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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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761.  アウターマン 《ネタバレ》 
この監督のバカ特撮路線の延長上のように見えるが、今回は主人公が男のため「地球防衛少女」「…ガールズ」「…未亡人」のような華がないのは不満である(ヒロイン役と少年役はいる)。 題名は架空のTVシリーズ名だが、実質的にはいわゆるウルトラシリーズを扱った映画であり、主なターゲットは40~50代男子ということになるか。ヲタク度が高く小ネタが満載でいちいちコメントする気にもならないが、「モタモタすんな!」は正にその通りであって爆笑した。また故郷を失った宇宙人に対し、地球に住んではどうかと呼びかけた場面は正直感動的だった(「侵略者を撃て」のほかに「他人の星」を連想)。  ところで「日本バカ映画の巨匠」という割に、今回は変に真面目でどこがバカ映画かわからない。 とりあえず劇中の出来事を観察すると、まず子どもの頃に正義の味方に憧れた人々も、今は当然ながら世間の不正義には失望している。特に原発事故がらみ?のことで政府は不信感を持たれていたようだが、少なくとも防衛当局に対しては、事に当たってその責務を果たすことが強く求められていたようである。 劇中でも現実世界でも古典的な“正義”の観念は滅んでしまって久しいが、だからといって“正義の味方”的な行動様式が失われていいわけはない。人間誰しも守りたい人がいるはずで、その延長上にみんなを助けたいという意識も生じうるわけだが、この映画では特に、自分を信頼してくれる者に報いたいという思いが出発点になっていたようである。 一方で、劇中では「自分たちが住んでいる星への愛」はあって当然、という趣旨の発言もあったが、これを国家レベルで考えれば今でも一定の反発を食うだろう。しかし故郷への思いは震災復興の原動力にもなっていたはずで、一概に悪と決めつけられるものではない。みんなを助けたいという思いを互いに持ち合わなければと、少なくとも劇中の宇宙人は訴えていたように感じられた。 だいたい以上のような認識がストーリーの背景にあったように見えたが、特に新奇なところがあるわけでもなく、むしろ現代にふさわしいヒーローのスタンダードを示したものとも思われた。  なお最後に勝った宇宙人を無責任に称賛していた群衆は、その時々の雰囲気で態度を反転させる有権者一般の姿にも見える。これが皮肉だとすれば、政治家でも政府機関でもなくわれわれが受け止めなければならないものと考える。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-19 00:33:43)
762.  かぐらめ 《ネタバレ》 
冒頭で「都留市制60周年 協賛映画」と表示されるからにはご当地映画だろうが、そのわりに地元PRの意図はほとんど感じられない。それ自体はいいことだと思うが、あまりに欲がなさすぎのようで、さすがにもう少し都留市というのがどういうところか見えるようにした方がよかったのではと言いたくなる。 ストーリーとしては納得できない部分が非常に多く、また素人ながら神事というものの扱いが本当にこれでいいのかという疑問もあって、素直にいい映画だったとは全くいえないのが残念である。しかし生真面目な印象があることも間違いなく、見る人によって共感できる部分も多いだろうとは想像する。エンディングの雰囲気(テーマ曲)はかなりよかった。 キャスティングとしてもいい役者を揃えたようで、決して見どころのない映画ではないだろう。主演の武田梨奈という人はこれまで知らなかったが(「ワカコ酒」という言葉だけ知っていた)感じのいい女優で、この映画では笑顔があまり見えなかったのは惜しいかも知れない。ちなみにご当地映画としても、もう少し楽しい場面があってよかった気がする(うちの地元の映画で、あまりにシリアスな内容だけのため怒ったことがある)。 なお疑問点として、陽子という人が神楽の後に一人で去ったのはどういう意味だったのか。これで本当に父娘のもとから消えてしまったのならこの人が哀れであり、またこの先にあるべき家族の再生というようなことを見通す上でも不足が生じる気がする。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-12 20:02:10)
763.  ひとまずすすめ 《ネタバレ》 
群馬県藤岡市が舞台になっているが、積極的に地元PRをしようという意思は見えない。たまたま主演女優(斉藤夏美)がここの出身だったので地元としても協力した、という程度のことらしい。 本編は30分の短い映画だが、ほかに17分のスピンオフ「ひとまずすすんだ、そのあとに」も制作されており、これは3話オムニバスで後日談と続編を含んでいる。さらにマンガ版というのがあるが内容は前日談である。このマンガ版を本編・続編のリアルな実写版と比べると、身も蓋もない現実をこのように美化するのが少女マンガだ、ということを示したようで面白い。以上がDVDには全て入っており、全部見るとかろうじて通常の映画1本を見た気分になる。  ストーリーとしては人生の特定時期に、特定タイプの人物に起こりそうなことを淡々と描いた感じで、そのタイプに該当すればかなりの共感をもって見られるかも知れない。これが実際どの程度広く受け入れられるものかわからないが、宣伝文にある「現代の空気」というよりは、もう少し普遍的な内容になっているように思われる。 ただし当然ながら女子の都合に合わせた話になっており、かつファンタジーでもなく現実感のある内容のため、自分(男)としては素直に受け取れないところも少しある。まあそれはいいとしても最大の問題は、あまりにも話が普通すぎる、ということではないか(少し呆れた)。映画に刺激を求める人々には全く受けないだろうが、しかし、そういうものをあえて平然と作ろうとする態度は悪くない。これで普通の人々が元気をもらえるというなら他人事ながら喜ばしい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-12 20:02:07)
764.  死臭 つぐのひ異譚 《ネタバレ》 
前田希美さんが出ているのでとりあえず見た。 最初の方で映画の趣旨説明が出ていたが、読むと人間世界の因果というより場所の問題だと解されるので、以後はずっとそういうつもりで見ていた。 撮影場所は静岡県熱海市(廃校?)と群馬県桐生市(マンション周辺)、及び東京都内だったようだが、このうち都内の撮影場所で、女子中学生が電話を取った場所や女子高生が襲われた場所から4km前後の位置に、現実世界で心霊スポットとして有名なマンションがある。そこは建物の構造が特異なほか、地名に「宮」の字がつくのに意味があるとかいう指摘があったりして、その方面に関心がある人々にはよく知られている。 別に制作側がそんなことを意識していたと思うわけでもないが、しかし個人的にはそういう先入観があるために、女子高生が襲われた場所が神社の前だったというのが何やら意味ありげに見えた。あわせて映像面などから来る劇中世界の雰囲気もあって、悪しき因縁のある街というイメージを十分に受け取ることができた。 一方で、人より場所の問題だとすれば、殺された恨みがあるとか犯人を殺せば恨みが消えるとか考えても仕方がないということになる。要は、その土地にたまたま住んだ人間に致命的なトラブルが生じる恐れがある(生じない場合もある)のであって、劇中では“ゆきえ”さんを含めて全員が被害者だったのかと思えなくもない。 さすがに終盤の展開などはまともに見ると意味不明だが、それでも全体としては意外にいい印象を残す映画だった。  なお登場人物としては、やはり前田希美さん(女子大生役)の色香に気を引かれてしまう。が、ほかに女子高生と女子中学生も見どころ扱いになっていたようで、主役としての存在感が若干削がれてしまった感じもするのが残念だった。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-07 19:55:07)
765.  大失恋。 《ネタバレ》 
8つの物語が同時進行ということで、一つひとつは軽い話だが、多数詰め込んだことでの充実感は出ている。 結構な豪華キャストのため、個々の役者に注目して見ればそれなりに面白い。序盤でこれが西島秀俊だろうかと思った人物が、その後もほとんど目立たずそのまま終わるのかと思っていたら、最後になってやっと出番が用意されていたのはよかった。また鈴木京香ほどの人が簡単に騙されるはずがないと思っていたら、実はちゃんとそれなりの人物だったのはいかにもという感じである。「嘘でしょう!」のところではまだはっきりしなかったが、「行きましょう」と同行を求めたあたりからはそれらしい雰囲気が出ていたようである。 自分としてはかつて山口智子という人が大好きだったので、久しぶりに顔を見ていて切なくなった。この人のエピソードが最もスタンダードな失恋話になっていたのも切ない。また中谷美紀が当時18歳くらいで、この人にしては変に可愛らしいのも見どころだったかも知れない。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-03 11:47:33)
766.  ゴジラVSビオランテ 《ネタバレ》 
これは以前にTV放送で見たが(成人後)、湖・植物・沢口靖子しか憶えていなかったので、当時としても印象の薄い映画だったようである。最近になって若い連中(といっても30前後)が名作だと言うので改めて見たが、これは一体どこに感動すればいいのかわからない、と感想を述べたところ、思い出補正があると本人も認めていた。  今回見たところでは、変に各種要素を詰め込んだようで騒々しく落ち着きのない映画になっている。エンターテインメントとしてはこれでいいのだろうが、ビオランテの最後がファンタジー調(沢口靖子再登場!)なのは好みでなく、エンディングのバラも悪趣味に思われる。 真面目な社会批評の部分でも特に心に訴えるものがなく、単なる形式論を述べただけで終わった印象がある。ただ劇中で前提にしていた相互確証破壊による核抑止とか、国際資本の市場支配といったものはこの頃らしい話題で懐かしい気がした。遺伝子資源の争奪というのも今日的な問題として捉えられていたものか。また昭和29年の第一作の時点ではまだ日本の原子力開発が始まっていなかったわけだが、この映画では原発とゴジラの関係付けができていた(前作から?)のも時代の差を感じる。若狭の原発銀座をゴジラが襲うという展開は「天空の蜂」(2015)どころの話でないだろうが、この映画ではそれほどの緊迫感もないままで終わった。放射能(放射線)への恐怖心に関する実感のない、呑気な時代の映画だったようである。  ところで登場人物のうちでは高橋幸治氏がいかにもという感じのはまり役で、劇中では○チガイ科学者のような扱いだったが、この役者との関係で見れば全く違和感がない。この人に「もう私たちの時代じゃないのかも知れない」と言われると少し寂しいものがあった。 ほかに無関係な芸能人を出すのはふざけた感じで歓迎できないが、デーモン閣下の登場には不覚にも笑ってしまった。また斉藤由貴が大阪城ホールで声だけ出演した場面では、そういえばこの人はこういう歌を歌っていたな、と思い出したので肯定的に捉えたい。「避難してくださーい!」というのがほのぼのしていい感じだった。 [2018-02-14追記] 上記の「遺伝子資源の争奪」に関して、その後に別用で生物多様性のことを見ていたところ、この映画は生物多様性条約(1992年5月採択、1993年12月発効)の「遺伝資源の利用から生ずる利益の公正で衡平な配分」を少し先取りした形で制作されていたことがわかった。だから何だということもないが少し不勉強だった気もして反省した。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-03 11:47:28)
767.  映画 みんな!エスパーだよ! 《ネタバレ》 
TVシリーズは見ていない。夏帆が出ていないのは残念だが、代わった人がかなりいい感じなのでその点にはこだわらない。 内容的には確かにエロいがエロければ誰でもいいということにはならず(主人公と違って好みの問題がある)、またコメディといいながらそれほど笑えるわけでもないが、クライマックスの「あたしはオカズじゃない…」のところだけは爆笑した。ここで主人公は敵の実力行使を完全に無力化した上で相手に打撃まで与えていたが、しかしこれは単に男子の妄想力の問題であって超能力も何も関係ないではないか(笑)。オチを見る限りは普通に健全な若年男子のお話だったらしく、これは自分としても否定する気にはなれない。また無理に一般化していえば、物的なものを至上とせず、かつそれとは切り離した形で精神面・感性面に価値を見出そうとする点で、文化というものの本質に迫る映画だったといえなくもない。 なおエンドロールを見ると、現地のフィルムコミッションはまあいいとして、豊橋市なり豊川市といった公的機関がこんな映画にあからさまに撮影協力しているのはかなり呆れる。そうまでして地元PRをしたいのなら、自分としても「東三河」「豊橋」「豊川」といった地名を見るたびにこの映画を思い出すようにして協力していきたい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-27 00:25:09)
768.  最後の晩餐(2004) 《ネタバレ》 
わざわざ好んで見るものでもないが監督の名前で見た。2006年にスコットランドのホラー映画祭("Dead By Dawn” Scotland's international horror film festival)に出品したとのことで結構評判がよかったらしい。 内容としては造形物やグロ描写にリアリティがなく、その一方で料理は普通に食えそうに見える。また同情したい登場人物が誰もいないこともあって、結果的に人肉嗜食自体にはそれほど嫌悪を覚えず、かえって人を食うに至る過程に一定の説得力を持たせた映画になっている。妙な理屈をつけて正当化しながら実は残虐描写の方で客を呼ぼうとする映画などよりよほどましである。 また登場人物としては、食われ役の三輪ひとみと香港の女優はさすがの美貌だが、一方で後半に登場する初老の刑事がまた強烈な印象で、これはいわゆる怪演の部類と思われる。主人公がこの汚い男まで食ったりしなかったのは当然だが、そのことからすると逆に、食うならやはり美女だという発想そのものは間違っていない気がした。 なおストーリー的には、主人公の同僚2人に対する感情が不明瞭なため、最後に式場でしでかしたことの意味がわからない(「光る通り魔」の真似?)。せっかくなので、もう少し人の心を打つような要素があってもよかったのではと思う。 ただ映像面と音楽はそれなりの印象だったので点数は少し高目につけておく。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-20 18:49:50)
769.  こっくりさん 劇場版 《ネタバレ》 
アイドル主演のホラー映画など最初から全く期待していないわけだが、結果的にこの映画はそれほど悪くなかった。 特に傑出したものがあるわけでもなく題材からしてありきたりだが、落ち着いた雰囲気で一貫した不安感を出しているのが好ましく、いわば標準的というかプレーンタイプのホラー映画を見た感じだった。劇中では、何か起こりそうに見せておいて結局何も起こらない場面が多かったが、それがかえって緊張感の維持につながっている。またときどき出現するバケモノは、明るいところ(メイキング)で見ると苦笑するようなキツネ面だが、劇中では特殊効果でよく見えないようにしていたのがかえってよかった。ホラーに刺激を求める人々には受けないだろうが、安手ながらも一定水準が確保され、かつ失点がそれほど多くないのが相対的な好印象につながっている。 ただ残念だったのは最後の締め方である。世間的には都合のいい終わり方を嫌う傾向もあるだろうが、別にそれが高級なわけでもなくかえって通俗的に見える。それよりも、例えば終了間際までずっと不安感を引っ張っておいて最後だけすっきり終わる、という方が意外感もあって新鮮だったろうと思うが、まあその辺は趣味の問題だと言われればそれまでである。 ちなみにキャストについて、主演は鈴木まりやという人(当時AKB48チームB)だが個人的には知らない人である(続編もこの人が主演だが監督は違う)。また教員役の片岡明日香という人は「再現ドラマの女王」とのことだがTVを見ないので知らない。魅力的な女優だとは思うが、この人がもう少し色気を出すような形だともっとよかったかもしれない。それも趣味の問題か。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-04 19:51:13)
770.  河内のオッサンの唄 《ネタバレ》 
同年発表の同名の歌(いわゆるフォークソング)を映画化したとのことで、劇中では歌詞を台詞にした場面もある。とりあえずこれが川谷拓三氏の初主演映画ということになるらしい(いわゆるポルノ映画を除く)。場所は大阪府松原市と特定されているが、別に地元が誘致したわけでもないだろう。  前半は善良な庶民の出る下町人情物のような感じになっているが、東京の下町よりは少し気が荒いようである。祭りで盛り上がった勢いで真昼間から通りがかりの婦女を拉致する連中がいたのは治安上の問題だと思うが、こういうのは当時の現地事情の反映と思っていいのかどうか。 劇中世界では性道徳が緩いように見えていたが、しかし据え膳食わぬは男の恥などと誘いに乗ってしまうとそれだけでタガがはめられて責任取らされるらしいので注意が必要である。昔でいう“婚前交渉”と事後的にでも認定されなければ追及を免れないらしく、意外に厳格な社会的規制がかかっていたようだが、まあこれ自体は現地の習慣というより当時の全国的な社会倫理を反映したものかも知れない。ほかに劇中で明示された地域社会の掟は「博打のケジメきっちり付けるのが河内者の仁義」ということだったが、これも社会秩序の維持のためには重要な規範だろう。 終盤にかかると一転して組織暴力との闘いになるが、死んだ人間の仇という割には穏便な処置で済ませてしまい、善良な庶民の領分を踏み越えることはしていない。結局、最後の始末は官憲に任せるという趣向になっていたが、これは当時の日本にあってもまだ、お上がきっちり社会の基盤を支えてこその天下泰平だという庶民意識を反映したものかも知れない。 時代が違うということもあり、自分としては特別こういう映画に共感する素地もないわけだが、それでも結構面白く見られる娯楽映画ではあった。  なお昔の映画のため、女優では夏純子さんくらいしか知っている人がいない(さすがにミヤコ蝶々は知っているが)。夏純子さんは東京郊外の出身のはずなのでウソ河内弁だが、この人のきりっとした顔にはいつもほれぼれする。借金のカタになったとはいえ(これ自体が人権問題)劇中のオッサンにはもったいない。
[DVD(邦画)] 5点(2016-02-22 19:49:54)
771.  チェケラッチョ!! 《ネタバレ》 
若い連中がバカをやらかす映画は嫌いなので、これもその類かと思って期待度が低かったが、実際見れば男どものバカさ加減も適度で心地いい。女子が暴力的で男子が抑制気味というあたりでバランスが取れていた気もする。けっこう笑える場面も多く、自分としては教員が生徒に「恋は遊びですか」と聞かれて否定できない構図が面白かった。 全体としては若年者の成長物語の形になっていたようだが、個人的にはたまたま最近見た「ウォーターボーイズ」(2001)と同様に、努力の部分はほどほどにして根性モノの印象をなくしておいて、専らラストで盛り上げるパターンかという気もした。ただ終盤の盛り上がりもほどほどだったため、最終的にもほどほどに心地いい映画という印象にとどまっている。娯楽としての基本は押さえてあるように思ったが、TVでいいだろうと言われればそれまでである。 それより自分としては登場人物のうち、すらりとした体形のキレイなおねえさんを見るのがそもそもの目的だったため、その点で満足できればほかは実際どうでもよかったというのが本心である。また年少のヒロインは対照的な役柄で美少女的な印象はないが、劇中人物のキャラクターに即した愛嬌があって可愛らしい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-01-26 00:17:00)
772.  脳漿炸裂ガール 《ネタバレ》 
これを見た動機は、竹富聖花という人名をたまたま自分が登録したために、その後の経過も追わなければならない気がしていたからである。そういう理由で見たからには、この人の凄味のある美少女ぶり(超絶美女/超お嬢様/まぢキレーーーーーー!!!!!!)を賞賛するのは当然のことで、また途中でそれまでの言動をひっくり返すようなことを言ったとしても、自分としてはどこまでもこの人を信じていくのが義務と思っていたが、最終的にその信頼は裏切られないで済んだことになる。この人の最後の言葉は見事に映画全体の締めくくりになっていて感動的だった。 またこの手の映画で全く血が飛ばないというのはかなり斬新だったかも知れない。実際誰も死んでいなかったらしいが。 ちなみに世情に疎いため、ボーカロイドがボカロと呼ばれていることを知らなかった。音だけだと聞き取れない言葉が多いが、動画を見ると全部字で書いてあるのでありがたい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-01-11 22:36:38)
773.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 
個々のエピソードを面白く映像化するのが主眼とすれば見られなくはない。「悪の教典」よりはよほどましに見える。個人的には登場人物の心理が結果を左右する白熊が一番面白かった。ここで主人公が自分の好き嫌いを言われた反応は少し可笑しい。 登場人物についてはヒロインを含めて別にどうなろうが構わないと思うような連中ばかりだったが、唯一かわいそうだったのは一応のドラマを背負った形の高瀬翔子だった。これが終盤の年少者向け教育的メッセージにつながった形のようだが、そういう教訓的なものはあまり真面目に受け取る気にならない。 そのほか原作由来の背景設定や登場人物を意味不明なままで出すのが目障りだというのは同感である。これがないと納得しない原作ファンがいるということなのか、あるいは続編があるのか。
[DVD(邦画)] 5点(2016-01-11 22:36:22)
774.  キトキト! 《ネタバレ》 
終盤で母親から子へ伝えられたメッセージは、親というものに共通の心情を素直に語っていたように聞こえる。それ自体はいいのだが、劇中でそのことをどう具体化しようとしたのかわからない。 富山方言の「キトキト」というのは場所柄に関係なく突飛な行動を平気でやらかす意味なのかわからないが、とにかく母親自体が堅実路線には全く見えず、そのため娘と息子が高校卒業もしないまま東京に出て、夜の業界に入っていたのも自然な流れに思われる。そういうことなら母親が語っていたとおり、どんな仕事であっても子が自ら望んだようにできていればいいという話になりそうなものである。 しかし最後は結局、地元で安定的な暮らしをしてもらいたいという、よくある地方在住の親の本音を代弁したかのような無難な終わり方をしたのが興醒めだった。これはストーリー上の要請というよりも、地方の定住人口維持に貢献しようという志でもあったのか? それにしても劇中ではそのような展開を可能にするための好都合な偶然が多すぎて見ていられない。ハッピーエンドなのはいいことだが割り切れないものの残る映画だった。 かろうじて最後の場面で伊藤歩嬢が幸せそうな顔をしていたのはよかった。主人公が東京にいた間、このキレイなおねえさんの姿が、自分にとっては最後まで見続けるための強い動機づけになっていた。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-31 09:31:19)
775.  ラヴァーズ・キス 《ネタバレ》 
最初の章を見ていると、この調子では全編見るのがちょっと大変だと思っていたが、次の章は少し気が抜けた感じで助かった。題名のキスが男女間で行われたのはいいとして、もしかしてこれを同性間でもやるのかと思っていたところ、終盤に至ってついに関西弁の男がやってしまったのは見たくもなかったが、接触部分が隠れていたので最低限のところはクリアしている。宮崎あおいがやったのは可愛らしいので当然許せる。 全体としては共通場面を設けながら登場人物の関係変化を多角的に描写し、その過程で背景事実も明らかになっていく構成が面白い(原作由来だろうが)。これで結構見た甲斐があると思わされる映画ではあったが、しかし劇中で行われていること自体に共感する素地が全くないのは残念である。ちなみに話す人物の顔が近すぎるのは耐えられない。 それよりこの映画では、少女マンガ原作にふさわしい美形の男女ばかりでなく、脇役に個性的な登場人物を揃えていたのが部外者的観客にとってはありがたい。特に関西弁の男に関しては、すぐ隣にこんな可愛らしい女子がいるのに何で男の方ばかり見ているのか、馬鹿ではないか、という思いが募るのだった。こういう感じの登場人物が出るほのぼのラブストーリーを見たかったとどうしても思ってしまうわけだが、そういうことを言っているようではそもそもこの映画を見る意味がないということだろう。無理に見てもらわなくていいと言われそうだ。どうもすいませんでした。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-31 09:31:16)
776.  リアル鬼ごっこ(2015) 《ネタバレ》 
この監督の映画はあまり積極的に見る気にならないが、この映画に関しては若干の義理があったので見た。結果的にそれほど悪くないとは思ったが、具体的にどこをほめればいいのかよくわからない。 とりあえず女性性を扱った部分には理解なり共感を寄せる立場にない。最初のバスのあたりはドローンを使った風の視点が面白いと思ったが、触れ込み通りの大殺戮が爽快なのは序盤だけというのは観客を小馬鹿にしたように見える。原作と比べても全く別物になっているのだろうが、しかし自分としては別に原作に忠実に作ってもらいたいなどと思っていたわけでは全くなく、かえって題名だけ使って中身は勝手放題というのは原作の方を小馬鹿にしたような感じもあり、ここだけは基礎的な評価ポイントになったかもしれない。 ほかトリプルヒロインのうち外人顔の女子高生役はかなりいいキャスティングだったようで、今回はこの女優の顔を見ていて少し感心した。また「呪怨 -終わりの始まり-」(2014)と「呪怨 -ザ・ファイナル-」(2015)で印象的な役をやっていた女優(最所美咲)が、この映画では普通の顔でさりげなく登場していたのが個人的には嬉しい。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-16 23:24:44)
777.  呪怨 パンデミック 《ネタバレ》 
今回は邦画劇場版2の女子高生に加えてOV版1の栗山千明のエピソードなども拾っており、またOV版2の見どころだったフライパンが採用されていたのは個人的に嬉しいが、変にシリアスな場面になってしまって可笑しさを感じないのは残念だった。その代わり、劇場版1の谷津勲氏がさりげなく登場していたところは笑った。事情を知らない外国人ならいたたまれない気持ちになるだろう。 ストーリーとしては前作の続きになっており、題名の印象ほどいきなり拡散はしていないが、邦画版の試みを受け継ぐ形で今後の新たな展開を企図したようでもある。最初の家で惨劇を再現することで新たな呪いを生むのは劇場版1のラストに通じる感じで、また新人を身代わりに残し、その上で母子が外国に移住したということならちゃんと手順を踏んだように見えなくもない。けっこう細かい疑問点が残るため前回ほど整理された感じはないが、それはまあこのシリーズでは普通のことである。 一方で、今回はどうも日本古来の精神文化がこのような怪現象(というかホラー映画)を生んだことをPRしたかったようで、変な田舎に不気味な習俗があるというような話を今回独自にでっち上げていたが、このシリーズはどちらかというと都市的な怪異を扱ったホラーと個人的に思っていたので、いきなり外人が山間地まで出かけて行くのはかなり違和感があった。 以上のほか、今回は母と娘の関係でわりとまともなドラマを作っており、これはこのシリーズとしては特異に見えるが悪い印象はない。また前回でも示唆されていたようだが、今回はガガガ音の由来を初めてまともに説明したように見えたのが新鮮だった。  ところで今回の主人公は比較的かわいく見えるので結構だが、女子高生連中は明らかに可愛くない。金髪と帰国子女?(日系人?)などは早目に死んでもらっていいと思ったが、もっさりした女子高生役の女優が、映像特典のインタビューを見るとけっこう可愛い人(ただし20代初めの状態)だったのは意外だった。邦画ホラーならかわいい女優はかわいいままで出すのではないかと思うが、この辺も少し感覚の違うところか。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-12 13:55:24)
778.  女子カメラ 《ネタバレ》 
人生の変動期に焦点を当てたちょっといい話で、登場人物の描き分けも悪くないが、それぞれの将来を応援したくなるほど強い思い入れは生じない。特に怒声が苛立たしい関西人は個性的どころでなく明らかに不快であり、最初に生じた嫌悪感が容易に解消されずに最後まで目障りな人物のままで終わった。テーマ的には家族写真に焦点を当てているが、家族も写真も話が薄いのでそれほど心にしみるものはない。ただ途中で何度か出る写真を見ていると、写真というのもいいものだなという気がして、うまく写真の撮れる人はうらやましいと思ったりもした。 なお劇中に何度か出る9年以上前の話というのは結局何のことか明示されなかった気がするが、劇中に出た情報だけで適当に想像しておけというならできなくもない。  ちなみに見て思い出したが、4人が宿泊した指宿の観光ホテルには、自分も映画公開の4年前に泊まったことがある。なんでこんな高そうな宿を幹事が選んだのか今となっては不明である。
[DVD(邦画)] 5点(2015-11-19 21:53:37)
779.  大人になった夏 《ネタバレ》 
エイベックス所属タレントのプロモーション映画のようなものらしい。13歳の少女3人(山谷花純・江野沢愛美・小嶺燦羅)が可愛らしいのはいいことだが、それはそもそもそういう企画なので当然である。演技としては苦笑または爆笑するような場面もあったが、出演者それぞれの課題をこなすべく頑張っていたように見える。 ストーリーに関しては、13歳のお話としてはなかなかいい感じになっている。責任といえば他人に問うものと思っている甘ったれた少女を、金さえ出せば何を言ってもいいと思っている連中にいきなり直面させるのはけっこうな荒療治で、これなら本人らが「大人になった」と自負するのも一定の説得力がある。恋に関しても、相手の本意に対して自分らの思惑がかすりもしない場合があると知ったのはいいことかもしれない。 ただ少々引っかかったのは、劇中の嫌な大人が最後は簡単にいい人に変わってしまう例があったことである。うち藍の父親に関しては、13歳少女の主観映像としてこう変わったように見えたと言えなくもないが、子連れの男のようなのを安易にいい人にしてしまってはならない。こういう人間は死ぬまでこういう人間であり続けるのであり、それを前提として何とかするのが大人の道なわけだが(早く死んでもらいたいが)、まあ13歳のお話でそこまでシビアにする必要もないわけか。 そのほか少々都合の悪いものは見なかったことにすれば、全体的には微笑ましく見られるいい映画だった。こういうものに高い点を付けると顰蹙を買う恐れもあるが、自分としては明らかに好意的であるから悪い点にはできない。
[DVD(邦画)] 5点(2015-11-19 21:53:28)
780.  いちばんきれいな水 《ネタバレ》 
かなり残念な映画だった。登場人物で見る限り、妹は利発そうで愛嬌もあり、また叔母は本職の役者でないながらも独特の風格があって大変いいと思ったのだが、肝心の姉がこの顔でこの声で小学生でもやらない放埓な行動をするのは非常に苛立たしい。そのため姉が目覚めてからは一気に見るのがつらくなる。 またストーリーの面でも、「この夏は…」という唐突な発言以降は素直に納得できなくなる。それまでの妹は感性豊かで頭脳明晰で判断力もあってそれ自体何の問題もないように見えていたので、今回の事件で初めて世界が広がったという説明が取ってつけたように感じられる。また外国人の件はどういう意味だったのかわからず(ラテン系は小学生と仲良しになれる?)、手の写真も伏線回収しましたという以上のものになっていない。 ほか水の場面は映像的な見せ場なのだろうが、自分としては最近見たホラー「仄暗い水の底から」(2001)を連想して不吉感を覚えた。まあそれはこの映画のせいではないわけだが。  ところで、特典映像に収録されているサイドストーリー「夏美のなつ~いちばんきれいな夕日」(監督 武正晴、脚本 足立紳)の方は普通に面白い。当然ながら姉は出ないが妹が活発で可愛らしく、バカ少年らとのやり取りも微笑ましいほのぼのドラマである。何より妹役が女優として輝いており、本編の主役にも負けていない(勝っている)のが感動的だった。ほか「小林さん」(演・青木崇高)というのも何気にいい感じを出している。 以上のようなことで、点数は本編だけだと4点だが、サイドストーリー込みで5点にしておく。
[DVD(邦画)] 5点(2015-11-11 20:08:33)
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