3521. シンドバッド虎の目大冒険
最初の宇宙人3兄弟みたいな奴はよかったんですけど、後がさっぱり。モンスターのキャラが弱く、あんまり心ときめきません。大体、無理にコマ撮りやらなくても、着グルミか何かでも表現できるそうなヤツが多い(実際一部の撮影ではそうしてる)。敢えてコマ撮りにこだわるのは、「動きがギクシャクして特撮っぽくて面白かろう」という、コマ撮りの限界を自ら認めたような開き直りにも感じられてしまいます。やっぱりキャラが命! ストーリーの方はハナからもうデタラメで、モンスターにも魅力がないとくれば、どうにも見どころが少ない。労力があまり報われなかった残念な映画です。 5点(2003-10-12 10:01:18) |
3522. ザ・ワン
リーウェポ4を観て誰もが思ったはず、「リンチェイがこんなポンコツどもに敗れるのは納得いかない」。そう、リンチェイを倒せるのはリンチェイしかいない、というわけで、本作の登場。パラレルワールドにしちゃ125人ってのは少ないですねえ、しかも写真で出てくるだけ(コスプレマニアは必見)。いや、設定は面白いと思いますよ、ただ逆にそれがアクションへの制約になっちゃったのかなあ、とも。それなりに楽しめますが不完全燃焼系。 6点(2003-10-12 09:41:31) |
3523. エネミー・ライン
ん? 実話を元にしてるとか言い張るし、ジーン・ハックマンは出てるしで、嫌でも『バット21』を思い出すけど、リメイクなの? よくわからんが、とりあえずテンポよく楽しめます。主人公が結構ムチャな指示を受けて散々歩かされますが、全然へこたれないのはさすがというか、リアリティが無いというか。この辺、さすがにテンポ重視で軽くなってしまったのが残念。でも戦闘シーンは取ってつけたような『プライベート・ライアン』ばりの映像、ちょっとコッパズカシイ気もするけど、なかなか楽しませてくれます。 7点(2003-10-12 09:25:41) |
3524. バイオハザード(2001)
いやあ、ゾンビっていいよね! 予想以上にゾンビらしいゾンビでよかった! ポール・アンダーソンにはどうもついてけない印象を持ってたのですが、本作でぐっと見直しましたよ。こんなので見直されても不本意かもしれんが。ゲームの方はクリアどころか、ヘタクソ過ぎていつも最初の場面で頓死しちゃった。映画の方が楽でいいなあ。ところで、マーシャルアーツでゾンビを蹴散らすミラ。カッコよく見えるが、やってることはまるで『ブレインデッド』と同じではないか! 8点(2003-10-12 08:59:26) |
3525. アザーズ
周囲でも、某作品を観てたから展開読めちゃった、との声を聞きます。みんなすごいね。私はビックリ仰天したんですけど。まず途中のサスペンス感覚は、その某作品よりもずっと上だと感じました。かなり夢中になって観てたので、真相が見えてきた時にはもう、心臓ドキドキもの。と思ったら、それは真相の端緒に過ぎず・・・。いやあ、かなり楽しませてもらいました。 9点(2003-10-12 08:32:31) |
3526. ハートブルー
キャメロン作品はストーリーが魅力的であっても、シーンに関しては、惚れこむような魅力的なシーンというのはあまりないと思ってるのですが、本作を見る限り、ビグローは違う。本作は殆どストーリーそっちのけで、魅力的なシーンを徹底的に詰め込んでます。つまり、観ててとにかくカッコいい、観たいものが詰まった映画。特にパラシュート無しのスカイダイブって、鳥肌立つほどカッコいいよね。 8点(2003-10-12 02:16:57) |
3527. ゼイリブ
原作はレイ・ネルソンのショート・ショート『朝の八時』。原作と違って、サングラスで宇宙人を見破る設定にしたのは正解、雰囲気が出ました。しかし短い原作を精一杯引き伸ばしたせいか、主人公2人の喧嘩が、時間調整のごとくやたら長い。アメプロは殆ど観ないのでロディ・パイパーの事もよく知らんしな。しかしこのイビツさがカーペンターの持ち味でしょう。また、原作は何やら切ない終わり方ですが、映画の方は絶望的な戦いをなかなか派手に盛り上げてくれてます。ところで音楽に関しては、カーペンターが自分でやるのはヤメといた方がいいと思うのですが・・・。 7点(2003-10-12 01:57:36) |
3528. 未完成交響楽(1933)
シューベルトのロ短調交響曲(現在与えられてる番号は第7番)が何故未完成に終わったか、の謎をキッカケとして作ったフィクションです。シューベルトは他にも未完成作品が幾つもあり(他には「四重奏断章」等が有名)、実際には大した意味は無いと思われます(一般に言われているのは、第1、第2楽章を3拍子系のテーマで書いてしまい、第3楽章も3拍子のスケルツォなので、書き進めにくくなったんじゃないか、という説)。が、この曲、未完成ゆえに完成された、と言うのはいささか言いすぎでも、とてつもない異彩を放つ個性的な曲で、確かに何か想像力をかき立てるような要素を持ち合わせています(当時はベートーヴェンもまだ第九の作曲途中というから、かなり斬新な音楽です)。本作は、ユーモアも交えながら、未完成の謎にロマンチックな解答を与えており、なかなか音楽にもマッチしています。多分実際のシューベルトよりはかなり美化されてるんでしょうけどね(後に墓を移動する際の調査で身長がかなり低かった事が確認されているようです。また肥満で内向的というから、今生きてれば「オタク」と呼ばれかねない)。 7点(2003-10-12 01:38:13)(良:1票) |
3529. 鉄男 TETSUO
普通サイズの怪人シリーズ(!)。塚本晋也監督が脚本美術照明編集、撮影から悪役までこなして(役名は「やつ」。あはは)八面六臂の大活躍。ダイナメーションではなく、生身の人間でコマ撮りやっちゃう!田口トモロヲさんご苦労さんです! 粗大ゴミを拾ってきて作り上げたメイキャップがすごいぞ。 エネルギッシュな映像に圧倒されながら観ていると、だんだん謎が解けてくるストーリーの妙。これまで一体何人に薦めて撃沈されたか知れない映画ですが、懲りずにこれからも薦め続けてやるゾ。本作を始めとする諸作で国際的に有名になった塚本監督、確か北野武監督がベネチアで金獅子賞取った時の審査員の一人だったと思います。 9点(2003-10-12 00:59:17)(良:1票) |
3530. Uターン
どうでもいいようなアホな話なんですけど、転がり出したら止まらないような感じが、好きですねえ。意味も無く凝った映像が、さらに荒唐無稽さを強調して、見る側の下世話魂に火をつけます。何となく、この映画自体が「UターンOK」、嫌なら観ないでいいよ、ってな感じで突っ走ってて、気持ちいい。 8点(2003-10-11 23:47:24)(良:2票) |
3531. クイズ・ショウ
当の番組自体が面白いのに、さらにその裏側まで交えて描くわけだから、面白くないわけが無い! と言いたいところですが、社会性のあるテーマを取り上げる際にはドラマをどう組み立てるかが重要、やっぱり少~しドラマ性が弱いかな、という気も。こんな直接的なテレビ界のヤラセ事件を90年代にいまさら取り上げても、テーマ自体にスキャンダラスなものはあまり感じないので、特にドラマの盛り上げ方が問われるところだと思います。演出の誠実さは折り紙付きですけどね。 7点(2003-10-11 23:14:11) |
3532. ブラックライダー(1986)
ブラックライダー? ブラックなのはライダーではなくスーパーカー。このクルマ、カッコいいのやら悪いのやら。まあどうせあんまり活躍しないんですけどね。主人公の男がダサい! タコ殴りにされるのがさらにカッチョ悪い! リンダ・ハミルトンとのラブシーンも地獄図!(『ターミネーター』と大差ないような気も)。まあ要するにコレを観た当時の私はトミー・リー・ジョーンズという人を知らなかったんですよ。今ならちょっと違う見方ができるかも。とまあ、何だかサエ無いようですが、クライマックスは、どうしてなかなか。何ともビミョーな脚本がカーペンターらしいと言えなくもない、かな? 5点(2003-10-11 22:46:18) |
3533. アパートの鍵貸します
美男と美女がウダウダ恋の駆け引きするような映画は、好きじゃないというより、興味無いので殆ど見ません。では好きな恋愛映画は、というと、つまり本作です。基本的にアウトオブ眼中(古いなあ)、この切なさがタマリマセン。でも暗さは無く、悲哀を描きつつも全編に軽妙さが行き渡っており、笑いのツボも押さえてます。素敵な映画です。 10点(2003-10-11 22:22:30)(良:1票) |
3534. サボテン・ブラザース
そんなに笑えた訳ではないのですが、愉快な気分になる映画です。屈託の無い三人の姿を見てると、そこはかとない哀しみすら感じられ・・・ないか。 7点(2003-10-11 22:01:23) |
3535. ムトゥ/踊るマハラジャ
さすがインド人、踊りがうまい。だから長尺でも見飽きません。さすがは世界一の映画大国。女優さんは驚く程美人だし、馬車チェイスは手に汗握るし、カンフーアクションも何となくサマになってるし。かなり楽しめましたよ、コレは。 8点(2003-10-11 21:36:25) |
3536. 彼方へ
ヴェルナー・ヘルツォーク監督作品ですが、製作にも脚本にも名を連ねてません。だもんで本作でのヘルツォークの立場はどのようなものか判りませんが、やはり人間と自然の対立みたいなものがテーマになってるようです。ストーリーの方はまったくのメロドラマ、ではあるのですが、やっぱり登攀シーンのモノ凄さが強烈な印象を残します。「普通のシーンに暴風の音を足してるだけやんけ」という気もしますが、持ち前の強引な撮影は健在、ラストシーンは神々しささえ感じられ、ひとつの奇跡を観たような心持ちです。 9点(2003-10-11 21:22:42) |
3537. スウィートホーム(1989)
特殊メイクをディック・スミスに依頼したとか、伊丹十三ロボットをせっかく作ったけど動きが悪いから惜しげもなくボツにしたとか、そういうメイキングにまつわる話が頻繁に紹介されましたが、いざ観てみると、全部言い訳みたいに聞こえちゃう。大体、話のキッカケからしてヒネリも何もなくしょうも無さ過ぎ、設定が悪いとさっぱり怖くない。だがしか~し。怒涛のように押し寄せる海外ホラーを、人ごとのように観てた当時の我々に、「日本人もこういうの作れるんだよ、作っていいんだよ」という、思いもよらない事を教えてくれた記念すべき映画、そのチャレンジ精神には拍手を送りましょう。 5点(2003-10-11 00:32:06) |
3538. 二百三高地
以前カラオケで「防人の詩」を入力したら、バックの映像にこの映画の戦闘シーンが流れて、なかなか好評でした。肝心の映画の中では歌詞しか出ないのに! 戦闘シーン、人物描写ともになかなか見ごたえのある映画です。エピソードをあれこれ網羅しようとして、ちょいと説明くさい部分があるのが、残念ですけどね。 7点(2003-10-11 00:13:44) |
3539. ペット・セメタリー(1989)
大体どういう設定の話か雑誌などで紹介されていて、これは面白そう!と思ったのですが、観てみりゃなんの事はない、紹介されてた内容そのものがストーリーのキモで、それにちょいと結末がくっついた感じ。なんとなく呆気ない印象でした。後半をもっとふくらませて欲しかったのですがねえ(例えば『エイリアン』なんかは前半と後半のバランスが抜群)。というわけでこの映画は予備知識無しで観てたらもう少し楽しめたのかもしれません。 6点(2003-10-10 23:57:29) |
3540. 八つ墓村(1977)
八つ墓村のたたりじゃ~、というのはほとんど流行語でしたね。おかげで当時はオカルト映画かと思ってました。とある犯罪心理関係の本には津山事件の解説の所にこの映画の写真を載せてましたが、やっぱり怖いなこりゃ。実際、怪奇映画の雰囲気が多分に盛り込まれていてかなりオドロオドロしいです。金田一寅さんの語りでちょっとなごませようとしたのかどうか知りませんが、これはまあ、変です。そうそう、芥川ヤっさんの音楽は好きですよ。 6点(2003-10-05 17:11:44) |