501. ステラ
中学生の頃友人に「感動出来る映画ない?」と聞かれ、小学生の頃観たこの映画を思い出して、「じゃあ『ステラ』がいいよ。ラスト3分が感動的だから」と言って勧めてみた。何日か経って友人は、「ほんとにラスト3分でいきなり泣ける映画だね!」と言って来た。ラスト3分。あの感動は観る価値がある。あのラスト3分に、母の愛全てが集約されている。 6点(2004-05-22 13:27:37) |
502. 依頼人(1994)
スーザン・サランドンはハマり役だったし、ブラッド・レンフロも良かった。トミー・リー・ジョーンズもムカつくんだけど憎めない役がハマっていて上手い。少年の行動に何だか納得が行かなかったり、ストーリーにご都合主義を感じてしまう感は否めないけれど、サスペンス映画なんてそんなものだ、と割り切って見れば充分楽しめる作品。 6点(2004-05-22 13:25:40) |
503. ナイト・オン・ザ・プラネット
いつもこの惑星のどこかは絶対に夜で、人々は夜を交代で受け取っている。お互いに出会わないけれど、この映画はそんな人々のちゃんとした群像劇になっている。淡々としているからこそ印象的で、とても小粋な映画。うん、この空気。ジム・ジャームッシュっぽい。 7点(2004-05-22 13:23:21) |
504. グリーンマイル
原作にあまりにも忠実だと感じた。驚いた。私が原作を読みながらイメージした刑務所の状景が、映画でも全くイメージ通りだった。誰かがそう言っていたのを聞いたこともある。内容も原作にかなり忠実。こりゃあキングが喜んだ訳ですよ。 6点(2004-05-22 13:20:42) |
505. ブラック・レイン
大阪がまるで異国のよう。「こんなの日本じゃねえ」と思いつつ、不快で侮辱的な感じはそれ程はしない。毎度うんざりするふざけた日本描写満載の他のハリウッド映画と比較すると、かなりまともな方。タラはこの作品の日本描写にダメ出しをしていたらしいけれど、あいつにその資格があるのだろうか(笑)?そしてあの松田優作の迫真の演技。お、鬼のよう…。その鬼気迫る演技には敬意を表したい。役者魂ですわ。 6点(2004-05-22 13:17:13) |
506. ベルベット・ゴールドマイン
グラムロックなんてまるで分からない私でも、目の保養にはなった。視覚的にも感覚的にも華やかで鮮やかである種エグくて、自分の住むのとはまるで違う世界を見せてもらった感じ。カリスマロックスターへの複雑な羨望、選ばれたものの悲哀、色々なものがどろどろと混在して毒々しいカオスを作り出し、それは時代が過ぎるにつれ美化され、昇華されて行く。何とも言えない刹那的な美しさを放つ、サイケながらも哀切な作品でした。 6点(2004-05-22 13:14:49) |
507. RAIN/レイン
タイ映画と聞くとついついエキゾチシズム風味たっぷりのものを想像してしまうけれど、最近は「69」といいこれといい、むしろ洗練されたものが多いな、という印象。ストーリーや設定に難はあるけれど、映像や演出に新世代のものを作ろうとする意気込みがあり、それが伝わって来るので、その点はいいと思う。あと男優女優に美形が多いな、と思った。 6点(2004-05-22 13:12:15) |
508. ディープエンド・オブ・オーシャン
アメリカでは似たような事件が本当に起こっている。死んだと思っていた娘が実は友人に育てられていた、という事件。この作品で描かれたようなことは実際に起こり得るのだ…とぞっとした。本当に怖い話だと思う。再会に喜びつつも、戸惑う親子の姿。長すぎる空白の期間、埋めるのが難しい穴に葛藤する家族。地味で小粒な作品だけれど、家族の再生を丁寧なタッチで描いた作品です。 5点(2004-05-22 13:11:15) |
509. クルーレス
ああ、いい感じにダサくていいですね。アリシア・シルバーストーンか…懐かしい。90年代の遺物だな…。今何やってんでしょうか。90年代って実は80年代に負けず劣らずダサかったのかも知れないですね。でもこのノリ、嫌いではないです。馬鹿っぽくて良い。下手な深刻さもなく、能天気で可愛い。それにしてもあの子がブリタニー・マーフィだったとは…。今ではこの映画、ちょっとしたお宝映像集かも知れません 6点(2004-05-22 13:08:33) |
510. アレックス
少し残念だ、と思った。私は、ギャスパー・ノエ監督のセンスが大好きなのだけれど、この作品で彼の底が見えてしまったような気がした。彼は暴力的な映画を撮り続けて来た。ならこの作品が最凶なのは間違いない。でも私はそうは思わなかった。確かにこの映画の表層的、視覚的な暴力描写には、他の2作など及びもつかない。でも私は「カルネ」「カノン」の方が暴力的だと思う。それは多分、北野武が「「BROTHER」より「DOLLS」の方が暴力的だ」と言うのと同じ理由で。前2作を超えるものを作るには、とにかく扇情的で人の不快感を掻き立てる映画だろう、と表層的な暴力描写に頼り過ぎてしまったのかも知れない。それが非常に残念。次に期待して、7点。 7点(2004-05-22 13:04:58) |
511. KIDS/キッズ
若い子たちに蔓延している無気力や負のオーラに毒される作品。10代の慢性的な病理を感じる。刹那主義だとか、無責任さだとか。ああ…社会の綻びだなぁ、と。「こんなん1部の奴らだけだよ」とも感じるけれど、10代の子は一見どんな健全な子でも、絶対的に危うい。この作品はそれを増幅させて凝縮したような感じ。そしておそらくテーマ性なんて何もなく、現実をただ無感情に見せ付けているだけの記録映画。画面の中の子供たちはその行動を以って飄々と語る。「こんなことテーマにすらならないよ」。 7点(2004-05-22 13:01:35) |
512. PiCNiC(1994)
《ネタバレ》 岩井俊二のイメージが私の中で固まった一作。よく、彼は雰囲気だけの監督だと揶揄されるし、私もそれを否定する気も正直ないのだけれど、雰囲気を出すこと、それも1つの才能だと思う。彼ほど独特の浮遊感と絶望感、寂寥感のある空気を作り出せる日本人監督はいない。とにかく世界観に浸りたい映画。錯覚だとしても、世界の終わりがそこにはある。たった1時間弱のフィルムの中に集約されて。自己が終わったときに、世界はある意味終わる。世界の終わりの疑似体験。ちなみに途中で1人死ぬのは、撮影途中にラブラブになったCHARAと浅野忠信を2人きりにする為に、監督が途中で脚本変更したから。 8点(2004-05-22 12:58:35)(良:1票) |
513. ボーイズ・ドント・クライ
センセーショナルさだけをやたらに前面に出していて、物語に深みを出す為の描写、つまりはブランドンの葛藤やその他の登場人物の心理描写、行動の根拠等がなおざりにされている感じはする。それでもヒラリー・スワンクの体当たり演技は素晴らしく、性同一性障害者をリアル過ぎる位リアルに演じていたと思う。だんだん爆笑問題の太田に見えて来た時はどうしようかと思いましたが。そしてクロエ・セヴィニーの異様な存在感も良かった。彼女は目の下のクマすら魅力の1つにしてしまえる不思議な女優。あのクマいいですよ。不健康で妖しい色気。 7点(2004-05-22 12:56:26) |
514. ショーガール
グロ版、「イヴの総て」。しかもかなり改悪。しかしその潔い改悪ぶりは逆に清々しいような気もするので、考えた挙句7点。主演のエリザベス・バークレーはまだ20歳位であれだけ体当たり演技で頑張ったのに(頑張ったからこそ?) 、ハリウッドでは生き残れませんでしたね…。合掌。今の所ラジー賞の授賞式に笑顔で堂々と現れたのはこの監督だけである、というエピソードが何だか良い。この監督は正直何となく嫌いだけれど、私のあずかり知らぬ所でいつまでも、馬鹿、エロ、グロのお得意技を貫いて行って欲しいところ。 7点(2004-05-22 12:54:52) |
515. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
冒頭から、上手い!と思いましたもん。そのセンスには脱帽。ラコステワンピ、毛皮、おかっぱヘア、極太アイライン、天然パーマネント、アディダスの赤ジャージ、アディダスの黒ジャージ、老いたビーグル。その小物使い全てが絶妙で大好きです。ルーク・ウィルソンとオーウェン・ウィルソンは実の兄弟であからさまにそっくりなのに、作中で何となく同性愛チックな雰囲気を出していたりとか、笑いました。そして彼らがシリアスな話をするシーンで、彼らは大真面目なのに後ろの壁に掛かっている絵はあまりにも珍妙だったり、通るタクシー通るタクシーみんなボロボロで名称が「ジプシータクシー」でしかも乗っているのはなぜかジプシーではなくターバンを巻いたインド人だったり。そういうセンスのあるゆるーい知的な笑いがことごとく私をノックアウトしました。この監督はこの作品の細部まで例えば小物の位置1つまで、1mmも妥協を許さなかったそうです。インテリアなどは本当に素敵。凄いセンスと手腕だと思います。私はこの作品はかなり好きです。 9点(2004-05-22 12:51:20) |
516. ラストサマー2
1と一緒にビデオ借りたので、借りたついでに観た。イエイ。想像通りっ。前作に引き続き、本当にこのヒロインはどうしようもない奴です。あと、前作のラストは夢だったのね、やっぱり。てゆうか続編作る為に無理矢理夢にしたのね(笑)。 3点(2004-05-21 22:59:04) |
517. ラストサマー
あんな馬鹿な子らは、むしろ全員死んだ方が良いよ。考えるのは自分が助かることばかりで、罪の意識のなさに胸が悪くなる。主要キャラに誰一人として応援したくなる人間がいない。いくらB級とはいえ、それは駄目だと思う。まあこの映画はアメリカンヤングスター(笑)プロモーション用B級ホラーの一環だから、真面目に観るものじゃないんだけど。類似品は「パラサイト」「ファイナル・デスティネーション」等々。 3点(2004-05-21 22:55:42) |
518. トリコロール/白の愛
3部作の中では1番コミカルだった。とにかくジュリー・デルピーは適役だったと思う。本当に白いから。白過ぎる位に白い。トリコロールの白=平等だけれど、そんな堅苦しい作品ではなかった気がする。「おあいこ」とか、「どっちもどっち」そして「やられたらやりかえす」そんな感じでした。 5点(2004-05-21 22:50:51) |
519. トリコロール/青の愛
《ネタバレ》 つまり「Trois Couleurs」とは「Three Colors(三色)」のことだったのだな、と遅まきながらこの作品を観た時にやっと思い当たった。それまで、フランス語も全く分からないし深く考えてもいなかった。青は自由、白は平等、赤は博愛(フランス人が実際にそうかどうかを考えたらかなり疑問の残る部分もあるが)。3部作第1作目は「青の愛」。ビノシュ演じる深い絶望の底にいる女性が、結果的にあることを契機として、生き直す決意をする物語。青は憂鬱の象徴でもあり、本当の失意を経験した者、深い水の底のような深い青の中に沈んだ者だけが、本当の自由を得られる、という1つのテーマを感じた。 5点(2004-05-21 22:49:40) |
520. ペット・セメタリー2
おふーっ。前作の雰囲気がぶ・ち・こ・わ・し。あの雰囲気を期待して観たのに…。でも1をけなした友人は、こっちの方はけなさなかったな…。感性次第でしょう。まあ、私も当時エドワード・ファーロングがかなり好きだったので許します。大目に見ます。友人もスーツ姿の彼はかっこ良かったと言っていた。ええ、本当に美しい少年でしたよ。 4点(2004-05-21 22:46:52) |