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乳時雨さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 27
性別 男性
自己紹介 映画において、音楽はとても重要な要素だと思ってます。

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21.  20世紀少年 《ネタバレ》 
原作は一通り読んでましたが、ただ今となっては潤覚えの状態。だからか?自分はそこそこ楽しめてしまいました。まず客観的には、原作を知らない人にとっては楽しめない作品でしょう。と言うのは、巻数で言ってもあの深いお話を凝縮してみせる訳で、特に時系列が前後する展開にはついて行けないだろうと言う理由がひとつ。そして、それ以上に、漫画ではあれ程に「“ともだち”って一体だれなの?」そこに辿り着くまで浮かび上がる幾つもの謎に、単行本を大人買いをする外無い程にのめり込んでいったあの感覚が、この実写では全く蘇ってこなかったこと。全く知らない方が観て、果たしてどこに面白みを覚えるだろう?また、漫画にハマった人には概ね、原作をなぞっただけの物足りない(せめて、カンナの特別な力を予見させるシーンは、もっとね…)内容でしょう。別に、映画なりの新しい解釈とか脚本なんかは僕は望まない。ほんと単純に、あのワクワク感の追求一点に絞って撮って欲しかった。キャストは申し分無い(特にケンヂ良かったです。付け焼刃のギタープレイを除いて)、と思う。音楽は冒頭のT-REXだけ、実際にこの実写に流れただけでゾワっときたが…、クライマックス時のあの軽~いロックは何なんだあれ?ロックの魂ってどの辺に???今を卑下する対象としてナイトメアを出したのはいいけども。正直、堤監督に決まった時は相当にがっかりした。オッチョの銃撃戦のシーンなんかは「恋愛寫眞」のラストを思い出させた、最悪。でもね、根本的にそんな不安な面持ちで観てしまったからか、周りから聞こえる程に駄作では無いと思えてしまった。だからちょっと高い点数をあげたい、望み薄でも続編に期待を込めて。
[映画館(邦画)] 7点(2008-09-05 18:37:15)
22.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers 《ネタバレ》 
原作は未読。ただ、時代背景など設定やストーリーはチェックしてました。全ては語られずに終わって行く内容でしたが、予備知識のお陰で(本筋もしっかりしてたし)足りない部分はすんなりと、自分なりの解釈をしつつ見れました。与えられる情報だけに納得するのではなく(過去の押井作品では、小難しい世界観に自分は追い付けなかったです…画だけ楽しんでたかも?)、“考える”ことのできる作品でした。必然と各人最後に残る思いも強く、そして様々かと。個人的には「草薙」「ジンロウ」「人形」「オルゴール」「バセットハウンド」…、たまたまでしょうが押井カラーが散りばめてあったような?川井音楽ももはやしっくり、すばらしい。声優陣は、加瀬亮はとっても良かったと思います、無表情な感じが。あと榊原良子さん、貫禄ですね。(南雲隊長が懐かしい) そして、特筆すべきドッグファイト。映像は圧巻。冒頭では、キルドレと言う存在は抜きに、残酷な戦争のほんの一瞬でも、痛烈に描けていたと思う。そして“それ”だけじゃなくて良かった。「ショーとしての戦争」は、自分には共感できなかったです。請負企業があっての、あくまで“ショー”でしょ?と言う感じにしか受け止められなかった。モニターの中の出来レースを見て、自分のポジション、つまり“平和”とか“安全”を改めて確認できるのかな?と。(自分の身に降りかかることが無いと分かっての戦争(ですよね?)があって、人が死んでいると言う事実だけでいいの?)せめて、平和に浸っている世界の日常が欲しかった。キルドレが何の為に戦って、不条理に生を繰り返しその意義に葛藤をしているのか?その存在がもっと、悲しいけどこの世界には必要なんだって言う、比較対象があればなと…。監督は(「言ってしまった…」と言う表現をされていたが)「若者に伝えたいことがある」と仰ってたましたね。この現実で、薄らいだ“命”の重さについて、でしょうか?映画が終わって退館する際、同じ回を見た大学生位の方でしょうか?10名程が盛り上がってました。「帰ってエースコンバット(ゲーム)しようぜ!」だって。色んな受け取り方があって当然、悪いことじゃない、と思う。けどさ…、そんな見方はね…。この映画にはもったいない。
[映画館(邦画)] 8点(2008-08-19 18:22:19)(良:1票)
23.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 
原作は知らず、くるりが好きだったのと、一枚の写真(サントラのジャケットかな?)に惹かれて見ました。池脇千鶴のジョゼ役はすばらしかった。「活字の世界を抜け出したら、きっと実際こんななんだろうな」と思えた程。切な過ぎる妻夫木聡との関係。ふたりの結末は賛否を禁じえないです。ジョゼの存在が重くなってしまう、今ここに居る自分の気持ちは愛情?同情?恒夫の最後の号泣は、溢れ出た言葉にならない想いは、上手く説明出来ないけど男として分かる気がする。自分だったらどうしただろう?今問われても、やはり答えることはできません。俳優自身「ジョゼの存在を現実で引きずった…」とも。脇役陣でここでも良々、また板尾がいい味出してたな。そして言わずもがな音楽、くるり。こじつけかな?でも「(ジョゼ、さあ)飛び出せハイウェイ」みたいな。アコギのストロークがそう、乳母車でもゆっくりと、しっかりと…と言った感じ。あれはジョゼの歌でした。
[映画館(邦画)] 8点(2008-07-30 17:39:43)
24.  ピンポン 《ネタバレ》 
劇場に三度足を運んでしまいました(当時色々と若かったんですね…)。原作も後日読んだ形ですが、あの作風、破天荒な人物設定と実写のキャストが(容姿然り)ビタッっと極まってました。原作からファンの方々にはどう映ったのでしょう?しかし例えば試合の見せ方は、あのスピード感、カメラワーク、良く表現出来ていたと思います。何にせよこの俳優陣!中村獅童と大倉孝二はよりハマリ役にてほんと熱かった。女っ気の無い絵に描いた様なスポ根映画の中、異彩を放った三輪明日美。彼女が卓球から離れたアクマに「友達(ペコ)カッコイイね」と言った、はにかみながら「オウッ」とうなずくシーンが好き。自慢の親友だって言えるそんな友情、とても素敵ですよね。そして更に、荒川良々の存在(笑)。部活動に燃えたあの頃を懐かしく思い出し、何かにまた打ち込みたいと言う衝動に(単純なんで)駆られました。足を痛めながらも走り込む階段のシーンで入るスーパーカーの曲も、超テンション上がりまくりでした。恥かしながらマイラケットまで購入しちゃった位で、若気の至りもあって?1点減で。
[映画館(邦画)] 9点(2008-07-30 16:08:41)
25.  tokyo.sora 《ネタバレ》 
“東京には空がない”と語られた一節と、そして今作品。文学的に無知なもので、見た当時は全て嫁からの受け売りな感じでしたが、今はその空気感を評価したい。どこか晴れない、物悲しい色の空。その下で生きる、それぞれに悩みを抱えた女の子たち。異性の立場からではあるが、重ねて共感できた。淡い光漂う映像も、そんな彼女たちの心模様を現す一助と成り得ている。シナリオを決めず制作されたとのことだが、板谷由夏をはじめ、出演者陣の持つ個性とその空気感で物語は成立したと言う印象。更には、脇を固めるひとり、長塚圭史の演技がすばらしい。現在ストーリーの無い映画の横行に警鐘を鳴らしたいと言う思いはあるが、“共感できた”からこそ、今作はそれをおして別格。この切なさ加減、同性として見た嫁の評価は10点満点です。
[映画館(邦画)] 7点(2008-07-30 13:55:47)
26.  がんばっていきまっしょい(1998) 《ネタバレ》 
何年経っても色褪せない。学生時代に部活動でも何でも、仲間たちと何かに打ち込んだ青春時代のあった方には必ず響く作品と思う。当時(私の場合)バスケットボール一筋だった私にとっては特に、あの頃に帰れる2時間です。 主演の田中麗奈のごくごく自然な存在感、そこに集う仲間たち(真野きりながまたすばらしい)が微笑ましい。そして「船を降りたら彼女の島」「解夏」にも見た磯村監督の感性と、特筆すべきリーチェの音楽と水面(映像美)の流れに、思わず目を閉じ身を委ねてしまう。社会人となり仕事に追われただ疲弊している現在、色々な面倒に絡まってしまった心を、この映画は梳かしてくれます。
[DVD(邦画)] 10点(2008-07-30 12:31:48)
27.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 
思えばリリィ・シュシュで初めて見た蒼井優。その自然体は相変わらず、ほぼ彼女見たさに足を運んだ感じです。あくまで私見ですが、ここんとこの邦画って良くも悪くも“お客さん(受け取り手)次第”と言う脚本、あり過ぎです。何も考えずに見れるハリウッドの大作とは対照的に、「考えさせる」邦画の面白さって日本映画の個性だとは思いますが。思うに、某有名アニメに端を発した(と思ってます)「全ては語りません。答えはみなさんの中に…」みたいなスタイル。流行のように、叙情的なシーンでもはやごまかして、秀逸なストーリーが無くとも「共感できるありふれた日常」があって、そこに笑いのエッセンスさえ入れば面白い映画と見れる現状。今作も違わず、少なくともラストは、そんな賛否のある形で描かれており残念でした。更にがっかりさせられたのが、森山未来演じる中島と鈴子、ふたりの恋模様。さも鈴子を裏切ったかの様に見せるあざとい撮り方は浅はか過ぎ。そして設定上、そんな件は全く必要ない。そして、バイトの同僚で大学の後輩の子が明かすあの説明口調、単にそこまでの伏線。中島の回りくどい鈴子への想いに若干「?」。ロードムービーとして田舎までは楽しめたけど、最後の街の肝心の最後で全く共感できなかったのが痛すぎです。
[映画館(邦画)] 5点(2008-07-29 17:32:02)
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