401. ミスター・ロンリー
完成度という意味ではガンモやジュリアンを凌駕してますね。一番好きです。映像と、伝わってくる痛み。でも最後にみえる希望は、ジュリアンのラストシーンのような優しさも感じられて素晴らしいと思います。とりあえず感動しました。それぞれのシーンのアイディアも素晴らしいし。最初に「ミスターロンリー」をバックにバイクで走るシーンでもうシビれました。冒頭が分岐点になるのかも。 [DVD(字幕)] 9点(2010-09-12 11:09:49) |
402. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
正直面白さがよくわかりませんでした。家族愛? ただこの世界観というか、一種ファンタジックな演劇調を気に入る人は居そうですね。構成は「スティング」を思い出すような感じでした。それにしても何もない。役者陣は豪華だったけど、全体にはほんと魅力を感じませんでした。こういうシュールなやつはけっこう好みなんだけどなぁ。 ただグウィネスパルトロウの病んだ感じは最高だった。 [DVD(字幕)] 4点(2010-09-12 11:07:46) |
403. スイミング・プール
エロい雰囲気だけで最後まで観てしまったという感じ。あんだけ意味ありげな映像とストーリーで引っ張っておいて最後があれってのは……。わかりにくい。 結局妄想だったということか。うーん。 [DVD(字幕)] 4点(2010-09-12 11:06:20) |
404. ロリータ(1962)
あっという間の二時間半。男のロリータへの愛が狂気へと変わっていくサマをじっくりと観させられました。サスペンスちっくな部分や、飽きさせない工夫が随所に有ったと思います。まぁただ他の作品と比較するとキレがないのは確かかなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-12 11:01:01) |
405. 雨月物語
映像について少し勉強した後に見ると、カメラワークや陰影など、確かに巧みだなぁと思わされました。船上のシーンとかね。ただ他は正直あまり印象に残っていません。台詞が聞き取りづらかったからなのか、それともいまいちのめり込めなかったからなのか。 [DVD(邦画)] 7点(2010-09-12 10:59:34) |
406. エターナル・サンシャイン
断片的なシーンを多用することで、そのシーンごとのインパクトを重視している印象を受けました。しかしその断片が似たような回想シーン、あるいはユーモラス(一般的にされる)な幼少期の記憶ばかりなので、もっと二人の人物や魅力を描いて欲しかったです。正直「もうわかったよ」っていう感じ。平行するメアリーとハワードの話はアクセントになっていて良かったです。 [DVD(字幕)] 6点(2010-09-12 10:38:25) |
407. ギャラクシー・クエスト
おもしれー! [DVD(字幕)] 8点(2010-09-11 23:57:17) |
408. 39 刑法第三十九条
《ネタバレ》 作品全体に漂う陰鬱さはこの映画の最たる特徴で、それが一応功を奏していると言えるが、少々くどい。それが他のレビューに散見されるような「声が聞き取りづらい」とか「単調」という感想につながる。また、画面の揺れや極端なシャロウフォーカス、スローモーション、暗転などの演出はわざとらしく、安っぽい。二時間ドラマのような印象はそのせいである。「家族ゲーム」の光は感じられない。辛うじてカフカの母親が用意する異常な分量の料理にその片鱗が見られる程度である。「家族ゲーム」も然り、食べ物で気持ち悪さや不快感を催させるのにかけては一級といえよう。肝心の内容は、一応うまくまとまっている。柴田の回想するシーンから気付いてしまったが、なかなか面白い。ただ押し入った際に妻が既に死んでいた、という結論はどうか。妻を殺したのが彼ではないことはすぐ分かるであろうし、妻が生きていたら殺していないのだろうか。話の結論からして妻は殺さないであろうが、そうすると詐病について明らかな齟齬をきたす。脚本での一番の難点。ところでキャストの堤の欄はネタバレではないだろうか。ちょっと危うい。 [DVD(邦画)] 6点(2010-09-11 01:35:29)(良:1票) |
409. ナイト・オン・ザ・プラネット
地球を巡りながら夜明けを迎えるとは、なんて気の利いた構成だろう。何気ない日常を切り取っているようにみえて、ジム・ジャームッシュの構図は実に技巧的である。LA編でのウィノナが颯爽と車を飛ばす後ろで旅客機が轟然と横切る。そして空港のシーンへ移る素晴らしい演出。ニューヨーク編ほどユーモアに満ち溢れた空間はないし、パリ編は人種的な問題がちらりと覗きながらもあくまで人間を描いている。ローマ編はベニーニの一人芝居に近い、圧倒的な芸(といって良いと思う)を見せつけられる。ロータリーをいったりきたりしてなかなか客を乗せなかったり、「一方通行は最高♪」とか言いつつ逆走するシーンは大のお気に入りである。一転してヘルシンキ編では底なしの悲しみが場を覆う。ミカとアキというネーミングはくすっとするが、ラストのアキの表情は笑えないほど絶望的である。しかしそれでも地球には朝がくる。タクシーの車内という偶然に満ちた空間を通じて、人々の機微を鮮やかに映し、夜は明けていく。ラストシーンの「おはよう」は全ての人に向けられた挨拶である。 [DVD(字幕)] 9点(2010-09-08 00:47:41) |
410. 楢山節考(1958)
《ネタバレ》 歌舞伎調。前口上がなんとも洒落ています。正に昔話の世界を再現したようです。全編セットかつ、照明も独特です。特に「掟は必ず守ってもらいやしょう」の演出は目を離せない。他にも舞台が二つに割れる場面など、普通の映画では観られない演出が多かったです。喜んで、というとおかしいかもしれませんが、自ら進んで楢山へ行こうとする母と、それを辛く感じる息子の対比がなんとも惨い。結局のところ、息子は涙を流しながらも村の因習に逆らえずに母親を置き去りにするしかないのです。そして自らも楢山へ行くことを覚悟しながら生きて行かざるを得ないのです。これほど残酷な物語が他にあるでしょうか。 [DVD(邦画)] 9点(2010-09-06 20:28:34) |
411. ダウト ~あるカトリック学校で~
《ネタバレ》 ラストシーン、「I have a doubt...」と泣き崩れるメリル・ストリープの言葉と表情、涙にどれだけのものを表現できるか、がこの映画の焦点。そしてその点において一厘の疑いもなく成功している映画。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-05 23:46:44) |
412. 青春デンデケデケデケ
二時間もかけるストーリーではないと思います。起承転結が特に無いのでだれます。そして全く笑えない安っぽい演出が辛かった。演奏シーンも臨場感がちょっと‥。まだ終わらないのかなーと思ってしまう映画でした。 [DVD(邦画)] 3点(2010-09-05 17:23:32) |
413. きょうのできごと a day on the planet
視聴者に媚びず、説明的な描写を極力抑えている。安易に共感や感動、スリルを求めずに、映画「的」な展開やストーリーを省いたからこそこの映画は映画たり得ている。時間軸を動かす手法はうまくいっていたし、モラトリアム人間達の刹那的な哀愁が垣間見られ、成功している。構図や撮り方、カットも行定監督なりの視点が感じられた。短い出演ながら、池脇千鶴が光る。 [DVD(邦画)] 7点(2010-09-04 08:14:47) |
414. クローバーフィールド/HAKAISHA
つまらない。単純に何も心躍らせるものが無かった。映像も意外なくらいちゃちい。手法もそんな目新しいものじゃないし、特に加点要素が無い。ハッドが映画の集中の妨げになるくらいウザくて空気が読めない人間なのが気に掛かった。なんであんな人間として描かれているのだろう? [DVD(字幕)] 3点(2010-09-01 02:16:56) |
415. けんかえれじい
鈴木清順を初めて観ました。このオリジナリティはすごい。エンターテイメントですね。ものすごいカット割。ユーモラスです。 [DVD(邦画)] 6点(2010-08-27 13:33:58) |
416. 戦艦ポチョムキン
《ネタバレ》 オデッサの階段を見るためだけに観ましたが、前半だけでウジ虫気持ちわるー、とかワクリンチュクの「兄弟、誰を撃つつもりか」からの劇的な展開とか、モノクロの中真っ赤な旗だけが上がっていくシーンとか、見所はすごく多かったです。モンタージュモンタージュが少ししつこかったけど、意識していたんでしょうね。なんか今まで観てきたいろんな映画がこれのオマージュだったんだなーって気付きました。ウジ虫とかオデッサとか特に。肝心のオデッサの階段は、「へぇー」って感じでした。阿鼻叫喚には少し足りないかなぁ。顔のカットは迫力があったけれど。まぁでも乳母車の演出は今観ても斬新ですね。歴史的映画だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-24 20:26:09) |
417. ダーティハリー
《ネタバレ》 面白い! 相棒についてはちょっと消化不良だったけど、悪役がバスで狂ったように歌うシーンや闇の中の銃撃戦のシーンは白眉。何よりもラストシーンの「考えてるな」のとこは鳥肌が立つくらいかっこいいし、そうきたか!と唸りました。意外と伏線張ってました。油断してた。 [DVD(字幕)] 8点(2010-08-24 20:20:15) |
418. アタック・ナンバーハーフ
自分がバレーボールやっていたからかもしれないけど、バレーボールを題材にしているにもかかわらずその迫力の無さは致命的。俳優陣の演技もちょっと観ていられないです。 [DVD(字幕)] 3点(2010-08-22 20:58:19) |
419. おと・な・り
隣の音という設定がおもしろい。二人が出会う過程をほのぼのと楽しむストーリーですが、きちんと伏線が張られていて、上手い脚本だと思います。会社の組織がいまいち良く把握できませんでしたが、きっと市川さん演じる女性は元カノなんでしょうね。コーヒー豆をひく音や、フランス語の練習をする音、とても心地よかったです。ゆったりした午後のコーヒーのような映画。 [DVD(邦画)] 7点(2010-08-19 15:27:44)(良:1票) |
420. ハッカビーズ
驚くほどつまらない。何がつまらないかというと言葉に詰まるけれど‥。「難解」っていうよりは、「意味不明」の方が正しい気がする。哲学的なテーマなのは分かったけど、それを分かりやすく伝える必要があるのでは? 意味不明でも素晴らしい映画はたくさん有るけれど、プラスの要素が他に一つも見当たらなかった。 [DVD(字幕)] 2点(2010-08-19 12:08:49) |