこういう脱力系ってかなり好きな方なので素直に笑えたけど、よく言われているようにこの手の映画はやっぱり字幕の壁が厚いと思う。どうしても寒いダジャレ系の字幕になってしまうと思うので、それだけで興ざめでしょう。ものの5分しか登場しないスティーブ・ブシェミの「殺してやりたい奴リスト」にはひっくり返って笑ってしまった。こんなギャグに笑ってしまう自分を呪いたくなるほどのアホ映画だが、アダム・サンドラーにはこのバカバカしさを捨てずにこれからも精進してもらいたい。
7点(2004-03-05 00:46:36)
337.  荒野の七人
西部劇を学ぼうと思い立ち、右も左もわからないまま西部劇コーナーの前に立って真っ先にこれを選び出した自分の野生の勘を誉めてあげたい(笑)「七人の侍」を観たのは20年前のことなので正直、比較するほど覚えていなかったりするし、前作への思い入れが強ければ強いほどイメージが下がるのがリメイクの常なので、おぼろげに知っているぐらいの鑑賞姿勢はプラスに働いたように思われる。ジェームス・コバーン、スティーブ・マックイーンといった未来の大スターたちが、駆け出しの初々しさを持ちながらも後の成功を納得させるだけの存在感を醸し出しているのには率直に驚嘆させられる。特に75個しか台詞のなかったマックイーン(笑)、動く動く。とにかくどんな片隅に置かれていてもひっきりなしに何かやっている。このカウボーイハットが、後の「大脱走」で野球のボールに代えられて行くのですね。ユル・ブリンナーは大物の風格で当然圧勝といったところだが、この人の存在感だけに頼りながらも自分の強烈な存在感をはっきり自覚しているところはやはり凡人にはなし得ない一つの才能だろう。もちろん彼のカリスマ性あってのこの作品だと思うけど、これだけのメンバーが一堂に会して一点のブレもなく一本のベクトルにまとまっている訴求力は名作と言われるだけのことはある。西部劇の名にふさわしい、アメリカ大陸西南部独特の地形的なスケール感、低いアングルを多用した空と馬たちの躍動感、暗く湿った東洋の小国で初めてこれを見たおとうさんたちを、打ちのめすには十分だったに違いない。Sweet!
7点(2004-02-22 14:48:29)(良:3票)
338.  デュラス/愛の最終章
愛に生き、愛を描き続けた作家マルグリット・デュラスと、その最後の愛人であった38歳年下のヤン・アンドレアの16年間をドキュメンタリータッチで描いた異色作。生前のデュラスとも親交のあったジャンヌ・モローが、過激なまでの自我を貫く晩年のデュラスを鬼気迫る迫力で演じている。対するヤン・アンドレアを演じたのは新人のエーメリック・ドゥマリニー。生きながらにして既に伝説的存在ですらある大女優を相手に、力まず、怯まずの好演は若手ながらなかなかの芸達者ぶりを伺わせる。「名声も知性も美貌も、全部自分が持っている。男はただ、若さだけをくれればいい」というのはジャンヌ・モローの伝説的名台詞だが、5年に渡って熱心なファンレターを送り続け、ついに訪ねて来た青年をそのまま自宅に軟禁してしまうデュラスの姿にモローの影が重なる。デュラスの死後、沈黙を守り続けていたヤン・アンドレアが初めて自ら筆を取り、その日々を綴った手記が原作。はっきりと覗き見趣味ではあるが、本人監修の下、やんわりとではあるが彼自身の同性愛的傾向も告白されており、極端に美化されたものではないある程度事実に近い形で描かれているのではないかという想像もできる。私自身はデュラスの作品を1つも読んだことがなく、デュラスという女性よりむしろジャンヌ・モローの演技が目当てで劇場に足を運んだことをここに告白しておくが、デュラスにさほどの思い入れのない私でもそれなりに楽しめる作品にはなっていたように思う。老境にあって愛への情熱を失わずにこの世への別れを告げるデュラスの死に様には清々しささえ感じるし、特に露骨な泣かせどころのツボもないあたり、ともすれば三文昼メロレベルの物語でさえプライドを失わないフランス映画の心意気を見せられるようで心地よい。カロリー高めのハリウッド映画に疲れた時には、こういう作品がたまに良かったりする。
7点(2004-01-25 02:24:16)(良:1票)
339.  ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター
全編ハンドカメラでBGM排除というドキュメンタリー風スタイル自体既にあまり目新しいものではないが、一度はやってみたかったんだろうなぁという気持ちはわからないでもない。人気スターの隠された私生活という覗き見趣味もゴシップ記事をそのまま描いたにすぎず特に意外性ナシ。強いて言えば毎夜繰り広げられる酒池肉林をベタベタに描いてしまった潔さは買える。成人雑誌が家の物置にあるということすら気に入らない潔癖健全な妻を持ち、コネチカットで5年、LAに出て来て5年、勤勉実直にラジオのモーニングショーを勤めた健全そのもののボブ・クレインが、ハリウッドで酒池肉林の快楽に溺れ、まっ逆さまに転落して行くという見事なまでの転落劇だが、彼を誘惑の道に引きずり込み、骨の髄までしゃぶり続ける「親友」を演じたウィレム・デフォーがはっきり主役を食い上げている。ビデオ技術者として時流に乗ろうとはしてみたが、色盲のためカラー技術に置いて行かれ、スター俳優をしゃぶって生きることしか出来なくなった典型的な人間のカスを奥行きもへったくれもなく演じたデフォーも楽しそうではある。実際のボブ・クレインを知らず、もちろん彼の出ていたTVシリーズも知らず、最後に彼が殺されることだけは知っている私のような人間でも最後まで結構楽しく見ることが出来たので、案外イケてるんじゃないだろうかという気もするが、実は謎解きとかはどうでもよくて70年代カルチャーやビデオというメディアが進歩して行く様子など、描きたかったものが別にあったせいなんじゃないだろうか。監督のご贔屓であるデフォーは明らかに浮いているし、真剣にボブ・クレイン像に迫ろうとしてもがいているのがグレッグ・キニアただ一人、という構図にはちょっと物悲しいものさえ感じてしまった。ミニシアターでレイトショーのみ公開2週間という取り扱いが全てを物語っているような気もするが。まあけっこう楽しかったですよ。70年代カルチャーを回顧できる世代にはそれなりにお勧めかと。
7点(2004-01-18 12:30:36)(良:1票)
340.  忘れられない人
あまりにもベタな直球のメロドラマにすぎないはずが、ヒヒの心臓を持ち出したことで突き抜けたファンタジーになった。この心臓はヒヒからもらった大切なものだから、とどこまでも信じ切る主人公の現実離れした純情ぶりに、あくまでも俗っぽい普通の女の子だったマリサ・トメイがメロメロになっておかしなリアリティが発生する。ちょっとあり得ないぐらいベタなストーリーでここまで涙を絞り取るんだから、やっぱりこの二人って異常に上手いんじゃないだろうか。これが泣けるっていくら説明されても普通信じられませんよね。私も実際観るまで信じなかった。世の中にはまだまだ信じられないようなことっていっぱいあると思う。
7点(2004-01-17 23:42:23)(笑:1票) (良:1票)
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710416.10%
813120.28%
910115.63%
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