61. 28日後...
欧州ものって感じです。ゾンビ&イギリスがとてもチープな世界観を醸し出しているし、中途半端に芸術ぶった演出はこの手のテーマにはそぐわない。 特に後半は救いようがない状態で、キャスト達がどうでも良い内輪喧嘩に終始する。何の妙味もない茶番劇はかなりの眠気を誘います。退屈極まりない状態が長く続くのでラスト付近では脳が麻痺した状態となり、どうでも良いという投げやりな感情を持ったまま終演を迎える。結果、数ヶ月たつと「結局最後どうなったんだっけ?」ということになります。 シナリオ、音楽、キャスト共に印象が薄く、低予算なホラーの凡作という感想です。「ゾンビ」「ドーン・オブ・ザ・デッッド」がいかに上手く作られていたかが分かります。 [地上波(字幕)] 2点(2005-06-07 09:02:35) |
62. デビルマン
私自身このサイトを拝見するにあたり、一番頼もしく思っているのがワーストランキングである。希少なオトボケ映画を余すことなく網羅したランキングは正に日本最高峰であると断言させて頂きたい。このランキングを参考にレンタルビデオ屋で数多くのクソの産物を拝借し、拝見してきました。正に至福の一時を分け与えてくださった管理人様ならびにレビューワーの方々には本当に感謝しております。 お陰様で今回も「デビルマン」という鳴り物入りで上位ランキングされた作品を観賞するに当たりました。期待通りの作品であり、予想通りの微妙な後味の残る作品でありました。感無量の思いで一杯です。 [DVD(吹替)] 0点(2005-06-07 08:37:43)(笑:2票) (良:1票) |
63. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 ポール・W・S・アンダーソン監督のやっていることは、作品にお対する“オマージュ”ではなく“安っぽくマネをする”ということである。「エイリアン」「エイリアン2」が特にお好きなようで、随所に類似シーンを散りばめているのですが、見せ方に全く独自の工夫がない(彼自身の色が見えない)。ただ単に自分の好きなシーンを焼き直ししたに過ぎないような状態だ。 厚着したプレデターもちょっと重苦しいし(寒いので仕方ないのかも知れないが)、エイリアンも小さくて弱い印象(これはキャメロンの影響かな?)。 あと、ラスト付近でプレデターが担架で運ばれるシーンが有るが、いくら何でもあれは無いだろう!あれだけ進んだ文明の持ち主が、地球でも愛用されている担架を使用するなんて、とてもアナログちっくである。 あと、プレデターと人間が仲良しになるなんてのは愚の骨頂である。プレデターファンの方はさぞかしお怒りのことかと思う。 トドメはプレデター&エイリアンの愛の結晶。もしかしてこの作品はギャグ映画のつもりで作ったのだろうか・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2005-06-07 08:21:23)(良:1票) |
64. シルミド/SILMIDO
囚人達がアカペラで歌うシーンが非常に多いのですが、不快でとても耐らえられるものではない。この作品は吹き替えで見るのは非常に不味いです。 卑情な訓練シーンまでは“ソコソコ”な映画だったのですが、それ以降の展開は全く面白くない。訓練シーンがB級(安っぽいけど有る意味面白い)ノリだったのに、作戦中止以降は無理矢理に感動モノへ持っていっているよな感じがした。 特にラスト付近のバス籠城シーンでは“ベタ”な演出で引っ張りまくり、“感動”よりも“退屈”を呼び込んでいる。 [地上波(吹替)] 2点(2005-06-07 07:57:02) |
65. カムイの剣
トンデモ映画。センスがカイム。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-05-30 11:27:47) |
66. ストリート・オブ・ファイヤー
80年代全開! パーフェクト。 [DVD(字幕)] 9点(2005-05-29 14:34:01) |
67. エイリアン3/完全版
制作費5000万ドル。それに相応しい特殊効果が成されている。エイリアンが前作よりもよりリアルに描かれていて、カット割りやフラッシュを使わなくても済むぐらいの出来栄えである(透明フードの復活も嬉しい)。今回はパペットも使っていますが、CGよりも良いんじゃないですか?クオリティーが非常に高い。監獄惑星の居住区のセットの世界観も素晴らしいし、恐怖描写としての画創りが復活している。 今回の作品は宗教色が強く、人物描写の浅さから「訳が分からない」との批判が集中。シリーズ随一の問題作となった。原因は何人もの人間が脚本を手掛け(中途半端に)、フォックス社の余計な横やりでデビット・フィンチャー独特の個性が殺がれたのが原因である。しかし、今回の完全版では人物像が掘り下げられているので話の流れが非常にスムーズで分かり易くなった。天と地ほどの差があると感じる。公開版はチェストバスターは犬から生まれますが、今回のバージョンでは牛から生まれます。今回のビックチャップ(成体エイリアン)の設定は3mを越す巨漢なので、牛の方が説得力が有ります。 ラストシーンも秀逸で、リプリーの死にゆくシーンは美しく最高です。何故この後続編を作ってしまったのか・・・、その神経が分からない。リプリーを無理矢理復活させた4は最悪の作品です。残念でしょうがない。 [映画館(字幕)] 8点(2005-03-10 11:15:46)(良:1票) |
68. エイリアン/ディレクターズ・カット
制作費850万ドルというのが凄い。当初の予算は420万ドルだったが、リドリースコットのストーリーボードの秀逸さを知ったフォックス社が倍額の予算を出したのです。そのことからもリドリーの作品に取り込むきめ細やかさが伺える。当時は異星人ものなど陳腐だと思われていて、ましてホラーですから予算はおりにくかったのでしょう。しかし、腹を突き破って寄生生物が飛び出すというアイデアを会社がほっておかなかった。同時期の「スターウォーズ」のヒットも後押ししたようだ。 この作品はリドリーの手腕もさることながら、美術(何と言ってもギーガのデザインが全て)が秀逸だから大成功した。そして最大のポイントは奇抜なアイデアを創り上げた脚本だろう。宣伝効果も抜群で、「宇宙ではあなたの悲鳴は誰にも聞こえない」というキャッチフレーズは映画史上最高のコピーである。 今回のディレクターズカット版は、ノストロモ号のクルーが謎の信号を受信する場面・ブレットが襲われた時の血のシャワー・ダラスが繭になるシーン等が追加された。非常に有意義な再編集である。 [映画館(字幕)] 8点(2005-03-10 10:52:58) |
69. エイリアン2/完全版
制作費1800万ドルというのが凄い。当時としてはソコソコな値段なのかも知れませんが、それにしても作品のクオリティーを考えた場合驚異である。海兵隊用APC(輸送車)は実物を作っているし、パワーローダーも原寸の物を数人で実際に動かしている。エイリアン・クイーンも実物大。エイリアン・ウォリアーも多数出てくるのでスーツが何着も必要。ミニチュアもナルキッソス(前回の脱出機)を始め、スラコ号、ドロシップ、開拓者居住区など多数。シーンが目まぐるしく変わるのでセットも多いと思う。どうやって資金を節約したのか不思議である。 この作品はほとんどCGを使っていない。いわば手作りの映画である。もちろん宇宙船のシーンや惑星脱出のシーンは当時ならではの違和感が醸し出されているものの(やはりこういうシーンはCGの方が良いね)、エイリアン・ウォリアーがワサワサ出てくるシーンや、クイーンとの戦闘シーンなどはCGよりも数段リアリティーが有る。昨今の映画はCGばかりに頼っているものが多いが、特殊効果とは“セット”“ミニチュア”“アニマトロニクス”“クリーチャー”“CG”が上手く融合しないとレベルの高いものは見いだせないと感じます。 今回のバージョンでは、ニュートの父親がフェイスハガーに寄生されるシーン・娘が66歳で無くなったエピソード・開拓者居住区のシーンなどが追加されていた。無駄なシーンは追加されていないし、この完全版は有意義なものだと思います。キャメロン自身も完全版を薦めている。 4点(2005-03-10 10:34:33) |
70. バトル・ロワイアルⅡ 【鎮魂歌】レクイエム
BR法という制度に納得できないのは分かる。しかしそれを理由にして自分の主義主張の為に犯罪を起こし、無差別に人を殺す。それを大人の責任だと転嫁して言い訳する。ただ単に逃げてるだけで、非常に卑怯である。この作品を見て勘違いしたアホが新たな犯罪を犯すかも知れないと思うとゾッとする。 綺麗事ばかりのハッタリで行動を起こした七原秋也。「すべての大人達に宣戦布告する」というのは大人で有れば無差別ということなのだろうか?優しい人や誠実な大人も少なからずいるだろうに・・・。呆れるばかりである。前作で生き延びたのはそんなことをやる為だったのでしょうか? もし、この作品が比喩として(大人→アメリカを中心とした協力国)イラクの問題を問うているのであれば勘違いした面が多く見受けられる。テロ国家に対するアメリカの攻撃が果たして単なる理不尽であると言えるのか? そんな馬鹿な。クウェートに侵攻し罪のない人々から国を奪い取ろうとし、生物兵器でクルド人を殺戮し、タリバンなる組織を編成し国民を苦しめ続け、他国へのテロにも大きく関わっている。これを「無関係・無関心」に見過ごすこと自体が国家テロ容認派であると感じる。 確かにアメリカはいろんな国の問題にちょっかいを出している。ただ、アメリカ・日本等の協力国が利権で動いたかor道義心で動いたかなんて誰が確実に分かるだろうか。どんな賢い専門家でも分かるまい。私自身はどちらも理由として有ると思いますよ。善と偽善が。しかし、少なくともイラクは悪い事やってたよ。 ただ、イラク攻撃の引き金は自国(ニューヨーク)への攻撃による報復だろうと思う。頭に血が上り我を忘れた感は有ります。確かにそれは頂けない。 米・日・英が完全なる正義とは誰も思ってはいない。ただ、完全なる悪でもない。 [映画館(字幕)] 1点(2005-03-10 09:00:20)(良:2票) |
71. リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
かなり厳しい内容です。ここまで最初っから物語に破綻をきたしているという映画は珍しい。トム・ソーヤが成長してアメリカの情報部員になってます。吸血鬼の女性は太陽が出ていても元気です。透明人間はCGになったり、ただの白塗りになったりと落ち着きません(予算の関係)。ネモは年輩の船長なのにやたらと強いです。ジキルとハイド氏はただのハルクです。クオーター・メインが一番まともに見えるのが凄い。このように発想がメチャクチャである作品は“トンドモ映画”として馬鹿を貫き通して貰いたかった。何か最後は感動ものとしてまとめようとしていましたよ・・・。 CGもチャチイです。手っ取り早く効果を付けたという感じです。こんな特殊効果ならCGはイラナイ。オープニングの銀行襲撃のシーンが一番まともです。何か続編を臭わすようなシーンで締め括りますが絶対に無いと思います。いや、作ってはいけません。 1点(2005-03-07 19:12:08) |
72. アイ,ロボット
特殊効果がイマイチですね。ロボットがカチャカチャと軽いんです。最近流行の軍隊シーン(スターウォーズ・クローン~、ロード・オブ~など)&バトルを入れているのですが、どうも感心しない。重みがないんですよね。この作品も昨今のSF物と同じようにCGに頼りすぎているのが問題だと思います。手作り感(セット・クリーチャー・ミニチュア・アニマトロニクス)が少ないのでリアリティーが感じられません。 ストーリーに関してはこれまた最近流行の“人工知能ロボット”ものです。相変わらずのハリウッドのノリで、単に起承転結が出来ているだけの単純極まりないものとして成り立っています。エンターテイメントとして何も考えずに楽しむべき作品です。 5点(2005-03-07 19:00:23) |
73. I am Sam アイ・アム・サム
まず、ミシェル・ファイファーが美しい。演技もその美貌にしっかり付いてきているのが良い所です。 ショーン・ペンの熱演にも驚かされる。こういう役柄って本当に難しいと思います。やり過ぎると陳腐になるんですよね。そのさじ加減が素晴らしい。センスですね。 ダコタ・ファニングは生意気です。が、日本の子役と比べると空しくなるぐらい上手い演技です。 テーマはとても重いものです。親権をめぐる裁判での描写は心苦しくなる程に人が人を痛めつけます。こういう作品はどうしても陰鬱な形で話が進んでいくのですが、一方で、サムやその友人達の無垢(純粋)なやり取りを面白おかしい場面として上手く挟んでいるので滅入ることなく観賞できる。このようにバランスの良い演出が嬉しい。 ビートルズの曲やその逸話の必要性には「?」なところも有るけど、それはそれで良いでしょう。 ただ、ラストシーンは凄く嫌いです。裁判に勝利するシーンをあえて省いて、その代わりに親子でサッカーを楽しむ場面を見せています。それにより自ずとサムに親権が与えられたことが分かるようになっているのですが、チョット盛り上がりに欠けますね。個人的には裁判で親権を勝ち取るシーンが必要だったと思います。その場でなにかサムに気の利いた台詞が欲しかった。少し拍子抜けです。 5点(2005-03-07 18:49:27) |
74. 奇蹟の輝き
死語の世界というのは個人それぞれが違う世界観を持つものだということですね。現世に感じた事柄で最も強いイメージに左右されて容姿が変わるというのは斬新な考え方だし、思い入れのある風景や思考により自分だけの世界が広がる当たりは面白いアイデアだと思います。自殺した者は地獄に行くというニュアンスは、自分で命を絶つことがいかに罪深いものかを強く説いています。ただ、ラストの“現世へ生まれ変わる”という描写からは少々“仏教”に偏ったものかなと感じました。 正直言ってかなり撮り方(話の進め方・見せ方)が下手である。子供の事故~夫の事故にいたるまでの設定は“早くかたずけてしまえ”的なものを感じるぐらいアップテンポなのですが、死語以降の描写は台詞回しがクドくなってきて、CG描写を必要以上に見せていまっているので間延びしてしまっている。 そのCGによる特殊効果(アカデミー賞受賞)も「おお!」という程美しいものには感じなかった。けっこうラフな印象が残る。 全体的な印象はかなり薄い。 5点(2005-03-07 18:25:55) |
75. ピースメーカー
ミミ・レダーが「ディプインパクト」の前に撮った作品だけあって、ニューヨークにツインタワーが残ってますね。女性がメガホンをとった作品ですが、感心するのは丁寧な作り込みです。女性特有の繊細さが伺え、シーンのつなぎもしっかりしています。特に人物を撮るに当たり、光の光源に気に遣っているので俳優が引き立つんです。アクションシーンも悪くないし、上手く緊迫感を出せていると思います。 ジョージ・クルーニーはいつも通りの??な演技なのですが、ニコール・キッドマンは良いですね。動きが大袈裟すぎていないし、台詞の無い場面での表情の作り方が上手い。彼女の能力には「ムーラン・ルージュ」でも驚かされたのですが(歌も上手い)、才能が有りますね。 テロリストを徹底的に悪とみなしていない点にも好感が持てる。悲しい裏側を見せることが(妻と娘の死)、人物の作り込みに深みを増すことになる。普通の人間でも“復讐の炎”に包まれると常軌を失った行動をとってしまう。 アメリカによるイラク攻撃後、現在も行われているアルカイダによるジハードを思い起こした。 ただ、犯人に同情してしまうようなことが有ってはならない。これ見よがしにアメリカばかり批判して満足している人間をよく見かけますが、この問題はそんな単純なものではないと思う。 7点(2005-02-28 13:21:50)(良:1票) |
76. 世界の中心で、愛をさけぶ
見る人に気を遣い過ぎ。過去.現在の映像の色彩を意図的に変えているのですが、逆に説明的過ぎて違和感有り。異なるカメラマンが撮った作品を交互に見せられているような感じ。色調(映像のトーン)での区分けは「HERO/英雄」でも使われていたのですが、あのようなファンタジー&アクションのは映像に幅が出て効果的。だが、このような本格的な人間ドラマを唄った作品には不必要だと感じる。 キャスティングもイマイチ。柴咲コウはどうなのだろう。あの役にネームバリューが大きい役者を使うとは・・・。結婚式に花嫁よりも派手な格好で行くようなものだね。商魂たくましい配役には時代を逆行するアホなセンスが見え隠れする。 原作にも少し言いたい。読み手に対して感動物としての要素を貪欲に伝えたいというのは分かるのだが、強引に成りすぎているように思う。手紙の送り役が婚約者だったり、ラジオでの物語・・・。少々無理が有るかも。お約束で有る“浪花節”的なものが一般受けしたのだろうが、チョットね・・・。 あと、長澤まさみって助演なの? 主演女優賞は鈴木京香。もし、両方に賞を取らせるために振り分けたのだとしたら、その行為は日本の映画界の発展を後退させるだろう・・・。「長澤まさみは主演だろ!」と、世界の中心で叫びたい。賞をもらって泣いてる場合じゃないぞ!「私は主演よ!」というぐらいの気骨が欲しいね。まぁ、日本アカデミーなんて何の権威も無いけどね(今年なんて深田恭子が主演女優賞にノミネートされてたよ)。 3点(2005-02-21 08:49:25) |
77. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
特殊効果によるアクションシーンが満載である。「旅の仲間」「二つの塔」を遥かに凌ぐ合戦シーンの物量には、ただただ驚嘆させられる筈だ。ただ、残念ながら全二作よりもチョットCG臭さが漂っているのも事実。特にペレンノール野の戦闘シーンが気になる。レゴラスがオリファントに飛び乗るシーンなどは違和感バリバリです。アングルマールの大王が乗ってる獣もイマイチかな・・・。ただ、その2つは“贅沢を言うと”というレベルです。最大の問題は死者の軍です。引きで撮った画が緑のゼリーみたいでショボ過ぎる。これは酷いな(怖さが全く無い)。本当に勿体ないなと思いました。 とは言え、3年連続.特殊効果証受賞というのは十分に頷けるものであり、作品全体の技術面に関しては最高レベルです(音楽・音響・メイク・美術・衣装・歌曲など)。 あと、何と言っても追加シーンが気になるところですが、サルマンの最後は絶対に必要なシーンですよね!そもそも無いのがおかしい。よく劇場番で削ったな!こんな編集は考えられないことです(これで編集賞とってるのが凄い)。あと、ファラミア&エオウィンのシーンも当然必要だし、アングルマール対ガンダルフも必要(アングルマールが奇形のオークに「ガンダルフが私が殺す」と言っていたので)、サウロンの口も棄てがたいし、オークに扮装したフロド&サムも欲しい(潜入に対する理由付け)。 全体的に効果的にシーンが追加されていると感じました。 6点(2005-02-18 11:25:57) |
78. ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
ファンタジー的な世界観を違和感無くリアルに表現できた理由は、実写・ミニチュア・CGを上手く合成した結果によるものだろう。CG全盛の時代、「CASSHERN」のように馬鹿みたいにフルCGで作った作品には現実感など皆無なのである(CASSHERNを例に出したのは私が見た映画の中で一番特殊効果がダサイから)。 音楽をとって見ても最高だと思います。完全に映像と一体化しているし、歌曲(エンヤ)も最高レベルです。音響、撮影、メイク、美術に及ぶ技術面はダントツで史上最高といっても過言でないだろう。 ストーリーは単純極まりないものなのですが、古典・神話として見るのがルールだと思う。その割には世界観が非常に狭いのが気がかり。一部地域での揉め事的な感じがする(旅が徒歩であり、何ヶ月も旅をしているという表現が完全に不足している)。例えば、序盤にガンダルフがホビット村~ミナステリアに向かって更に引き返して来るのですが、遠い筈なのに全くそんな気がしない。これは明らかに演出の問題であり、これはその部分だけでなく全体的に一貫している。この作品の最大の弱点の一つだと思います。ただ、流石に原作が言語学者だけあって、エルフ語やドワーフ語などを駆使した表現は、作品に対して大きく広がりをもたらしている。 肝心の追加映像ですが、基本的に全て効果的に抜擢されていると感じた。冒頭のビルボの執筆シーンはその人物を掘り下げているし、ホビット村の紹介シーンも興味深く追加されている。ブヨの沼地のシーンも旅のボリュームをアップさせることに成功している。これは、雪山の追加シーンやロスロリアンのシーンにもにも言えることです。ガラドリエルの贈り物のシーンは絶対に必要ですね。 ただ、ボロミアの追加シーンはいらないかな・・・。彼は指輪に魅了されるが、本来は勇敢な紳士であるということはメリー&ピピンを命がけで守ったことから、追加シーンがなくても十分によく分かる。 6点(2005-02-18 10:55:48) |
79. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
オークにも種類の変化を付けているというのは好感が持てる(モリアのオーク・ウルクハイ・ゴンドールのオーク)。トロルにも有るみたい(山のトロル・オルクハイ)。そういった細かい所にも演出が配慮されていることは非常に好ましく、戦闘シーンを飽きさせない為に講じられた効果的な手段であると思います。 「二つの塔」では豪快なセットの素晴らしさも目に付いた。エドラスの壮大なセットやヘルム渓谷の重厚感溢れる巨大セットは、フルCGで作られがちな最近の作品には無い迫力が思う存分堪能できます。 音響も素晴らしい。特にヘルム渓谷のシーンの重々しい雰囲気は“音”の効果が絶大であり、合戦シーンの質を最大限にまで押し上げている。最近のハリウッド大作といわれている「アレキサンダー(制作費200億円)」やキングアーサー等とは比べられない迫力である(映像センスが違う)。 ただ、チョット主人公達(アラゴルン+レゴラス+ギムリ)強すぎない? 暴れん坊将軍や水戸黄門のように敵をバタバタ殺しまくるし、ほぼ無傷なんだもん・・・。生と死の狭間的な緊張感は皆無だね。この作品の最大の弱点だと思う。 あと、忘れていけないのが何と言っても追加シーンの存在価値なのですが、全体的に不必要なシーンが多かったように思える。崖を降りるフロドとサムのシーンはいらない(エルフのロープはゴラムのクビを括るシーンにより存在が発揮されている)。エオウィンの不味いスープのシーンもいらない(緊迫感が崩れる+アラゴルンの年齢などどうでも良い)。ゴラムがレンバスを食べるシーンもいらない(食の好みの違いに対する演出は後のウサギのシーンで語られている)。エントの水のシーンも不必要(当面意味が無い)。メリー&ピピンのアイゼンガルド食料庫のシーンもいらない(王の帰還の冒頭のシーンだけで十分)。逆に削れるシーンの方が目に付くぐらいです(メリー&ピピン&エントのシーンは大幅に削るべき!)。 極端に言えば、セオデルの殉職+葬儀のシーンと、ボロミア・ファラミア・デネソールの絡みシーン。ヘルムから逃げたウルクハイが森に捕まるシーン・・・以外はいらないのでは!?と思う。マニアには堪らないのだろうが、客観的に見て帰って無駄が多くなったような気がする。 6点(2005-02-18 10:18:31) |
80. チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
この3馬鹿トリオをどうにかして欲しい。 1点(2005-02-16 09:28:06) |