421. バトル・ロワイアル 特別編
《ネタバレ》 原作未読。十分に面白く見たが、主人公が終始受け身だった点が大きなマイナス。ぎりぎりの選択に迫られ、ひとり生き残るか、愛する者をひとり生かす、と予想していたが。流れに身を任せていたら偶然に生き残ってしまったというのでは、やはりカタルシスに欠ける。大人の考えのうわ手をいって、うまく出し抜いて勝利するとか、大人から見て性悪なガキだったが、実は結構見所があるじゃないかとか、何かしらスカッとするものが欲しかった。もっともそれは作り手が狙ってはいなかっただろうが。ところで、冒頭バトル・ロワイアルの勝者報道シーンがあるが、これが公知なら、ビートたけしがBR法を生徒に説明する必要がないし、生徒がBR法に驚くこともないと思うのだが。生き残った者には、生涯特典か何か、恩恵があるのかしら? でも、劇中にはバトルのリピーターがいるので、私には不可解だった。 [DVD(邦画)] 6点(2008-01-03 19:32:45) |
422. AVP2 エイリアンズVS. プレデター
ガチンコ対決パート2。本作は、いろいろ注文があるものの、まずまず面白く見ることができました。もはや、スプラッタ・ホラーの領域ですね。圧倒的な科学力を持ちながらも、自らの強さを己の拳で証明しようとするプレデターには敬服します。惜しむらくは、エイリアンやプレデターの造形を、もっと明るい光で、じっくりと見せて欲しかったと思います。両キャラクターとも大好きなので、何作続編が作られようと、身銭を切って映画館に足を運ぶことになるでしょう。 [映画館(字幕)] 8点(2008-01-03 14:30:20) |
423. 下妻物語
スピード感に満ちた映像が実に小気味よいです。私の全く知らない世界を、楽しく見させてもらいました。 なんといっても土屋アンナの演技が素晴らしいですね。惚れました。 [DVD(邦画)] 9点(2008-01-02 21:18:33) |
424. 天国と地獄
初見は20年以上前だが、邦画で、これだけ上質なサスペンスがすでに作られていたのかと、感嘆したものだ。レビューするに当たり見直したが、もう少し尺を短くし、犯人逮捕の過程をスピーディに展開すれば、と感じた。英語のタイトルを誉めたりすることはめったに無いが、「ハイ・アンド・ロー」は実に良いタイトルだと思う。 [ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-01 17:09:40) |
425. スーパーサイズ・ミー
観賞後、ハンバーガーを食べたくなるか、控えようと思うか、人は二種類に分かれると思います。私はビッグマックをむさぼり食べました。おいしゅうございました。監督の体を張った必死の思いは、私には伝わらなかったようです。 [DVD(字幕)] 6点(2007-12-31 23:14:56) |
426. 王将(1948)
祈りと感謝の映画。実話に基づいていることが何よりもすごい。阪妻に圧倒された。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-12-31 12:06:21) |
427. 斬る(1962)
《ネタバレ》 良いのは市川雷蔵と映像美。良くないのは支離滅裂な展開。信吾は三年の放浪で、どのようにして必殺の剣を身につけたのか? その描写が一切無いのが残念。タイトルが内容にマッチしていないと思うのだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-12-31 11:44:33) |
428. 最も危険な遊戯
この頃の邦画って、ほんと、作りが荒いと思います。しかし、強引な展開ながらも、松田優作の若さで、最後まで引っ張っていく勢いはあっぱれです。冒頭の麻雀のシーンが印象に残っています。 [DVD(邦画)] 5点(2007-12-31 09:47:00) |
429. かもめのジョナサン
《ネタバレ》 原作はベストセラー。私、読みました。映画も、ニール・ダイアモンドの主題曲もヒットしました。ただ、見終わった後では、なんじゃこりゃ、という感じでした。ジョナサンがより早く飛ぶために修行する前半はごきげんでしたが、後半は観念的になりすぎて、ストーリーが迷走。ブームに便乗して即席に作った感が否めない作品です。ま、カモメの映像は綺麗なものがあり、これをゆったりした気持ちで見るのは悪いことではないです。 [試写会(字幕)] 5点(2007-12-28 01:42:17) |
430. 地獄の逃避行
《ネタバレ》 キットがなぜホリーに惹かれたのか不明。そしてキットがなぜ連続殺人を犯すような人間になったのかも不明。そこを描く意図は、もともとなかったのだろうが、見ていて不満感があった。また、ホリーの独白は、描写不足を補うために挿入されている感じがして、効果的とは思えなかった。この頃の映画は、犯罪を絡めたストーリーで、バッド・エンドに終わるものが結構好まれたと思うが、本作は出来映えとして一枚か二枚落ちると思う。 [DVD(字幕)] 4点(2007-12-28 01:25:52) |
431. DEATH NOTE デスノート the Last name
なんと、二作目の方が面白いではないですか。結末も実にうまくまとめてありグッドです。中だるみがあることと、尺が長いことが大きな欠点ですね。短くちゃちゃっと見せてほしかったところです。 [DVD(邦画)] 6点(2007-12-24 18:14:07) |
432. DEATH NOTE デスノート(2006)
漫画はとても面白かったですが、映画の方は期待を越える出来ではありませんでした。観賞後の満足感は、今ひとつですね。細川茂樹と藤村俊二の出演は良かったと思います。 [DVD(邦画)] 5点(2007-12-24 18:09:28) |
433. ボディガード(1968)
《ネタバレ》 なにがなんでも絶対に見なければ、などという作品ではありません。でも、暇つぶしに煎餅でもかじりながらくつろいで見るにはうってつけ。シルヴァ・コシナのお色気は今の女優のそれとはちょっと異なり、かえって新鮮な感じがします。カーク・ダグラスは拳銃一丁で、ライフルを持っている敵を、ビシバシ倒します。「荒野の七人」では盗賊の首領役で強烈な印象を残したイーライ・ウォラックが敏腕弁護士なんてのも意外な発見。万事ご都合主義の昔の映画を腹立てずに見ることのできる方は、どうぞ。 [地上波(吹替)] 5点(2007-12-24 12:20:49) |
434. バッテリー
《ネタバレ》 実に面白かったです。野球のシーンは歯を食いしばって見てしまいました。子役達がよいですね。とくに弟・青波君が素晴らしかったです。一緒にお風呂に入って、体を洗ってあげたいぞ。子役達がこれから大いに活躍して欲しいと強く思いました。 しかし、せっかくの盛り上がりだったのに、難点はラストです。天海祐希の「フレー、フレー」は、流れをぶち切る最悪の演出にして最悪のセリフですね。なんだか恥ずかしいです。また、勝負無しでは、いかにも消化不良で残念でした。勝負がこの話の主題ではないにしても、最後くらい巧がびしっと三振取って、スカッとしたかったです。作り手は、なぜ見る者が求める結末をあえてはずすのでしょうか。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-22 14:58:23) |
435. エロス+虐殺
《ネタバレ》 難解にして実に手強い作品。細川俊之演じる大杉栄は社会運動家。岡田茉莉子演じる伊藤野枝は女性解放運動家。二人は1923年、関東大震災後まもなく憲兵に連れ去られ、惨殺される(甘粕事件)。この歴史的事実を核に、二人を巡る人間の愛憎を描いている。良い点;(1)撮影。モノクロ作品だが、光の使い方、構図、どのシーンもまるでスチール写真であるかのように、考えられ、作り込まれている。これが吉田喜重作品が高く評価される一つの理由だと思う。(2)細川俊之の存在感。彼の演技が、作品を一本筋の通ったものとしている。悪い点;(1)二重構造。現代の若者が過去を検証する形で話が展開する。ねらったものだろうが、これが奇異にして珍妙。現代編を無くし、大杉・伊藤にエピソードを絞り、描くべきだった。(2)タイトルに偽りあり;秀逸なタイトルだと思うが、エロスも虐殺もしっかり描かれていないので肩すかしを食らう。大杉・伊藤の情事すら描写無し。関東大震災、連行・取り調べも映像はなく、実に消化不良だ。総じて、観念的セリフの飛び交う前衛的舞台劇を映画で見せられた感じで、監督の意図がまことに伝わりづらい。3時間半にわたるロングバージョンの鑑賞には多大なエネルギーが必要だった。 [DVD(邦画)] 4点(2007-12-22 14:28:14) |
436. 秋津温泉
美しい映像、しみじみとしたストーリーで、味わい深いです。岡田茉莉子が長門裕之に惹かれる気持ちに理解しがたいところがあるのですが、作品の出来にとって致命的ではありません。おそらく世の中に一番受け入れられた吉田喜重作品と思います。 [映画館(邦画)] 7点(2007-12-22 13:45:26)(良:1票) |
437. ミッション:インポッシブル
テンポ良し、歯切れ良し。観賞後、テレビドラマをこんなに面白く映画化できるのか、と関心しきりでした。そんなこと、あり得ないだろう、できないだろう、と思うことを、リアリティをもたせて見せてくれました。後になって、私はCIA本部の正門前まで行ったことがあります。うっそうとした木々に囲まれ、建物はおろか、守衛の姿さえ見えませんでした。なんか殺風景で、拍子抜けでした。しかし、私の姿と、車はしっかり記録されたのだろうなぁ。 [映画館(字幕)] 8点(2007-12-21 07:19:36) |
438. 美女と液体人間
放射能を浴び、怪物化することに説得力のある時代がありました。ちょっぴりお色気の味付けがあり、大人向けの怪奇映画です。タイトルに「美女」を入れろと、どこからか圧力でもあったのでしょうか? 安っぽくてチャチだったブリキのおもちゃが今珍重されるように、本作では興味深かったり、味わい深い点がいろいろあることに気付かされます。たとえば、屋外の撮影で、本物の昭和の世界を垣間見ることができます。追跡シーンではオート三輪とすれ違うのですが、微笑ましいです(昭和といえば、オート三輪!)。スタッフ、キャストともなかなかの布陣で、たいへん真面目に作り上げています。個人的には傑作とは思いませんでしたが、楽しく見ることができました。 [DVD(邦画)] 5点(2007-12-16 22:29:14)(良:2票) |
439. デイ・アフター・トゥモロー
《ネタバレ》 ニューヨークが大波に飲まれ、凍結するまでのくだりは豪快で、実によい映像を見させてもらった。たしかに自然災害を前に我々は為すすべがないと思う。しかし、親子再会めでたしめでたし、で終了されても満足感が得られなかった。中盤以降、一気にトーンダウンしてしまったのは残念。ジェイク・ギレンホールは個性が強く、オーラを感じさせるとても良い役者だと思った。 [DVD(字幕)] 6点(2007-12-16 09:42:11) |
440. ドラゴンヘッド
最初の40分は画面がたいへん暗く、何を描いているのかよくわかりませんでした。ディスプレイに映る自分の姿とにらめっこしていました。どうなることかと思えば、その後も心躍るような展開はまったくありません。原作の良さ壊滅の出来映えに、0点を献上。 [DVD(邦画)] 0点(2007-12-15 16:28:29) |