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キリコさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 982
性別 女性

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61.  E.T.
大好きです。大人も子供も楽しませてくれるファンタジー。スクリーンで見たときも、ビデオで何度も見たときもやっぱり同じところで泣ける。まだ心の純粋な子供はたとえ異形の宇宙人であろうと友情を守ろうと奮闘する。その友情物語に心から感動。 E・Tの造形も動きも可愛くて大好き。本当に何度見ても飽きない。
10点(2003-02-07 21:02:11)(良:1票)
62.  アマデウス
傑作ってこういう映画のためにある言葉。何度見ても飽きずに引き込まれます。音楽は天才的なのに性格は幼児並みのモーツァルトに嫉妬するサリエリ。冷静そうに装いながらも心の中はその神の不条理に怒り狂わんばかり、エイブラハムも良かったけど、トム・ハルスのモーツァルトも実に良かった。頭の中で音楽が「書いて、書いて」と鳴り響き、音符が飛び回るという天才作曲家の姿を見せてくれた。脚本、演出、俳優、音楽とどれも素晴らしい!
10点(2003-02-06 15:12:04)
63.  明日に向って撃て!
私が劇場で見た最初の記念すべき映画。以来ロバート・レッドフォードの大ファン。ニューマンとキャサリンが自転車に乗るとき流れる「雨にぬれても」は良かった。この映画の軽快さを象徴するような軽快な音楽で、それにマッチした楽しくて美しいシーン。強盗でお尋ね者たちなんだけど憎めないキャラに描かれているの、つい二人に感情移入してしまう。ラストのストップモーションからモノクロに転換するラストシーンは傑出で印象深い。あれからうん十年・・いつまでも記憶に残る名作です。
10点(2003-02-06 14:08:24)(良:1票)
64.  招かれざる客(1967)
別段泣くような作品ではないと思うのだけどキャサリンの母心に泣き、ポワチエの思いに泣け、スペンスの決意にまた泣けて、、と感動の涙がこぼれる。それくらい脇役まで含めて出演者たちの演技や丁寧に作られた脚本が素晴らしい。 時代が変わった今見ても親心に変わりはなく、それぞれの気持ちが分ってしみじみする。 帰ってきた娘の突然結婚話、それも再婚の黒人で半日そこそこで賛否を決断しなければならないという。申し分のない立派な人物ではあるが、大事をこんな性急に決めるなんてたとえ相手が誰であっても戸惑うだろう。 偏見なく一途に恋に突き進む娘に父は世間から受ける差別を憂慮するが、母はそんな娘を誇りに思い理解する。 ジョンは情熱をぐっと抑え相手の親子の絆を第一に尊重しようとする。 ジョンの両親やリベラルで気さくな神父もやってきて、父親同士、母親同士、ジョンと娘の父、母と娘、父と神父などの会話の中からそれぞれの思いが吐露され見事なドラマとなっている。人種差別も今よりずっと激しかった時代にこの堂々とした リベラルさは立派。作品も爽やかで後味がいい。スペンスはこの作品の完成後まもなく67年6月10日67歳で亡くなった。ずっと健康を損ねていて久々の出演ということで弱々しい感じはするものの、最後の見せ場の存在感はさすがだった。キャサリンにもポワチエにも改めて惚れぼれ。お勧めです。  
9点(2005-02-17 21:55:57)(良:1票)
65.  キューポラのある街
映画は時代を映す鏡でもある、ということで、↓そうそう、こんな時代もあ~ったねと♪(byみゆきさん)つい強調したくなる。この映画が作られた昭和37年というとまだ高度成長期前で大方の人が生活に余裕もなく貧しさも当たり前だった頃。 暮らしが大変だからこそ大人も子供も困難も多く頑張らざるを得ないのだけど、それが悲惨とか暗いというのではない。 そういう時代なんだしそういう中でも夢や希望もある。前向きで明るいジュンのようなしっかりものや逞しく頑張る子供たちの姿は時代が一変した今見るといっそう感動的。特に弟のタカユキと彼を「親分」と呼んで付き従う朝鮮人少年とエピソードの数々が生き生きとしてて素晴らしい。今なら北朝鮮へ帰ったあのサンキチや家族には過酷な運命が待っているだろうと分かるが、この当時はそんなことを知るはずもなく希望を持った帰郷だと誰もが信じてたわけで・・・ いろんなエピソードも登場人物の誰もが見事に調和し、前向きに一生懸命生きる素晴らしさを力強く訴えてくる。    
9点(2005-01-30 21:42:08)(良:2票)
66.  モンスター(2003)
ホントに神がかり的なS・セロン渾身の演技。まるでアイリーンが乗り移ったかのような迫力にただただ圧倒された。 彼女が顔や体型まで変えて挑んだのは見て納得した。あの美しいセロンのままではアイリーンになり切れなかっただろう。 辛かった子供の頃からいろんな夢を見ていたアイリーン。現実が辛く酷いものであればあるほど、楽しい夢の世界で幸せな自分を想像するしか希望はなかったのかもしれない。不幸な生い立ちの少女が大人になってもやはり現実は厳しく辛いものでしかなかった。 絶望のどん底で見つけた唯一の希望がセルビーだったのにこの出会いが彼女の転落に拍車をかけてしまう。 恵まれない人生で堅気の暮らしを望んでも叶わない、抜け出そうにも抜け出せない、染み付いてしまって今更変えようもない粗野な言葉や仕草のすべて、それまで生きてきたようにしか生きられなかったアイリーン。彼女のやったことは許されるべくもないが、こんなふうに転がってしまった彼女の絶望的な人生の悲しさ、やるせなさは痛烈に伝わってくる。 彼女に対する共感とか同情ではなく、そもそも一人の女性がなぜこういう犯罪を犯すに至ったかという所にやるせなさや怒り、痛ましさを感じる。女性や幼い子供にまで加えられる性的暴力、子供が健全に育つべき家庭や肉親の愛情に恵まれないといった社会的病理が犯罪の背景にあるということも重く訴えかけてくる。
9点(2004-10-28 20:40:11)(良:2票)
67.  人生は四十二から
これはもう表情や仕草などチャールズ・ロートンがとっても魅力的で大好きな作品。はじめイギリス貴族の召使としての立場を何の疑念もなく守っていたラグルズは、アメリカ人の新主人と同じテーブルに座ることさえ身分が違うからとためらう。 人は平等だと身分などに頓着しない主人は彼を大佐と呼んで友人のように振舞うので、 彼も次第に自由の楽しさを味わうようになる。(この主人の妻は身えっ張りなのだが、彼は妻に下品と嫌われても自分好みのチェックのスーツにこだわったりするのが可笑しい) 居酒屋でリンカーンの演説を知らないかという話になった時、アメリカ人の客に次々尋ねても誰も知らないというのに本で学んでいたラグルズが平等、自由、理想を説いた「人民の人民による人民のための国家」という有名な演説を見事に暗誦するシーンが圧巻。紆余曲折を経て得意の料理、サービスでレストランを開いて新しい人生をはじめたラグルズを、新旧主人や大勢の客が「彼はいい奴だ、誰もが褒めてる♪」と歌いながらエンディングになるシーンではいつも感動して胸が熱くなる。 リンカーンの演説のように、誰にも平等にチャンスがあり自由に生きることができるというアメリカの理想を描いているが、これぞかつてのアメリカの良心そのもの。他にも彼と親しくなる未亡人が「夜明け前は暗いものよ、苦あれば楽ありよ」など励ます言葉も優しく、こうした全篇に漂う暖かさがなんとも心地よい。   
9点(2004-09-26 22:00:42)(良:1票)
68.  故郷(1972)
住み慣れた故郷を離れなくてはならないという話は同じようなキャストで作られた「家族」とよく似ている。 仕事を失って故郷を離れるという話や、登場人物の役名まで一緒だったりする。 この70年代はじめというのは日本が大きく変化していった時代なのだが、この一家をとおして、高度成長期という時代の中でいかにして人々の暮らしが変わっていったかが分かる。 石船は海の埋め立てで石を運んでいるがそれも大型船にとって替わられつつある。こうして田舎で立ち行かなくなった人たちは、人手をいくらでも必要とした都会の工業地帯に吸収される。そして働き手が都会に出た後の田舎には老人たちが残される。 一家が島を去る前老人は孫を連れて高台に上り、「ここがお前の故郷だ」と目に焼き付けるように見せるのが切ない。 人々はこうして至るところで住み慣れた故郷を離れていったというだけではなく、同時にその美しい自然まで失っていった。 こうした時代の変化を知る世代としてはここに描かれた全てに深い感慨を覚えずにはいられない。監督の意図したものも単なる郷愁だけではなく、生活の向上と引き換えるように大切な自然や家族の絆といった大切なものを失ってしまった日本への嘆きだっただろう。       
9点(2004-08-09 16:18:06)(良:3票)
69.  私は貝になりたい(1959)
名脚本家、橋本忍が書いたセリフの数々にとても深い意味と真実を感じて共感させられる。 事件の責任者である矢野司令官が解体された日本軍に替わって警察予備隊(自衛隊の前身)が創設されるというので言う言葉、「民主的な軍隊なんてどこにもありはしない」「新しい憲法で一番いいのはもう戦争をしないということだ」 これが自ら戦争を体験し、死刑を前に責任者として罪を認めている人物のいう言葉だからこそ実感がこもる。 演じた藤田進はとても存在感があって印象的。 末端の豊松と同様死刑になった同房者が、「嫌な時代に生まれ、嫌な仕事をした」という言葉だって不幸な時代に生まれ合わせた不条理の真実を突いている。諦めで達観した彼は賛美歌を歌いながら刑に赴く。反対に最後まで無罪釈放を信じていた豊松に突然下された死刑執行の驚愕と絶望はもはや人間に生まれ変わることさえ拒否する。 刑の執行に赴くシーンにかぶる豊松の悲痛極まる遺書はフランキー堺の語りが胸に迫って強烈なインパクトがある。 戦争や軍隊といった非人間的なものがもたらす不条理や悲劇を見事に表現している本作は、この映画が作られた時代より現在さらに存在感は大きい。
9点(2004-07-05 19:47:24)(良:1票)
70.  カメレオンマン
脚本のアイデアと映像マジックで言えばこれはもう素晴らしくて、傑作と言ってもいいのではないか。 本物の映像に紛れ込んだりしてるが、その自然さはうっかり騙されても不思議でないくらい違和感がない。 この映像は確かにフォレストガンプより先んじてるし、こちらのほうがより賞賛されてもいいと思う。 徹底的にドキュメンタリーっぽく凝った作りが他にはない面白さ。 周りの環境に同化するあまり自分自身を失ってしまうというゼリクは自分を取り戻してからこう言う。 「自分自身になることだ。ここは自由の国アメリカだ」 アメリカに移住してくる人々はこの土地に順応して溶け込んでいかなくてはならないが、同化するあまり自分自身まで失ってしまってはいけないとのメッセージも込められている。 ウーン、、こういうとっぴな発想をするところが常人とはケタが違う。 最近見た数本だけでもアレンが天才的な映画人と言われるのがよく分かった。 
9点(2004-06-13 00:08:05)
71.  カイロの紫のバラ
ミアがスクリーンから出てきた映画の出演者と本物の俳優のどちらかを選べ、と言われて現実の俳優を選ぶ。 これで幸せでない現実から抜け出せるかとときめいたのもつかの間、やはり現実は変わらず夢に終わる。 面白くもない辛い日常から抜け出せるのはスクリーンに没頭するひと時だけ、この時だけは夢の世界で幸せを感じていられる。 こうしてひと時の夢を見た後がっかりした彼女はまた新たな映画に夢を見る、、、   他の方もいわれてますが、虚構である映画で夢を見る楽しさや喜びを実に分かり易く描いて見せて素晴らしいです。 
9点(2004-06-06 18:25:40)(良:2票)
72.  噂の二人 《ネタバレ》 
意外にも思いっきりシリアスドラマで後味もよくない。それでも出演者の迫力や話の展開にすっかり引き込まれた。最初は邪悪な子供の狡猾さが思いっきり気分が悪くて、あんなことで皆が誤解して彼女達があっけなく否定されるのが納得いかなかった。でもこの60年代初めなら今よりずっと同性愛に対する偏見は大きかっただろうし、社会から抹殺されかねないくらいのことはあったかもしれない。転調したのはマーサが噂がきっかけで自分が実はカレンを好きだったと認識したと、つまり「嘘から出た誠」状態に気づいて自己嫌悪してしまう悲劇になってしまったこと。だから彼女達の無実が晴れてもハッピーとはいかず、すごくシニカルな話で救いがない。ただオードリーの毅然としたラストだけが唯一希望を感じさせる。皆さんも言われてますがあの子供、すご~く憎たらしくてインパクトが凄かった。それにしてもこの二人でミュージカル風のコメディというのがあればきっと楽しいだろうなぁと叶わぬことを思ったりします。
9点(2004-05-23 20:53:07)
73.  エド・ウッド
なんて愛すべき人物! 少年のように瞳を輝かせチープな映画製作に情熱を傾ける。そんな好きな映画を作るためならばたとえサギまがいだろうとおべっかだろうが厭わない。比べるのもなんだけど、少なくともこの情熱と奮闘振りは「アメリカの夜」で見たトリフォー監督にも劣らない。エドがベラ・ルゴシに示す敬意と愛情、ひたすら純粋な映画バカぶりに心を打たれる。老優のマーティン・ランドーも素晴らしいが、エドを演じるJ・ディップがさらに素晴らしい!表情なんかもう最高です。思いつきや安っぽい映画制作のあれこれは思いっきり可笑しくて楽しい。描かれる映画はB級でも作品はA級、モノクロにしたのも効果的。監督がエドと周囲の人を暖かく描いているのがとてもよく分かります。
9点(2004-05-18 19:08:09)
74.  殺人の追憶
連続猟奇殺人事件の話というので見るのを躊躇してましたがこれは見てよかった。事件が未解決と知っているのに、犯人を追う捜査や事件が緊張感を持って展開されるので引き込まれて一気に見てしまった。不安定な時代背景だったというにしても、田舎の刑事達の捜査のずさんさやいい加減さにはびっくりする。証拠保全のまずさ、見込み捜査、拷問、証拠のでっち上げ、勘だより、あげくは占いまで、、凄惨な話でも前半には笑いどころもあって、場内でもサスペンスらしからぬ笑い声が、、ソウルから来た刑事が冷静に彼らのまずさをカバーしていたのに、犯人に近づいたと思った時に怒りと焦りから同じような感情的行動に出てしまう。捕まえられそうでいて捕まえられないもどかしさは刑事達だけではなく、見ているほうにも同じように伝わってくる。そうした作りと言い俳優のうまさといい、韓国映画の水準の高さを実感させる作品だった。
9点(2004-04-22 22:21:17)
75.  オアシス 《ネタバレ》 
ムン・ソリ演じる脳性麻痺のコンジュはまるで本当に障害のある女性のようにリアリティがある驚愕の演技。彼女が作中で数回夢想する健常者のシーンがなければ演技だとは思えないほどだが、健常なのに表情や体中を不自然に歪め続けることは大変なことだったろう。彼女の素晴らしさはすでに賞賛ずみだが、青年ジョンドゥを演じるソル・ギョングがこれまた素晴らしい。知恵遅れとかいうより社会的に未熟で世間的な常識が理解できないまま大人になって、自己表現も下手なので周囲に理解されず問題ばかり起こして皆に厄介者扱いされている。一種の発達障害なのかもしれないが、程度の差はあれこういう人は周囲にも結構いるのではないか。落ち着きのない貧乏ゆすりや丸めた背中、あっけらかんとした表情など全身からこうした特異な彼の性質が浮き彫りにされる。後先考えない彼は彼女に対しての卑劣な下心から近づき彼女を強姦しようとする。こんな男でも彼女は「可愛い」と言って花をくれたことが嬉しい。第一他に心から関心を持ってくれる人もいない孤独な身の上なのだ。周囲に厄介者扱いされる者同士の純愛。ジョンドゥの行動が危なっかしいので見ていてもはらはらするが、今まで誰からも省みられることのなかったコンジュにとっては初めての心躍る時間だったろう。たとえ障害があろうと気持ちは健常者と変わらない。セックスを求めるのも自然なことなのだ。しかしこの行為は誤解を呼び警察沙汰になる。彼は事態をうまく説明することもできないし、彼女も緊張で言葉が出ないので真実は伝わらない。壁のタペストリーoasisは空想の楽園の舞台だが、彼女が怖がる影を消すために彼のとった必死の行動には涙がこぼれる。それにしても食事を断られる場面など韓国では障害者に対する理解がこんなにないのだろうか。勢いのある韓国映画だが他の甘い・悲恋といったラブストーリーとは一線を画す作品で、監督のイ・チャンドンはじめこのメンバーは別格の感がある。あまりに演技が素晴らしいので甘めの9点。
9点(2004-03-31 18:00:39)(良:1票)
76.  恋愛適齢期
これは中高年世代には「そうそう」と思い当たるところが多くて大受けすると思います。ラブシーンで血圧を測ったのはいいけれど、老眼で数字が読めないなんてのはこの年齢でなければ分からないでしょうが爆笑もんです。この熟年カップルのラブシーンだって下手すると小恥ずかくなりそうだが、この二人がやるとsayzinさんの言われるように若者のように初々しく楽しく見えるのはさすがにうまい。他でも微妙な心の揺れをこの二人は表情や仕草、絶妙の間合いで見せてくれます。ニコルソンが楽しそうに(見える)コメディアンぶりを発揮し、キートンも感情爆発の体当たり演技。このキートンは同世代の女性の鏡かも。ハリウッドには珍しく無修正らしいシワの梅干顔なのになぜこんなモテモテ恋愛映画の主役が可能なのかというと、、まずスタイルがいい。これが太ったおばちゃんではまず幻滅する。次に表情が豊かで笑顔がチャーミング。彼女の明るさにはなんともいえない和み感がある。これなら36歳のハンサムでも惚れるかも、、という説得力がある。脇役のマクドーマンが言うセリフなどはしばしに現実味があって、よく練られた脚本だと感心します。最後は意外にあっさりして都合よすぎる気もするが、こんなに愉快で楽しい作品は大好きです。 
9点(2004-03-30 20:35:11)(良:1票)
77.  無法松の一生(1943)
これはいいですよ~。無法松と言うけれど乱暴なのは芝居小屋の大暴れくらい(升席でにんにくを煮るってすごい!)。それより 板妻の松五郎はまっすぐな正直もので、なによりなんともいえない愛嬌があってとても魅力的だった。へちょちょさんが言及しておられるのと同じく、時間の経過を美しい人力車の車輪の回転で見せたり放っておかれた車の客が後方でサイレント風に手足を振り回して怒っていたりするところ、祇園太鼓のバックシーンに波や雲などをはさんで豪快さを強調したり、回想場面のシュールなシーンなど随所に素晴らしい演出が見られるのに感嘆した。運動会での松五郎の走りなど演技はコミカルであったり、太鼓打ちや最初の喧嘩シーンなど様式的にも見えるのが面白い。確かに松五郎が未亡人に魅かれているという描写はなく、純粋に母子を支える無私のきっぷのいい男、というあたりの印象になっているのは話の膨らみに欠けるようで残念だが、それでも十分素晴らしかった。ラストの松五郎の残した貯金のエピソードには涙がこぼれる。  
9点(2004-03-20 20:07:43)(良:2票)
78.  犬の生活
公開当時チャップリンは29歳、最初の破れた塀を使ったおまわりさんとの追いかけっこのギャグシーンもスピード感にあふれ元気がいい。その他ホットドッグ屋(チャップリンの兄さん)の目を盗んでパンを盗み食いするギャグ、二人組のスリから財布を取り返そうと二人羽織のように手だけでパントマイムをするシーンなど、見事なアイデアとパフォーマンスが随所に見られる。ドタバタコメディで笑わせながら、ラストは恵まれないのら犬や酒場の女性(エドナ)、浮浪者が郊外でささやかな幸せを得るという心温まるお話で見た後とても幸せな気持ちになれる。犬のマットはオーデションで選んだそうで、耳のたれ具合といい目の周りのパンダ模様といいインパクトがある犬相。しかもおとなしくチャップリンの枕になったりズボンに入ったりするのを見てもなかなかの名優ぶりです。40分と短いながらチャップリンの芸が堪能できる大好きな作品の一つです。  
9点(2004-03-15 18:31:22)(良:2票)
79.  アフガン零年
これは「映画」であってドキュメンタリーではない。素人が演じているがこれも監督が演技指導をして「演技」しているのだ。それでもこれは現実のアフガニスタンという国を多分忠実に、半ばドキュメンタリーのように描いている。カブールの町は至る所が破壊され、人々はタリバンの恐怖に怯え、女性に人権はなく家畜並みの扱いをされ、幼い少年までタリバンに駆り出され兵士にさせられる。こんな様子を見るとたとえどんな状況にあろうとも、平和な日本に暮らしていることを心から感謝するだろう。そして同じ地球上でこんな悲惨な暮らしを強いられている人たちがいることに強い憤りを感じる。映画ではオサマにも国の状況にも救いも光もなかった。これは現実のアフガニスタンという国の置かれた状況がそういう閉塞的な状態ということなのだろう。こういう中で祖母が「人はみな同じ」と語る言葉は印象深い。イラクばかりに目が向いている今、忘れられたようなアフガニスタンからの声としてとても意義深いものがある。NHKが協力して作ったので完成前にメーキングビデオのようなドキュメント(オサマ)が放送されたのを見ていた。主役のオサマを演じた女の子も日々の暮らしに困窮する状態だったというが、他の子供ともどもこの映画に出演することで収入も得て今は学校にも通えるようになったそうです。混乱のアフガニスタンで作られた初めての映画というだけでもとても意義深く、点などは意味がないようでどうつけていいのか分からない。現状を伝えるという意味ではインパクトも大きく、これはぜひ多くの人に見て欲しいと思う。
9点(2004-03-01 16:40:37)(良:2票)
80.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
デミルやスピルバーグが束になって作ったようなアクション、スペクタクル、冒険がてんこ盛りの楽しさです。印象的な見せ場では、ローハンに援助を求めるためピピンが狼煙を上げると遠い雪山の山頂に次々と狼煙が上がる空撮シーン。映画のスケールの大きさを象徴するような雄大さは感動ものです。巨大翼竜?や巨大マンモスを使っての戦闘シーン、ミナス・ティリアや滅びの山、巨大クモ、CGのゴラムなどの造形。全編すごい映像マジックで圧倒されます。3部のうちでは一番見ごたえがある。 冒頭でゴラムの前身を描くので彼が二重人格風なのも納得。彼は魅力的なキャラです。滅びの山に向かうフロド、サム、ゴラムと平行してアラゴルン達の戦いが描かれるが、双方ともにスリルと迫力でハラハラドキドキの連続。特に滅びの山に向かう3人の話はスリルが一杯。ゴラムにだまされ巨大クモの洞窟に入ってしまうフロド、この時大活躍するのがサム。とにかくサムが主人公というくらいの活躍ぶりです。いくつか疑問点もあるものの、映画史に残るであろう映像を前にすると些細な事などどうでもいいと思えます。(ファンタジーなんだから何でもアリでOKかと)壮大な物語をいっそう盛り上げる音楽も素晴らしい。  
9点(2004-02-25 23:18:38)
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