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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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761.  バクラウ 地図から消された村 《ネタバレ》 
最後まで観ると、思ったよりも遥かに完全に西部劇なのですよね。その意味では、序盤から妙ちきりんなミステリアスさをプンプンと醸してるのはシンプルに大いなるミスリードだとも言えます(特に、中盤以降散見されるUFOは中々手酷い目眩ましですね)。  前述どおり、そういった本筋とは(実は)関係ない幾つかの要素を除けば、非常にシンプルな話なのです。その意味では、個人的には序盤からの異様な雰囲気に完全に惑わされて(罠に嵌って)しまってからのこの終着というのは、やや肩透かし気味というか、若干以上にシックリ来なかった、というのが正直な感想です。ジャンルとしては(西部劇部分を除けば)スリラーに非常に近いですが、恐怖描写・アクション展開・またはグロ描写、といったものについては率直に特に目を引く様なレベルのものも無いといってよいでしょうし。  ただ、典型的西部劇なシビアさ(殺るか殺られるか、或いは、自分の身は自分で守る、といった様な価値観)を現代にそのまま移植したことによる異様な「殺伐とした感」といい、ミスリードとはいえのこれも異様にミステリアスな雰囲気といい、その面ではかなり独特な雰囲気を擁する映画であることは間違いないです。一種、唯一無二な空気感を擁している、と言ってもよいかも知れません(とは言えこの部分も前述どおり、本質的には非常によくある西部劇のモノ、でしかないとも思うのですケド)。  評点はちょっと迷いましたが、個人的な大枠の「観た感じ」を信じて、低めに付けておきます。
[DVD(字幕)] 6点(2021-09-04 03:35:22)
762.  ファーストラヴ(2021) 《ネタバレ》 
決してそこまで悪い作品ではないかと思います。ただ今作は一点、本筋の心理サスペンスの部分については率直にかなり高度というか、ハッキリ「難解」だと感じます。とにかく、事件当時の芳根京子の行動、そしてその心理は、作中で非常に丁寧にその背景事情を説明された上でもなお掴み切れない、というか納得には至りませんし、結局裁判所の最終的な事実の解釈も弁護側のストーリーとは異なるものに終わりました(そこは所謂「単純な説明ほど正しい」という判断なのだろう、と)。私の観た感じの感想は「サスペンスとしてはやや消化不良」というのが正直なトコロです(それこそ、ちょっと原作の方も読んで確認したくなっちゃう、的な)。だから本作がヒューマンドラマチックに暢気なグッド・エンド風をカマして終わっていくのは、個人的にはチョイ違くない?という感じでしたね。  あとはまあ、演技、ですかねえ…北川景子ね〜彼女もある面で巧くなったというか、特に一定程度に感情を入れての部分はそこまで悪くなかったかと思うのですよ。問題は前半、彼女が公認心理師、つまりカウンセラーとして、相手を落ち着かせるよう(自分の)感情を抑制した静かなトーンで言葉を発してゆくシーン、ココがどーにも単なる棒読みに聞こえてしまう、のですね(同じアプローチの窪塚洋介の中盤の演技とは差が歴然でした)。いま一歩今後に期待、というトコロでしょーか。  最終的な評価はかなり迷いましたが、いったんこの位とさせていただきます(ゆーても心理サスペンスとしてまあまあ面白かったと思うので)。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-02 19:16:06)
763.  mid90s ミッドナインティーズ 《ネタバレ》 
主役の男のコは設定13歳で、そもそも監督は1983生まれなのですから、足し算的にはやはりコレは多分に自伝的青春映画、とゆーか(本質的には)監督の実際の青春時代をモロに投影したもの、という作品なのでしょう。登場人物たちの住まう環境・境遇は決して望ましいものではない様に思いますが、その中に描かれる彼らの人間性はごくポジティブなものに終始しており、それ故に作品は全体として実に心地好く温かい郷愁に支配されています。映像の質感もごく優しく、そしてもはや遠い(もう戻らない)過去の空気を封じ込めた物侘しいものにも感じられる様に思います。  比較的コンパクト、かつ非常にシンプルな作品でもありますが、空気感のみならず役者の仕事の方も中々に上質なモノ揃いでした。何と言ってもまず主役のサニー・スリッチ君は役の年齢も実際の年齢も同じくらい(13歳)なのですが、個人的にはもう少し年少にも見えるとゆーか、率直にトンデモなくカワイイという男のコなのです。ケドも、それでいて演技自体はコレも相当に達者でしたですね(見た目を含めたキャラクターの部分を含め、彼でなかったら成立しなかった映画かも知れませんね)。もう一人、少し年長者のレイ役のネイケル・スミスという俳優さんも静かな演技が印象的でした。映画としては小品ですが、このように演技でアクセントを付けられているのは非常に好印象ですし、お得感もあります。青春映画としては手堅い良作かと。
[DVD(字幕)] 7点(2021-08-30 23:34:09)
764.  レリック -遺物- 《ネタバレ》 
認知症をメイン要素として取り扱ったホラーとゆーのには、先行として『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』とかって作品もあるのだケド、アレはそれこそ認知症だと思ったら実は悪霊に憑依されていた、というアイデアをあくまで展開上のトリックとして取り入れたごく一般的なホラーだったと思う。今作もその部分のアイデア自体は非常に似通った作品だと言えるだろうが、本質的にはかなり異なるとゆーか、今作は認知症によって人が自分自身でなくなってゆく・異質なモノへと変化してゆく、というコトそのものの恐怖と醜悪さとゆーのを、比喩的に、かつ直接的な映像としてもホラー映画という形で表現した、という作品かと思う。多分にアーティスティックな、率直にかなり玄人向けという作品にも感じられる。  いわゆる普通のホラーに比べればこれも格段に緩慢なテンポ等にその「高尚さ」とゆーのが表れている様にまずもって感じるのと、実際に描かれるホラー的展開(不可解な事象)も総じてかなり地味な方であるし、そして肝心の結末も決して分り易いというモノではない。しかし、その緩慢なテンポと終始かなり暗めの画面、そして湿り気を帯びて刻一刻と腐敗し黴て朽ちてゆくかの様な諸々といい、今作が醸し出す雰囲気系ホラーとしての居心地の悪さやその「空気に侵食される」感覚とゆーのは、率直にかなり高度だったと思う(コレは確実に映画館で観るべきホラーですね)。普通のホラーとは使いドコロが違う作品であるのは確かかと思うが、観る価値自体は十分かと思いますね。悪くない。
[映画館(字幕)] 6点(2021-08-30 22:35:07)
765.  サマーフィルムにのって 《ネタバレ》 
これ見よがしに「その辺にフツーに居そうな子」を集めたな、とゆーか、登場人物には総じて非常に身近なリアリティを第一には感じました(でも主演のコは元アイドルなのですね…)。ただ、本作は青春映画とは言っても全体的にはだいぶんコメディ寄りで、ソコを何とかするためとゆーかキャラクターの中身自体はかなり漫画チックとでも言うか、ごくコミカルに振ったキャラが大半を占めています(その意味では、中身はそんなにリアルでもないカモ、とも)。当然、少し重くなるシーンや色恋沙汰も含まれてはゆきますが、まずはどこまでも明るく楽しく(笑い通しで)観てゆけるという作品ではありますですね。  しかし、主演の伊藤万理華ちゃん演じる映画好き女子に関しては、ここには更に一段高度なリアリティというか、実に普遍的で切実な青春の物語を見て取れました。その意味では、彼女が志すのが映画監督という、それこそ確固たる「自我」の無ければ務まらない(ハズの)仕事だった、とゆーのは重要なポイント・アイデアだと思われます。この物語はシンプルな、人間が自分が何者であるかを見出す、という青春のお話だと思います。その観点からすると前述どおり、主人公に(少し人とは違っていながらも)実に明確な方向性・目的意識といった確かなアイデンティティがあるという点でのキャラ設定、そしてそれを具現化する彼女の演技も含めてかなり優れた表現だったと思いますし、テーマ性と物語(主人公のお話と主人公の「撮っている」お話、という二重構造の)を見事に整合させたラストの展開も中々好く出来ていたと思いました(ほんの少しだけは暑っ苦しい気もしますケドも)。うーん、これも爽やかで心地好いですね!良作です。
[映画館(邦画)] 7点(2021-08-30 22:34:39)(良:1票)
766.  ソサエティー 《ネタバレ》 
うーん、大元のアイデア自体は中々奇抜で面白みがある、とも言えますし、ソレが爆発したラストの20分にはそこそこの観る価値があるとも確実に言えるでしょう。ただ、それ以外の部分がかなり雑でメチャクチャなのもまた確かです。家族やコミュニティからの妙な疎外感を抱える主人公に、衝撃の告発がもたらされる…という導入部は、それでもまだフツーに観れる流れではあります。が、そこから1時間はサッパリ訳が分かりません。主人公側も「ソサエティ」側も結局ナニをどーするつもりなのかがイマイチ定かではない、とか、そもそも主人公は最初から完全に「袋の鼠」状態で手も足も出そうにない、とか、脚本にも設定にも大いに甘さが見られるとも言えるでしょうが、個人的な印象としては前述どおりとにかく「雑」です。まあ、ソコも含めて巷によくある(アイデア一発系の)B級ホラーという感じかも知れませんケド(つーか何一つ怖くはないので実際はホラーでもねーですケドね)。
[DVD(字幕)] 4点(2021-08-28 10:36:48)
767.  うみべの女の子 《ネタバレ》 
うーん、描写をそのままに解釈するなら、磯辺くんは死ぬつもりだったけどあの「うみべの女の子」に偶然出会えたからふと気が変わった、とゆーコトにしか見えんのですよね(写真のデータ消されて異常なホドにブチ切れたのも単純にソレがそもそも気に食わなかったからだ、としか)。「こんな楽しそうな磯辺なんて見たくなかった」とか小梅も言ってましたけど、私も完全に同意見です。コレの所為で、今作は非常に分かり難いお話になってもーてる、とゆーか、ホントにこんな話?とでもゆーか。流石に私個人としてはそーいう話ではないと信じたいので、もしソコに別の理由を捻り出すならば、ある種の罪(贖罪)の意識とか、或いは小梅に対する一種の「復讐心」とか、そーいったトコロの話なのではないかと思いたい…のですけど、重ねて全くそーは見えねーとゆー感じなのですよね(原作読まなきゃダメなヤツなんすかね)。  まあでも、小梅に比べれば多少マシとゆーだけで、磯辺も別に決してそこまで「大人」なワケでもない年相応のガキではあると思うのですよ。やってること自体をよく見りゃあ厨二病or性欲塗れの猿といった様なモンですから。彼の物語は前述どおり(恐らくは)ある程度の奥行きも在る話だと思うのですが、一方の小梅ちゃんの話は単純なアホの子の(ほんの微かな)成長物語だと思います。彼女はまたかなり酷いのですよね~とは言うものの、コレも中学生ぐらいって結構こんなモンじゃねーですかね~と思ったりもします。彼女は確かにまず中々高度にワガママ・自分勝手ではあるのですが、そーでもなく一見大人びて思いやりとかも持ち合わせてる様に見える同年代のコとゆーのも、別に本当の意味で人を思いやる・想いやるとゆーのがどーいうコトなのかを悟ってやってるというワケでもなくて、ただ「親の躾」の御蔭様、とゆーことの様だったとも感じたりもするのですよね(今から思えば)。  石川瑠華ちゃんは『猿楽町で会いましょう』に引き続きまーたヒッドい役をやらされてますが(オマケに若いのにまーた脱がされてますが)、この「頭空っぽ」感はある意味もはや絶品の域ですね。それ以外の部分も熱演も熱演で、演技は好かったと言ってよいのではないでしょーか(キャラに対する嫌悪感がどーにも評価を難しくする)。男の子もまだ若いですが(瑠華ちゃんより実は4つも下)、こちらも特にテンション上がるシーンのキレなんかは中々悪くなかったと思いました。まあでも役者で一番(好)印象強かったのは何と言っても中田青渚ですわ。かなりアレな登場人物が多い中、彼女の存在は正に天使!でこんなん絶対惚れてまうやろー!とでも言いますか(こーいうキャラが『猿楽町』には居らんかったから…)。
[映画館(邦画)] 5点(2021-08-24 18:14:56)
768.  トゥモロー・ウォー 《ネタバレ》 
過去と未来を繋ぐ、というSF的観点からは、当初から「過去から連れてった人が未来で死んだら歴史変わるやんけ」とか「未来の人口50万てもはや勝ち目ないやんけ」とか「『過去が未来に干渉する』より『未来が過去を変える』方が楽ちゃうん」とか、幾つか疑問があるワケだが、そこら辺は最後まで観るとある程度チャンと整合性は取られている。流石に大作映画らしく、凡百のチープなB級SFとはレベルが違う作品であるとは思ってよいかと。  ただ、侵略してくるエイリアンつーのは単なるモンスター系であり、基礎能力は高いものの(俊敏・少し飛べる/泳げる・飛び道具持ち)基本的には「数が多い・繁殖力が高い」という特性の一点張りで攻めてくる系統だし、かつアクションも連中との歩兵戦が大半を占めるというコトを含め、全体的には確かに『スターシップ・トゥルーパーズ』的な「脳筋」SF戦争映画だと言っても過言ではないかと思う(前述どおりの話の整合性、或いはシリアスな雰囲気自体等は少しこちらの方が上質な纏めではあると思うケド)。  アクションは前述どおりシンプルな歩兵戦ではあるが、エイリアンはよく動くし大群だし見た目もまずまずグッドで(気持ち悪い&結構強そう)、だから恐怖・スリルとゆーのも中々良好でアクション映画としてはまずまず見応えあるかと。それ以外の点では、SFとして(これも前述どおり)そこそこ整合性は取れてるケド突っ込みドコロは無くはない、人間ドラマの部分も手堅いは手堅いケドあくまでそこそこの域、というのを総合的に勘案して、良作は良作だがあとは好み、というトコロでしょーか。個人的にはクリス・プラットが諸々(父親として・戦士として・科学者として)割とハマってたと思うので、この評価とします。  ただし一点、結論的にはそこまで大した話でもないのになんか長尺なのはちょっと無駄に思います(特に前置きが妙に長い)。あとアマプラの字幕もなんか質が低くて(邪魔くさい)吹替で観ざるを得ませんでした。特に字幕はナントカしてちょ。
[インターネット(吹替)] 7点(2021-08-24 00:39:06)
769.  拷問男 《ネタバレ》 
この邦題は「罠」ですよ。この映画で真に拷問されるのは作中の浅はかな登場人物ではなく、こんなタイトルに釣られてトーチャーポルノ目当てでホイホイ群がってくる変態どもの方です。正にこの世の地獄の様な、とでも言いましょうか、とにかく全編実に居たたまれないという作品です。お気をつけアレ…  キャッチー?なタイトルに比べ、その拷問描写は(低級~中級程度というワケでは決してありませんが)そこまで突き抜けてグロ全開、というホドではありません。個人的な観たままの感覚としては『ホステル』か『ソウ(2以降)』と同程度、ないしは少し下、といった位かと。今作で拷問を手掛けるのは主人公ですが、元々はごくマトモな父親なのですから、激しい拷問とはゆーてもそこにはどこか理性が残されていて、狂気というまでのモノは感じ取れない、というコトだと思います。その分、その哀れな父親の人物像を描いてゆく部分には、前述どおり非常に高度な居たたまれなさを伴う優れた見応えが確実に存在します。たぶん「思ってたんと違う」映画になるコトも多々あるかと思いますが、それでも(チャンと観れば)おそらく観る価値はきっと見い出せるという作品、なのではないかと思いますね。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-08-24 00:14:53)
770.  Swallow スワロウ 《ネタバレ》 
テーマは「異食症」。こーいう言い方は語弊があると思いますが、非常に興味深い精神疾患ですね。ある面では確実に自傷行為・ミュンヒハウゼン症候群の要素を孕むものだと言えるのでしょうし、それは(今作でもそーである様に)妊婦の罹患例が多いという点にも示されているのかと思います(胎児を一種の「盾」にしている、とでもゆーか)。ただ、それでいてどこか内向的でもあるとゆーか、隠れて行うその行為自体のスリルに溺れている、という側面も確実に見て取れます。更に言えば、何か「達成感」とゆーか、レベルアップの楽しさをソコに見出しているとでもゆーかの様な危険な香りを感じます。今作でも、ビー玉→画鋲→電池、と確実に急激にデンジャラスになってゆく様子には、かなりのサスペンス風とゆーか(意外に)高度な緊迫感を感じ取れましたのですね。  私自身もかつて一時期うつの症状に悩まされたこと、また身近に同じ病の人を多く見てきたことからの学びとして、精神疾患の治療として最も重要なのはまずは「病識」(つまり、自分がどういう状態にあるのかを正しく認識すること、更には、何故そういう状態にあるのかを理解すること)、そしてその後は対症療法に走るのではなく、その根本原因となっている要素を突き止め、可能な限り取り除くことにあります。その意味では、今作における「治療」のアプローチというのは、悉く完全に間違ったものであったと言わざるを得ません。ある種、その場合においてやってはいけないことの見本の様な映画であったとも思います(それはつまり、確かに主人公本人の向き合い方もそうではあるのですが、それ以上に周りの人間の採った手段とゆーのが実に深刻に間違っていた、と感じるのです)。その部分については、非常に特殊な事象を取り扱っている様でありながら、極めて「典型的」な事例でもある様に思えました。もしかしたら応用の効く、とある(ヒューマンヘルス上の)知識として実に有用な映画、と言えるのかも知れません(その観点から言うと非常にリアリティのある映画でもあった様に私には見えましたのですね)。
[DVD(字幕)] 7点(2021-08-24 00:12:50)
771.  残穢 -住んではいけない部屋- 《ネタバレ》 
うーん、そこそこ面白いよーな、そーでもないよーな…  とりあえず、普通のホラーとゆーよりは、9割がたがミステリー・謎解きの方に寄っているという作品で、その謎・呪いの根源を丹念に追っていく過程は(ミステリーとしては)そこそこ面白く観れるのは確かかと思う。ただ、その部分にしても中盤~終盤はやや単調で、少し盛り上がりに欠ける様に思うのもまた確か。そして、ほぼミステリーに寄っているという意味では、本作において純粋なホラーの側面とゆーのはもはや邪魔なのではないか、とすら感じるのですね。オーラスとかは正直、完全なる蛇足もイイ所だと思いました。まあ、あーでもしないと(あとはお祓いのシーンで終わるとかしか)オチが付けられない、という風に思えるのも更にまた確かですが。  橋本愛は美少女だし、竹内結子の翳の有る色っぽさも素晴らしかったし、本質的には彼女らの涼し気な風情を見事に活かした奥ゆかしい和ホラー(チック・ミステリー)だと思うのです。が重ねて、それなら(如何にもな)ホラー描写は思い切ってオミットしてしまっても好かったのではないか、などとも思いますですね(尺はちょっと短くなるでしょーケド)。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-08-22 23:33:32)
772.  ドント・ブリーズ2 《ネタバレ》 
前作の悪役が今作では主役ということもあり、ホラー的要素はほぼ無くてジャンルとしてはアクションである。そして、地味か派手かで言えば確実に前者、ということもあって、そもそもそこまで期待して観にいく様な娯楽大作、ということでは全くないとも思う。実際、敵の数も結構少なめだし銃器を使うシーンも制限気味だったり(まあ盲目の年寄りが相手なワケだし)、個人的にはこーいう感じならば何とか前作みたいなホラー的続編に仕立てることは出来なかったのかなあ…とも思ったりもするのである。  ただ、映像自体のクオリティは流石にそこそこ高いし、個々の戦闘描写なんかも工夫はあって決して悪くもないし、あとホラーの続編としての矜持なのかグロ描写はそこそこキレ味良好であったりもする。かつ、いわゆる「悪vs悪」でもあることから、その凄惨なダメージの与え合いはあまり痛みとか気にすることなく(他人事として)観てゆけるので、グロさがアクションの爽快感を損なうということも無くこれもある種気楽に爽快に観てゆけるとも感じました。重ねて、気合とか入れずにボーっと眺めてゆく分には恐らく楽しめるかなあと思います。暇潰しにも十分使えるでしょう。
[映画館(字幕)] 6点(2021-08-22 00:57:56)
773.  恐怖ノ黒電波 《ネタバレ》 
このシリーズ?は『恐怖ノ黒洋館』でもやらかしてますが、何故に(本質的に)ホラーじゃない作品に如何にもB級ホラーなタイトルを付けて無理繰り売ろうとするのでしょーか?私らが騙されるのは(ある種の)自業自得にせよ、何よりまず製作者に対して失礼だと思うのですよね(許可とか取ってるならイイのですケド)。今作はホラーではなくて、全体主義国家による情報(メディア)の統制と、それによる洗脳・「個」の消失、といったトコロが比喩的映像でもって描かれてゆくディストピア的SF作品ですね(それも多分にアーティスティックな方の)。まあ、その「手段」がテレビ(=電波の統制)で、なんか黒い油みたいなのが各所でデロデロ流れ出してきて、そしてその「結果」自体も確かに恐怖の対象ではあるのだから、ある意味言い得て妙な邦題、と言えるのかも知れんケドさ。  映像自体はこれも確かにかなり凝っているとゆーか、特にその独特の「ディストピア」感は中々上質で薄気味の悪い雰囲気自体もそんなに悪くはないとも思います。ただ一点、ホラーだろうがSFだろうが関係なく、とにかく通常の劇映画には為り得ないというレベルで猛烈にタルいですね。何つーか、もしホラーだとゆーならそれこそ30分掛からずに描けるよーな話を2時間弱掛けて撮っちゃってる、という感じです(監督はタルコフスキー信者かなんかですか?)。結論、コレももし観るなら映画館で、という作品ですかね(それか、もう観ない)。
[DVD(字幕)] 4点(2021-08-22 00:37:33)
774.  天使のはらわた 赤い教室 《ネタバレ》 
これもポルノの側面よりもお話の内容の方を重視した系統のロマンポルノかと思うが、それでいてポルノシーンにも(お話上の)「意味」までが込められているという点において、内容とポルノが見事に両立・統合されている優れた作品だとまずもって感じる(ポルノ面については、実際に「抜ける」かどーかはまた別にしても)。まあ原作が優秀なのでしょうね。  ポルノ的には、中盤に挿入される主人公・名美と行きずりの男とのネットリした長尺の絡みの辺りが最大の見せ場かと思うが、この場面で女が抱く感情は情欲と言うよりはむしろ怨念にも似た執念であるかとも思う。その感情を表現する演技とゆーのが意外にも中々に秀逸だったです(ハッキリ言ってスゴく怖い)。ココは完全に観入ってしまいましたね。オーラスの輪姦される少女を眺める名美の表情も好かったです。今作は彼女の一世一代の名演、というヤツかも知れませんね。  もう一人、蟹江敬三も実に好かったすね~決して長大な作品でもないですけど、絶大な存在感、そしてその裏付けとなるキャラの「深み」とゆーのがこちらでもひしひしと感じられました。相変わらずイイ仕事してますね~(見た目も男臭くて実にシブいし)。これは傑作。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-21 01:38:31)
775.  ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 《ネタバレ》 
ファミリー娯楽作として決して悪くはないのですが、元ネタの旧『ジュマンジ』ってあくまで子供向け娯楽作品ながら、どこか少し「怖い」とゆーか、ちょっと凄みのある作品だったよーな気がしています。ゲームと言いつつ確実にゲーム以上の緊迫感があってそれが優れたスリルに繋がっていた、と言いますか。本作はゲーム世界に完全に入り込んでのお話になっていますが、発生するハプニングはどこか手控えているとゆーか(如何にも「ゲーム」的なとゆーか)ちょっとヌルい気がして、あまり緊迫感が高まるという感じでもないのが第一に感じるトコロです(結局全員ライフを使い切るコトもなく生還しますしね)。また、映画全体のテンポ自体も若干スロー気味でスピード感が無く、かつクライマックスの盛り上がりもやや物足りなくて、総じてちょっと抑揚(アップダウン)に欠ける作品だとも思いました。そこは個人的には少し減点要素です(ソッチの方が気楽に観易い、という製作側の戦略なのかとも思いますケド)。  役者の仕事はどーだったでしょーかね?ジャック・ブラックが少し特殊なキャラですが、流石の手堅さ、という以上の出来でもなかった気がします。ロック様もまずまずではありましたし、随所で見せる「少年ぽさ」は元プロレスラーとは思えないホドのやや高度な演技にも見えました、が、彼に関しては役者本来の「重厚感」あるキャラと、ソッチの少年ぽい未熟なキャラを(お話の中でごく都合好く)使い分けている、という様にも見えて、これも少しキャラのつくり込み・使い方に甘さがある、とも思いました。他のキャラも総じて可も無く不可も無い、程度でしたかね。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-08-20 22:37:13)
776.  ジュマンジ/ネクスト・レベル 《ネタバレ》 
前作がかなりヒットしたこともあって、基本方針は変わらずの続編のようです。ゲームに参戦する人物が追加され、キャラの中身もシャッフルされたりしますが、最終的には前作と同じ面子で決戦に挑みます。ステージの情景は進化し、ジャングルから砂漠、果ては雪山を舞台に冒険が繰り広げられます。前作はごくシンプルなアクションゲーム風でしたが、今作は少しだけRPG風とでもゆーか、アドベンチャー感は増している様な気もしますね。結論、ファミリー娯楽作として、続編として、非常に手堅いクオリティかと思います。私は前作からあまりハマってないのでこの評価となりますが、映画館で観ていたら多分1点プラスだったと思われますね。なんかまた続編がありそうな終わり方ですが、どーなることでしょーかね(今作もヒットしてますし、ある意味必然だと思いますが)。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-08-18 22:55:53)
777.  フリー・ガイ 《ネタバレ》 
ド初っ端はハイテンションにコミカルなアクションでオッ始まるので、単純なアクション・コメディなのかと思いきや、観てゆくと特にアクションはそこまで凝っててクオリティ高まってる、というモノでもないし、量もそれホドでもないのです。他方、コメディシーンもチョコチョコ豊富に入ってゆきますが、如何にもアメリカンな(矢鱈喋りまくる)ヤツで個人的にはさほどこちらもハマりませんでした。そもそも、ゲーム内世界・仮想空間とゆーのを舞台にした作品とゆーのは昨今もはや相当にありふれていますケド、今作の「フリー・シティ」とゆーのはごく現実世界に近い方のヤツであって、映像表現・設定部分も含めて独創性・斬新さといった面でごく優れているというコトでも全くないのですよね。そんなこんなで、中盤には(これも在りがちに見える)恋愛沙汰とかも放り込まれてきたりするので、結果的にはワリと「平凡さ」の方を強く感じる作品だなあ、と観ていました(正直モロトフ・ガールのピッチピチの尻しか印象に残ってなかったっす)。  しかし、結論からゆーと今作が真に描きたいのは人間ドラマ、それも充てがわれた運命から「自由になる」という非常に胸アツで優れたテーマの方だったのですね。あ~そー言えば、そもそも冒頭で我が物顔に振る舞う「サングラス族」と、それ以上にその現状を完全に「諦めている」モブキャラたちとゆーのが、今どきかなりの違和感とゆーかちょっと頭にカチンと来たのが思い起こされます。そこら辺も含めて最初から最後まで観ると、現実世界とゲーム世界をクロスオーバーさせるストーリー展開は(それらを結びつける自己進化AIという少しSF的なアイデアも含めて)かなり上質で巧みなものだったかと思います(ソコをやり過ぎないアクションとコメディで楽しく彩ろう、という作品だったのですね)。結論、最近の娯楽映画では一番明るく爽快に観終わることが出来ました。かなりオススメです。
[映画館(字幕)] 8点(2021-08-18 14:39:02)(良:1票)
778.  イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 
これは要するに、この国で近頃流行りの「異世界転生」の一種ですよね(私、漫画やアニメは殆ど追いかけてないので、最近のそーいうので観たこと読んだことあるのは『ドリフターズ』くらいなのですケド)。そして「知識」を持ち込むことで俺ツエ―!するうえでは、知的財産、中でも「歌」とゆーのは意外ながら好い着目点だと思います。専門分野のソレとゆーのは、よほど体系的に学習して応用が利くように実践も積んでいるとゆーならまだしも、素人レベルでは(色々と状況が異なるだろう)異世界で適応して活躍するのはかなり難しいでしょうし、同じ知的財産でも文学とかは本を数冊丸暗記でもしてないとまた厳しそうですし。歌とゆーのは、ひとりでも結構沢山持ち込めそうですし、基本自分が覚えていれば幾らでもどーにでも再現できますからね。日本の「なろう」作家さん達は「してやられた!」と思ったのではないでしょーか。  ただし、最強の切り札たる「知識」を持ち込んだトコロで、其処で幸せになれるかはまた別、とゆーのにも今作では納得しやすいです。ソレによって間違いなく「違う自分」になってしまう、このお話の中ではその変化のスピードも非常に急激で、結局主人公はソッチの方に適応できませんでした。でもそれは「やり方」の問題とゆーよりは「人の器」の問題、という様にも見えてですね…その意味では、今作とゆーのは平凡な人間が(予想どおりに)平凡で在り続けた、という私にとってはごく普通のお話に感じられました。誤解を恐れずに言えば正直、非常に部分的なアイデアは優れていたのだけど…とでも言いますか。  でも、そんな中でひとつ際立つのは、そもそものお話の根本である「ビートルズ」自体の偉大さなのだと思います(それは主人公が平凡であることで一層光り輝く様に感じられる)。ビートルズは確かに、己らの才能に身を持ち崩すこともなく、また世界的スターであることの重圧にも負けずに名曲を、歴史をつくり、また今もつくり続けているのですから。恐らくコッチの方こそが今作の真のテーマ、なのではないかと思いましたね。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-08-18 14:32:38)(良:1票)
779.  MAMA(2013) 《ネタバレ》 
姉妹を取り巻く状況がかなり奇抜なワリには、コトの真相や霊的存在の正体、そしてかなりファンタジックな終盤の展開などにしても逆に結構在り来りだとも言える(こーいう幻想的なラストで泣かせに来るのはスパニッシュ・ホラーの「あるある」かも知れませんね)。  ただCG全開でファンタジックとは言え、ショック描写が禍々しくて気持ち悪くて結果そこそこ怖いのである。なので、ホラーとしてはそれだけでも十分に合格点以上ではあるし、ジェシカ・チャステインは流石になかなか良質な演技を披露してくれている。少し甘く付けてではあるが、ここら辺の評価とさせていただきたい。
[DVD(字幕)] 6点(2021-08-18 01:06:16)
780.  パンドラの箱(1929) 《ネタバレ》 
私の観た「クリティカル・エディション」とゆーのは、1997年にドイツで修復されたプリントによるもので、その際に伴奏音楽は新たに作曲されたものということである。かなり現代的で(でありながらレトロで時代的な雰囲気も十二分に醸している)叙情豊かな音楽は相当に良質で、字幕がかなり少ないことも相まって率直な観たままの感触はオペラや音楽劇にも近いもの(=音楽の力で伝えたいモノを伝えてゆこうという意志を持つもの)に感じられた。確かに少し分かり難い作品ではあるが、その意味ではあくまで個人的にはある程度「慣れて」いる範疇の演劇的表現であったかと思う。内容的にも例えば『マノン・レスコー』などにもかなり近い様な、所謂(その時代の先進的な)ファム・ファタールを描く物語だと思われるが、今作のルイーズ・ブルックスにはそういった他作品の女性に感じる負の人間性の側面よりは、むしろ純粋で透き通ったソレの方をより強く感じ取れる様にも思われるのだ。  ルイーズ・ブルックス、世紀のハマリ役ですね。しかし、ただ悪女かと言うと少し違うとも思います。彼女は自分の感情にどこまでも素直なだけであり、そしてそう振る舞うことに揺るぎ無い自信と矜持を持ち合わせている、と感じました。その部分の彼女の表現の絶対的な土台となっているのが、類稀で実に現代的・普遍的な彼女のルックスであるかと思います。話を聞くと、実際の彼女本人もそういう自信に満ち溢れた「媚びぬ」女性だった様で、その意味でもこれ以上無いというキャスティングだったのでしょう。重ねて、今作の彼女のキャラクターには常しえに朽ち果てぬであろう普遍性とゆーのを感じます。傑作ですね。
[DVD(字幕)] 8点(2021-08-15 01:19:26)
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