401. 人情紙風船
山中貞雄監督の作品をはじめて拝見させて頂きました。観る切っ掛けは、やはりこのサイトでの平均点が異常なほど高かった事と、レヴュアーさん達の感想の中で絶賛を受けている、そんな作品を観ないわけにはいけないと思い、そして日本最高傑作と言われるこの作品を観て見たい、という思いからTSU○AYAでビデオを借りた次第であります。そしてビデオをセットし、再生ボタンを押すと、物々しい雰囲気からストーリーが始まり出しました。すると、いきなり画面に映る映像に驚きを感じました。なぜなら画面の向こうに移る風景や背景がまるでその時代の街を本当に映したかのように、全てがリアルだったからです。これほどまでに鮮麗された映像の時代劇は観た事がありません。そして映像だけでなくストーリーもとてもリアルだった。この映画の中に登場する人々の思考は、現代人の心理とほとんどが同じで、その人々の考えや思考に共感とまでは言えませんが、結構理解できました。しかし、前評判が高過ぎて、自分の中で期待の風船を膨らまし過ぎてしまいました。ストーリーの重苦しさ、苦しみがどうも僕にはつら過ぎて、直視する事ができませんでした。この映画を最高傑作だ!と感じれない自分自身にすごく腹が立ちます。あぁ残念だ・・・ 7点(2005-01-30 23:42:20)(良:1票) |
402. ブロウ
僕の父はよくこう言う。「宝くじは当たらないでいい、お金を手にしてしまったらお前等にお金を渡して俺は遊んでしまう。そうなったら俺の人生は終りだ。お金なんてなくても家族団欒で食卓が囲めればそれで良い」と。ジョージの父と僕の父がだぶる。いつも意味のある大切な事を僕に言ってくれる。その度に僕の心に突き刺さり涙が出そうになる。そしてこの映画のジョージの父が言ったセリフも感動した。でもジョージは父の想いがこもった言葉を、ちゃんと聞き入れなかったが為に彼の人生は狂ってしまったのだと思う。僕は、父の言葉をしっかりと胸にしまい、後悔しない人生を送りたい。この映画は僕にその事に気付かせてくれ、そして父の有り難味を心から思い知らせてくれた。しかし、ここで一つ疑問が上がった。「当たらなくて良い」と言いつつも宝くじ買う父。父の好奇心の豊富さを冷めた目で見つめ、そして温もりのある感情で包み込みたいと思うのであった。 7点(2005-01-30 23:33:00)(良:1票) |
403. アメリカン・スウィートハート
映画の中で造られている映画の設定から、明かにグズグズ感が漂っている。あれではどう足掻いたとしても面白いと言える映画にはなりそうも無い。キャストは豪華だが、細かい部分部分が異常なほど手薄。あれでは観ていてストレスがたまりそうだ。そして観終わった僕が始めに思ったのは、「ジョン・キューザックは嫌いではないな」と言う事でした。ジョンに6点。 6点(2005-01-29 19:58:55) |
404. ニューオーリンズ・トライアル
《ネタバレ》 複雑に交わりあうストーリー。一体どこから惑わされ始め、どこで騙されていたのか検討もつかない。もう一度ストーリーを頭の中で整理すると、結局、冒頭から既に騙されていた事に気付く。所詮、2人の目的は金だとばかり思っていた僕は、ドップリズッポリ画面に釘付けになり、終始結末への期待と興奮で身体が震えていた(外は気温0度)。久しぶりに映画で興奮し、緊張感を全身で味わった。この濃厚かつ丁寧な脚本の素晴らしさには本当に拍手したくなる。さらに豪華なキャストにも思わず拍手したくなる。レンタルショップでこの映画のパッケージを見た時、思わず手が伸び、「うおっ、なんて豪華!」と言ってそのままレジへもって行った初めての作品となった。こういう行動はミスが付き纏うが、今回は大正解だったと言える。 9点(2005-01-27 23:02:45) |
405. バットマン(1989)
観なければ良かった(泣)・・・自分の中で想像で描いていた『バットマン』は、自由自在に空を飛び、闇の中から突然現れ、敵をバッタバッタ倒す、そんな闇のカッコいいヒーローを想像していた。でも実際の『バットマン』は、マントは着けているだけで空は飛べず、身に纏っている衣装は鋼鉄で鎧、そして敵を倒すのは素手ではなく武器。なんだこいつ?お金があるからって“物”に頼りまくっている、ボンボンの自己満足ヒーローじゃん・・・想像とあまりにも落差があり過ぎて、落ちこんでいます・・・はぁ~、ホント観なければ良かった・・・彼を“ヒーロー”だと僕は思わない。 5点(2005-01-27 16:44:39) |
406. ヴァン・ヘルシング
モンスター?はっ?狼男?はっ?ドラキュラ?はぁ~?シャーリーズ・セロンの方がよっぽどモンスターじゃ! 5点(2005-01-23 13:02:05) |
407. 狼たちの午後
《ネタバレ》 音楽がない。でもそれは決して不自然と言うわけではなく、この映画には音楽が無いという事が一番しっくりくる音楽のような気がした。そして、その音楽が無いと言う事が映画というより生中継のニュースを見ているような気分にさせた。淡々と進むストーリーは、実話だけにとてもリアルで、不気味だった。しかし、逆にその不気味さがとても良かった。そして、強盗は延長戦になり、犯人と人質との間に不思議な延滞感が生まれ、人質は犯人が上手く逃げれる事を願い、犯人は人質たちを無傷で解放したいと願うようになる。しかし、ラストでソニーが逮捕されると、人質たちはさっきまでの連帯感が嘘だったかのように、ただの被害者になる。やはり結局は自分が“助かる”事を前提に置いた連帯感だった。それがやはり人間らしいと言えば人間らしいのだが、でも簡単に壁を作り、簡単に被害者ぶる事ができる人間の心が悲しい。 7点(2005-01-23 12:23:49) |
408. オーシャンズ12
前作は“泥棒”の映画だとしっかりと意識する事が出来た。その理由(わけ)は単純で、泥棒に入る前の下見や作戦、泥棒を実行中の緊張感や成功後の爽快感など、様々な泥棒の要素がしっかりとあり、前作は前作なりに泥棒映画っぽかった。しかし、今回は泥棒された犯人に金を返せと脅されて、泥棒をしなければならない的な設定の映画。泥棒する事が義務であり、責任だなんて見ているほうに泥棒をするという行為のスリルや緊張感はてんで伝わってこない。いや、伝わるはずが無い。だってそうだろ?泥棒とは、自由だとか生きる為だとか、ターゲットの悔しがる姿を見る為だとか、映画ならば“愛”の為だとか、そういう楽しめる要素があるから泥棒の映画を見るわけで、義務的にやらされている泥棒に興奮なんてちっともしない。しかも、この映画のまともに泥棒をするシーンはラストのフォックスとかいう泥棒さんが泥棒する所だけだった気がする(僕だけでは無いと信じる)。なんで主役でもない彼の泥棒シーンが一番スリルがあって楽しめるんだ?おぃおぃ製作者、あれでいいのかよ?ブラピより、彼の方が100倍カッコ良かったぞ。音楽に合わせブレイクダンスをし、動き回るレーザーをよけるまくる彼のスポーティな姿は、この映画で最も良かったと僕は思う。まさに泥棒!って感じで。それにしてもこんなに豪華なキャストを揃えておいて、なんてお粗末な出来だ。ブルースが出てきたところなんてからむ気にもならない。さらに、見終わった後、この映画は一体どのジャンルに入る映画なのか真剣に迷った。コメディのみ?まともな泥棒はしてないから、犯罪でもアクションでもないし・・・うぅ~・・・てな感じで。もぅ、酷い!酷過ぎる!この僕の5点は全て名も知らない男優、役名(泥棒名)フォックス君にさしあげます。以上、1500円を無駄にした気分の、愚痴レビュー終了(長々とゴメンナサイ)。 5点(2005-01-19 22:09:05)(良:3票) |
409. ダイヤルM
(新宿にて)ティッシュ配りの女性が必死にティッシュを渡そうとする横を、まるでその女性がいないかのようにす道りする事への罪悪感と、この映画に2点をつける罪悪感とでは天と地の差がある。ごめんね、お姉さんたち、こんな映画と比べて。この2点もお姉さんたちにさしあげます。寒い中頑張ってください。鼻水が出るので、皆がきっと受け取ってくれるよ。だから、がんばって。 2点(2005-01-16 23:07:02)(笑:1票) |
410. 69 sixty nine
面白いとか、つまらないとか抜きにして、若いってホント素晴らしい!こういう事がやれる間が花で、その後は社会に縛られ、法律や立場によって何もできなくなる。そうなってしまった人間にとって、この映画は鎖で縛られた体を自由にする、爽快感みたいなものだと、僕は熱く感じた。こういう映画は素晴らしい。若いってとにかく素晴らしい!恋や友情や夢や希望を一番熱く想っている彼等の姿は、とにかく爽快で素晴らしい!うち、こういう映画好いとるもん。でも、7点。そのわけは、指紋のない彼がウ○コを校長のデスクの上にしてからのカラミが少な過ぎる!警察に捕まれウ○コくん!面白い事しろよ!って最後まで祈っていて、結局願いが叶わなかったから、マイナス3点!理不尽と言われようが知らない。それがオチってもんだろ! 7点(2005-01-16 22:37:11) |
411. ソウ
この映画は自分でも不思議なくらい、画面にかじりついて観てしまった。映像は常にグロテスクで残酷で、ストーリーも息苦しく辛い。正直、観続ける事がこんなに嫌になる映画は久しぶりでした。ですが、その気持ちとは裏腹に、ストーリーが進むに連れて画面に釘付けとなっていく自分もいました。緊張感が映画全体を包み、終始、心臓の鼓動が自分自身で聞こえる程、常に恐怖を感じていた僕は、上映終了時には疲れ果ててしまい、家路に着くと倒れるようにして布団に潜り込みました。 8点(2005-01-15 07:25:29) |
412. エレファント
《ネタバレ》 静かな雰囲気はまさに嵐の前の静けさだった。始めは登場人物の設定に疑問を感じ、一体誰が主人公で、一体誰から見たストーリーなのかもわからず戸惑ったが、終盤でのあの残酷な展開によって、登場人物全てが主人公であり、被害者である事がわかった。しかし、この映画を見終わった今、一体何について感想を書けば良いのかわかりません。ただただ残酷過ぎて呆然と画面を見続ける事しか出来ず、怒りの感情すら沸いて来ませんでした。ただ、アメリカという国の、子供でも簡単に拳銃を手に入れる事ができる社会の仕組みに呆れるばかりです。このような悲惨な事件が二度と起こらない事を願っています。 6点(2005-01-15 00:59:53) |
413. 燃えよドラゴン
始めてブルースリーの作品を拝見しました。今まで、意味もなく観ることを避けてきましたが、今回、勇気を出して観ることにしました。で、実際映画が始まってみると、スロー回しのいくつものブルースの格闘シーンは、もう、スゴイの一言でした。ストーリーはいたってふつうのアクション映画なんですが、やはりブルースの格闘シーンはある意味では感動的で、やはり圧倒的でした。今は亡き彼の存在は、今だ強さを求める全ての男達にとって、永遠の憧れの的だと思います。 8点(2005-01-15 00:36:24) |
414. プロジェクトA
全てが痛々しく見えた。とくに時計台からの落下は、思わず顔を背けたくなるほど。やっぱりジャッキーは凄い人だった。 8点(2005-01-07 19:58:44) |
415. 戸田家の兄妹
ひさしぶりに小津作品が観たくなり、そこで手に取ったのがこの作品。『東京物語』で心から感動した僕は、家族の崩壊を題材にした小津作品が他にもあると知り、そこで拝見したのがこれ。序盤では、なんら家族に異常はなく、ストーリーはたんたんと穏やかに進んで行く。しかし、後半に入ると遂に崩壊が始まり、理不尽で、無責任な子供達の行動の数々に、怒りを感じずにはいられなかった。壁に丸い拳大の穴を開けてしまいそうになった。そして終盤では『東京物語』では無かった、無責任な兄妹達の行動に対し、次男が厳しく説教する場面があるが、あれは非常に爽快だった。良くぞ言ってくれました!と歓喜の拍手を贈りたくなるほど感激しました。腹が立つ事もありましたが、終って見ればとても晴れがましい気持ちで胸が一杯です。この小津作品もとても素晴らしい内容の、素晴らしい作品でした。 9点(2005-01-07 19:30:02)(良:1票) |
416. グッバイ、レーニン!
この世で最も、幸せで、愛のこもった嘘。こういう形の嘘なら、心から許せる。それに、涙が出るくらい、素敵だと思う。 9点(2005-01-07 18:53:23) |
417. 旅立ちの時
子供はいつか家族と言う篭の中から飛び立ち、大空へ旅立たなければならない。その時は誰にだってやってくる。ダニーだってその中の一人だ。縛られた生活を続けていては、いつまでたっても才能と言う大きく美しい羽は仕舞われたまま。親が子供をしっかり理解し、子供が親に心から感謝したその時が、旅立ちの時なのかもしれない。 9点(2005-01-06 19:23:27) |
418. 告発
実話なだけあって、ストーリーが暗く、重い内容でした。ケビン・ベーコンの演技があまりにもリアルで、観続けるのが辛かったです。配役も完璧で、ストーリーの展開もあっさりしていて、その点はとても観やすくて最後まで釘づけでした。後味はあまり良くないのですが、いい雰囲気で心に残っています。 9点(2005-01-06 19:00:01) |
419. ディープ・インパクト(1998)
この映画は、「アルマゲドン」と良く比較されるが、僕は断然こっちの方が好き。その理由は、まず、主として出てくる人たちの人物像がとてもはっきりしていて感情移入しやすく、ストーリーもとても感動的で良かった。それに「アルマゲドン」とちがってこの作品は、巨大な隕石が落ちて来るので、いざそうなると人間はこうなるんじゃないかなぁ、というのが良く掴めていると思うし、すごく衝撃的だった。 9点(2005-01-06 18:58:49) |
420. ラスト サムライ
作りたくてもお金がない日本映画には到底描く事が出来ないこの迫力。正直驚きました。 9点(2005-01-06 18:53:00) |