61. 獄門島(1977)
横溝正史は『本陣殺人事件』の水車やこの作品の釣鐘など、実に映像的なトリックを得意とする人だが、それをきっちりと映像化してさらに格調高くした市川監督の力量は凄い。ただし他の金田一作品と一線をかいする『獄門島』の動機という点で本作品は決定的に弱い。要するに犯人が原作と違うのである。もう映像化は無理(トリックにどうしても差別用語が必要)だと思うのでこれはかなり惜しい。首が飛ぶのもちょっと調子にのりすぎかな、と思う。 7点(2002-03-24 04:17:34)(良:1票) |
62. クリスタル殺人事件
映画化の出来がどうこう云々を抜きに、何気なく見ていると引き込まれてしまう。それはアガサ・クリスティーの力量に他ならない。ちなみに原題は『鏡は横にひびわれて』(赤川次郎はこの映画タイトルが気に入らないって言ってたっけ・・・)。 7点(2002-03-24 03:48:48)(良:1票) |
63. グーニーズ
自分的にはシンディ・ローパーというと『グーニーズ』なんだが、ベスト盤には入ってないのよね確か。版権の問題だと思うけど。ここまでみなの記憶に残っているのは印象的な主題歌の力が大きいと思う(ファミコンのゲームも同じ曲使ってるし)。 7点(2002-03-24 03:40:38) |
64. M(1931)
ドイツ映画で、下に英字幕があるという珍しい尺で見た。トーキー初期の名作の一つだが、犯人が捕まるまでが少し冗長。私刑裁判のシーンとピーター・ローレ(犯人役)の名演技が目を引く。犯人のモデルになったのは殺人鬼ピーター・キュルテン。 7点(2002-03-24 03:14:18) |
65. 犬神家の一族(1976)
金田一シリーズは、原作では『獄門島』が一番の傑作だと思うが、映画ではこちらにゆずる。何といっても池から突き出た「助清」の死体は、小学生がプールでギャグのネタにしたほど認知度が高かった。これが成功していなかったら、金田一耕介の名前はもっとマイナーなものになっていただろう(孫も誕生しなかったかも・・・(笑))。 7点(2002-03-24 02:39:56) |
66. サスペリアPART2
映画でやるべきではない、絶対に漫画でやったほうがはまるトリック。カタカタ人形を子供時代に見てたら、絶対トラウマになってたと思う。 7点(2002-01-29 01:48:16) |
67. ハチ公物語(1987)
この映画は、史実を忠実に映像化したものではないようだ。(1)先生には子供がいなかった。(2)上野家には当初他の犬もいて、先生の生前見送りにいっていたのはハチだけではなかった。(3)ハチ公の銅像は彼の生前に作られ、彼も序幕式に出席した。などが本当のところらしい。これを削っている、変更している部分は物語の中でよく生きている。だから「泣けるのは史実の素晴らしさであって、映画の出来とは別」という意見は少し違うと思う。惜しむらくはハチの愛想のなさで、もう少し先生といる時嬉しそうであれば大傑作になったと思う。 7点(2002-01-29 01:02:13)(良:1票) |
68. バーニーズ/あぶない!?ウィークエンド
6年ほど前にビデオで見たが、かなりよい出来だったという記憶がある。要は死体を生きているように見せかけることから起こるドタバタコメディ。いかにもばれそうでばれない綱渡り的な描写が絶妙。ただ女とベッドをともにしたら絶対にばれるとは思うが・・・。2も作られているのでヒットはしたのだと思う。(ただしこっちは駄作。死体が主役だけに、鮮度がもたなかったようだ) 7点(2002-01-29 00:44:14) |
69. メトロポリス(1926)
マルクス主義的な未来像とストーリーは単純そのものだが、パワーが凄く、レトロ・フューチャーとして観る価値はある。 6点(2002-11-27 20:58:52) |
70. マネキン
子どもの頃にマネキンを小道具に使ったホラーが大はやりで、それ以降「動くマネキン」は(吊り糸が見えていても)トラウマとなった。でもこの作品はぜんぜん大丈夫だった。 6点(2002-11-27 20:12:14) |
71. マウス・オブ・マッドネス
スティーブン・キングをモデルにしたと思われる作家ケーン。完成した映画もかなりキング原作っぽい・・・B級臭さとか、いまいちな感じとか。 6点(2002-11-27 19:47:28) |
72. 48時間
コンビというのはほとんど常にお互いの個性を際立たせるように描かれる(ほとんどと書いたのは「ビーバップ型」があるから。その影響かヤンキー系はたいてい似たもの同士)。その中でも抜きん出ているコンビが今作。何しろ白人と黒人、中年と若者、刑事と犯罪者(!)。深読みすれば、ニック・ノルティとエディ・マーフィもそう。ただこの設定で2は無理だろ、ふつう。 6点(2002-11-27 04:37:12) |
73. 用心棒
思ったほどではなかった。へんに先入観があったからか。『ラストマン・スタンディング』とか先に観てたし・・・ 6点(2002-11-27 04:11:48) |
74. ランボー/怒りの脱出
一人で大勢を倒していくゲリラ戦の醍醐味はゼロ。ただのスーパーヒーローになってしまった。アクションは凄いし、矢をつがえるシーンはかっこいいし、それはそれで面白いのだが、やはり脚本放棄のように思えて仕方ない。 6点(2002-11-26 01:44:13) |
75. ラストダンス
レスリー・ニールセンの『スパイ・ハード』と同時上映だったので観た。比べるのもどうかと思うがこっちの方がよかった。安直なハッピーエンドに逃げないところが好印象。地味だけど。 6点(2002-11-26 01:30:52) |
76. ラン・ローラ・ラン
ゲーム的。一回目巻き戻った時点で先の構造は読めてしまう。3回も同じ場面が出てくるのを、小ネタでかわそうとしている(例:犬の避け方は毎回違う)が、構造的欠陥なので退屈するのは避けられない。展開は場当たり的で、最終的な大金の入手方法もかなり陳腐。要するに脚本が甘い。そうした欠陥にかかわらずけっこう見られる映画になっているのは、ローラの存在が大きい。赤毛で目立つし、大柄だから走る姿が絵になる。いっぽうローラの恋人はどう考えても「死を賭して助けたい!」と切実に思うようなキャラクターではないのだが、それでもローラが必死で奔走するところも彼女の株を上げる要因のひとつ。 6点(2002-11-26 01:21:59)(良:1票) |
77. ラヂオの時間
何と言うか「古畑任三郎」や「やっぱり猫が好き」と同じテイスト。まあ三谷脚本だから当たり前なのだが、別の言い方をすると、すべて監督色より脚本色が強く出ていることになる。じゃあ本人じきじきにメガホンを取った意図は?・・・これがわかりにくい。ストーリーや設定自体はよく出来ている。だがそれは脚本家:三谷の力量であって、映画監督:三谷としてのものではない。少なくともこの映画だけで後者を特別に論じることはできない。この作品の価値は、彼がこれから作る映画いかんによって相対的に変動すると思う。 6点(2002-11-26 00:37:54) |
78. ワーキング・ガール
「油断してたら意外に面白い」系列の作品です。最初見たときメラニーに、2回目でシガニーに肩入れしました。シガニーはシガニーで自立するのに必死(仕事でも恋愛でも)なニュアンスがさりげなく出ています。アカデミーへノミネートされるほどではないですが。 6点(2002-11-25 23:41:46) |
79. グッドナイト・ムーン
悪くはないが焦点をしぼりきれてない感じ。家族がお互いをどう思っているかをもう少しはっきりした方がいい。子どもたちはジュリア(ロバーツ)を最初拒絶しているのだが、「子どもたちはみんなあんたのことが嫌いよ」というスーザン(サランドン)の言葉を否定してみたり、感情が複雑なのはいいとして「じゃあどっちなんだ」と思ってしまう。だからジュリアを受け入れていく推移にも中途半端なものを感じる。題材が題材だからやり方しだいでもっといかせたと思う。 6点(2002-11-02 15:33:05) |
80. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981)
タイトルが印象的で素晴らしい。ただ内容は期待してたほどでもなかった。オリジナル版を見てからでないとはっきりしたことは言えないけど、満足しなかったのは確か。 6点(2002-11-02 15:14:58) |