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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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621.  メイズ・ランナー 《ネタバレ》 
予告編だけなら結構面白そうなんです。でも見進めていく程に、状況が判明していく程に、最初に在ったワクワク感がどんどん目減りしてゆきます。これはツライ。同類設定を有する『CUBE』と比べてみると、その差は歴然。マジックの種明かしは厳禁だという事がよく分かります。さて、本作は3部作とのこと。正確な評価は続編を観てからにさせて頂きたいのですが、期待感は『ハンガー・ゲーム』並みといったところでしょうか。
[DVD(吹替)] 5点(2017-04-25 22:46:57)(良:1票)
622.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
どうしてもシュワルツェネガーを使って続編を作りたかった苦心の跡が垣間見える『ターミネーター』シリーズ最新作。表面の体組織は人間と同じだから見た目は老いるのに、鉄骨むき出しになった腕はちゃんと再生される摩訶不思議。そのテクノロジーはT-800から取得したの?1984年製タイムマシーン。正直無理筋と思える設定が散見されます。極め付けはT-800の“アップデート”でしょうか。『ターミネーター』はタイムパラドックスを扱った映画としては、実にシンプルで分かり易い脚本が魅力だっただけに、この改変は個人的には残念でした。さて、聞くところによると、本作は新3部作の第1作目だそう。リブートだか、新解釈だか知りませんが、お手軽に過去の遺産を食い潰す制作手法は(本シリーズに限らず)あまり感心しません。
[DVD(吹替)] 6点(2017-04-20 22:24:03)(良:1票)
623.  私たちのハァハァ 《ネタバレ》 
本作は“距離”の映画。北九州から東京までの物理的な移動距離。旅に要する費用などの金銭感覚。憧れのバンドと自分たちとの間に在る隔たり。そして自らの将来に対する希望。どの距離感覚も彼女たちには、全くと言っていいほど備わっていません。いや正確には“測ろうとしていない”のでしょう。実測して現実と向き合い、絶望してしまうことに怯えているのかなと。この心理は理解できます。子供時代の終焉。現実と向き合う大人の世界へ。そんな不安な状況ゆえ、刹那の快楽に逃げるのも無理からぬこと。世間を、現状を、自分自身を、とりあえず見ないふり。まあ、それもいいでしょう。というより私自身、彼女らに説教を垂れられるほど立派な大人ではありません。ただ、心配なのは、今回の旅を“良い思い出”として消化してしまわないかということ。それだけは要注意です。360度いろんな人に迷惑をかけた事実を自覚すること。しばらくは布団に入る度に後悔でジタバタする必要があるでしょう。失敗をきちんと整理し、反省することで、はじめて成長できるのですから。家庭用ハンディカメラの映像をメインツールに臨場感を演出しながらも、通常のカメラも併用し客観的な視点を担保するバランス感覚は秀逸です(純粋に観易いという利点もあり)。ただ、編集用のカチンコをさりげなく本編に入れ込むあたりは、ハイセンス過ぎて鼻につきますが。主演の女子高生はみんな生々しくて素晴らしかったです。
[DVD(邦画)] 8点(2017-04-18 23:36:57)
624.  超高速!参勤交代 《ネタバレ》 
これは懐かしの『桃太郎侍』や『暴れん坊将軍』、『水戸黄門』路線の娯楽時代劇。細かい時代考証は言いっこなしヨの世界観。久しくエンターテイメント時代劇から遠ざかっていたため逆に新鮮で、大変楽しめました。特に『情けは人の為ならず』な最期の大名行列にはグッときましたね。ただ、個人的にはもっとバラエティ豊かにクセ者役者を揃えても良かったかなあと。一番アクの強いキャラが陣内孝則の松平信祝では、少々弱いです。上地雄輔が生きていたのには単純にビックリしました。
[DVD(邦画)] 6点(2017-04-15 21:26:19)
625.  ヘイトフル・エイト 《ネタバレ》 
本作を楽しめるか(受け入れられるか)の試金石は、“床下からの狙撃”シーンと考えます。ミステリー的には完全にアウト。終盤に初登場したキャラが犯人なんて反則技もいいところでしょう。でも「嘘つきだらけ」を公言している映画である以上、「そんなのズルイ」という批判は門前払いです。監督が一番の嘘つき。そもそもタイトルに偽りあり。なんとまあ卑怯な映画でしょうか。でも会話劇のマニアックさ、無駄とも思える長回し、刺激過多の残虐シーン、徹頭徹尾「馬鹿映画」の体裁ゆえ、観客の方がバカ負けしてしまうのです。良い映画ではないけれど、決して嫌いじゃない。褒める気はないものの、貶す気もない。胸糞悪いストーリーなのに、妙に清涼感あり。そんな不思議な映画でした。2時間50分という尺を知らず夜中に観始め、完全に明日の仕事に支障が出る時間を過ぎても途中で止められなかったくらいですから、私の趣向に合っていたのは間違い無さそうです。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2017-04-10 20:43:41)
626.  パージ 《ネタバレ》 
これはある種の『寓話』『風刺』として観るべきもので、設定に対するツッコミは野暮ってものなのでしょうね。でも中二病的世界観の作品ならば、やはり中二病的理論武装はして欲しいというのが正直なところ。あんなクズセキュリティで命と財産を守ろうなんてヘソで茶が沸きます。ただし、あの父親が“家族を守る”という絶対的な大義名分を捨てて、ホームレスを救おうと決意した件には心が動きました。男を差し出してしまったら、仮に家族と財産は守れたとしても、それと同等以上に大切なものを失うと判断したのでしょう。この決断を私は支持します。ただそれなら、家族の総力をもって全力で迎え撃つべきで、当然ホームレスともハナから共闘しなければなりません。せっかく自宅=“地の利”を活かさない展開も解せません。家族全員で生き残ってこそ、父親の決断の価値が生まれるのですから。結局のところ、どんなに素晴らしいメッセージや問題提起があっても、観客の目線が設定の緩さやストーリーの詰めの甘さといった“枝葉”へ向いてしまうようでは、失敗作と言わざるを得ません。そうは言いつつ、結構楽しめたんですけれども。
[DVD(吹替)] 6点(2017-04-05 21:24:28)(良:2票)
627.  愛を語れば変態ですか 《ネタバレ》 
『グミ・チョコレート・パイン』(2007)~『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(2009)あたりの黒川芽以の“ぽっちゃり”可愛さは神懸かり的でしたが、アラサーとなってかなりシュッとした印象。少し戸田恵梨香が入っていますかね。相席スタートのメガネが自称“丁度いいブス”だそうですが、いうなれば本作の黒川は“丁度いい美人”。ちょっと粉をかけてみたい人妻感を見事に醸し出していました。彼女の超理論が炸裂する終盤は、もはや理解不能な展開ですが、これを喩えるなら“みんな野球をしているつもりだったのに、彼女一人だけサッカーの話を始めたよ”ってなところかと。まあ、勝手にやってくださいとしか言いようがありませんが、あのバスの乗客は羨ましいです。
[DVD(邦画)] 5点(2017-03-30 19:19:53)
628.  ヴィジット 《ネタバレ》 
(激しくネタバレしておりますので、未見の方は閲覧ご注意ください……) サスペンスに慣れた人なら真相を見破るのは難しくありません。伏線と呼ぶにはあまりに“あからさま”なフリばかり。それでもなお、本作に“観る価値”があるのは、人物造形が見事だからです。老夫婦は、ただの狂人、あるいは殺人鬼でしょうか。いいえ、違います。確かに病んでいますし、社会規範や善悪の判断がつかなくなってはいますが、悪意の人ではありません。偽爺の言から汲み取るに、孫のいる人生を羨み、カウンセラー夫婦の身分を盗んだと。限定1週間、孫のいる人生を味わうため。子供たちを殺める気などハナからありませんでした(オーブンの奥を拭いて~のシークエンスが、子供たちへの殺意が無いことの証拠です)。それに事件を隠ぺいする気力も能力も備えていません。ですから見方によっては、2人の最期は巧妙な「自殺」とも見て取れます。子供たちの殺意が自らに向くように仕向けたと。姉弟2人のトラウマ解消のプレゼント付き(もちろん結果論として)。物悲しい後味と僅かな救いが本作の魅力と解します。
[DVD(吹替)] 7点(2017-03-25 23:24:34)
629.  血まみれスケバンチェーンソー 《ネタバレ》 
『テキサス・チェーンソー』(2003)、『女子高生チェーンソー』(2003)、『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』(2007)。世界3大チェーンソー映画を制覇した、自称おらが村イチのチェーンソーマニアとしましては、本作を見逃すワケにはいきません。(『メレン○の気持ち』で内田理央のふんどし姿が拝めると知ったからでは断じて無い!と言わせていただこう!)タイトルからして名作の香り漂います。スティーヴン・ソダーバーグ監督の傑作ドラマ『セックスと嘘とビデオテープ』、あるいはソ連製隠れた名作『動くな、死ね、甦れ!』にも通じるリズミカルな語感。確かに、血まみれで、スケバンで、チェーンソーでありました。血飛沫&グロ描写は十分。アバズレ感もバリバリ。リアル工具ではなく、凶器としてのチェーンソーという位置づけも、エンタメ特化で悪くありません。しかしどうでしょう。内田のふんどしが全く確認できないのです(別撮り感丸出しのチラリなど勘定のうちに入りません!!)。私のようにチェーンソーにしか興味のない者は兎も角も、内田のふんどし目当ての観客にはお気の毒としか言いようがありません。やるなら、ちゃんと、やり切ること。あざといくらい、しっかりと。個人的には決して評価していませんが、『片腕マシンガール』の井口昇監督に任せて、ひたすら悪趣味で下品な映画に仕上げるのもアリだった気がします。
[DVD(邦画)] 4点(2017-03-21 18:56:32)(笑:1票)
630.  マリアンヌ 《ネタバレ》 
きっとこんなお話しだろうなと思ったら、本当にそんなお話。そういう意味では、サプライズはありません。でも、骨太の時代劇で見応えは充分。美男美女の悲しきラブストーリーは、やはりロマンス映画の王道ですね。さて、私の関心事は、妻の最期にあります。夫は、この結末を予想していた気がするのです。そのために、あえて銃を妻の手の届くところに置いたと。2人に課せられた2度目のミッションは、家族の幸せを守ること。そのためなら、何だってやります。そう、2人はプロフェッショナルですから。夫は、国を捨てる覚悟までしました。しかし、計画通りにコトは運ばぬもの。大使殺害の首尾が良すぎただけです。プロである2人が、プランBを考えていないはずがありません。同じ目的のため、2人は“暗黙の了解”で、次善策を選択したものと推測します。これが愛でなくて、何を愛と呼べばいいのでしょう。
[映画館(字幕)] 8点(2017-03-10 20:47:28)
631.  さらば あぶない刑事 《ネタバレ》 
能や歌舞伎、あるいは新喜劇レベルの“様式美とお約束”に彩られた『あぶデカ』完結編は、完全に固定ファン向けの作品でした。アイドル映画と同じカテゴリーと言っても構いません。要するにファンが喜べばそれでOKということ。ですから外野の批判を受け付けない類の映画ですが、どうしても言いたいことが。それは菜々緒の件。物語を盛り上げるための所謂“殺され要員(当て馬)”扱いだった点もヒドイですが、より深刻なのは、悲しみの咆哮で舘ひろしが演技力を一切問われない『雰囲気俳優』である事実が再確認されてしまったことです。これはある意味大変な悲劇。伸び代の期待できる若手俳優ならいざ知らず、舘クラスの大御所になれば「出来ないことはさせない」配慮(または勇気)で、俳優の商品価値を守ることも必要ではないかと思いました。
[地上波(邦画)] 5点(2017-03-05 20:28:38)(良:1票)
632.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
ついに話題作を劇場鑑賞いたしました!なるほど、なるほど、こりゃヒットするワケです。下品な言葉使いで失礼しますが「クソ面白い!」が私の心情にピッタリ。キャッチコピーが的確かつ秀逸です。「現実VS虚構」。嘘っぱちをモチーフにした大真面目なリアルシミュレーション。『空想科学読本』の社会科編といったところでしょうか。こんな大人のお遊び大好きです。大御所&実力派&クセモノ揃いのキャストがこれまた抜群でした。オジサン俳優は漏れなくイイ味出しまくりですし、豪華脇役陣もきっちりスパイスを効かせた良いお仕事ぶり。巷で話題の尾頭さんも素晴らしいですが、個人的にツボに入ったのは高橋一生。あの演技はクセになります(佐藤二朗、荒川良々クラスの怪演技!)。作品のクオリティを下げる役者が一人も見当たらない奇跡の配役は、お見事の一言に尽きます。勿論、これも含めて監督のお手柄かと。庵野節炸裂、いやゴジラ版エヴァンゲリオン。監督の作家性が強烈に打ち出されているところも高評価いたします。はてさて、続編はあるのでしょうか。これだけの金脈を映画業界が放っておくとは思えませんが、続編で本作を超えるのは至難の業でしょう。それくらい満足度の高い作品でした。
[映画館(邦画)] 9点(2017-03-04 05:17:29)(良:1票)
633.  監禁探偵 《ネタバレ》 
監禁しながら探偵+監禁されながら探偵、で監禁探偵と。なるほど。まあ、結構な無理筋ながら、なかなか良く考えられた設定とお話しだったと思います。エロティシズムのさじ加減も丁度よく(激し過ぎず)、無類のワキの下&二の腕&汗かきフェチとしましては、歓喜のショット多数!私は、まんまと監督の注文通りにハマった観客の一人なのでしょうね。トリッキーな体裁ながら、その実は本格ミステリーの様相で、往年のロッキングチェアディテクティブならぬ、パイプベッドディテクティブとでも呼びたい趣向。ほぼアパートの一室内で物語は進行します。情報収集方法がインターネットというあたりは今風ですね。わずか数時間で犯人探しせよ、という時間制限を設けた点も、サスペンス的に正解だったでしょう(長丁場ですと主人公の監禁の罪も看過できなくなりますし、短期決戦は一石二鳥)。「実は◯◯だったんです」は、本来ミステリーの醍醐味をスポイルする悪手ですが、厳しい制限の効いたシチュエーションミステリーゆえ、本作程度の後出しなら許容範囲と考えます。基本的には、夏菜姫(時々高橋みなみに見える)と監禁男のやり取り(イチャイチャともいう)をニヤニヤしながら楽しむ映画です。
[DVD(邦画)] 6点(2017-02-25 08:08:02)
634.  聖獣警察2 警視庁性犯罪特捜10課<OV> 《ネタバレ》 
前作の尺が74分であったのに対し、続編となる本作は91分。随分とやる気が感じられるなと。いや、小籔千豊言うところの「イキってる」(調子にのってる)という感じでしょうか。良くいえば『羊たちの沈黙』オマージュの猟奇(性)犯罪もの。率直に言うなら『ケイゾク』風“思わせぶり”映画。いずれにせよ、あまり脚本に凝らなくてもいい気がします。というのも、ナオミ、同僚刑事、野生女、課長、情報屋と、キャラクターが際立っており、ナオミを中心とした絡みで結構面白いのです。ハードな性犯罪描写は単純に胸糞悪く、コミカルテイストとの相性が良いとは思えません。できれば長所を伸ばす方向でお願いしたいです。私は密かに続編を期待しております。
[DVD(邦画)] 5点(2017-02-20 19:29:44)
635.  聖獣警察 警視庁性犯罪特捜10課<OV> 《ネタバレ》 
主演の亜紗美目当てで鑑賞。ザ・オリジナルビデオの“何から何まで”低予算・低品質なドラマの中で、一人異次元の存在感を放つ“二の腕の太さ半端ないプニプニ微美女”。3Aで25本は打っていそうな堂々たるスラッガーの佇まいです。やはり亜沙美はモノが違うなと再確認しました。日本映画界はこの逸材を猛プッシュすべきでしょう。今のままで最高なので、間違ってもライザップになど入会しないように。
[DVD(邦画)] 5点(2017-02-20 19:29:11)
636.  サバイバルファミリー(2017) 《ネタバレ》 
BGMを極力廃し(たまに挿入されてもシンプルなもの)、スクリーン上で繰り広げられる物語が“電気のない世界”であることを控えめに、でもしっかりとアピールします。そう、本作は真面目なサバイバルシミュレーション。とはいえ、そこはそれ、矢口監督お得意の大衆向けコメディ。修羅場レベルはミニマムに抑えられています。強盗、略奪、強姦といったハードな展開は一切ナシ。家族揃って安心してご覧になれます。この甘口仕様は、リアリティ至上主義の観客の口には合わないかもしれません。でも、どんな予測にも幅があって当たり前。日本人の国民性を希望的に見積もれば、こんな優しい展開だってナイこともナイでしょう(そもそも電気がないだけで、社会秩序が失われるとしたら、人類は途方もなく退化したことになりますし)。それに矢口監督は、きちんと本作が寓話であることを示唆しています。お父さん奇跡の帰還(流石に無理あり過ぎ)、電気復旧でいきなり家に明かりが灯るなんて(誰が発電してたの)ホラもいいところでしょう。必要なのは矛盾点探しではなく、テーマをきちんと受け取ることと考えます。かつて夫の手をさりげなくかわした妻が、自から夫の手を握った変化。電気復旧時の妻の寂しげな表情に、本作の主張が見て取れる気がします。地方創生が叫ばれる時代の「バックtoザ日本人の原生活」映画。一次産業最強、田舎暮らし最高な筋書きは、リアル田舎生活を送る者からすれば、悪い気はしません。しかし、そう単純な話でもありません。この世の中は、それぞれの役割分担で成り立っています。野菜をもらって、卵をあげる。お手伝いをして、お肉をいただく。それは、情報や娯楽、あらゆるサービスにも当てはまるでしょう。キレイ事ではない、真の“助け合い”が、サバイバルの極意と感じました。百かゼロかの極端な選択ではなく、丁度良い塩梅に文明と、そして隣人と、付き合っていくことに、ヒトが人間らしく豊かに暮らしていく為のヒントが隠されていると思うのです。(以下余談)劇場(シネコン)を出た途端、違和感に襲われました。当たり前の風景が当たり前でないというか。地に足が着かない感じ。こんなに便利な世界でいいの?という疑問。この感覚は作品世界にどっぷりハマった時特有のもの。良い映画で間違いありません。
[映画館(邦画)] 8点(2017-02-15 19:37:31)(良:2票)
637.  だCOLOR? ~THE 脱獄サバイバル~ 《ネタバレ》 
佐藤二朗は安定の面白さ。ただしストーリーの方は、想像の範疇を一歩たりとも超える点はなく、面白みに欠けました。芸達者による密室劇ゆえそれなりに見応えはありますが、過度な期待は禁物です。特に「脱獄サバイバル」の副題は完全に誤りです。
[DVD(邦画)] 5点(2017-02-05 19:29:19)
638.  ハイキック・エンジェルス 《ネタバレ》 
『ブルース・リー』&『ジャッキー・チェン』という、カンフーアクション二大巨頭へのリスペクトを、『僕らのミライへ逆回転』『サボテン・ブラザーズ』へのオマージュという論法を用いて、ついでに言うなら『キル・ビル』のGOGO夕張と『セーラー服と機関銃』の星泉のエッセンスも加えて作られた、お馴染み少女本格派格闘アクション映画。これだけ映画マニアの心をくすぐる要素を詰め込まれたら、稚拙な設定と脚本も許せてしまうというもの(主人公VSリコーダーガールの決着をカタルシスゼロで片づけたのは大減点ですが)。ホント、ずるい映画です。エンジェル3人の中では、一番地味な役どころの川本まゆさんのアクションに最もセンスを感じました。
[DVD(邦画)] 6点(2017-01-30 20:20:17)
639.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
誰もが経験している(であろう)“目覚めると夢の中の出来事を忘れてしまう” という“ヒトの特性”が本作の「要」となる設定でした。ラブストーリー上の命題であり、タイトルでもある『君の名は』なる問いかけ。2人の間に3年の隔たりが存在している事実を“当人に意識させない”仕掛け。ふたつの重要課題をきちんと満足させています。これはお見事。もしかしたら私も「大切な誰かを忘れているかもしれない」そんなセンチメンタルな気分に観客を誘う効果も併せ持っていたと思います。三葉だけでなく巫女一族に、未曾有の危機に際し時空を越えて他者(主題歌の歌詞的に、前世で縁ある者と見立てるべきでしょう。)と繋がる能力を持たせた点も、料理の味を引き締める塩の如き素晴らしいひと手間。基本事項の説明責任を果たすと共に、物語に奥行を与えていました(おばあちゃんの能力は大火の時発揮されたのかな?)。“かはたれどき=かたはれどき”(この言葉のチョイスもたまりません!)、二人の魂が時空を越えて交差するクライマックスは、この上なく美しく、感動的であるだけでなく、SF的訴求力も兼ね備えた名シーンでしょう。新海映画が美術的に優れていることは承知しておりましたが、脚本がこれほど練られているとは驚きました。新海SFは雰囲気重視との先入観が、完全に覆りました。お見それしました。粗探しは必要ない高い完成度と考えますが、唯一ラスト。何故あのタイミングでの再会だったのかという謎は残ります。必然性を担保してきたストーリーだっただけに尚更のこと。いやいや、違います。私の考え違いです。“偶然”が必要だったのです。言い換えるなら“運命”ということ。だって本作は上等なSFであると同時に、比類なき究極の“ロマンチック”ラブストーリーなのですから。
[映画館(邦画)] 9点(2017-01-25 00:26:17)
640.  天才バカヴォン 蘇るフランダースの犬 《ネタバレ》 
“『天才バカボン』を蛙男商会テイストでパロディにしてください”という発注のもとに作られた映画、という説明でFROGMANファンには100%伝わる作品。正直、劇場版『鷹の爪』よりも脚本の骨子がしっかりしていると感じましたが、オチだけは考えるのが面倒になったのか超テキトーでした(それもまた“良し”ですが)。今回痺れたのは、村井國夫さんの声。もう大好き。本当に好き。私が女性だったら、あの声に抱かれていいと思いましたね。マジで。誰か村井さんに、国民栄誉賞とか、正力松太郎賞とか、何でもいいのでご褒美を上げてください。大拍手です。もう一人の殊勲賞は、ネロ役の瀧本美織さん。このお二人の功績で、オフザけアニメに在るはずのない“深い味わい”と“詫び寂び”が付加されています。もちろん浜田岳さんや、一声出演のチームしゃちほこ“名古屋レッド”こと秋本帆華さんも良いお仕事ぶりでした。本作の声優陣は全員素晴らしかったです。8点はあげ過ぎだと思いますが、村井さんの声にはそれだけの価値があります。
[DVD(邦画)] 8点(2017-01-20 18:26:24)
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2311.38%
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