361. 深呼吸の必要
この映画は穏やかさと静けさがある、日本らしさ溢れる素晴らしい作品だった。まず、言葉が交わされる量が少ないだけに、たまに発せられる言葉に重みと深さがあった。例えば、おばぁとおじぃがいう「なんくるないさー」という言葉は、本当に心に染みた。思わず涙が出そうになるほどだった。それに言葉(セリフ)が少ないので、映画全体がとても静かだった。その為、時より流れる音楽が心地よく耳に届いた。その音楽と、さとうきびを刈る姿がとてもマッチしていて、さとうきびを刈る、という何げないシーンでさえ驚く程輝いて見えた。ストーリーもわりと平凡だけれど、個人的にはこういう作品はとても素晴らしいと思う。こういう作品設定だからこそ登場人物一人一人がとても身近に感じる事ができ、彼等の心境に共感し親近感もわいた。なので、あっという間に感情移入する事が出来た。だれに、ではなく自分がその場の雰囲気全てに感情移入した。終始、おじぃとおばぁの穏やかさと優しさが胸に染みた。その為、みなさんの言うように“癒し”の力の素がそこにあり、観賞後は清々しい爽快感と深呼吸をしたような気持ちの良さを味わえた。僕は、こういう映画は本当に素晴らしいと思う。だから、こういった素晴らしい雰囲気の日本映画が沢山出てくる事を強く願っています。 9点(2005-01-03 00:07:53) |
362. マイ・ボディガード(2004)
《ネタバレ》 この映画は前半と後半で綺麗に分ける事が出来る。誘拐が起きる前を前半、起きた後を後半。前半部分はいつ誘拐が行われるか解らない状況で、張り詰めた空気と緊張感が漂い、音楽と独特の映像が前半の雰囲気にとてもマッチしていた。前半のストーリーも、とてもよかったと思う。ピタとクリーシーが、少しずつ心通わせ、仲良くなってゆく姿には、とても心引かれるものがあった。そして前半部分の終わりのシーンでは、流石に涙を流さずにはいられなかった。ところが、後半に入ると張り詰めた空気と緊張感は薄れ、その後はただの恨み、復讐、怒り、殺し。ただそれだけの後半。前半では良かったと思った映像も邪魔臭く思え、ストーリーもただの復讐映画になり、正直言えば見続けるのさえ面倒になった。前半があれだけ良かったのに、とても残念です。なので、前半だけなら9点。後半だけなら5点。足して2で割って7点。 7点(2004-12-31 12:23:02) |
363. エイリアンVS. プレデター
次の戦いは、『ターミネーターVSドラえもん』で、未来から来たロボット対決らしい。(嘘 6点(2004-12-31 11:34:40) |
364. ムーラン・ルージュ(2001)
ユアン・マクレガーの歌唱力にただただ感服。透き通るように響き、心の隅々まで滲んでくる歌声はいつまでも聞いていたくなる。この主人公にドン、ピシャりな配役だった。一方ニコール・キッドマンは、美貌を振りまき、僕を画面に釘付けにした。とりあえず、主演の二人の配役はとても良かった思う。でも、ストーリーがちょっと好きになれない。ミュージカルとして映画自体はとても華やかですが、ストーリーに終始暗さがあり、どうしても明るくなれない自分がいた。色彩が鮮やかで音楽が素晴らしく、目と耳は十分に満足する事が出来ました。ですが、心がどうしても盛り上がらず、最後まで悲しい気持ちのまま観終わってしまい、残念に思います。 6点(2004-12-29 21:40:23) |
365. ペイチェック 消された記憶
数日前に観たこの映画のレビューを書こうと今、頭を回転させているが上手くストーリーを思い出す事が出来ない・・・誰かに消されたかな?・・・やっと思い出せたストーリーは、やはり途切れ途切れだ。うぅ~ん・・・これはジョン・ウーの演出の一つなのかも・・・簡単に忘れる事が出来る映画として。きっと三年後にはまったく思い出すことが出来ない映画だろう。恐るべし・・・・ペイチェック。 6点(2004-12-29 21:08:41) |
366. ロッカーズ ROCKERS(2003)
我武者羅でひた向きな馬鹿は死ぬほどカッコイイ。これは、そんな5人の物語。 7点(2004-12-29 20:54:21) |
367. シービスケット
ストーリーがすごく素敵。実話という事で、非常にリアルでわかりやすく、簡単にのめり込む事が出来ました。レッドとシービスケットの絆の深さに感動する気持ちと、動物とあれほどまでに心を通わせる事が出来る事に、羨ましさと驚きを憶えました。さらにストーリーだけでなく、映像も非常に良かったです。ダイナミックな自然の風景や初めて見る馬の美しさや気高さなど、様々なものがとてもが新鮮で綺麗でした。他にも、馬に乗った状態からの視点は、今まで一度も見た事のない映像で、新鮮と言うか驚きでした。まるで、その場にいて、レースに参加しているような臨場感を味わいました。この映画は、そんな様々な素晴らしい要素の詰まった作品であり、スパイダーマンで一躍スターの仲間入りしたトビー・マグワイアの熱演が光る素晴らしい作品です。頑張れ、ハルウララ! 8点(2004-12-29 20:47:00)(良:1票) |
368. ラストゲーム
NBAで5本の指に入る3ポイントシューターのレイ・アレン。彼のシュートフォームは教科書通りと言われるほど美しく洗礼されている。NBAオールスターゲームにも過去に2回も選ばれている。それほど素晴らしい選手である彼が、何故映画に出る?しかも演技まで?しかも長々と・・・一体どう言うつもりだ?僕には最後まで理解できなかった。終盤で、レイ・アレンとデンゼル・ワシントンとのワン・オン・ワンがあるが、あれはNBAで目が肥えている人間ならば、あまり驚きも感動もしない。たしかにデンゼル・ワシントンのバスケをする姿はカッコよく、とても上手い。だがレイ・アレンはあんなものではない。手を抜いてプレイしたバスケが凄いと思えるはずが無い。残念ながら、ストーリーよりも全てが中途半端なレイ・アレンが気に入らないので、5点が限界。 5点(2004-12-16 21:00:02) |
369. シーズンチケット
スカッとするラストの爽快感と満足感。ラストに至るまでは、観ているのが残酷に思えるほど深刻なストーリーだった。その中には悩みや苦しみや憎しみがあり、基本的に彼等の行動は自由気侭でワガママな行動ばかりだった。万引から車を盗むなど、あまりにも犯罪を犯し過ぎで、そして終いには銀行強盗までする始末。正直救い様が無い。だが、よくよく考えて見れば、彼等にとって唯一の楽しみはフットボールであり、その敬愛するフットボールをスタジアムの中で、いや、生で観戦したいが為に犯した罪ばかりである。僕等にとっては、ほんの些細な望み。だが彼等二人にとってその望みは、生涯の夢と言えるほど高い目標だった。だからと言って犯罪を犯しても良いとは言えないけれど、僕は許してあげたい。実を言えば、冒頭の芝を盗むシーンで既に僕は彼等を許していた。そんな訳で、僕は彼等のラストの喜びが手に取るように理解する事が出来た。だから一緒になって画面の外側で喜んでいた。あぁ、気持ちの良い映画だ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2004-12-16 20:36:35)(良:1票) |
370. ブラス!
どんよりとした雰囲気の前半。人々の感情は、セリフよりも一人一人の表情の変化を通して描かれていた。また、ストーリーの変化も人々の表情の変化で描かれていた。よっぽど、言葉(セリフ)よりもその場、その場の雰囲気が良く伝わる。後半も前半同様、ストーリーはどんどん深刻になる。だが暗く落ちこむ雰囲気の中で、いくつもの楽器から奏でられる、一つ一つが音色が混ざり合い音楽という芸術が生まれ、胸に響く心地よい音楽が、ストーリーの重苦しさを直視させない。そして、人々の人生が崩れて行く中で、輝きを失わない楽器が伝えある、“希望”と言う名の音楽は、僕に鳥肌を立たせた。“芸は身を助ける”という言葉は、まさにこの映画をさす言葉だろう。 8点(2004-12-16 20:09:39) |
371. 僕の彼女を紹介します
《ネタバレ》 「泣ける映画」として宣伝されていたので、自ずと泣く準備は出来ていた。いや、正直に言えば、泣きたいが為に観にゆきました。前半のストーリーは猟奇的であり、何処か(まぁ、勿論あれです、あれ)で観た事がある内容であり、新鮮さは無いものの自然とストーリーにのめり込む事が出来た。この映画はそれだけの魅力はちゃんと存在していた。さらに、テンポの良さは観ていて気持ちが良くなるほど非常に良い。そして後半に入ると遂に僕が期待していた“泣かせ”にストーリーは切り替わった。しかし、何処かくどい。泣ける場面は別に文句は無い。だけど、泣けそうな展開はブツブツ途切れ、途切れてはまた泣かせ、泣かせては途切れて、というパターンが終盤では幾度と繰り返され、まだあるのか?などとツッコミたくなる程だった。いつしか泣く事も忘れ、苛立ちを感じている自分がいました。だから結局、僕にとってこの映画は、最後まで泣けそうで泣けない映画になってしまいました。とても残念。映画自体は好きだけど、不満に感じる事が多々ありましたので、8点です。 8点(2004-12-12 22:08:07)(良:1票) |
372. エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画
極々普通。 6点(2004-12-09 22:16:38) |
373. Mr.インクレディブル
とにかく気持ちの良い映画。全編を通して、好奇心を擽られる演出が非常に多く、大袈裟に言ってしまえば、瞬きをするのさえ勿体無い気もしました。前半は家族紹介をし、無駄の無い土台をしっかりと作り上げ、後半に入れば、ほら、もう、最高!お母さんはキュートで強くて逞しいし、ダッシュは水走りヤバイし、しかもヴァイオレットのバリアーとタッグ組んだ、バリアーダッシュはマジ興奮したし、オヤジはまさにヒーロー的な役割でカッコ良かったし、もう、ホント大満足!で、そんな中で個人的に一番好きな場面は、ラストで家族を守ったヴァイオレットのあのバリアー。後半の入りで、一度家族を自分のバリアーで守る事の出来なかったヴァイオレットの成長をさり気なく描いたあのシーンはまさに感動の一言です。まあ、他にも素晴らしい演出は山ほどありますが、書ききれそうに無いのでこのへんで終わりにします。この映画は本当に気持ちの良い、素晴らしい作品でした。 では、最後に一言。僕がこの映画で唯一疑問に思った事があった、それはジャックジャックがラストで見せたあの能力。あれは一体どう言う能力なんだろう?スゴ過ぎて理解不可能でした・・・ 9点(2004-12-09 21:27:08)(良:1票) |
374. 天国の本屋~恋火
『天国の本屋』という題名でありながら、あまり“本”という事を絡めないストーリー。僕はこの映画の原作である小説盤を読んで面白いと感じてこの映画を観た訳なのですが、しかし原作で描かれていた“本”がもたらす“幸せ”をそっちのけで、ただのラブストーリーにしてしまっていた。これは正直残念としか言いようがない。他にも様々な所で悩まされたり、不満を感じたところはあった。でも、この映画の穏やかな雰囲気と日本らしい演出は良かったと思う。 6点(2004-12-09 18:27:47) |
375. 偽牧師
ニヤニヤしながら停止ボタンを押しました。 8点(2004-12-05 22:18:35) |
376. 担え銃
たった24分で満腹です。 7点(2004-12-05 22:16:53) |
377. スナッチ
登場人物が非常に多いものの、個性豊かな人物ばかりだったので、紛らわしくも戸惑う事も無く最後まで楽しめました。さらにストーリーの展開とテンポが非常に良く、ノンストップで楽しませてくれました。観賞後は不思議と満足感が大きいです。 7点(2004-12-05 21:35:20) |
378. ユー・ガット・サーブド
とにかく踊る、踊る、踊る。さらに回る、跳ねる、戦う。ストーリーは基本的に無視して良い。観るべきものはストーリーに有らず。観るべきものは男達の人生と命を賭けたブレイクダンス。音楽に合わせて、身体の全てを使い“美”を表現する。そして彼等の繰り出す一つ一つの技に鳥肌が立ち、興奮し、ため息が零れ、そして感動した。彼等はとにかく凄いし、とにかくカッコイイ!この映画を観終わって初めに思った事はブレイクダンスをオリンピックの正式な種目に入れるべきだと言う事。で、できれば僕も回ったりできるようになりたいなぁ~、なんて儚い想いを抱いて、今夜は回る夢を見ます。 7点(2004-12-04 22:16:45) |
379. 犬の生活
チャップリンの作品はいつも最後には幸せな気持ちで心を満たしてくれる。この作品も同様にいくつものギャグで楽しませ、犬の出現によって和ませ、そして最後には幸せな気分で心を満たしてくれる。さらにこの映画はたったの40分。だけど、最近のお金をかけた3時間の大作でも、この映画ほどの満足感は味わえない。それほど、チャップリンは凄い。 9点(2004-12-04 21:12:48)(良:2票) |
380. インファナル・アフェア
スパイ映画は世界中に数多くあるけれど、この映画ほど興奮した作品は他にはない気がします。まず、映画全体を通して一定の張り詰めた空気と静けさがあり、それによって生まれた緊張感と緊迫感がとても良かったです。さらにマフィア&警察物でありながら、派手なドンパチなどで魅せようとはせず、ストーリーの厚みと予想の出来ない展開によって興奮させてくれました。これは最近のハリウッド映画では味わえなくなった感覚なので、とても新鮮に思えました。ですので最近のハリウッド映画に飽きてしまった人にとてもオススメの作品です。 8点(2004-12-04 20:40:51) |