21. 天井桟敷の人々
第二部はすごく良かったけど、第一部が少し冗長で退屈してしまった。 ガランスはあまり好きになれなかったものの登場人物は魅力たっぷりで、 ロマンチックなストーリーと美しい名台詞の数々に引き込まれた。 喧騒に包まれたパリの街で、無言劇を演じながら夢や愛を追い求める彼らもまた天井桟敷の人々なのだと感じた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-08 22:25:35) |
22. 灰とダイヤモンド
戦後のくすんだ空気、しっかりと組み立てられたストーリー、印象的なラストシーンは好きだったが、 肝心の主人公のキャラが定まっていないような印象を受ける。 軸の見えない状態では、揺れる心をどう解釈していいのか難しいところ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-01-08 22:14:50) |
23. デッド・サイレンス(2007)
《ネタバレ》 人形がとにかく不気味で、ゾッとするような映像作らせたらほんと上手いなぁと感心。 ストーリーはオーソドックスなものだったけど、最後に「ソウ」シリーズでも恒例のアレを見れて満足しました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-01-07 11:22:28) |
24. ポケット一杯の幸福
中盤から一気に引き込まれた。 物売りの老女とギャングの大物。不思議な関係の二人が、周囲の温かい人々の助けを借りてつくりだす大芝居は、一つの小さなりんごから始まる。そこに人と人との心のつながりを感じた。 大団円は多少出来すぎな感じがしなくもないけど気にはならず、むしろ人間って本来美しいものなんだなぁと夢を与えてくれる。 作中に散りばめられたユーモアと心憎い演出の数々も素晴らしかった。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-01-07 11:17:19) |
25. バンド・オブ・ブラザース<TVM>
E中隊の辿った軌跡を壮大なスケールで精緻に描き出している。 感情表現を極力抑えることで戦争の残酷さを浮き彫りにしているところに好感が持てた。 一話ごとに戦死者が出て、過酷な環境の中徐々に弱っていく兵士たちは、束の間の安息に浸り、再び戦地へと赴いてゆく。 そこからどうすることもできない深い悲しみをありありと感じ取った。 後の精神的犠牲も計り知れないものだったんだろうなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-01-05 22:02:49) |
26. 大脱走
まさに娯楽映画の傑作。最初から最後まで飽きることなく楽しめた。 登場人物のキャラが立っていて、あれだけ人数がいるにも関わらずゴチャゴチャした感じは受けないし、脱走の手順を非常に分かりやすく子細に説明してくれている。 古い作品でしかも同ジャンルの名作が多い中、未だに色あせないのはすごい。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-01-05 21:42:58) |
27. L.A.コンフィデンシャル
《ネタバレ》 とにかく濃密で完成度が高く、すごくおもしろかった。 三者三様己が道を行き、(ラストにちょっと生まれるけど)友情は二の次で、信念や利害が重なった時にそれぞれ心強い味方になる。ここらへんに大人のかっこよさを感じた。 謎解き要素もしっかりしていて、いくつもの展開が中盤から終盤にかけて交わりあい、次第に真相に近づいていく構成に一気に引き込まれる。 ただ不満というか希望だけど、あそこまでしっかり展開作りをし、キャラクターの個性も存分に引き出してくれたので、ラストは銃撃戦じゃなく息詰まる心理戦のようなものにしてほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-01-02 11:52:57)(良:1票) |
28. ウォーリー
《ネタバレ》 シンプルながらも心温まる作品で、エンディングの曲も良かった。 欲を言えば、人間があまりにも画一化されすぎていたのでもっと丁寧に描いてほしかった。 設定から鑑みてもそれが狙いなんだろうけど、その中にもう一工夫があればなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-02 11:31:22) |
29. BOY A
前科を持つ少年が、過去の記憶に苦しみながらも新生活への一歩を踏み出していくという内容で、法の裁きを終えても決して消えることのない罪に焦点をあてている。 少年犯罪において問題視されている、ネットや週刊誌での実名報道とうまく絡めて少年の心の動きを緻密に表現しているが、ストーリーは割と平凡。 果たして映画にする必要があったのかと疑問に思ってしまう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-01-02 11:14:01) |
30. アナトミー
色々と事件が起こっていたけど、何も心に残らず・・・ 謎が解き明かされた時に得られる喜びは、過程あってのものだと気付かされました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-12-29 21:30:32) |
31. ロンリーハート(2006)
題材からしておもしろそうだったので期待して見たが、少しがっかり。 鑑賞後、何がよくなかったのかじっくり考えてみた。 結局たどり着いた結論は、悪役のキャラや言動が薄いこと、これじゃないかなぁと。 登場人物の関わりや物語の展開はすごくわかりやすかったけど、 二人に感情移入するとっかかりがいつまでたっても見つからない。 もう少し見せ方を練ってほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-29 21:22:30) |
32. 落下の王国
焼け付くような砂漠、透き通った海、きらびやかな宮殿からなる鮮やかな世界を、 特殊効果を使って仕上げた映像はほんとにきれいで、額に入れて飾りたいぐらいだった。 ただそれだけでも見る価値があるとは思うんだけど、 その分ストーリーはないがしろにされていて、内容がほとんど無かったのが残念。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-29 21:12:22) |
33. ストリートファイター(1975)
設定に惹かれて鑑賞したけど、盛り上がりにかける普通のお話にしか思えず。 生き様としてはかっこいいんだけど、肝心の格闘シーンがお粗末で・・・ 敵キャラの往復頭突きに衝撃を受けました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-12-28 21:13:51) |
34. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 不思議な魅力があり、一度見ただけでは全て理解できたと言い難かった。 ラスト10分であんなに印象の変わる作品も珍しいし、 おそらく最も重要な問題提起をそこでしてくるセンスにも脱帽。 堕落した街に身を投じた男が、次第に退廃していく様が丁寧に作りこまれていて、 あの独特のBGMや、けたたましいサイレンの音が危険な趣を与えていて良かった。 今でこそ病んでいく人間が凶行を、という事件は国内外問わずよく耳にするようになったが、 この時代にそれを題材にしたスコセッシ監督の先見の明にも拍手。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-12-28 21:01:09) |
35. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 「人は誰でも何をしてても、結局は持ちつもたれつ」この台詞が大好きです。 見るたびに笑顔と元気をくれる作品。 憎めない二人組が周囲を引っ張り、巻き込んでいき、やがて大きな渦を巻き起こす。 正直ストーリーはあってないようなものだと思うし、 度々登場する女性の存在意義がイマイチわからなかったけど、 二人の魅力がそんなことは帳消しにしてしまう。 派手すぎるカーアクションも、ここまでやると良くなるもんなんだなぁと変なところで感心。 言うまでもなさそうだけど、豪華キャストによる歌の数々もほんとに素晴らしい。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-12-27 21:00:12) |
36. やわらかい手
《ネタバレ》 難しい素材を、感情に訴えかけすぎることなくうまくまとめていた。 内容としては可もなく不可もなくといったところかな。 中だるみしたことと、時折見せるミキへの悪態が、 まぁ理解できなくはないもののテーマから少し逸れているように思え、そこが残念だった。 でも最後の三十分は、母として、女としての揺るぎない底力を感じ、かなり良かった。 それにしても日本はこんなところでも先進国だったとは・・・ [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-27 20:38:00)(笑:1票) |
37. マン・オン・ザ・ムーン
まず何よりも米国と日本の笑いの質の違いを痛感した。 そのせいか何がしたいのか分からない場面が散見。 しかし、倫理的な側面から見ればなかなかひどいもんだけど、 笑いを何よりも優先し、人生そのもので示した男の生き様は見事。 彼が作り上げた笑いは、のちの歴史に大きな功績を残したんじゃないだろうか。 最近のテレビ番組は規制やら大人の事情やらで、 作中に見られる他の利益を度外視して笑いや視聴者の熱気のみを追求した、 メーターを振り切るような内容のものがほとんどなくなってしまっているのが残念。 ジム・キャリーの演技は素晴らしかった。器用だなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-27 00:09:01) |
38. アザーズ
《ネタバレ》 見終わってまずはじめに、とても完成度の高い作品だと思った。 投げかけられた謎の全てに納得のいく答えが出されているし、 伏線もちゃんと回収されている。 ある程度予測できちゃうところもあるんだけど、 ミステリーで全く予測できないなんて相当稀なケースだと思うので、 特殊な題材だけどこのジャンルの中でも上位に位置付けられる作品なんじゃないだろうか。 最後の方に出てくるおばあさんがいい感じに怖かったのと、 お父さんの登場によりここまでやるか・・・というぐらい暗くなったのが印象的。 他の方がご指摘されてるように、ここはいらなかったんじゃないかなぁ、とも思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-26 00:06:43) |
39. シャイニング(1980)
怖いと思えなかったのが原因か、あまり作品に入り込むことができず・・・。 しかしオープニングからラストまで丁寧に作りこまれた世界観は秀逸だと思ったし、 端々に見て取れるゾッとするような独特の演出だけでも一見の価値あり。 赤や緑をこだわりすぎなぐらい強調した色彩もアクセントになっていて、 閉塞感のあるホテルに神秘的な彩りを与えている。 それらを加味して6点+1点な感じにしました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-25 23:52:54) |
40. 題名のない子守唄
《ネタバレ》 これはなかなかに衝撃的な・・・終始血なまぐさく、暗くよどんだ展開に圧倒された。 ただ主人公の思い込みが激しすぎて、後半根拠の乏しい勘違いを頼りに暴走する様は、 序盤はすごかったリアリティを急激に減少させているように感じた。 ラストのイレーナが成長したテアとの再会を果たすシーンには、 不条理さが支配していた作風から考えてもやっぱり違和感を覚える。 こう美しく締めてしまうと犠牲になった家政婦や母親があまりにも・・・ [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-25 11:26:29) |