621. オンリー・ユー(1994)
《ネタバレ》 マリサ・トメイのショートカットはやっぱり似合わんなあ・・・。それに、彼女はもう少しひねった役の方が生き生きとしている。脳天気一直線に運命を信じまくるヒロインというのを無理して演じているように見えます。内容的にも工夫が浅すぎて、ロマコメとしては今ひとつ。姉のサイドストーリーの方がむしろ印象に残ってしまう。 [DVD(字幕)] 5点(2008-05-23 02:44:49) |
622. スペース・トラッカー
《ネタバレ》 96年作品とはにわかに思えないほどの素朴で脳天気な作り。ラストのうだうだ引っ張らないあっさり風味もなかなか好ましい。ただし、トラック運転手という設定とSFアクション的な展開のミスマッチが制作者が狙った筋なのだろうが、あまりうまく融合していないと思う。最新の科学を施した殺人兵器ロボットを、一匹狼の運ちゃんが気合と根性と知恵で撃退してこそ面白いのに、ほとんど最後まで右往左往しているだけだからなあ。 [地上波(吹替)] 4点(2008-05-17 03:32:47) |
623. エビータ(1996)
歌というのはあくまでも映画内における表現方法の一つにすぎないわけで、前後の流れや調和を無視してひたすら歌、歌、歌ばっかりで埋め尽くされると、そのうち感覚が麻痺してきてだんだん何も感じなくなってしまうのです。落ち着きのないカメラも含めて、映画というよりも超長編のPVを見ているような感じ。ただし、この種のちょっと変な役では異様に楽しそうに生き生きしているバンデラスはやはり偉い。マドンナの存在はどこかに飛んでしまいました。彼に4点。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-14 02:11:08) |
624. ザ・コミットメンツ
《ネタバレ》 音楽映画として一番まずいのは、アクションを起こすまでの主人公の音楽に対する愛情なり心情が見えないこと。それと、集まった多数のメンバーが担当楽器で特定できるだけで、描き分けがほとんどできていないこと。また、ロックに背を向けてソウルをやろうとしている割には、演奏とかステージのノリはロックそのものなので、あまり説得力もないですよね。あっさりバンドが破綻してしまう素っ気ないラストに4点、控え室で大喧嘩しながら知らん顔でアンコールに応えているシーンが可笑しかったので+1点。 [DVD(字幕)] 5点(2008-05-05 03:18:49) |
625. オール・アバウト・マイ・マザー
同じ路線だったら、後発の「ボルベール」の方がはるかに上。この作品の弱点は、登場人物のどこに注目するのか、その焦点が定まっていないこと。周辺人物の事情までをあれもこれも詰め込んでいるのはいいけど、時系列の飛び方も含めて処理が雑すぎで、どこで誰がどう変わったのかがよく分かりません。また、登場人物の日常の「生活感」が感じられないのも、この種のドラマでは大きなマイナスで(この点がボルベールは優れていた)、監督の独善性を感じさせてしまいます。 [DVD(字幕)] 5点(2008-04-30 02:57:49) |
626. ベルエポック(1992)
《ネタバレ》 出だしは何となくシリアスで哲学的な雰囲気を感じさせますが、主人公が偶然出会った老人の家にいつの間にか居着いてしまったり、突然登場する美人四姉妹ともえらくうまくいってしまったりと、一方的に都合の良い展開になってしまうのが笑えます。しかも、誰かがアホだったり邪だったりすることもなく、みんな真面目に大らかに生きている結果としてそうなっているのがよろしい。最初は区別のつきにくい四姉妹も、展開にしたがって個性が明らかになっています。老人以外誰もいなくなったラストの一抹の侘びしさも印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-28 00:36:23) |
627. マーズ・アタック!
《ネタバレ》 最初のブロスナンのわざととしか思えないかっこつけパイプと、グレン・クロースやアネット・ベニングのあからさまな悪趣味メイク&ヘアを見た時点で、ある程度は予想がつくわけですよ。しかし、まさかここまで痛快に徹底してくれるとは思いませんでした。豪華キャストのほとんどはまったく活躍の場面なく容赦なく抹殺され(大統領まで!)、しかもそれを行っているのは露骨に安っぽい描写の宇宙船&火星人。見事です。しかし、もちろん、すでに指摘されているとおり、「友好と見せかけての虐殺」「先住遺産に対する破壊」、そして何より「侵略の相手方に対する嘲笑的・侮辱的態度」は、「建国」の過程以来のアメリカ自身の行為そのものでもあります。あと、個人的には、この面々の中で生き残ったのがルーカス・ハース君というのが嬉しい。最後の直接的すぎるスピーチは余計だったけどね。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-25 03:17:47) |
628. 黙秘
《ネタバレ》 事件の真相というのはそんなに大きな裏があるわけではないのですが、時系列の凝った交錯や、ダニー・エルフマンの雰囲気満載の音楽のおかげで、印象的な作品となっています。また、メイン州(キングの故郷だったんですね)の寒々とした風景の数々も、作品の内容によく合っています。ただし、J・J・リーは、こういう陰に満ちた役はちょっと苦手なような感じですね。あと、邦題はもう少し何とかしてほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-20 04:12:22) |
629. 恋人たちの食卓
《ネタバレ》 いろいろ考えている割には、人物描写は平坦なんですよね・・・。三姉妹についても、それぞれの男性関係の推移から何となく人格の想像がつくという程度であって、内面からにじみ出る個性というものが希薄です。なので、そんなに面白い作品ではありませんでした。オチでかなり救われているのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-04-17 02:16:18) |
630. 推手
《ネタバレ》 アメリカに過ごすアジア人という初期設定以外はそんなに新鮮味のある話ではないのですから、それであればそれでも観る側を引き込むほどの+αが必要だと思うのですが・・・。せっかくの太極拳もあまり効果的に使われていないし(ラストで息子夫婦がそれを用いて和解するような部分があるが、その線でもっと使えたはず)、異文化ギャップの部分も、通常の嫁・舅対立以上の描写はありませんでした。ハイキンググループデート(?)というのが素朴で印象的だったくらいかな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-04-17 02:04:55) |
631. 白い刻印
言いたいことが整理されておらず、思いつきのシーンが流されているだけのような感じなので、スリルもなければ共感もありません。ウィレム・デフォーやシシー・スペイセクまで投入していながら、この凡庸さは残念。 [DVD(字幕)] 4点(2008-04-12 04:56:25) |
632. ジャニスのOL日記
普通に明るく楽しく笑える作品かと思っていたのですが、何ともしょぼい内容です。お局様的上司とのやりとり、格好良い(という設定の)男性社員とのなりゆき、そこでだんだん起こってくる事件など、すべてが2時間ドラマレベル以下で、見るべきところがありません。実はパッツィ・ケンジット目当てで見たのですが、その嫌われ役のお局様での登場で、見せ場らしい見せ場もありませんでした。それに、仕方ないとは思うけど、やっぱり老けちゃったね。 [地上波(字幕)] 2点(2008-04-12 04:38:05) |
633. ザ・エージェント
《ネタバレ》 例えば、主人公が顧客を一斉にライバルにとられる場面なんかは、各選手たちの会話がいちいち作り物っぽくて、現実感がないのです。退職時の同僚とのやりとりとか、その後のキューバとのやりとりについても同じ。いかにも、「この人はここで挫折するんですよ」「この人たちはこうやって分かり合っていくんですよ」と解説がつけられているみたいで、見ていて醒めました。ボニー・ハントが自宅で離婚者の会合をやっているなんて設定も、いらなかったんじゃない?もう少し、表現したいことを突っ込んで練ってほしかったと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2008-04-11 03:59:44) |
634. 欲望の翼
《ネタバレ》 台詞も場面のつながりもすごく不明確であやふやだし、各キャラクターも決して確立されているとはいえないのに、見終わったときには全体の世界が頭に残っているという不思議な作品。各登場人物は、何か大きな展開が待ち受けていそうに見えて、結局はほとんど何も起こらずに元の世界に戻っていく。実はものすごくリアルな作品ではないかと思う。マギー・チャンが途中から出番がないのと、カリーナ・ラウがやたらきんきんうるさいのが難点。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-25 11:12:40) |
635. さよなら、こんにちわ
《ネタバレ》 切ないラブロマンスっぽかったので期待してたんですが・・・南果歩って、こんなに演技下手だったっけ?とかなりびっくり。もっともこれは、稚拙な説明台詞しか書けなかった脚本家の責任が大きい(露口茂まで被害が及んでいる)。2時間ドラマでも多分これよりはましです。ラストの滅茶苦茶さがとどめでした。 [地上波(邦画)] 2点(2008-03-10 02:13:38) |
636. イル・ポスティーノ
《ネタバレ》 若者と詩人との含蓄のあるやりとりといい、南イタリアの風景といい、悪くない雰囲気ではあるのですが、何か食い足りないのです。なぜかと考えたら、登場人物の日常生活のディテールがあまり考慮されてないから。青年はネルーダと一緒でないときは何をして何を考えていたのか、その辺が創造されていないので、詩人との結びつきも予定調和的に見えてしまいます。主人公があっさりハッピーになってしまったり、ラストでいきなりいなくなっていたりというイタリアならではの強引さは良かったので、そこに5点。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-27 03:01:51) |
637. 恋は嵐のように
《ネタバレ》 危うくダサさの側に転びそうになりながら、ぎりぎり最後まで1本のラブロマンスとして成り立っています。よく見るとなかなかの名場面がいくつもありますし、ラストの大風の中でバルコニーの花嫁を見上げるシーンなどは、映像的にもインパクトがあります。また、最後のぎりぎりのところまで、どちらの結論になっても矛盾しないように考えて作ってあるのにも好感を持ちました。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-22 02:49:28) |
638. ラブ・レター(1998)
《ネタバレ》 後に韓国版でリメイクもされましたが、残念ながらこれは韓国版の圧勝。まず、大きな違いは、こちらは最初に偽装結婚の手続の部分を延々と描写して、そこで吾郎とパイランもかなり顔を合わせていること。しかし、この話の出発点は、主人公がごく安易に偽装結婚の話に乗り、かつそれがあったことすら忘れていたというところであって、そこにこそ感動の源流があるはず。また、吾郎とパイランはまったく顔を合わせない方が後の切なさや手紙の重みが増幅されることはいうまでもありません。原作に免じて4点。 [地上波(邦画)] 4点(2008-02-20 01:14:25) |
639. マーヴェリック
こんなかっこつけキザ路線の主人公にメル・ギブソンは合ってないし、アホっぽさ満開のヒロインにジョディ・フォスターは合ってません。その時点で大きなハンデなのですが、内容自体も、何かいちいち当事者があれこれ考えばかり回しているような感じで、テンポが悪く、勢いに乗った部分がほとんどありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-01-29 23:45:29) |
640. ロミーとミッシェルの場合
《ネタバレ》 主人公の二人が最初から馬鹿すぎで、作品に入り込めませんでした。同窓会ごときにそんなにむきになるというアホらしい行動が目的なのであれば、だからこそ真剣に勝負してくれなくては駄目なのですが、主人公たちはその過程でもなーんにも考えてません。途中の夢の部分も、つなぎのために入れたという以上の意味は感じられませんでした。最後の啖呵の部分を見るための作品ですね。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-29 02:12:32)(良:1票) |