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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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801.  ことの終わり 《ネタバレ》 
小さい頃、我が家ではキリンレモンのビンをケースで注文していて、いつでも好きなときに好きなだけ飲めて、調子に乗って氷ガンガン入れて飲みまくった私はいつも腹を壊してはトイレの中でこう言うのだ。「神様、ごめんなさい、もう二度とキリンレモンは飲みません、ですからお腹の痛いのをなんとかしてください」と。翌日にはまた飲んじゃう私とは違ってジュリアン・ムーアはけして飲まない。そういう映画。違うか。違うね。謎解きの見せ方を、男の視点から描いていたものを女の視点に変えてなぞってゆくというのが分かりやすくてよかった。ただ、物語自体がついていけない。原作もこんななの?ジュリアン・ムーアの謎が解けて、あーそういうことかと承知したまではいいんだけど、死んだと思った男が実は生きていた、というのではなく、やっぱりあれは所謂「奇跡」ってやつなんだという結論がどうも納得がいかん。誓いを守っているときのキスがアザを消して、誓いを破った代償が死であるから、そう解釈していいと思うんだけど、だったら「奇跡」のシーンをもっと「奇跡」らしく神々しく見せてほしいな。わざわざミステリー仕立てにして客を喜ばすストーリー展開は娯楽としてけして悪い語り方ではないし、その「騙し」のためにひたすら不倫劇を過大に見せ付けるのもしょうがないかもしれないけど、やっぱりこの場合、「神の啓示」的なものは必要かと。多少、予想がついたっていいんじゃないかと。もしくは全く「神」は錯覚としてしまうか。
[DVD(字幕)] 5点(2008-04-14 15:47:05)
802.  秋津温泉 《ネタバレ》 
長きにわたる大河メロドラマ、戦争が引き合わせる二人、男を愛することによってもたらされる女の悲劇、、、お話は、まるで成瀬の『浮雲』のよう。でも『浮雲』以上に男の思いと女の思いが複雑に交差し、『浮雲』をはるかに超えて女は痛めつけられる。男女の関係や物語の推移が当時の社会のメタファーに溢れ、戦後の急変する情勢とともに堕落してゆく男とけして変わらぬ女を対比するように描いてゆく。岡田茉莉子はそんなに好きな女優ではないのだが、この作品の彼女は別。終戦と男が生まれ変わったという日をピークとする希望に溢れた17歳の健康的な美とそこから時がたつごとに影をつけてゆく美。女のいろいろな美を見せてくれる。舞台となる温泉宿の描写も素晴らしく、何度も映される光の差し込む廊下や風呂場への暗い階段が印象的。風呂にひとりで浸かる岡田茉莉子の寂しい背中。癒しの温泉。そう、男にとって女はひと時の休憩所でしかなかったのだ。女に癒され、女に助けられ、そして女を傷つけてもけして気づかない。男ってヤツは・・。
[DVD(邦画)] 8点(2008-04-11 13:33:46)(良:1票)
803.  人のセックスを笑うな
ヌードモデルとして服を脱がせてゆくところにしてもチュッチュチュッチュとキスするところにしても布団の取り合いにしても、はたまた好きな男が自分ではなく別の女とラブラブなのをつまらなそうに傍観する女も、その女を好きな男がさらに遠慮しがちに見守る視線にしても実に生々しい。生々しいのだけど、それらはけしてリアルだから、自然体だから生々しいのではなく、むしろ反対に、一見恋人同士にしか理解できないような内々のラブラブをカメラの前で女優と男優が恥ずかしげもなく、いや、恥ずかしさが微妙にあるからこその生々しさであり、けしてユリとみるめの恋愛が生々しいのではなく、ユリを演じる永作とみるめを演じる松ケンの擬似恋愛が生々しい。そして、えんちゃんではなく蒼井、堂本ではなく忍成の立ち振る舞いが生々しいのだ。この、演技ではなく俳優たちの素が出ているような感じは井口監督の前作『犬猫』にも言えるのだが、演じるものが「恋愛」になることでより生々しさがわかりやすく画面にこびりついているような気がする。ドキドキした。こういう偶然撮れちゃったような奇跡的な画を意図的に普通に撮っちゃうってのが凄い。
[映画館(邦画)] 7点(2008-04-10 11:45:15)(良:1票)
804.  マリッジリング
物語に必要のない描写を電車の画を有効に使いどんどん省略してゆく。原作未読なのだが、一昨日レビューした不倫映画の代表『恋におちて』と、郊外と都会を行き来しながら不倫を描いてゆくという点で一致しているのは偶然なのだろうか。ただしこちらはいかにも渡辺淳一らしい(?)エロチックな作品となっている。エロチックといっても、主演の小橋めぐみが醸す、どちらかというと清純なイメージの女のごく普通の性欲の見せ方だとか、服を脱ぐことの恥じらいと大胆さが生々しく表現されているといった心理的というか、より内面的なエロチック。もちろん「ヌード」という外観上のエロもある。ベッドシーンは日常をことごとく省略したのとは打って変わってじっくりねっとりと服を脱がせるところから映し続ける。セックスシーンよりもこの服を脱ぎ脱がされる描写を重要視する。それはその行為(セックス)よりもその関係こそが物語を語るうえで重要だからであると同時にそのほうがエロいから。なぜエロいかは、その脱ぎ脱がされる瞬間にこそ女優・小橋めぐみの恥じらいと大胆さが表出されるからである。そしてカメラはその生々しい女の性をしっかりと捉えている。
[映画館(邦画)] 6点(2008-04-09 12:57:18)
805.  恋におちて
なんのひねりもない不倫ドラマを名作の域にまで持ち上げたのは、デ・ニーロとストリープの演技力によるところが大きいと思う。とくにストリープの一種の癖のように、そして相槌のように意味無く漏れる笑いの自然さは完全にデ・ニーロを食ってる。二人ともがどこにでもいる普通の人を演じているのだが、その二人が飛びぬけて演技が巧いのでかえって二人以外の人たちが異常に映っているのが面白い。恋愛を勧めておきながら本当にそうなっちゃうと戸惑いの表情を見せる女の友人が妙に物語から浮き始め、女の旦那はサスペンス映画の犯人のように悪者顔に見えてきて、男の妻もえらく現実離れしたドラマチックな表情になり、もともと浮いた存在のハーベイ・カイテルは最後まで馴染まない。誰かが映画の中で浮いた存在になるというのは作品として失敗なのだと思うんだけど、これに限っては偶然か計算かわかんないけど、けっきょく不倫という非常識な行動をしている二人だけが映画の中で普通の人として安定した存在であり続け、二人以外が浮いてしまうことでどこかブラックユーモア的な世界観が出来上がってしまい、そこがかえって私をそそる映画になっている。不倫というよりも普通の恋愛映画のような爽やかさを感じるのは、二人に裏切られた人たちがあっさりと画面から消え去った後出てくる気配さえ感じさせないからなのだろう。とにかく良くも悪くもデ・ニーロとストリープあっての作品。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-04-07 19:51:00)(良:2票)
806.  戦艦ポチョムキン
時代を考慮すれば技術的には絶賛に値するでしょう。はてさて今見たらどうか、、まずオデッサの階段あたりから「無声映画なのに、なに!?この躍動感は!」と思って観ました。編集でここまで見せるなんて凄いです。終盤の戦艦のスピード感もエンジン、船体、煙の細かいカットの繋ぎによってすごく伝わってきた。やっぱ今見ても凄い。  // 追記<H20.4.7> 今観ることのできるサイレント映画というのは傑作だからこそ今も観ることができるわけなのですが、その傑作ぞろいのサイレントを何本も見た後にこれを観ると、この映画が他の傑作サイレントとは全く種類の違う映画なのだと改めて唸らされます。やっぱり凄いものは何度観ても凄く、観れば観るほどにその凄さを思い知る。 1点プラスします。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-04-07 13:02:18)(良:1票)
807.  2046
ウォン・カーウァイ作品の中でも極めて評価の悪い作品になるようだが、これがけっこう好きなのだ。内容は無視。『花様年華』の続編なんてことも無視。まず豪華女優陣を堪能しましょう。健気なフェイ・ウォンの涙。勝気なチャン・ツィイーの涙。孤独なコン・リーの涙に心打たれましょう。一瞬しか出てこないキュートなドン・ジェを見逃さぬように。架空の世界に登場するカリーナ・ラウとマギー・チャンに魅了されましょう。そしてここにもメインで登場するフェイ・ウォンの、唇のラインが美しい横顔にノックアウトされましょう。中国の女優は素晴らしい。鈴木清順がチャン・ツィイーを起用したのは今の日本にピンで主役を張り、画面に映え、存在感があり、さらに色気がある女優がいないからなのかも。そう思ってしまうくらいに中国の女優は素晴らしい。そんな女優たちが総出演ですから。女優と同時に赤や緑に彩られたクリストファー・ドイルの究極の映像を堪能しましょう。過去の彼の作品と比べてもこれが最も美しい映像だと思います。木村拓哉は無視してください。こき下ろすほど悪いとは思わないのですが、そこに映っている人が「木村拓哉」であるということだけで、我々日本人が持ってしまった既成概念をどうしても拭えないから。
[DVD(字幕)] 7点(2008-04-04 14:36:20)(良:1票)
808.  花様年華
映像がいちいちキザ。バラード調のジャズなんかのミュージッククリップにちょうどいい感じ。アクションでも決定的シーンでもないのにスローモーションがきまるきまる。過剰に感じるところもままあるんですが、室内シーンの雰囲気ある光の使い方とか色彩が意外とイヤミがない。構図のせいだろうか。監督ウォン・カーウァイと撮影クリストファー・ドイルと美術ウィリアム・チャンの三者のコラボレートが独特の虚構の世界を作り出している。そのなかでトニー・レオンとマギー・チャンの歩く姿がひたすらセクシー。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-04-03 16:14:47)
809.  天使の涙
過剰にデコレートされた映像にくどさを感じたと思ったら、夜の街の電車が画面右側を手前に奥に走るめちゃくちゃかっこいい画が何度も飛び込んできて私をこの映画に引き戻してくれる。金髪女がちょっとバカっぽすぎると思ったけど、そのバカっぽさゆえに号泣する姿に涙を誘われる。金城武の押し売りがしつこいよと思ってたのに毎度餌食にされるお兄さんの登場に大笑いする。じっくりとミッシェル・リーの顔を眺めていたいのに落ち着いた画を全然用意してくれなくてイライラするも、ふくよかな唇のアップが何度となく映されまたまた画面に釘付けにされる。極めつけは映画を締めるそのミッシェル・リー演じるエージェントの内心を語る言葉。泣けてくる。
[DVD(字幕)] 7点(2008-04-02 14:38:52)
810.  恋する惑星
二つのエキセントリックな恋のお話。この二つが全然違う色で語られる。「金城武×ブリジット・リン」は香港を無国籍感漂う未来都市のようでいてゴミダメのようなオリジナルで魅力的な都市にして、技巧を凝らした映像でスタイリッシュに語る。「トニー・レオン×フェイ・ウォン」はほとんど主題歌の「夢中人」のミュージッククリップのような世界観でありながらも前半の映像よりも美しい画面が点在する。もともと洋楽カバーの「夢中人」を歌番組で歌うフェイ・ウォンを見たときに、なんてかっこよくてなんて可愛らしい女性なのだろう、そしてなんてステキな声なのだろう、と思っていたのでこの歌がかかったときはもうその歌がかかっているだけで心地良かったりした。二つのお話の舞台は同じなのにトーンが全く違うってのは違和感を感じるし、二つのお話のムリヤリなつなげ方もイマイチなんだけど、好きな人はそれがいいのかな?
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-01 16:17:31)
811.  マイ・ブルーベリー・ナイツ
夜の街を電車が駆け抜けてゆく。ウォン・カーウァイの作品によくあるこの風景がものすごく好きなんだけど、やっぱりありました、この作品にも。これでもかってくらいに(笑)。出ている人間がアジアンから欧米人になっても、お洒落に装飾された映像と恋に敗れた女が涙してといういつものカーウァイ作品で、ローレンス・ブロックが脚本に加わったところでアルコール依存を克服するための禁酒の会のくだりがそれっぽいくらいで、やっぱり相変わらずのカーウァイ作品であった。でもナタリー・ポートマンとジャガーに乗ってラスベガスに行くあたりからこれまでのカーウァイ作品にはなかったアメリカ的なカラッとした陽気さが漂いはじめ、『ブエノスアイレス』とは全然違う「旅」の映画、つまりロードムービーをほんの少し見せてくれる。出発点でもあり帰る場所でもあるニューヨークのシーンのいじりまくった映像が鼻につくっちゃあつくんだが、キスをしたくなる唇の描写はさすがである。
[映画館(字幕)] 6点(2008-03-31 16:38:04)
812.  ミッション・トゥ・マーズ
デ・パルマとSFがどうにも結びつかなくて、それでもムリヤリにイメージすると設定だけを宇宙にしただけで実際には宇宙船の中だけで語られるサスペンスってとこだろうと思ってたのだが蓋を開けたらCGもさることながらセットもロケも実に繊細で丁寧な宇宙および火星を描き出していてビックリのSF映画であった。冒頭の長回しはデ・パルマの、というよりもアルトマン風。その後の説明を排除するための登場人物それぞれの関係やら人となりが一瞬で提示されるシーンとなる。ただ、2020年という近未来というにはかなり間近の時代設定の中で骨董品扱いのガソリンエンジンの自動車が登場するのに対し、いかにも未来カー・ルックスの自動車がシニーズと共に現れるのだが、いくら未発売のオープンモデルとはいえ「いすゞビークロス」ってのは勘弁してほしい。この辺、スピルバーグ作品との金のかけ方の差異。お話自体はそれなりに面白いものだと思うのだが、冒頭でも火星にたどり着くまでの年月が語られていたと記憶するが(数字は忘れた)その長い年月が描ききれない。イチイチ描いてたら違う映画になっちゃうので仕方ないのだが、そのせいでお話自体が軽くなってしまってるような気がする。あと、やっぱりデ・パルマに壮大なテーマを壮大に語らせるってのはどこか気恥ずかしいものがある。 
[DVD(字幕)] 5点(2008-03-28 13:08:15)
813.  ボディ・ダブル
一昔前は深夜によくやってました、これ。冒頭の長廻しはけっこういい感じ。尾行のシーンはけっこうドキドキする。でもその後のお外でのラブシーンはやりすぎ。ほとんどセックスじゃんか。カメラぐるぐるもこの映画のこれに限ってはしつこい。シナリオも破綻しまくり(そもそも犯人の偽装工作は非現実的に気合入れすぎだし、ポルノビデオのCMからあれよあれよと偽装を見破る主人公もご都合主義だし)なのだが、そこに関しては何故だか意外とそれほど気にならない。これはデ・パルマ・マジックなのか、はたまた単なるお色気パワーなのか。お色気っても全然シュミじゃないから、やっぱデ・パルマの手腕ということにしておこう。
[DVD(字幕)] 5点(2008-03-27 18:23:26)
814.  ミッドナイトクロス 《ネタバレ》 
巻き込まれ型サスペンスということでまたしてもヒッチコックのパロディかと思わせておいて実はアントニオーニの『欲望』のパロディ。原題が「Blowup」に対して「Blow Out」。カメラマンが写真から真実を見出そうとしたのに対して音響マンが録音テープから真実を見出そうとする。お得意の分割映像がこの録音シーンに使われているが、ヘッドホンをするトラボルタと音の発生源とが効果的に映し出され、そこに音が入り、その音に反応する両画面、そして重要なシーンへと繋がる流れが完璧。警官時代に囮捜査で囮の人間を殺されてしまうという失敗をしている主人公の姿をわざわざ回想で見せているので当然この展開だとナンシー・アレンは危機一髪で救われるはずなのだが、綺麗な花火をバックになんとも信じ難い結末が。後味が悪いというご不満もまったくそのとおりなんですが、このクライマックスのスローモーションは凄く美しいんです。この作品はデ・パルマ節の到達点である。いつものあからさまでやりすぎ感のあるデ・パルマの映像なのに、その一つ一つが他のデ・パルマ作品以上に機能している。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-26 16:38:59)
815.  殺しのドレス 《ネタバレ》 
デ・パルマ版『めまい』(『愛のメモリー』)の次はデ・パルマ版『サイコ』。ちょいと横領を考えちゃった女に対し、ちょいと浮気をしちゃった女に降りかかる恐ろしすぎる罰。剃刀の切り口と切られるときの音楽。主役の変更。二重人格。どこまでも『サイコ』。中年女の性欲を露骨に描くあたりがいかにもこの当時のデ・パルマっぽい。あのオチもデ・パルマのオリジナリティを感じる。ただ、ナンシー・アレン出演のデ・パルマ作品ってどうも細かいところでごちゃ混ぜになってしまう(私の頭ん中で)。あと、無駄に裸が多いのがどうにも安っぽい。
[DVD(字幕)] 5点(2008-03-25 19:14:36)
816.  愛のメモリー
デ・パルマ版『めまい』。『知りすぎていた男』ぽいシーンもあるし『レベッカ』ぽいシーンもある。でもヒッチコックの二番煎じという印象はない。むしろヒッチコック独特の変質的な描写がなくて良い。しかもデ・パルマのお下品さもない。ミステリーは冒頭からジョン・リスゴーの役回りとか察しがつくし、フィレンツェでのそっくりさん登場もなんとなくその後の展開を予想できちゃうし、けっきょく予想の範疇を出ることのないミステリーで、筋は面白いとは思えないんだけど、霞みがかったような画質はミステリーであることよりもメロドラマであろうとしているし、実際まんまとのせられてラストのわざとらしいスローモーション+カメラぐるぐるに思いっきり感動させられてしまった。急転直下なエンディングなような気もするが、物語に占めるフィレンツェでのシーンの無邪気なまでの長さといい、その脱線具合が結果としていちいち意表を突いていて観ているこっちはけっこう楽しめたりする。これがデ・パルマの狙いなのか知らないけどコレは面白いと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-24 19:05:38)(良:1票)
817.  トランシルヴァニア
『ガッジョ・ディーロ』の女版。『ガッジョ・ディーロ』の青年はロマの中に入って行き、ロマの人々と触れ合うことでロマの生き方に共鳴してゆくのだが、この『トランシルヴァニア』の女はべつにロマの人々に共鳴したわけではなく、「何もかもを捨ててただ生きる」という野生的ともいえる本能に沿った行為が結果としてロマの生き方に被さってゆくのだ。格闘の真似事をする女を見た土地の人間があきれるくらいだから、けしてロマ的な女ではないのだろうが、絶望から逃げるのではなく、絶望の中で生きることを選んだ彼女は次第に生きる喜びを見出してゆく。ラストに見せる眩しいばかりの表情にやられた。女はどうしようもないくらいに弱いくせにとてつもなくたくましい。かなわない。そう思わせたアーシア・アルジェントも凄い女優だ。そしてこんなにも生命力に満ちた映画を作ったトニー・ガトリフも凄い監督だ。
[映画館(字幕)] 8点(2008-03-21 17:42:02)
818.  ベンゴ
これはギャングのお話なのだろうか。いつの話なのだろうか。主人公の娘はなんで死んだのだろうか(映画内のお話以前に)。主人公の兄はなぜ人を殺したのだろうか(映画内のお話以前に)。よくわからないままに映画は進む。わからなくても結局困らなかったからいいんだけど。ファミリーの結束はそんじょそこらのギャング映画も顔負けの結束具合で、しかもやたらと男くさいのに怖さがなく、常に家族の結束としての暖かさに溢れている。そこに音楽。声も楽器のひとつなんだと思った。雰囲気は最高にいいんだけど、主人公の葛藤や行動に少々ついていけないところがある。兄の息子を守ること以外に自分の娘の死を引きずっていることも、最後の悲しい決断を促す要因になっているのだろうが、その行為が家族を守るための勇敢なもののようにも見え、ただただ悲しい運命にも見え、あるいは主人公のある意味投げやりな行為にも見えてしまうのが、最後の最後に自分の中で盛り上がりきらない原因になっている気がする。
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-19 12:33:37)
819.  ガッジョ・ディーロ 《ネタバレ》 
ひとりのフランス人青年がロマの音楽に惹かれ、次第にロマの文化や生き様にまで共感してゆく。共に生活してゆくなかで集めていった音楽の記録(テープ)をラストで破棄してしまうのは『僕のスウィング』の死んだ者の持ち物を燃やしてしまう行為と同じで、今を生きる、過去よりも未来よりも今が大事なのだという思想の表れなんだと思う。ロマを描くことを使命としているかのように描き続けるトニー・ガトリフの映画は、ロマと切っても切り離せない「音楽」がこれでもかってくらい前面に出ているので、音楽そのものが趣味に合わない人にはちょっとしつこく感じるかも。さらにロマについてのアレコレをけっこう詰め込んだこの作品はガトリフ作品の中でもしつこさを感じさせる方になると思う。しかし青年が想いを寄せるロマの女のその堂々ぶりというか圧倒的な存在感が映画をかなり魅力的なものにしている。「女=生命の源」ってかんじの女。こんなに魅力的な女を描けるんだから、その後に女を主人公にした『トランシルヴァニア 』が生まれるのは必然と言える。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-18 17:04:13)(良:1票)
820.  ガスパール/君と過ごした季節 《ネタバレ》 
二人の男が自由気ままに暮らしている。そこにおばあちゃんが入るだけでなんとなく擬似家族の出来上がり。その境遇ゆえに家族を求める男と家族を忌み嫌う男。いくら嫌っても家族の心地よさを否定できない。しかし擬似家族はある女と女の娘の登場によりますます家族性を強めてゆく。人に寄り添い、人と助け合い生きてゆく「家族」を捨てて自由であることを選ぶ男。ガトリフが描き続けるロマ(ジプシー)の性(サガ)を描いているのだろうか。それでもラストシーン、ついてくる犬を振りほどけない男は、また誰かと暮らすことになるのだろう。冒頭の姨捨がけっこう衝撃的だったのでおばあちゃん主体で物語が進むのかと思ってたんだけど、意外に脇役。もうちょっと前に出てほしかった。ガトリフの映画の中ではガトリフっぽさが抑えられているほうなのでけっこう万人に受けるのはこっちかも。個人的にはちょっと物足りない。
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-17 17:34:48)(良:1票)
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