21. カサブランカ
《ネタバレ》 サスペンスとラブロマンスが絡み合って結論から言うと最高と言いたいのですが、どうも私には、モロッコ、カサブランカ、という地名に馴染むことができず、時代背景を描く前半15分が退屈でなりません。 リックとラズロ、二人を同時に愛しているイルザに、な~んか…ズル賢く感じてしまうのは私だけでしょうか? これが反対に、二人の女を同時に愛する男と設定を変えたら、女性はその男に共感できるのでしょうか? 製作中も、どちらの男がイルザとアメリカに行くか決まってなかったそうですが、一番美味しい役を演じたのは、やはりハンフリー・ボガードだと思います。 この時43歳のボガード……う~ん、私には60歳くらいにみえる。 [DVD(字幕)] 8点(2009-10-17 08:14:46) |
22. 女相続人
《ネタバレ》 知られざるクラシックムーヴィーの名作だと思います。 世間知らず、純粋無垢に育った娘キャサリン、その婚期を焦るキャサリンに無一文のハンサムボーイが求婚を迫る話です。 財産と愛、その区別がつかないキャサリンは途中騙されたことを知り、男の魂胆を知っていた父までも失い、人間として成長していく過程が微妙なタッチで描かれていくのです。 世間を知っていく女の変貌は本当に冷たさを感じて恐ろしい。 男性の皆さん、純粋に生きる女性を傷つけると罰が当たりますよ。 現代でも同じような恋愛模様が続いている以上、本作に普遍的なものを感じ取ることが出来ます。 人間の素直な感情がリアルに表現された映画です。超お勧め! [DVD(字幕)] 8点(2009-08-27 05:08:19)(良:1票) |
23. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)
《ネタバレ》 昔、ジャック・ニコルソン主演のリメイクを観て、とても面白かった記憶がありますが、本作は人間ドラマの心理状況が秒単位で変わっていくので、退屈される方は沢山いると思いますす。 冒頭で、調理中のフライパンの食べ物を掻い摘んでいたフーテンの主人公が、女に未練を求め、メソメソ泣き面を表していく展開は興ざめしてしまいました。全く感情移入できません。 女は「永遠の愛」を求めていたように話していたけど、結局は脂ぎった背中のデブ亭主と一生を共にするのが厭だっただけなんですね。 のんびりしたストーリーですが、細かい描写にしっかりと計算されていたものを感じることが出来て、それなりに観賞する価値はあります。 この作品の発展形が「夏の嵐」「イノセント」ではないかと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-12 07:28:13) |
24. 疑惑の影(1943)
《ネタバレ》 コイツ犯人かな?どうかな?…と思わせるヒッチコックの典型的な作品。でも、殺した女のイニシャルが彫ってある指輪を姪にプレゼントする奴がどこにいる?!ってツッコミ入れてしまった。 姪に渡すまで本人は気づかなかったなんて絶対に不自然だと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-24 19:41:23) |
25. ギルダ
《ネタバレ》 説明が少ないので、イマイチ何に追い詰められているのかピンと来ないのですが、観る側に感情移入させる、男と女の会話のやりとりは絶品です。それに加えて、まるで裸で踊っているようなリタ・ヘイワーズのカメラアングルは、リアルタイムで観た人たちにとっては一生に残る衝撃が走ったのではないでしょうか? 「ショーシャンク」で扱われた効果もよく出てますしね。 字幕での鑑賞後に気がついたのですが、DVDには吹き替えが入っていて、比べると吹き替えの方が理解しやすいです。 後半、時間経過が作り手側の都合だけで進んでしまっているのが、つまらないと言われる原因だと思います。 でも一見の価値あり。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-19 01:42:19) |
26. 市民ケーン
鑑賞後の満足度は世代に反映されると思う。 現在、この手法を発展させて、様々なサスペンス映画が製作されているので、若い人ほど、さほど驚かないだろうが、年齢が高い人間ほど、その斬新さを感じ、記憶はいつまでも残ると思う。 因みに現在、様々なメーカーからDVDが発売されているが、個人的には吹き替えが収録されているマックスターをお勧めする。 吹き替えは、ただ字幕を棒読みしたものではなく、無名かもしれないが、ちゃんとした声優が字幕とは違う「日本語」を話してくれる。 字幕を追ってストーリーを追求するのとは解釈が違ってくるはずだ。 英語を理解できない日本人にとって、字幕とは記号でしかないのだ。だから私は吹き替えをお勧めする。 最悪なのは、淀川長治の解説を収録したアイ・ヴィー・シー。絶対にお勧めしない。あの爺さんは、ラストまで全て語ってしまっていて、早送りしない限り、冒頭から自動的に再生されてしまう。 オーソン・ウェルズだったら「第三の男」のほうが絶対お勧め!! [DVD(吹替)] 7点(2008-12-22 01:45:55) |
27. 第三の男
これこそ脚本の腕ありきといった映画。 CGやミーハーな役者でごまかそうとしない面白さが発見できる。 因みに、このDVDは現在、様々なメーカーから発売されているが、最悪なのは「アイ・ヴィー・シー」。値段が高い上に、冒頭で淀川長治がラストまで全て語っている。この解説は早送りしない限り、自動的に再生されてしまうので、鑑賞するときは要注意! お勧めのメーカーは、マックスターで、日本語吹き替えがついている。このメーカーの吹き替えは、素人が字幕を棒読みしているような代物ではなく、無名かもしれないが、ちゃんとした声優がこなしている(字幕とセリフは完全に違う)。 オークションで購入すればレンタルより安い。 この時代の白黒映画はリマスターしたところで、画質の違いに差はほとんどないので不安なしに鑑賞できる。 [DVD(吹替)] 9点(2008-12-22 01:10:20)(良:1票) |