41. 蝋人形の館
《ネタバレ》 ティーンホラーのツボをきっちり押さえた展開に終始ニンマリしてしまう。なかでもパリス・ヒルトンの○○○動画よろしくのセルフパロディは素晴らしく、肝の据わった所を見せ付けてくれた。24のキムでお馴染のエリシャ・カスバードも口をボンドで封じられたり、指の第一関節をニッパーで千切られたりと、素晴らしい活躍を見せてくれる。このようなスプラッター描写がいちいち素晴らしくて、特に人間が蝋人形にされるくだりは圧巻。久々に映画を観て目をつぶってしまった。あとホラーの定石を微妙にずらしてきていて、ヒロインの彼が早々に殺されたり、子ちの女性キャラが惨殺される等。展開が読み易い部類だけに久々のハラハラドキドキ。蝋人形映画館のくだりは名シーン。 [映画館(字幕)] 7点(2005-11-01 18:13:48)(良:1票) |
42. ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer
柴田&真山の夫婦漫才+陳腐なミステリー+渾身のサイコサスペンス=ケイゾク。この公式こそがまさにケイゾクたる証。その公式を最大限活かして製作されたのがこの映画版。ファンなら感涙モノのラストから野々村係長と雅ちゃんの恋話まで、ケイゾクの全てが詰まっていると言っても良いだろう。ラスト30分は神がかり的な出来。賛否両論あるだろうが、あのまとめ方はファンなら号泣モノ(なハズ)。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-25 18:39:49) |
43. 亡国のイージス
《ネタバレ》 日本の危機管理意識を呼び覚ます超タカ派映画。某国の対日工作員にイージス艦いそかぜを乗っ取られた日本政府。彼等の目的は真の日本をさらけだすというもので、日本は防国意識の根幹を揺るがされる事に。日本のポリティカルムービーとしてはよく出来ていると思ったのが第一印象。潜水艦同士のドンパチは少ないものの、艦内の出来事は緊迫感たっぷり描かれている。演者も男臭さ総動員。中でも真田広之は相変わらずの頼れる男っぷりを見せてくれる。胸板が厚い男には制服が似合う! [映画館(字幕)] 7点(2005-09-20 19:54:52) |
44. フライト・オブ・フェニックス
《ネタバレ》 広大なゴビ砂漠を舞台に展開される脱出劇。砂嵐に巻き込まれ不時着した飛行機。灼熱の大地が、人間関係を崩壊させる。巨大な砂山をさ迷う者たちは一から飛行機を作って脱出を試みる。ありがちな設定、ありがちな展開と真新しいモノなど全くない映画だが、極上のカタルシスを与えてくれるという点においては最上級。 [映画館(字幕)] 7点(2005-09-19 13:34:35) |
45. ソウ
前評判では「CUBE」「セブン」と比較されていたので超超超×100期待して見に行ったのですが、正直思った程ではなかったかな。確かに個々の設定とかは面白いんだけど、全体的に巧くまとまり過ぎている感があるかな(贅沢を言うようだけど)。監督はダリオ・アルジェントとデビット・リンチを意識したらしいけど、それならもっと壊しても良かったんじゃないかなあ~。物語全部の説明と辻褄を合わせに行ってるのも丁寧でいいんだけど、妙にこなれている感じに初々しさが無いのも事実。でも普通に面白いです。今後の期待も込めてということで。 7点(2004-11-02 02:08:17) |
46. ヘルボーイ
《ネタバレ》 ヘルボーイ以外の脇役たちも個性的で面白い。なかでも腐った卵を主食としている半魚人が最高。 7点(2004-10-15 17:28:07) |
47. スパイキッズ3-D:ゲームオーバー
スパイキッズオールスターの様相を呈している今作。イライジャ・ウッドがフロドよろしくのヘボっぷり(LOTRファンの人ごめんなさい)を見せてくれる。あとビル・パクストンも2より活躍しているので嬉しい。最後に、この映画でラジー賞を受賞したスタローンは気の毒でしょうがない。 7点(2004-03-24 15:22:09) |
48. ブラック・ダリア
ハリウッドスターを夢見て惨殺された女性。上半身と下半身を切断されたその死体は、世界一美しい死体という。その事件解決に乗り出す二人の刑事だが、死体似の女に翻弄されていく。まさにブライアン・デ・パルマのためにあるような原作。しかし前作『ファム・ファタール』に比べると、デ・パルマ度はかなり薄く、やや肩透かしを受ける印象。名作ノワールが原作だけに、職人に徹した感がある。 [映画館(字幕)] 6点(2006-11-05 22:38:43) |
49. マイアミ・バイス
熱い!オリジナル版マイアミバイス原理主義者にはやや不評らしいの今作だが、マイケル・マン好きなら楽しめる事受けあいの漢臭さムンムンの映画。しかし潜入捜査官映画の最高傑作『無間道』と比較すると、今作はエンタメ精神が凄く薄い。まず映画は地味な潜入捜査活動が全編を通して描かれる。そこに『無間道』の劇的でエモーショナルな展開はない。マンの「真の潜入捜査を描きたいという」発言からも、徹底したリアリズムの追求が伺える。ただその中でヒロインとして華を添えるコン・リーの存在感は素晴らしい。それはこの映画最大の見所であるのは間違いない。 [映画館(字幕)] 6点(2006-09-18 00:39:03) |
50. M:i:III
フィリップ・シーモア・ホフマンがアクションの娯楽大作に出るだけで、それはもう貴重。 [映画館(字幕)] 6点(2006-07-17 22:54:03) |
51. 逃亡者 木島丈一郎<TVM>
『踊る』のスピンオフのスピンオフ。寺島進のアタリ役・木島丈一郎主演のテレビ特番。しかしテレビだからと言って侮る事なかれ、その面白さは正直『踊る』以上。それもこれも木島のキャラ立ちが抜群だからか。『容疑者室井』へなだれ込むラストも、見応え十分。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-17 22:47:25) |
52. ジャケット
『バタフライエフェクト』を彷彿とさせる恋愛タイムトラベル映画だが、サスペンスフルな展開を押しすぎてやや消化不良か。もっとシンプル(内容、演出共に)にしてくれた方が観やすかったと思う。エイドリアン・ブロディはGJ。キーラ・ナイトレーはやや気張り過ぎな印象を受けました。 [映画館(字幕)] 6点(2006-07-02 18:22:53) |
53. トルク
資本力がモノを言い、CGでなんでも出来るハリウッド映画。そこからは多大なる駄作を産み、そして消費されてゆく作品たち。感動する映画が最高の映画?泣ける映画が面白い映画?確かにそれは間違っていない。 ただひとつ言える事がある!それは・・・ヒロインのお姉さんが最高にエロければ問題なしという事(あの唇タマラソ)。 [DVD(吹替)] 6点(2006-03-04 15:40:52) |
54. ライフ・アクアティック
海洋冒険家でドキュメンタリー映画監督のビル・マーレイ演ずるズィスーとその仲間たちが伝説のジャガー鮫を追って繰り広げられる珍道中。相変わらずのウェス・アンダーソン節は健在で、『ロイヤル・テネンバウムズ』好きならはまる事この上なし。テネンバウムズしかり、ウェス・アンダーソン作品に通づるのは「切なさ」。愛すべき登場人物を作り出すのが抜群で、ちょっとイカれてるけど友達にすると最高な奴ら。彼等が悩む時、その「切なさ」は観てる側にも伝わる。これがウェス・アンダーソンの凄さなのかな。 [DVD(吹替)] 6点(2006-02-16 19:37:34) |
55. BROTHER
《ネタバレ》 『HANA-BI』『菊次郎の夏』と続き欧州で評価を上げるビート氏が遂にハリウッドを意識!それはまさに北野バイオレンス映画アメリカ死闘編と名付けるべき作品に仕上がっている。己の死に場を求めるヤクザの話はまさに『ソナチネ』を彷彿とさせ、その舞舞は沖縄でなくロス。日本を追われたたけし演ずるヤマモトは、腹違いの弟(『あの夏、いちばん静かな海』以来の真木蔵人)を求めてアメリカへ行く。そこでマフィアとの抗争に巻き込まれ云々と、後は北野バイオレンス映画定番の破滅絵図。それはまさに『ソナチネ』。しかし潤いある沖縄が印象に残る『ソナチネ』に対して、『BROTHER』では乾ききったロスが強く印象に残る。『フレンチコネクション』や『LA大捜査線』に通づる、70年代の刑事モノのギラついた感じを彷彿とさせる。文句があるとすれば、ハラキリややけに多い指詰めシーン。なんとなくハリウッドに媚売っている感がアリアリでちょっと冷めた。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-16 00:26:18)(良:1票) |
56. アカルイミライ
若者の将来に対する期待、不安からの苛立ち。年輩者の今俺は何をやっているんだ的な葛藤。その歯車がガッチリとハマった時奇跡が起こる。ああ、また明日から生きて行こうと思える快作。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-30 22:27:51) |
57. ロード・オブ・ウォー
《ネタバレ》 ひとつの銃弾が工場で作られ、戦地へ運ばれ、装填され、放たれ、撃たれ、殺される。この銃弾の生と死がタイトルバックに流れ物語は始まる。全て弾目線で語られるこの一連のシーンだけでも、観る価値はあると思う。ウクライナで家族が経営する飲食店を手伝う主人公ユーリ・オロノフはある日マフィアの抗争に巻き込まれた事から、銃に興味を持つ。この出会いが彼の運命を変え、そして武器商人として成り上がってゆく。その成り上がり劇の中に世界規模での武器やりとりが描かれていくのだが、それはそれはとても興味深い世界。しかし全体的にメッセージ性が強くかなり皮肉めいた印象を受け、もっと娯楽色を出してもいいと思った。 [映画館(字幕)] 6点(2006-01-11 16:00:05)(良:1票) |
58. ドミノ(2005)
『マイボディガード』で頂点を極めた感があったトニスコの過剰演出。今回もそれは健 在、というか前作以上。ブレる映像に過剰なフラッシュバック。それを二時間はいい加減疲れる。トニスコ的には創意工夫を凝らしたつもりだろうが、まさにそれは母が気合いを入れて作るメシほど失敗作が多い現象とダブる。ああしよう、こうしよう、こうすれば良くなる、なんか色々やりすぎた結果……という具合いだ。そのアグレッシブさには敬意を表すが、正直食う立場にもなってくれと。ただ演者陣は素晴らしく、キーラ・ナイトレーのヌンチャクさばき。ミーナ・スバーリのメガネ。ウォーケンの目力。なかでもミッキー・ロークは素晴らしい!完全復活と言って良いだろう。数年のスランプが役者として厚みを増させたに違いない。もう猫パンチは忘れてあげましょう! [映画館(字幕)] 6点(2005-10-25 00:45:33) |
59. マイ・ボディガード(2004)
『スパイゲーム』で極めたように思えたトニー・スコットの演出編集技術だが、今回はちとやり過ぎた感が否めない。やたらとチカチカさせてカットを細かく割る技に酔ってるとしか思えない。ただ相変わらずのテンポの良さと、魅せる演出にはアッパレ! [映画館(字幕)] 6点(2005-10-04 00:17:35) |
60. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 私は断固この映画を指示します! 『悪魔のいけにえ』よろしくの不条理系ホラーで、舞台はTUBEと称される入り組んだイギリスの地下鉄。主人公の高慢チキな女が得体の知れないモノから追われるというもの。夜の地下鉄の怖さ、不条理の怖さ、うまく体現していると思う。伏線の張り方もうまく、最後はちょっとクスっとくるエンド。そしてこの映画の誉めるべき点として、得体の知れないモノをキチンと描ききっている所にある。近年のホラーを見ると、ただクリーチャーが襲ってくるコケおどしみたいな映画が多い。『ジーパーズ・クリーパーズ』がそのいい例。クリーチャーを曖昧にする事で恐怖を演出しているのだろうが、それはキチンとした映画の流れがあってのこと。土台が甘い映画に限って、このパターンが多い。まあ『ジーパーズ~』の続編『ヒューマンキャッチャー』は改善されて、痛快なモンスター映画となっている。『レイジ~』では、物語の後半は、クリーチャーメインで話しは進んでゆく。彼のバックボーンもキチンと描くし、オチもつけてくれる。曖昧なホラー映画に対して『レイジ~』が突き付けたモノは大きい。ってかっこよく締めてみた次第です。 [映画館(字幕)] 6点(2005-10-04 00:12:56) |