61. ALWAYS 三丁目の夕日
《ネタバレ》 団塊の世代をターゲットにしたビジネスが取りざたされている昨今、え、これもなの?と言うのが最初の印象。にしても、団塊の世代の感性をなめてるんじゃないの?というのが次の感想。結局ラストシーンにやっと出てくる夕日は、「3丁目」で見てないじゃないか、というのが最後の不満。いや、最後の不満は、恥ずかしながら、泣きに行ったのに泣けなかった、というのが正直なところ。ロボット(CG)だらけの上野駅じゃ感情移入もできないよ。でも、子役はよかったです。 [映画館(字幕)] 5点(2005-11-18 23:50:28) |
62. アサシン(1993)
《ネタバレ》 ボブの上司はニーナやボブの心理状況も把握しているはずで、テレビ電話でニーナの殺害をボブに教えた後のボブの電話の切り方に違和感を感じ、ボブからの「彼女は死んだ」という報告を絶対鵜呑みにするはずはない。つまり、ニーナの死体を確認するぐらいの組織でなければこの映画の前提が崩れてしまうと思う。 また、冒頭で自分を保護してくれた警察官を、薬切れで朦朧としていたにしても、目を見て射殺した身で、幸せな当たり前の生活を望もうとする身勝手さを伺わせる設定も違和感を感じる。だからニーナの苦しみや葛藤があまり伝わってこなかった。たとえばMinatoさんのコメントにあるような工夫など欲しかったと思う。そこそこおもしろかったのに。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-11-10 23:31:14) |
63. スリーピー・ホロウ
《ネタバレ》 確かにファンタジーホラーとかコミカルホラーとか言えるような雰囲気があるのですが、母親の首がころがりその目が恐怖におびえる子供と合うシーンひとつがすべてを否定してしまいます。この「残酷」なシーンの挿入は理解しがたい。これさえなければティム・バートンの世界を楽しめたのに残念です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-11-01 23:21:04) |
64. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 原作を読んで、無心の美徳を讃えるなら、5人目(実は偽物)のゴールデンチケットが出たあと、じいちゃんが「毎年誕生日のチョコを何日も舐めて楽しんでいるのに、今年はわしらにわけてくれたからすぐになくなってしまったな。わしももう少し素敵なワンカのチョコを舐めたいから、ほらこのへそくりで買っておいで。」と、そのお金で買ったチョコで当たって欲しかったんだけど、そうはならなかったのは残念。子供は親(家族)によってつくられることを確認して、親(家族)を大切にするチャーリーを原作以上に強調したのに。それにしてもチャーリー以外の子供たちの個性的なキャラ(演技)はすばらしかった。また、ヘレナ・ボナム・カーターの痩せ方は、薄めたキャベツスープしか食していないという設定にぴったりで脱帽。もちろんジョニー・デップの、おとぎ話の世界の登場人物としての、怪しい素敵さは言うまでもありません。終わって小さく拍手をしました。 [映画館(字幕)] 8点(2005-10-15 17:47:39) |
65. ステルス
《ネタバレ》 みなさんの評価が厳しい理由は本当によくわかります。それはそうなんですが、わたしはただただCGのすばらしさに、重低音を体感しながら音速で疾走する目も眩むようなスピード感に酔えましたので7点献上します。バーティカル・リミットやデイ・アフター・トゥモローなど、映画館でこそ楽しめるCG作品としての評価です。この手の映画は、荒唐無稽でありながら実は陳腐なシナリオでもいいのです(わたしにとっての許容範囲内ならば)。ただ、それでも一つだけ言わせてもらえば、ベンが注射を嫌う伏線が欲しかったなあ。 [映画館(字幕)] 7点(2005-10-10 17:31:31) |
66. 北京ヴァイオリン
あの「さらば、わが愛/覇王別姫」を作り上げたチェンカイコー監督作品と言うことで期待して見ました(DVDですが)・・・・。オープニングの、濡れた石畳をバイオリンを肩に掛けた少年が走っていくシーンで、さてさて、いいぞ、チェンカイコー氏、存分にやってくれ、と思ったのですが・・・。細かいことはともかく、はっきり言って本が陳腐じゃないのでしょうか。父と子、過去と現在、クラシック音楽のメロディーなら、ぜひ松本清張の「砂の器」をチェンカイコー風に撮って欲しいなんて思ってしまいました。もっともそれでは現代中国の矛盾を炙り出しづらいでしょうかね。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-03 22:50:02) |
67. ブラッド・ワーク
《ネタバレ》 ジェフ・ダニエルスは笑顔の中の不気味さを出しすぎていたので、最初にハモニカを吹いていたところで「こいつか?!」と思わせたけど、小切手の宛名のあたりで「?!」と思わせた方が良かったのではないかな。その方が、子供を預けるところで観客はどきどきしたと思う。映画としてはイーストウッドの世界を存分に堪能できるということで、期待を裏切らないできでした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-13 23:18:31) |
68. ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密
焚き火の火の粉で始まり、花火の火花で終わるまで、なんと多くの「火」が燃えさかったことでしょう。ヴィヴィの最後のことば「sunflower」は、わたしには、「ゴッホのひまわり」に思えました。 8点(2005-02-17 23:28:18) |
69. ネバーランド
《ネタバレ》 前半で、奥さんと廊下で別れてバリが自室のドアを開けた時、一瞬垣間見えたのが「ネバーランド」、で、え?・・・あれ? 違うの? そのカットだけで気持ちが高ぶり、さらにとてつもない感動を期待して見ていたのに・・・。やれやれ・・・。 3点(2005-02-13 23:38:05) |
70. オペラ座の怪人(2004)
《ネタバレ》 オペラではなくロックの歌い方だったからということよりも、涙はともかく鼻水が見えてしまったがために、ファントムが「怪人」にしては俗っぽく、今ひとつ感情移入ができなかった。しかし、結局年甲斐もなく涙してしまったのは、エミー・ロッサムの切ない表情と歌声のせいだ。もちろん、朽ち果てたオペラ座のモノクロ写真から、シャンデリアが上がってかつての美しいオペラ座を再生するまでの見せ方に圧倒されていたからこそだが。ところでクリスティーヌの墓にバラを届けたファントムはいったいいくつになっているのだろう。ラウルの老け込み方からいくと、年上のファントムは一人で歩けたのだろうかなどと、つまらないことを考えさせるのも、ファントムの鼻水を見せられたからなんだぜ、シューマカーさんよ。 8点(2005-02-06 17:55:29)(良:1票) |
71. キル・ビル Vol.1(日本版)
《ネタバレ》 もやっとした画面に、殴られて血だらけの顔のアップ。4年ぶりの作品はどんな見方をすればいいのかなと思っていたら、赤十字の眼帯をつけたダリル・ハンナのナース登場で、あぁ、この映画はアメコミね、って了解しました。ここで了解できない人にとっては不快な映画になるかも知れません。わたしはもちろん、このあとすっかりアメコミの世界に引き込まれ、とっても楽しめました。雪の日本庭園での対決も、最後の脳味噌で見事にタランティーノにアカンベーをされた爽快感(脳味噌に爽快感、じゃないですよ、念のため)で締めくくり、期待通りのB級映画でした。ただ88人(?)斬りはやや冗長ぎみだったかな。その前の、二階からトイレまでのワンカットのカメラワークが秀逸だっただけに、殺陣シーンに期待しすぎました。 8点(2005-02-06 11:23:57) |
72. トーマス・クラウン・アフェアー
精神科医の設定は、やましんの巻さんの見解ですっきりしました。そうですね、愉快なほら話を聞かせてもらったんですね。レネ・ルッソの心の変化を表現する細やかな演技は良かったし、年齢的な部分もはまっていたと思います。もっともこの見解は見る人の年齢にもよるでしょうが。わたしが10代で見ていたら違っていたかも知れません。10代で見た「華麗なる賭」のフェイ・ダナウェイのトランプ(チェス?)シーンにはぞくぞくしたんですけど。 7点(2005-01-16 10:57:16) |
73. ニューオーリンズ・トライアル
俳優のうまさは言うまでもありませんが、カット割りのうまさ、一こまの冗長さも感じさせない編集の妙はさすがにプロのお仕事です。しかし、だからこそ、そこそこの緊張感を持たせながらも通り過ぎてしまうのはもったいない。う~ん、もう一ひねりが欲しかった。 8点(2004-11-24 21:14:59) |
74. アバウト・シュミット
《ネタバレ》 過ぎ去ったことは取り返しがつかない。自分の寂しさを言い当て慰めてくれた人に対する見当違いの行動。自分の心に素直になろうと思ったが、結局「父親らしい」スピーチをしてしまう自分。わずらわしい弁明より、我慢して言いなりになっていた妻との馴れ合いの日々。その立ち向かわないという習慣が、いつしか最愛の娘との関係にも現れてしまい、心ならずも娘の心を遠ざけていたことなどなど。 すべてはもうどうにもならない。元に戻せない切なさに、耐えることの重さ。この重さを忘れさせてくれるのは幼年期の母親の愛・・・の記憶なんだ。自分の生家でタイヤのブランコを押してくれた母親に確かに感じた安心感。そう、この無垢の時代の心地よさ。最後の「絵」がその象徴なら、シュミットは溢れる涙を禁じ得まい。 7点(2004-10-27 22:34:26) |
75. TAXi3
見終わった後、結局オープニングタイトルが一番良かった映画。せっかくスマートなぱくりで始まったのに、ぜんたいがもったりしていて・・・おフランスのユーモアがわたしにはわからないから、ではないと思うのだが。 3点(2004-10-24 22:41:39) |
76. ザ・コア
これは明らかにテレビで見ながら友達とわいわい突っ込みを入れて楽しむために作られた作品でしょう。時間を忘れて楽しめました。満足満足。 5点(2004-10-19 18:26:58) |
77. LOVERS
《ネタバレ》 秋から冬になるまで超人的に戦っているのか!?と思って見ていたら、チャン・ツイイーが起きあがってきたのでびっくり。え?どう理解したらいいの?と軽く動揺してしまいました。イーモウ監督の世界に付いていけないのかも知れません。 最後の音楽には引き込まれてエンドクレジットを最後まで見てしまいました。全体としてはそこそこ楽しめたので7点かな。 7点(2004-10-12 23:37:16) |
78. デアデビル
《ネタバレ》 レイプ犯は惨殺したのに・・・復讐は憎しみしか生まないって宗旨替えしたきっかけは? 視力を失ってなぜあんな超人的なことになる? いくらコミックでも、特殊な蜘蛛にかまれたぐらいの前振りが必要でしょう。どうも肝心なところが描かれていないので世界に入っていけなかった。 キリスト教の「赦し」がテーマの根底にあるのかな?う~んわからん。オープニング・クレジットの点字から少年時代のエピソードまではなかなかだったのに。ドラキュラで・・・? 5点(2004-10-12 23:24:39) |
79. マン・オン・ザ・ムーン
《ネタバレ》 「フェイク」を徹底的に追及した天才コメディアンが、実は人生の終わりに偽治療という「フェイク」にはまってしまったことを知った。そのときの悲しい笑顔・・・ジム・キャリーの演技力に感動しました。 きっともしかして・・・あれ、最後までエンドロールを見てしまった。あ、やられた! 8点(2004-10-08 23:40:12) |
80. ザ・ヤクザ(1974)
《ネタバレ》 寡黙で笑わない男ってどんな設定だ?って思って見てたら、戦争から帰ったら妻が命を助けられた米兵に愛され、同棲して幸せになっていたんだって。辛いよね。笑わなくなるよね。でも、妻を幸せにしてもらった恩義、義理をかつての敵兵に持ち続けるかな?礼節を知る武士道を受け継ぐ数少ない「やくざ」ならあり得る?そうは思えないな。妻にも外人にも関わらず静かに去るのがせいぜいじゃないかな。妻への深い愛がるから?・・・「やくざ」の世界から離れたテーマならありかな。 いずれにしても、70年代の健さんに会えてうれしかった。かっこいい!という言葉が似合います。 6点(2004-10-04 23:20:14) |