41. サテリコン
歴史物だが現代に通ずるものがある。欲望、快楽、退廃、こういった要素はいつの時代にも必ずあるものだし、異色作に観られがちだがフェリーニ作品の根底に流れるものは変わらないと思った。特に、宴のグロテスクさ、派手さは快楽の象徴のようであった。フェリーニのインスピレーションに敬意を表したい。 9点(2004-01-20 19:43:35)(良:1票) |
42. イノセント
役者陣の視線の演技を観ているだけでも恐れ入る。貴族の崩壊がテーマであることはいうまでもないが、演出が超一流であるが故、だれにもまねできない作品になっている気がする。最後の愛人の後姿がなんとも言えず、幻想的な映像とともに目を奪われてしまった。 あの後姿はヴィスコンティが映画業界から去っていくこと、貴族社会や家族の崩壊に対する別れの歌を意味することの暗示といっても過言でない気がした。 9点(2004-01-20 18:41:53)(良:1票) |
43. 戦艦ポチョムキン
オデッサの階段のシーンなど、この映画においては、新しい手法など取り上げがちだが、単純に観ていて吸い込まれるオーラがこの作品の中には充満している。「イワン雷帝」同様、セルゲイ・エイゼンシュテインの魂が込められた映画と言うことができよう。ポチョムキンという名は初めて聞くと笑ってしまいますが。 9点(2004-01-17 22:14:19) |
44. ドイツ零年
なんともいたたまれない。第二次世界大戦後の退廃したドイツ社会は子供の心まで蝕むのか。辛い。辛すぎる。淡々とした現実描写がリアル感が引き立てており、素晴らしい作品に仕上がっていると思う。 9点(2004-01-17 22:09:45) |
45. ボーン・アイデンティティー
こういう映画特有のドキドキ感がいまいちない。 5点(2004-01-12 20:41:08) |
46. ベスト・キッド2
この日本の描き方、馬鹿にしすぎですよー。ため息が出たよ。栄養ドリンクの看板が印象的。発展途上国かよ。東南アジアかよ。沖縄ってどこですかい?っていうレベルだなー。 4点(2004-01-07 20:08:39) |
47. ひまわり(1970)
なんとも悲しく切ない映画なんでしょうか。戦争に翻弄された男女の悲しすぎる物語を、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの最強コンビが熱演している。また、音楽もまたこの映画の切なさを助長しており、実に素晴らしい。映画を観ていくとどうしてもソフィア・ローレンに感情移入してしまうが、ロシアでマルチェロ・マストロヤンニを介抱した女性も人間的に素晴らしい。しかし、マルチェロ・マストロヤンニのことでどちらかが不幸にならなければならないわけで、観てる側としては二人の女性どちらも幸せになってほしいと思う分、それだけ戦争がもたらす不幸が浮き彫りになり、怒り、悲しみを覚えさせてしまうこの作品は傑作だ。感動をハリウッド的ないやらしさがないので素晴らしい。 10点(2004-01-07 20:03:31) |
48. 甘い生活
冒頭のヘリの映像から圧倒されっぱなしになってしまった。それほどこの映画には魔力があるということだろうか。それはやはり、皆さんが書かれているように宗教の退廃、人間生活の墜落といったテーマをリアルな描写とフェリーニの精神世界の幻想の映像化という対比する二つの映像表現によって強烈に描いている点にあると思った。ニーノ・ロータの切ない音楽、そして、マルチェロ・マストロヤンニの無鉄砲で華のある演技がこの世界の創造に最大の貢献をしていると感じた。 それに、「甘い生活」という題名自体が皮肉たっぷりだ。甘くない、逆に辛いと感じてしまう。 フェリーニは「私は映画だ。」と言っていたがまさしくその通りだと思わせてしまう大傑作だと素直に思う。 10点(2004-01-07 19:46:39)(良:1票) |
49. イワン雷帝
セルゲイ・エイゼンシュテインの映画理論がギュッと詰まった作品。イワン皇帝を演じた主演のニコライ・チェルカーソフをはじめとする役者人の視線の演技を観ているだけでも非常に興味深い。2部におけるカラーの使い方も実に効果的だ。ストーリーも重厚で満腹感を覚えることは間違いない。今の時代では利益度外視のこのような真の意味で素晴らしい作品にお目にかかることは不可能だろう。 10点(2004-01-07 19:26:21) |
50. エルム街の悪夢(1984)
夢と現実を行き来するという発想が面白い、ジェイソンよか断然面白い。 6点(2004-01-02 21:21:56) |
51. グーニーズ
腹踊りがわすれらんねーなー。ちっちゃい頃よくみてゲームも買っちゃった。子供の好奇心をアメリカ的に描いた作品だと思う。 7点(2004-01-02 21:20:38) |
52. トランスポーター
ご都合主義っぽいとこが多いけど、そこそこ楽しめると思います。フランスの町並みがよかった。 6点(2004-01-02 18:06:56) |
53. にっぽん昆虫記
戦後の激動のなかで幾多の波に揉まれながら生きる女の人生が激しく、そして、なんともいえない妖しさに包まれ描かれている。また、奇妙な音楽と静止画像の連続がその世界の創造に大きな効果をあげていると思った。しかし、なんといっても一番は左幸子のやばい演技に尽きる気がした。凄いです。 10点(2004-01-01 12:31:28) |
54. レッド・サン
これこそ「リアル・ラストサムライ」だ。トムクルーズ、渡辺謙?甘い、甘い。甘すぎる!!アラン・ドロン チャールズ・ブロンソン、そして世界の三船に比べたら奴らなんかアマちゃん坊やだぜ!!内容なんてどうでもいいのさ!三船が侍の格好してアメリカの荒野にいるだけで小宇宙、異空間だぜ。 8点(2003-12-26 17:56:20) |
55. フレンチ・カンカン
ルノワール映画によくあるドンチャン騒ぎってほんとに楽しくて観ていて飽きない。ジャン・ギャバンをはじめとする登場人物の絶妙な演技も素晴らしいし、映画全体にルノワールの愛情が溢れている。見せかけではない、本物の映画だ。 10点(2003-12-26 17:51:36)(良:1票) |
56. マッドマックス2
前作と全然違うとこがアメリカっぽくていいですなー。 7点(2003-12-25 16:11:17) |
57. カビリアの夜
神の慈悲の効果もなく出会った男に次々に捨てられてしまうカビリア やっと掴んだかにみえた恋も現実とはならなかった。 話としては悲しすぎるが映画全体に流れる雰囲気と最後のカビリアの笑顔に救われた気がした。 9点(2003-12-25 16:06:27) |
58. フェリーニのローマ
フェリーニのインスピレーションは凄い。監督の心にあるローマの形を高い創造性で見事に作り上げている。最後のバイクが走るシーンは様々な文化や思想を発信してきたローマの時の流れを走っているかのごとく感じた。 8点(2003-12-22 22:21:31)(良:1票) |
59. 街の灯(1931)
やはりすばらしいですね。わざとらしくない感動こそがほんものの感動だ。 9点(2003-12-18 23:17:55) |
60. 旅情(1955)
旅先の非日常性を感じる。理性の世界から夢想の世界へと旅しているかのごとく感じた。まー ベニスに死すみたいに快楽の世界で没落するわけではないけど 8点(2003-12-18 22:39:39) |