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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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41.  伝説巨神イデオン 接触篇 《ネタバレ》 
この作品は「イデオンて何ソレ?美味しいの」という人のための総集編。 肝心のアニメが13・14話になるまであまり面白く無いため、イデオンに挑戦しようという人はコチラから見ることをオススメする。  また、新規作画による強烈な映像(イデオンがジグマックを蹴りで粉砕する場面とか!)、キャスト陣による演技の違いも見所。  正しあくまで「総集編」であるので、原作の飛ばしてはいけないシーンも多くがカットされている。 この作品を気に、是非とも本作も楽しんでもらえるとありがたい。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 19:10:47)
42.  マッドマックス2 《ネタバレ》 
「MAD MAX2」もとい「The Road Warrior」。 前作がまず「アレ」だったじゃんか。んでいきなり戦争でドカーンだろ? 「警戒」すんなって方が無理だろ・・・orz 荒廃した世界で?ボーガンで?モヒカンで?ヒャッハーだろ? 「気が違えたかジョージ・ミラー」と思わない方がおかしいだろ。  だのに何で普通に面白いわけ!? 普通この手の部類はありとあらゆる部分が脱線するはずなんだが・・・前作が「既にそういう状況だった」という過程なら違和感はまったくない。 戦争の結果で完全に無秩序な無法地帯になったわけだし。 これが元になった「北斗の拳」だって、ブルース・リーがいきなり核戦争後の世界に来たわけじゃない。 最初から戦争が起こり、そこからケンシロウたちがどう生き残っていくかを描くわけだ(読み切りは別ということで)。 前作の死闘の果てに心に傷を負ったマックス。 あての無い荒野、暴力の連鎖、脚となるガソリンと食料を手に入れるだけの単調な日々・・・マックスの心は渇ききっていた。 そんな中で出会う様々な人間たち。 マックス同様に生き残り、あらゆる暴力から解放されるために戦い続けている。 こんな無法な時代でも「等価交換」という定義は残っていた。 マックス自身も単調な毎日からの脱出を求めていた。 何もかもが無くなった時代、車を乗る者にとって「石油」は「水」と同等以上に貴重な物だ。 それを無駄な争いによって消費していく人間たち。 自らの命とともに投げ捨てていくわけだ。 マックス、石油を守る村人、ヒューマンガス一味・・・3つ共えの死闘。 カーチェイスは前作以上にパワーアップしているが、前作における「犯罪者への怒り」のパワーはあまり感じない。 法が無くなった事で「犯罪者」と「被害者」の境界線はあいまいになり、単純な「暴力」への抗いだけが残った。 生き残った者に残るもの・・・マックス、村人、ヒューマンガス一味・・・彼らは何を失い、何を得たのか。 善悪の線引きが消えた世界で人々は何を見出すのか。 そんなまじめな事をまだ考えられる力作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-13 19:06:55)(良:1票)
43.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作好きの俺にとって、アニメ版は終わり「しか」描いていないので不満が残った。  オマケにあの時点では死なない筈のキャラを殺しやがって・・・誰だ殺した脚本家は!? 大友じゃないとしたらってゲエエ~おめえは橋本以蔵! 「軍鶏」でもあんな事やこんな事を(おっとこの件はデリケートすぎるのでこれ以上書くとヤバイ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ともかく本作はビルのガラスの一枚一枚を丁寧に描いたオーパーツの結晶とも言える作品。 冒頭のバイクシーンや動きのぬるぬる感が最高。 超能力の描写も、漫画で描く限界を超えた迫力を感じた。 佐々木望もこの頃はまだ棒読みだがほどよい感じで味わいがあり、岩田光男も悪ノリ暴走しない落ち着いた演技で好印象。時間が進む度に声に馴染んだ。 原作に沿った展開までは良かったけど、やっぱりあの終わり方は気に入らない。 だって原作は「人類が滅んだ後」もしっかり描いたからこそ良かった。 主人公たちが再び滅びようとする中でどう生き、どう死ぬのか。 その辺の描写がたまらないのだ。それが無い本作はやはり物足りなさを感じる。 この映画はアニメ史に永遠に残る「名作」にはなったが、原作を最後まで超えられなかった名作であろう。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:57:19)
44.  ゴーストバスターズ(1984) 《ネタバレ》 
街中に潜む「ゴースト」を電気放射銃で捕獲していくSFホラー映画「ゴーストバスターズ」。 ゴテゴテした装備、敵との激しい格闘、無駄にカッコつけるラスボスと厨二病をくすぐる展開が懐かしい。 特にクライマックスでマイコーもどきのラスボスが上空にブワアッと舞うシーンはちょっとワクワクしてしまった。 「あまちゃん」で電車乗りのオッサンが「ゴーストバスタアアアアァァァズ」と絶叫していたのを思い出した。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 04:22:59)
45.  ランボー 《ネタバレ》 
当時のヴェトナム帰還兵の現状と苦悩を描いた映画だが、他のその手の映画と違うのは帰還兵がアメリカでブチ切れて暴れるという点。 他には「エクスターミネーター」や「タクシードライバー」がその部類。 ヴェトナムで戦い英雄と呼ばれた男が、故郷で不遇の扱いを受けて暴行されたらどうなるか? 「地獄の季節」の詩人ランボーも、まさか同じ名前の人間が機関銃持って地獄のように暴れまわるなんて夢にも思わなかっただろうね。 本当に怪我してる傷口を自ら縫うわ、崖からダイブなんて平気でするわ、スタローン様々。 ヴェトナム時代の旧友を訪ねて旅を続けるジョン・ランボー。 彼らへの風当たりはまだまだ強く、街に入れば即厄介者扱いだ。 オマケに今度の街は「妖しい身なり」「汚い格好」というだけで警察に連行され、強制的に洗いざらい調べられてしまう。 本当に汚いのは、権力を乱用するこういう連中の事を言うのかも知れない。 確かに最初は「警告」で済ました。 ただ、それを無視しただけで逮捕というのはいかがなものか。 警察の拷問に近い取り調べで、ヴェトナム時代のトラウマがフラッシュバック、そして堪忍袋の尾が弾け飛んだランボーは警官どもをぶっ飛ばして盗んだバイクで走り出す。 警察は意地と執念で追跡開始。 残念ながら、先に手を出してしまった彼らは無傷では済まなかった。 山に入ればランボーの“テリトリー”なのだ。 ヘリまで撃墜されて散々な目にあった警察一行。 命からがら(ランボーのレベルだと余裕の内か)脱出したランボーは、重装備で街に侵入。 こうなると誰にも止められない。 ランボーを拷問した署長であるが、どうしてそこまでランボーを目の敵にしたのか。 息子を戦争で失ったからか、それとも朝鮮戦争の元軍人(これは原作小説の設定)として同情を禁じえないがためなのか。それは解らない。 だがこっちにも意地がある。 街の治安を守るという正義心が、逃げることを許さない。 その気持ちがランボーに正しく向いていれば、いま頃こんな事にはならなかったのかも知れない。 壮絶な一騎打ちの末、そこに現れたのは何とランボーの上官であったトラウトマン大佐。 「もう終わったんだよランボー」 「いいや何も終わっちゃいない!」 戦場から帰ってまで不当な扱いを受けるランボーたちにとって、あの戦争は未だに心の傷として残り続ける。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 23:04:40)
46.  勝利への脱出 《ネタバレ》 
第二次大戦の捕虜収容所。 実際に起きたドイツ空軍vsディナモ・キエフ捕虜収容所の面々によるサッカー対決。 「親善試合」と銘打たれた試合の裏で、ドイツ軍のメンツ、連合軍捕虜たちのプライドをかけた熾烈な戦いが始まる。  命懸けの脱走、 レジスタンスとの協力、 情報収集、 そしてサッカーの特訓。 戦争映画としてもスポーツ映画としても楽しめる。  勝てば死、負ければ誇りを失う。 死ぬか生きるかに追い込まれるディナモ・キエフたち。 それでも彼らは戦いに身を投じる。 最後まで諦めずに。  クライマックス、民衆が作り出す選手たちを守る“河”!
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 22:13:40)
47.  八月の鯨 《ネタバレ》 
リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスが静かな老後を過ごす姉妹を演じる。 物語は穏やかな海のごとく淡々と静かに進む。 70、90歳にしては若々しい元気なこの姉妹。 息子や娘の事、夫の事、昔の思い出などのんべんだらりと語らい合う。 姉は目が見えずやや疑心暗鬼でビキビキ、 妹は軽く流して姉の髪をクシでとかす。たまりかねて怒る場面もまた良い。 二人は外に拡がる海のように静かで激しくピンシャカ喋りまくる。 何だかんだいって仲直りするラストはとても心地が良かった。  往年の名女優二人の夢の共演なのだが、敷居を高く感じない、親しみやすい二人の晩年の姿を拝める素敵な映画。  女優一筋を貫いた二人の姿は、弱々しい衰えを感じさせない力強さを感じた。  俺も歳を取るならこういう取り方をしたいもんだ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 21:54:00)(良:1票)
48.  ディーバ 《ネタバレ》 
ジャン=ジャック・ベネックスは「ベティ・ブルー/インテグラル完全版」が凄い面白かった。 この作品も、退屈な部分が多いが最後まで見てしまう仕掛けと魅力に満ちた映画だ。  独特な雰囲気が漂う「歌の花火(淀川長治さんいわく)」とも言うべきサスペンス映画。 ファーストシーンにおける「歌姫(ディーバ)」の熱唱から全ては始まっていた。  タイトルの「ディーバ」の如く、登場人物たちは様々な音に包まれて日々を暮らす。 己の歌に誇りをかける「歌姫」と呼ばれるオペラ歌手、「歌姫」に惚れ込んだ郵便配達員、「波の音」を聞くためにパズルを組み続けるギリシャ人、「シャンソン」を聴きながら仕事をする殺し屋などなど、音に支配されているとも言える人物模様。 物語は静かに進むが、徐々に複雑になっていく事件、一見無駄とも思えるシーンにバラ蒔かれた複数のガジェット(本当に無駄なシーンも多く退屈だけど)、驚愕の真相、二重、三重、四重の追走劇、そして予想もしなかった顛末。 時にはヒッチコック、時にはルネ・クレマン、時にはトリュフォー、時にはフリードキンと様々な監督の“音”が聞こえてくる。 それを包み込むベネックス流の世界観。 正に映画好きが練り上げた、映画好きのための映画。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 21:47:44)(良:1票)
49.  さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 《ネタバレ》 
機械化帝国は滅びなかった。 戦争は全てを倒さなければ終わらないのか? どうすれば終わるのか? 際限なき戦いの中で出会う新たな仲間、新たな敵。 より多くの死を乗り越えてまた一つ成長していく鉄郎の物語。 銀河を駆けるレールの如く鉄郎の旅は続いていく・・・いつか再び故郷に戻ると信じて・・・。  前作と同じようでいてまったく違う最終決戦の迫力も見所。  ハーロックとエメラルダスも相変わらずカッコイイ。  ミャウダーと「ダースベイダー」みたいな黒騎士ファウストがお気に入り。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-07 20:19:05)
50.  ロボコップ(1987) 《ネタバレ》 
全身機械のサイボーグ「ロボコップ」が凶悪犯を相手に叩き続けるSFロボットアクション。  男は死んだ、だが魂は今も生き続ける・・・!  一見冷徹なロボ、だが人と触れ合う事でかすかな「温もり」を取り戻そうとする・・・。  妻のため、市民のため、同僚のため、そして自分のために今日もロボコップは戦い続ける。  結論:バーホーベンの悪趣味さえ無ければもっと評価されていた筈。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-06 15:20:50)
51.  ブレードランナー 《ネタバレ》 
「ブレードランナー」そのものについてのレビューは「ファイナル・カット」でさせてもらった。 今回は、「インターナショナル版」のクライマックスについてコチラで語らせていただきたい。  オリジナルやファイナル・カットのラストシーンは好きではある。 生死を賭けた戦いから戻り、大切な人と生きる喜びを分かち合う。 そして二人は生きるために家を去っていく。エレベーターの扉が「ガシャン」と閉まり、物語は不安を残したまま黒をバックにした背景のエンディングに突入して終わる! これはこれで好き。 ただ、二人の行く末を明るく照らす「インターナショナル版」。 これが何故か一番心に響く。 それはデッカードの心理描写があるからでは無い。 上記の不安な様相から一変して、美しい森を二人で走り去る場面。 今までの不安に満ちた生活から解き放たれたように明るい表情をしてるんだ。 こっちも解放されるよ。ロイが放った白い鳩のように。   
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-30 00:08:55)
52.  エレファント・マン 《ネタバレ》 
トッド・ブラウニングの傑作「フリークス」を思い出す作品。 「エレファントマン」ことジョゼフ・ケアリー・メリック(ジョン・メリック)の人生を淡々と描いていく。 ファースト・シーンで女性が象に襲われるモンタージュ。この夢はメリックの誕生に関わる重要なテーマだ。彼を妊娠していた母親は事故に遭い、そのショックでメリックは全身に腫瘍が出来る奇形児となってしまった。 子供の頃は腫瘍もまだ大きくなく、普通に喋り一般の学校にも通っていたようだ。 それが成長していく過程で腫瘍が肥大化し、徐々に症状が悪化していく。 人々はメリックの姿を見て「奇人」だの「化物」だと罵り差別し、遂にはサーカスの見世物小屋で「エレファントマン」となってしまう。彼は偏見の目や傷つけられる恐怖で言葉も知識も封印してしまう。 そんな彼を、医者は好奇心と正義感から救おうとする。単眼の袋で覆われた“心の壁”を取り除こうと。 しかしメリックをサーカスに引き込んだオッサンは本当に不器用な人だ。 看護婦ですら悲鳴をあげるメリックの姿、だが婦長の献身的な介護や医者の熱心な語りかけでメリックは普通に喋るようになっていき、人間性を取り戻していく。 医者がメリックから“声”を聞こうとするシーンは熱い。視覚と耳に訴える。 メリックが聖書の件をする場面も良いシーンだ。院長がメリック“さん”と改めるのも。 「彼の人生は誰にも想像できないと思う」 メリックの苦労は誰にも解らない。どんなに解ったつもりになっても。我々は知り、考える事しか出来ない。 時折見せる寂しき横顔。メリックは右腕と外見の変わりに豊かな想像力と心を手に入れたのだろう。 メリックがスーツに身を包んで例の女優と語り合うシーン。彼女はメリックの“心”を見ているのだろうか。遂にはヴィクトリアの女王まで動かしてしまう。 彼の存在が認められる度に看守たちの嫉妬も大きくなる。人助けかエゴイズムか。 メリックはある出来事で再び心を閉ざしてしまう。それでもメリックの理解者でもある子供やサーカス仲間たちの協力。「俺たちみたいなのには“運”がいるんだ」 さらに駅での一件が再びメリックの心を呼び覚ます。「僕は人間なんだ!」 とりあえず婦長がGJすぎる。 再び平和な時を取り戻したメリック。彼が夢の中に見た女性は母親だったのだろうか? 彼は安らかに眠り、母親の元へと行ったのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-16 18:20:28)(良:2票)
53.  ダウン・バイ・ロー 《ネタバレ》 
ジム・ジャームッシュによる愉快な刑務所&ロードムービー。 ジャームッシュの最高傑作はコレだろうねえ。 歌を歌うように淀みのない会話で人と人とが繋がっていく楽しさ。 デコボコだった3人の男たちが、会話や音楽によって「親しい兄弟のような間柄」になっていく映画だ。 こういうセリフが多い映画は、速さが足りない字幕なんぞで愉しみきれない。 戸田奈津子のカスみたいな字幕で楽しめるワケねえだろうがあっ!! 原語だけで愉しむのが一番だ。 まあ、そんな事はどうだっていいんだ。 この映画は、軽快な音楽と共に郊外の自然や市街地を移動撮影で映していく場面から始まる。 男と女が熱く愛を語っていた筈のベッドは冷たくなり、女に愛想を尽かされた男達は家を出て行く。 「あんたの音は聞き飽きたの」とばかりに散乱するレコードの破片、破片、破片。 外の町だってゴミだらけ。 銃を背中に向け「撃つわよ」と弾を込める音をわざわざ聞かせる女、それを「君になら撃たれても良い」とばかりに黙って立ち尽くす男。 男は背中で語る。こういうシーンが大好きです。 白いベッドに横たわる黒い女の裸体がエロい。布団を優しくかける紳士すら捨てられていく。 ジャックとザックは女に捨てられるわ罠に嵌められるわ仕舞いにゃブタ箱。 独房の壁のザラザラした音が耳障り。あの感触を想像するだけで胸が痛くなる。 だが、そのブタ箱で思わぬ出会いをする3人目の男ロベルト。 この男が衝突する2人の間を取り持ち、潤滑油のように友情を深めてしまう。 喧嘩するほど仲が良い。 ジャックとザックの殴り合うような掛け合いだけでも面白いが、そこにロベルトが加わる事でアンサンブルはより楽しくなる。 3人の合唱は独房全体に響き渡り、警官の警棒がフィナーレを締めくくる。最高に楽しい場面だった。 独房の中心でアイ(スクリーム)を叫ぶ(スクリーム)。 ロベルトは壁に“窓”を書いて「ここから出ちまおうぜ」と言ってのける。 本当に出ちまうんだから面白い。 逃亡という名の森林散策。 船で沼地を進む3人ををロングショットで捉えたシーンの幻想的なこと。 ウサギの丸焼きは美味そうだ。 飯喰って仲直り。 道の一軒屋で3人を持て成してくれた奥さんがキレイな人でねえ。 ロベルトもまた恋に出会う。 やがて別れていく3人だが、分かれ道でのやり取りの何と粋な事。 「おまえが左なら俺は右よお」
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-07 16:47:30)(良:1票)
54.  ファニーとアレクサンデル 《ネタバレ》 
この映画は、愛のドラマでもあるし「狼の時刻」のようなホラーでもある。 水の激しい流れで各章は始まる。 まるで人生が流れるように、2年かけて一つの家族のドラマを群像劇風に描いていく。 プロローグのアレクサンデルの幻視体験と一人舞台に始まり、聖夜(性夜)の祭り、家族の死、家族の再婚、新しい生活とアレクの受難、主教の苦悩とアレクの悪夢、そしてエピローグの新しい命の誕生。 冒頭のアレクが見る幻。動くはずのないものが動く恐怖、死神が予告する死の恐怖。 愛情をまんべんなく注く父親や母親。 子供達に文字通り“臭い”ジョークを飛ばして愉しませる。オナラでろうそくを消すシーンは爆笑。 愛情が注がれた子供達は、メイドと枕を炸裂させて聖夜を楽しんでいる。 うら若き母親と中年気味の父親もベッドを粉砕するほど性夜を(ry そんな楽しき夜も、父親はもっと身近に家族達といたいと嘆く。まさか不幸な形で彼の望みが現実になるとは。 父親の代わりとして現れる、悪魔の様な主教がアレクを苦しめていく事になる。 母親は子供達を養うために止む無く再婚を選ぶ。 主教も厳しく子供達にあたるが、それも新しい父親として子供達を立派に育てようとする想いが空回りしているのかも知れない。 舞台の装いを止めさせたのも、父の死という辛い記憶から残された人々を解放しようとしての事だったのかも。 だが、アレクは憎悪を抱いてしまう。 冒頭の動くだけの人形は、人の化身となってアレクの話し相手となる。 亡き父親もその一人として彼を見守る。アレクは未だに前の父親が忘れられない。 それはアレクの寂しさ故だ。妹のファニーがいるだけじゃ寂しさは収まらない。ただ家族の愛に飢えている。 しかし、見守るだけで彼を直接助けようとはしない。 「いるだけならさっさと成仏しちまえよっ!」とばかりにブチ切れるアレク。 主教の家を焼いた業火は亡霊が放ったのか。それとも単なる偶然なのか。それは解らない。 アレクは自分のした事を悔やむ。本当に祈った事は、こんな事じゃなかった。ただ暖かい愛が欲しいだけだったのに・・・。 クライマックスは、新しい命の誕生、主教とアレクが“再会”するシーンで締めくくられる。
[DVD(字幕)] 9点(2014-11-07 00:49:12)
55.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 《ネタバレ》 
「ウエスタン」、「夕陽のギャングたち」から続く「ワンス・アポン・ア・タイム」三部作の終局。 個人的には「続・夕陽のガンマン」がレオーネの最高傑作だと思っているが、俺の一番好きなレオーネの映画はコレ。 ドラマ、アクション、緊張、緩急、密度、そして漢と女たち。その集大成とも言える傑作だ。 「ゴッドファーザー」が殺しの依頼から始まるのに対し、この映画はいきなり“滅び”のシーンから始まる。 人気の無い暗い部屋、女が一人部屋に入ってくる。女が明かりを付けると、ベッドには人の形を象った弾痕の跡が。その瞬間、男の写真立てを割る拳銃を持った男たち。男たちが写真の男の行方を尋ね・・・というファースト・シーン。 冒頭からショッキングな場面が続く。一連の殺し合いが終わると、映画は過去へ遡り、そして“現代”と行き来をはじめる。 クローズ・アップのくどさに辟易するが、そんな事は壊れた壁の隙間から過去に飛ぶシーンの素晴らしさが忘れさせてくれる。 現在のシーンは昔を尋ねる場面だけで退屈なものになるのかと思っていると、あの壁穴から一気に過去へのジャンプしたもんだから驚きだ。 もう退屈と感じるシーンは微塵も無い。美しさと強烈さを秘めた映像が見る者の心を最後まで掴んで離さない。 ヌードルスたちがギャングに成長するまでの青春の日々が一番好きなんだよなあ。 大人になりかけの子供と言いますか。 レオーネ特有の長回しも皆無に近いのが逆に好印象。 ヌードルスたちが成長して殺しの限りを尽くすシーンも好きだ。密告、裏切、下剋上。 綿の機械?工場での追走劇はカール・テオドア・ドライヤーの「吸血鬼(ヴァンパイア)」を何故か思い出した。吸血鬼は工場のおがくずの中で息絶える。 車上で“暴走”するヌードルスの愛。あえて合成の車外映像が、ヌードルスの愛がデボラの心ではなく肉欲、“偽”の愛情である事を暗示する。 何いかにも哀しげな音楽で誤魔化そうとしてんだよ。無言の「別れ」が終わりを物語る。 それとも、ヌードルスはデボラを巻き込まないためにあえて彼女の心が離れるような事をしたのだろうか。 禁酒法の終わりはヌードルスたちの友情の終わりも告げる。 コーヒーカップをかき回すシーンの異様な緊迫、一世一代の“大博打”、明かされる真実、ゴミ清掃車という名の霊柩車。ラストのヌードルスの哀しき笑みは忘れられない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-10-09 21:51:30)(良:1票)
56.  ラストエンペラー/オリジナル全長版 《ネタバレ》 
ベルナルド・ベルトリッチの最高傑作は「暗殺の森」や「1900年」だと言われているが、やはり一番好きな映画はコレになるだろうか。 こういう歴史ものって退屈な映画が多いけど、コレは一切退屈しない、とにかく面白い映画だった。 最後の皇帝・溥儀の人生を描いた壮大な歴史絵巻。 セルジオ・レオーネの「ウエスタン(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウエスタン)」の脚本を務めたその壮大さ、そして溥儀をめぐる様々な女性の物語。 坂本龍一の音楽が彩りを添える。 列車、人の群、自殺を図る謎の男・・・どうやらこの男が溥儀らしい。 物語は、第二次大戦後に連行された溥儀の回想と現在が交互に描かれる。 授乳中に連れて行かれたり、幼い溥儀に説明する人間が説明後に絶命とか・・・どういうシーンなんだよ。 やんちゃ坊主な幼い溥儀は気味の悪い宦官共を遊び相手に退屈な日々を過ごす。 紫禁城で鬼ごっことかスゲーな。 中々乳離れできない溥儀。何あのプレイうらやま(ry イッキ飲みならぬインキ飲み。 この頃中国の支配を目論む軍とは見せかけの“共和国”。 生みの母親よりも育ての母から貰っていた愛情・・・「アーモ」と別れるシーンは不覚にもウルッとしてしまった。 知識を得ながら成長する溥儀だが、井の中の蛙は大海という外の世界では王でも何でもない。 だが溥儀は外の世界を見たくてしょうがない。 ピーター・オトゥールの大佐との日々は微笑ましく進む。自転車で走るシーンは印象的だ。 中佐の次は大佐ですか、出世しましたな“ロレンス”さん。(イギリス違い) 初夜のお相手は積極的にキスしまくりなモダン女性。シーツの裏でナニしてんでしょうね。 宮廷を追われる溥儀は関東軍と結託して満州国の王の座に。操り人形にされているとも知らずに・・・。 踊らされる溥儀、壊れていく女たち。 NTRしたドライバーを消すシーンは「暗殺の森」を思い出す。(アッチよりも短く、かつ過激に) 過去の栄光と現在の何もかも失った虚しさが重なる瞬間・・・。 ファックオフはコッチのセリフだぜ毛沢東のハゲ野郎!テメエが雀ブッ殺しまくったせいでイナゴ大発生で国民飢え死にだよクソバカヤロウがあっ!あの野郎には地獄すら生ぬるい。 だが、時代の波に流されてきた溥儀は少年に“コオロギ”を渡して去っていく。 自転車にはじまり自転車に終わる。つわものどもの夢のあと・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-10-05 04:39:48)
57.  ゆきゆきて、神軍 《ネタバレ》 
凄まじい。恐らく邦画史上最も凄まじい部類に入るドキュメンタリーになるだろう。 過去の旧日本軍内で実際に起きた事件の真相を探っていく流れが本当に凄い。鉄拳飛び交う情報収集、行き着く先に待つ答えがいやはや。 本当に全力で右に進む映画だ。突き抜けすぎて逆に笑いがこみ上げてくるくるくらい馬鹿な“何か”がこの映画にはある。 日本人なりに「戦争とは何か」を考え抜いた一つの答えがこの作品に刻まれているのだろう。この映画は99%奥崎謙三で出来ています(嘘)
[DVD(邦画)] 9点(2014-08-26 22:32:51)
58.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー 《ネタバレ》 
子供の頃は、BSで昔懐かしのアニメを夢中になって見たものだ。 「ガンダム」や「機動警察パトレイバー」の劇場版で徹夜してしまった子供時代。私は子供の頃から再放送を含めて色んなアニメ・ドラマ・映画で育ってきました。多分、そういう今の時代には失われた何かに子供ながら魂を惹かれていたんだと思う。 このアニメも、夏の暑い夜に無我夢中で見たアニメの一つだった。 いえね、最初目に入った時は絵柄で距離を置いてしまったのだ。何かフワフワしているというか。そもそも下着姿でいつもうろつくという概念が子供心に理解できなかった。今はそのフワフワした柔らかい絵柄が好きだったりする。なんか和むと言うかね。あとメガネの存在が最高すぎる。 それでも、やっぱりラムはラフな格好よりも制服着てもらっている時の方が落ち着きつくし好きだ。 色気というものは隠せば隠すほど逆に出る筈(多分) 奇妙奇天烈な押井守のSFワールド。 高橋留美子の「るーみっく」と呼ばれるSFに似たようで、まったく違う不思議な世界観。 主人公のあたるたちはいつの間にか“夢”の中に閉じ込められてしまう。 夢の中は何でもやりたい放題、永遠に続くかのように楽園にいるような生活。夢が終われば心の楽園は消えてなくなってしまう。でも、夢から目覚めなければ学園祭はやれない、明日は来ない、次に進めない。  あたるたちは、自分のため、愛する人のため、そして明日のために夢から抜け出そうとアレコレ奔走する。謎は真相究明に向っているのか、それとも深まっているのか。 意外な依頼人の正体、そして永遠に「胡蝶の夢」が続いてしまうのか、終わりはあるのだろうか。 様々な映画作家や画家たちの世界観を引用して、ゴチャゴチャに混ぜて観客を揺さぶる無限の映像世界。虚構と現実が混ざり行き着く場所は何処なのか。  「うる星やつら」を知る人も、知らない初見の人もワケが解らなくなる前衛的な作品でもある。  だが、映像よりいつものあたるを取り巻く女性や野郎どもの会話を聞いているだけでも楽しくなってしまう。 こんなにも高橋留美子がブチ切れ、こんなにも飯が喰いたくなって2828(あたるとラム)してしまう映画はそうそうないよ。 あたるの何気ない一言が妙に残る。 「あれは夢だったんだよ」・・・まるで今は無き故人と夢の中で出会い、別れてきたように。
[DVD(邦画)] 9点(2014-08-19 14:49:45)
59.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 《ネタバレ》 
インディ・ジョーンズシリーズの最後(にしとけよ馬鹿スピルバーグ)を飾った作品。 ショーン・コネリーの最高傑作はコレと「アンタッチャブル」で決まり!  ショーン・コネリーのユニークで男らしいキャラ、ハリソン・フォードとの息の合ったコンビが冴える。 女関係まで「親子丼」。  この作品の良いところは、親子の絆をしっかり描いてくれた事だ。  インディアナの少年時代、相変わらず不死身のインディアナ、「永遠の命」の追求したアクションにも注目だぜ。  シリーズ特有の“馬鹿馬鹿しい”場面もショーン・コネリーがやると凄いカッコ良く見える。傘と鳩で戦闘機を撃墜しちゃうんだもんねえ。ハリソンも戦車の上で格闘する!
[DVD(字幕)] 9点(2014-08-18 07:53:40)
60.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 《ネタバレ》 
シリーズ最高のアクション、ホラー、馬鹿馬鹿しさ全回の2作目。  絶叫と弾丸飛び交う激闘、 秘境に伝わる呪いと儀式の風習、 シリーズ随一の不死身振りを見せるインディ。絨毯の性能がヤバいのかインディたちがイカれてんのか(褒め言葉)  トロッコのシーンが楽しすぎるんだが。
[DVD(字幕)] 8点(2014-08-18 07:51:51)
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