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へちょちょさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 1395
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21.  第3逃亡者 《ネタバレ》 
波打ち際に女性の死体が…!!というオープニングで、のっけから快調なヒッチ先生。んが、しかし!如何せん役者が余りに魅力に乏しいのが最大の致命傷。血色悪そうな主人公の男も、クール・ビューティに程遠いヒロインの娘も。もしもヒッチ先生の手堅いサスペンス演出&終盤のナイトクラブでの長ーーーーーーーーーーーーーい移動撮影がなかりせば、確実に凡作の部類でせう。ヒッチ作品でリメイクするなら「サイコ」や「ダイヤルMを廻せ!」みたいな隙の無い傑作なんかに手を出さず、こういう役者に弱点を抱えた作品の方が評価も得易いだろうに。でも、ヒッチ・フリーク以外には知名度も低いだろうから興行収入を考えたらチト厳しいか…。そもそも驚異的な長回し移動撮影を駆使するようなセンスも無いだろうし。個人的には結構好きなのでマァ7点。
7点(2003-11-15 01:42:07)(良:1票)
22.  オズの魔法使
 原作はライマン・フランク・ボームの名作童話。ジュディ・ガーランドのドロシーが映像化のベストかどうかは意見が分かれる所であろうが、オスカー主題歌賞に輝く名曲「Over the Rainbow」の存在と、それを可憐に歌い上げるガーランドを思えば、コレはコレで矢張り名作と呼ぶに相応しい風格を備えていることに異論はあるまい。ジャック・ヘイリーのブリキ人形、バート・ラーの臆病ライオン、レイ・ボルジャーの案山子は何れ劣らぬ熱演。所詮お子様向けと馬鹿にせず、精一杯力を尽くしている点で監督のヴィクター・フレミング共々非常に好感が持てる。そして、カラーであることが当たり前の現代では到底思いもよらない色彩への拘り。一歩オズを目指した途端、モノクロからカラーヘ切り替わる場面。当時の驚きを共有できないのは残念だが、そのインパクトの片鱗を感じ取れるか否かに観る者の感性が試される瞬間と言えよう。♪Somewhere over the rainbow~ Way up high~♪
8点(2003-11-02 01:02:40)(良:1票)
23.  透明人間(1933)
テクノロジーの発達を待ち満を持して製作っていうルーカスみたいな安全策も気持ちは分からないではないが、何か格闘ゲームの”待ち”戦法みたいでカコワルイ。矢張り本作みたいに多少「チャチい」と揶揄されるリスクを背負っても創意工夫と情熱で果敢に挑戦する作品に心動かされるナァ…私は。ホエールの演出、クロード・レインズの殆ど声優状態の演技、どれを取ってもバーホーベン版(下品!)とは比べモノにならない”品格”がある。ホラーよりも科学の誤用が招いた悲劇としての側面を強く打ち出した点も好印象。最近のグロスプラッタも少しは見習って欲しいもんだ。
7点(2003-10-31 23:51:22)
24.  旅路の果て
 本作の出演者ではヴィクトール・フランサンやミシェル・シモン、シルヴィーなども味わい深い名演ではあるが、兎に角ルイ・ジューヴェ!!に尽きる。イヤハヤ何とも凄まじい。鬼気迫る演技とは正にコノ事を言うのだろう。目が完全にイッてしまっている。”目は口ほどにモノを言う”ジューヴェに比べりゃ「シャイニング」のニコルスンなんぞ何処かチンピラ風で品格が絶望的に欠けている。本作のMVPはデュヴィヴィエ十八番のペシミスティックな作風にジャストフィット!したジューヴェを措いて他にはいない!と思う。かつての名優たちの成れの果てを描いた本作は確かに【キリコ】さんの仰るように暗いが、人生の真実を直視しようとする真摯さに溢れ、デュヴィヴィエの演出にも筋金が入っているので凡百の70年代不景気ニューシネマ群に於ける辛気臭さなどとは明らかに一線を画している。戦前の仏映画も又秀作揃いですナァ…!!文句ナシに10点満点!
10点(2003-10-18 10:57:38)(良:1票)
25.  暗黒街の顔役(1932)
 アル・カポネの逸話を下敷きにアーミテージ・トレイルが書いた原作を、伝説の富豪兼プロデューサーとして名を馳せたハワード・ヒューズが制作し、当時36歳の若きハワード・ホークスが実にダイナミックに監督したギャング映画の傑作がコレ。1983年にデ・パルマが「スカーフェイス」のタイトルで設定を現代化して(パチーノ主演で)リメイクしたが、このオリジナル版には遠く及ばぬ冗長な凡作。トニーを演じたポール・ムニの醸し出す凄味・狂気は本作が今を去ること70年前の作品という事実を踏まえれば見事と言うほか無かろう。しかし、本作とリメイク版との最大の差はトニーの舎弟役をニヒルに演じたジョージ・ラフトの(コインを指で弾く独特のポーズが実にキマった)圧倒的存在感に尽きる。本作で一気にブレイクしたのも納得!リメイク版のスティーブン・バウアーなんぞ比較対象にすらならないw。そして何よりもホークスの畳み掛けるかのような簡潔にして要領を得たテンポの良い演出で93分を一気に観せるってか魅せるのが矢張り最高!!ベン・ヘクトの練達のシナリオも貢献度大。以後の犯罪映画に与えた絶大なるインパクトに敬意を表して…9点!
9点(2003-10-12 23:43:20)(良:2票)
26.  男の敵
名匠ジョン・フォードが初のオスカー(監督賞)に輝いたのは十八番の西部劇にあらず!何と自らのルーツであるアイリッシュテーマの沈鬱な一作であったのは実に意外に感じる。しかも重く暗い本作の主題を体現する主人公ジポーを演ずるはヴィクター・マクラグレン!!フォード一家の大番頭といった風情の豪快で渋い玄人好みの名優だが、本作で卑劣な裏切り者の葛藤と魂の救済を見事に演じ切りオスカー(主演男優賞)をゲットしている。少なくともジョン・ウェインではこうはいかなかったハズ。オスカー脚本賞にも輝いた名シナリオを書いたのはダドリー・ニコルズだが、受賞を拒否している。後のマーロン・ブランドやジョージ・C・スコットの遥かなる先輩が此処にいた!フォードの演出は最高の素材を最大限に活かして息をも吐かせない圧倒的迫力であり、テーマの重さに引きずられない力強さが魅力的。こんな巨匠にも二度と出逢えまい。フォードに限りない敬意を込めて9点。
9点(2003-10-12 22:17:04)
27.  望郷(1937)
 何と?我がご贔屓J・デュヴィヴィエの傑作を…。ジャン・ギャバン扮するペペ・ル・モコの魂の叫び「ギャビ~~~!!!」を聞いて涙しない香具師は「オトコ(漢)」ではない!と断言してしまおうw。舞台がアルジェリア(当時仏領)のカスバだって分かってマスか?そこに潜伏してほとぼりを冷まそうとしている犯罪者ぺぺの前に巴里の「メトロ」の香りのする美女(ミレイユ・バラン)が現れる…。この心憎いシチュエーションが分からないのかなぁ。「故郷は遠きにありて想うもの」という日本人にとって異様にシンパシーを感じずにはいられないハズなんだけどネェ~。色男・優男ばかりが幅を利かせてた当時の映画界に新風を吹き込んだイモ兄ちゃんのギャバンの渋さをもっとよく見てほすぃ~!原題「ペペ・ル・モコ」を敢えて「望郷」という名邦題に変えた当時の配給会社のセンスを感じておくんなまし。
10点(2003-10-12 13:15:00)(良:3票)
28.  大いなる幻影(1937)
 印象派の画家として余りにも有名なピエール=オーギュスト・ルノワールを父に持つ天才映画監督ジャン・ルノワールの格調高い反戦映画の最高傑作の一つ。その後、雨後の筍状態となる”捕虜収容所からの脱走”映画の最も優秀な雛形であり、実例でもある。コレを観た後ではスタージェスの「大脱走」ですら色褪せる。実際、ジャン・ギャバン扮するマレシャルが営巣入りさせられ、ハーモニカを通して監視の老兵と心通わせるシーンは、マックィーンのヒルツの場面にパクったんじゃ?脚本はルノワール自身と名脚本家シャルル・スパークとの共同で書かれたが、決して晦渋・難解に陥ることなく壮大なテーマを過不足無く描ききって見事!!加えて父譲りのワンシーンも忽せにしない映像感覚は、無駄な場面や冗長なショットを一切排して正に圧巻。マレシャルが煽動して「ラ・マルセイエーズ」を大合唱する場面は「カサブランカ」でポール・ヘンリード扮するヴィクター・ラズロが煽動するシーンの元ネタと思われるが、高揚感では本作が断然上回っている。特に脱走目前でスイス国境ケーニヒスベルクの収容所へ舞台転換するプロットは、列車の窓から風景がシフトする効果も抜群で「ニクイ」の一語。そこで出会う新収容所長ラウフェンシュタインをサイレント時代の巨匠エリッヒ・フォン・シュトロハイムに演じさせているのも、コレ又「ニクイ」。ピエール・フレネー演じるド・ボアルディユとの滅びゆく貴族の運命を語り合う場面では、敢えて二人に辿々しい英語を使わせて意志の疎通を図らせており、実に上手い。ドイツ語を話せぬマレシャルと仏語を解せぬディタ・パルロ扮するエルザが徐々に愛し合う場面は国際間の交流のお手本ともいうべき美しさを放ち絶品。本作公開の2年後に第二次世界大戦が勃発した事実を思い合わせれば、マレシャルがドイツ人エルザとの再会を願うラストは確かに「大いなる幻影」なのかもしれないが、それでも願わずにいられなかったマレシャル=ルノワールの如くありたいか、ローゼンタールのようなシニカルで因果なペシミストでありたいか、の二択を迫られれば、私は躊躇無く前者を選ぶ。
10点(2003-10-12 02:20:31)(良:1票)
29.  勝利の朝
 うーーーむ、邦題がチト誤解を招きそうな感じ。"Morning Glory"はラストでヘッジスがキャサリン・ヘプバーン扮するエヴァに語る舞台女優の運命を端的に比喩した”朝顔”のコトなのに…。さて、ゾー・エイキンスの原作をローウェル・シャーマン監督が映画化した本作の肝は何と言っても、「はぐらかし」言い換えれば「省略」の巧妙さにあると思う。アドルフ・マンジュー演じるイーストンと結ばれた一夜も然り、クライマックスの代役に抜擢された舞台上での演技も然り。ヘプバーンのエヴァ・ラブレイスそのものの様なギラつく女優魂を散々見せつけて凄まじいタメを醸成してから「さぞ激しく情熱的なラブシーンを…」とか「きっと素晴らしい舞台演技を披露してくれるに違いない」といった観る者の期待をスッと小粋に肩透かしを喰わせるのだから何ともニクイ。だからこそ、しがない女優志願の小娘が栄光を掴むまでの立志伝を80分足らずのコンパクトかつハイテンポに纏められたのである。しかし、ソレもぶっちゃけ最初のオスカー(主演女優賞)をゲットしたヘプバーンの卓越した演技&圧倒的な存在感あればこそ可能だったのであって、単純にどの作品にも応用できるわきゃ無いw。1958年にシドニー・ルメットが「女優志願」として(スーザン・ストラスバーグ主演で)リメイクしたが、コレもナカナカ秀作だった。邦題は寧ろ本作よりテーマを象徴して秀逸だったかも。オット本作は…キャサリン・ヘプバーンの溌剌とした演技(嗚呼こんな凡庸な表現しかできない自分の貧困なボキャブラリーが悲しい…)に8点!初めに述べた邦題のミスマッチで遺憾ながら2点マイナス。
8点(2003-09-20 03:12:36)
30.  會議は踊る
 米にミュージカルあれば、欧にオペレッタありき。十九世紀初頭のヨーロッパ再編を討議せんと開かれた1814年(受験生当時、”祝い夜までウィーン会議”なんて語呂合わせで暗記したっけナァ…)のウィーン会議を背景に展開する何とも洒脱な映画である。各国の思惑が錯綜し紛糾、連夜の舞踏会でお茶を濁すオーMYガッ!な状況にプロイセン代表ハルデンベルクが漏らした一言「会議は踊る、されど進まず…」が本作のタイトルの由来。最大の見所は既にどなたも触れている「ただ一度だけ」のメロディに乗っての長い長い馬車の移動撮影(名手カール・ホフマンによる驚異のワンカット!)だが、個人的には狡知に長けたオーストリア宰相メッテルニヒを絶妙に演じたコンラート・ファイトの名演も推したい。史実のメッテルニヒもかくや、と思わしめる説得力は流石!ウィリー・フリッチュ演じる露皇帝アレクサンドル1世の粋なダンディズムも今時のアクターにはチョット出せまい。ま、こちらは史実の姿と違い過ぎるのが御愛敬だけど。初監督でコノ名作を生んだエリック・シャレルの鮮やかな手並みと可憐な歌姫リリアン・ハーヴェイに敬意を表して…9点。戦前のドイツ映画は秀作揃いですなぁ…!!
9点(2003-07-21 07:53:15)(良:1票)
31.  我輩はカモである
 ナチスの台頭を予見した、とか深読み(過ぎ)なマニアに必要以上に持ち上げられている感もあるが、フリードニア共和国という架空の国を舞台に繰り広げられる訳の分からない怒濤のギャグの洪水は確かに彼らならでは。そう、頭で考えてはいけない!この映画は彼らの余りにアナーキーかつ意味不明な芸に感じ酔いしれるべきモノである。監督が柔軟性に富む名職人レオ・マッケリーだったことが本作をマルクス兄弟の代表作たる地位に押し上げたと言えよう。コレを「古い」「ショボい」と一刀両断するような方は、時代性というものを考慮する客観性すら持ち合わせない己の貧しさを自覚なさるがよい。”三人グルーチョ”の余りにブッ飛んだバカバカしさに爆笑しつつ…8点だーっっっ!!「ピーナーーッツ!!」
8点(2003-07-06 04:17:40)(良:1票)
32.  チャンプ(1931)
 うーむ、【STING大好き】さんに殆ど言いたいコトを書かれてしまっているナァ…。ま、既にゼフィレッリ版の方に自分で書いてしまったせいでもあるんだがw。リメイクがオリジナルを超えるのは如何に至難の業かを痛感させる本作には…9点。ヤッパいくら何でもラストが悲し過ぎるッス!!1点マイナース!ヴィダー監督作品では他に「ビッグ・パレード」や「ステラ・ダラス」「摩天楼」も良いよ~!
9点(2003-07-06 00:52:39)
33.  椿姫(1937)
 えと…先ず、コレって1937年の作品なんで(35)てのは如何なモノかと。アベル・ガンスが映画化したバージョンは1934年だしナァ…。ま、ソレは措いといて本作だが、原作はヴェルディのオペラでも知られる小デュマの同名小説。グレタ・ガルボの魅力を余す所なく存分に引き出した女性映画の巨匠・ジョージ・キューカーの腕の冴えが堪能できる傑作である。33年の「若草物語」といい、文芸映画とはかくあるべきという格好のテキストと言えよう。アルマン役のロバート・テイラーはひたすら美男!なだけでどうということもないが、男爵役の名優ライオネル・バリモアは流石の存在感。今は完全にいなくなったよナァ、こういう品格のある演技派は…。キューカーの鮮やか過ぎる職人技に…8点!!
8点(2003-03-22 13:12:16)
34.  白雪姫
 1937年と言えば日中戦争が勃発した年である。実に66年も前にライブ・アクション方式を駆使した斬新さと流れる如きモーションの滑らかさは殆ど反則!と言っても過言ではなかろう。この偉業の前にはグリム兄弟の原作に忠実か否かなど些末な問題に過ぎないと思わしめるだけの魅力が本作にはある。ウォルト・ディズニーの人柄そのものを想起させるような七人の小人たちの絶妙なアンサンブルと佳曲「ハイ・ホー」も見事。世界初の長編カラー・アニメーションを生んだ偉大なるウォルト氏に敬意を表して…9点。減点の理由?原作に対する読者の想像力を奪う可能性も秘めており、個人的にチト疑問が残るから…。
9点(2003-02-23 02:51:04)(良:1票)
35.  街の灯(1931)
 これまたモロ直訳ながら名邦題の鑑!!名作「サーカス」から実に3年をかけて完成に漕ぎ着け、以後チャップリンが自ら作曲も手掛けるようになった記念すべき傑作である。実話に基づいたストーリーであることは最早有名な周知の事実だが、パクリなどというレベルを完全に振り切った渾身のシナリオで周囲の揶揄を払拭したのは痛快の一語。どなたも触れているので今更とは思うが、矢張り書かずにいられないのは勿論ラストのたった3枚の字幕。「You?」「You can see now?」「I can see now.」ブラボー!トレビアン!イヤ全く素晴らしい!!これほど簡潔にして要領を得た、切なさといじらしさが同居した愛らしい会話が、トーキーへと移行した後に一体幾つあったというのだろうか?チャップリンが凡百のお笑い芸人と全く次元を異にする天才たる所以である。勿論、当然、絶対に10点満点しかありえない!!!
10点(2003-02-01 01:44:19)(良:1票)
36.  アンナ・クリスティ
サイレント映画で”北欧の神秘”と謳われたスウェーデン出身の大女優グレタ・ガルボが初めて出演したトーキー映画。イメージに違わぬハスキー・ボイスでの第一声は「ジン・ウィスキー(を頂戴)」!ガルボが喋った最初の映画として以外では…特筆すべきコトは無い。
7点(2003-01-08 00:05:35)
37.  駅馬車(1939)
 殆どシューティング・ゲームの敵機の如き扱いに、インディアンもといネイティブ・アメリカンの方にはさぞムカツク映画だろうとは思いますが、生憎私ゃ日本人なんで、差別的視点云々抜きにして駅馬車襲撃の凄まじいサスペンスとダイナミックなアクションを堪能させて貰いました。流石フォード!この時点で既にこれだけの完成度は反則と言っても過言ではないでしょう。何かとジョン・ウェインばかりが語られがちですが、製作当時(1939年)、アノ「風と共に去りぬ」と掛け持ちで、優れたバイプレーヤーぶりを発揮したトーマス・ミッチェルの存在感を忘れちゃ困ります。本作でのオスカー助演男優賞・受賞は伊達じゃナイ!あ、それと第二次世界大戦が勃発した年の作品であるってコトを呉々もお忘れなく。こういう古典を評価しようと思うのならば、その作品の歴史的に果たした影響力や先進性を常に念頭に置いて鑑賞するコトが大事だからです。この後、コレを凌ぐ西部劇の数が一体どれだけありましたか?フォード自身の作品を含めても十指に満たないと思いますが。(もしも有ると仰るヒトがいたら、ちょっとムキになり過ぎですね。頭を冷やした方が良いかと…。)私ですか?うーん、「シェーン」に「赤い河」、あと「真昼の決闘」くらいしか思い浮かばないなぁ。
9点(2003-01-05 06:46:50)(良:3票)
38.  モダン・タイムス
 トーキーへの移行に対するチャップリンのサイレントへの拘りをぶつけた問題作。唯一「ティティナ」で歌声を聞かせる以外はパントマイムに徹して痛快。その「ティティナ」も「音が聞こえるなんて、こんな風に意味のないモノだ」と言わんばかりの歌詞の意味不明さ・無国籍ぶりは勿論確信犯。工場シーンでルネ・クレールの「自由を我等に」からの影響アリアリなのが、天才の彼にしてはチト意外なので若干マイナス。何度でも言うが、彼は単なる喜劇俳優じゃあナイからね!不世出の天才映画作家であることをキッチリ踏まえて鑑賞して欲しい。
9点(2003-01-01 12:31:06)(良:1票)
39.  オペラハット
 ゲーリー・クーパーって、こういう純朴な青年役やらせたら天下一品だったよナァ…!逆に言えば、善人役以外はロクに演れなかったんだけど(^^)。ジーン・アーサーも若い!「シェーン」が最後の輝きだったんだが、コレは全盛期の貫禄。キャプラ二つ目のオスカー監督賞受賞作(この2年後に「我が家の楽園」で三度目!)で正に絶好調デス。
8点(2003-01-01 11:56:41)
40.  或る夜の出来事
 流石に当時のオスカーを総ナメにしただけのことはある。コルベールもゲーブルも実に魅力的。モロに濡れ場を見せるような下品さを避け、「ウォール・オブ・ジェリコ」で表現する上手さ!ヒッチハイクの名シーンも後に数々の映画がパクったが、矢張りオリジナルが最高!結局こういうのって、作り手のセンスの問題であって時代の新旧じゃあないんだよね。キャプラの楽天性を嘲笑うのは簡単だけど、そういうシニカルを気取った連中って「エンターテインメント」というモノが分かってるのか?辛気くさいリアルさを描いてりゃ芸術だとでも?勘弁してくれ…!
9点(2003-01-01 04:56:25)(良:3票)
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