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K&Kさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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821.  ティファニーで朝食を 《ネタバレ》 
パッケージ詐欺の元祖かも知らん。あの有名なポスターの左下に『この映画ではティファニーで朝食は食べません』って入れなきゃ。 OPのクロワッサンを食べるシーンは原作にはない“タイトルを言葉通りやっちゃった”映像だそうだけど、下手したらOPが映画の中で一番印象的。 金持ちの世界への憧れを表現するとしたら、ホリーの着るジバンシィは(一張羅とはいえ)高級ブランドだろうし、なんか違和感があるけど、やはり名場面だと思う。映画の一場面と言うよりイメージビデオみたいな。当時ムーン・リバーもヒットしたそうで、女優と歌とブランド商品のコラボ、アイドル映画の元祖と言えるかも知らん。 獣医のドク(推定40代後半)が14歳のホリーと結婚していたのに驚き。調べたら法律上2017年までは14歳で結婚できたのにも驚いた。ポールとの会話「どうぞ」「何?」「クラッカージャックのオマケだけど、いります?」「要らん」。クラッカーにしか価値を感じないドクと、クラッカーの底に潜む子供向けのオマケを開封したポール。そのまま二人のホリーへの接し方のようだ。 ドクを見送ったあと、二人でストリップを見る気持ちが理解できない。しかもあちこちにカップルが…興味深い文化。 ティファニーでオモチャの指輪に刻印することは、ティファニーで朝食を食べるのと変わらない身分じゃないだろうか?ティファニーで接客する店員が昼下りの情事のX氏。けっこうお気に入りの俳優さんだ。 不評を買っているユニオシ。珍妙な名前は“由仁雄氏”と解釈。 雨の中捨てられた子猫を抱きしめる主人公。の元祖かもしらん。もっとも自分で捨てて自分で拾うのと、根が優しいヤンキーじゃないのと、子猫と言うより成獣だが。パンを咥えて「遅刻遅刻~!」なみに少女漫画のベタすぎるシーン…ってかオードリー、OPでパンを咥えていたな。 ハッ!しかもポール転校生じゃん!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-24 09:17:29)
822.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
二度と再視聴しないだろうと思っていた映画だが、たまたまCSで放送されたのと、最近始めた趣味(レビューを書く)の為に観ることにした。20年以上前に観たっきりだが、ほぼ全編を覚えていたから驚いた。それだけ衝撃的でわかりやすく、印象に残ったんだろう。 ホロコーストを扱った映画で残酷な描写が多く、ものすごく重たい。こんな、精神異常者の衝動殺人みたいなことが、近代オリンピック後の先進国により国家主導で行われていたことが恐ろしい。  『映画ほどの善人じゃなかった。』とも言われているそうだが、彼の行なった結果は善行に他ならないし、それが出来るだけの権力を持っていた。プワシュフ強制収容所という閉鎖された空間で、共に絶対権力を手に入れた実業家オスカー・シンドラーと親衛隊少尉のアーモン・ゲート。 賃金の安いユダヤ人を使い、戦争で荒稼ぎをして金銭欲を満たすシンドラー。 下級将校でありながら強制収容所所長の座に付き、気分次第で人を殺害するなど、支配欲を満たすゲート。 シンドラーはゲートに酒や女を提供し、ゲートはユダヤ人女性とキスをして捕まったシンドラーを救う。この権力者二人は、飲み仲間で友人同士だ。 シンドラーを善行に動かしたのは会計士のシュターン。彼は常に死と隣り合わせの生活をしながら、一人でも多くの生活を向上させるための努力を惜しまなかった。 リストを完成させたときシンドラーに「このリストの外は死の淵です」と伝えるシュターン。シンドラーがこの言葉の意味ときちんと向き合えたのは、戦争が終わり自分が逃走するときだった。それだけ、奔走していたとも言える。 開放されたシュターンたちが、どこに行くでもなくその場で朝まで寝過ごしたことも、自由を奪われてきた期間の長さを物語っていて印象深い。  この映画では色んなシーンで対比が描かれる。豪邸を追い出され、雑居アパートに移り住むユダヤ人家族と、その豪邸に移り住み満足げなシンドラー。アウシュヴィッツから生還出来る列車に向かうシンドラーの女性たちと、列車で届けられたばかりの未来のないユダヤ人たち。沢山の石を積まれたシンドラーの墓石と、道路にされたユダヤ人の墓石。 対比と言えるか微妙だが、ユダヤ人を一列に並べて一発の弾で射殺するシーンがある。インディ3で、一列に並んだドイツ兵を一発の弾で倒すシーンがあったが、同じような構図で観る者に真逆の感情を与えるスピルバーグって、とんでもない監督だ。
[地上波(吹替)] 9点(2021-02-24 00:10:18)(良:1票)
823.  ロープ 《ネタバレ》 
画の変化が少ないなぁ。と思って観ていたが、ワンカット(を意識した)作品だったのか。当時は前例のない試みだったろうから、観た人は驚いたことだろう。半世紀以上も経って観る者は、知っていて観るのと、知らないで観るのとでは、感想も変わってくると思う。ネットで調べれば結末から裏話まで何でも出てくる時代なので、初見の映画に対し、どうやって、どこまで予備知識を入れるべきか、悩む。  ~Rope~縄以外に、だます、言いくるめて丸め込む、(人を)乗せる、なんて意味もあるそうな。 デイビッドを殺害したブランドンとフィリップ。二人が招待したのは、被害者の両親、婚約者、親友、恩師。死体の入ったチェストの上に料理を並べて関係者に食べさせる。チキンを食べているときに鶏を絞める生々しい話、お土産の本を縛る紐が息子を殺害したロープ…サイコだ、なんて悪趣味なんだろう。 殺人を指示したブランドンは完璧な犯罪に興奮し、手が震えてシャンパンも開けられない。代わりに実行犯だけど冷静なフィリップが開けるとこなんか、理想論を言うだけで何もしない旦那と、実際に動かされて心配事ばかりの奥さんみたいだ。 悪趣味な(自称)完全犯罪だが、帽子のイニシャルから尻尾を掴まれる。これは、日本で言えば玄関の靴を隠し忘れるくらい初歩的なミスだと思う。この映画では完全犯罪のトリックよりブランドンの異常な思想を強調したかったんだろう。 背景の摩天楼は大道具だそうで、時間とともに暗くなったり、煙突から煙が出ていたり、ネオンが点滅していたりと、見ていて飽きない。  デイビッドのお母さんの代わりに、関係の薄い義理の姉が来る。映画的には「母親は体調不良で欠席」で良いとも思うんだけど、『舞台を映画で表現する』となると、義理の姉が出てくる意味がある。 『舞台で母親役の看板大女優が欠席したときの代役』の役だ。普通なら別な役者に母親役をさせるんだろうけど、映画だと伝わらないから、台詞をちょっと変えて、母親の代わりに占いをするアトウォーター夫人登場。 玄関で大女優が今回出てこない理由(夏風邪)をセリフで観客に説明。と解釈してみたが、どうだろ。 妄想ついでに、代役の夫人役がジャネットをデイビッドと言い間違えるうっかりミスを、周りが上手にフォローする場面も再現しました。と思うとフフってなるけど、違うか。 グラスで手を怪我したのに、直後の手相を見るときには出血は止まってる。ってか、手を怪我した直後に手相なんて観るか? 手の怪我は最後に拳銃を取り押さえたルパートの怪我ともシンクロするし、フィリップの動揺を表す、映画に必要なシーンだと思うけど…次回観た時にでも考えようか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-21 11:20:14)
824.  運び屋 《ネタバレ》 
~The Mule~麻薬の運び屋。頑固者。運搬用のラバ。う~ん、どれも当てはまる。けど、トランスポーターみたいなカッコいいアレでは無い。 麻薬の運搬ってかなり重たい犯罪だろうけど、何かほのぼのした話。 ガレージの三人組は気さくな連中だし、フリオはピリピリしてるけど根は良いヤツ、殺す殺す言ってたコワモテのヒゲも、最後はボスに懇願してくれた。今まで蔑ろにしてきた家族との絆も回復して、罪を償いながら、大好きな花の飼育をしながら刑務所で余生を過ごす…悪くない老後。 わざわざ俳優復帰してまで、平凡なほのぼの爺さんの犯罪映画作るなんて、イーストウッド丸くなったなぁ…  アールは娘の結婚式の日さえもすっぽかし、仲間だけでなく他の結婚式の一団にも酒を奢るクソ野郎。 そんなクソ野郎が、死ぬ間際の歳に大金手に入れて、元妻の死に目を看取ったからって娘に許されるのか? なんかモヤモヤする。 違和感を感じたのが、アールが捕まる時の顔の傷。たまたま転んだ?誰かに付けられた?何で説明が無いんだろ? 誰かに傷付けられたとしたら、やっぱコワモテのヒゲだろう。アールを気に入って命を救おうとボスに連絡してるっぽいのに、痛めつける必要があるか?何か違和感。コワモテのヒゲやフリオ、組織のその後が描かれないのもすげーモヤる。  (BDの特典映像とかで説明されてるのか?そうでないなら)…このクソ野郎、もしかして自分に都合悪い事は目を瞑ってるんじゃないか? 男で90歳は平均寿命より長い。普通なら死んでる年齢まで娘に嫌われたヤツが、今さら許されるだけの何かをしただろうか? コイツは麻薬の輸送で手に入れた汚い金で、まず自分の新車買って、次に自分の農場を取り返す。外面良く見せたいから焼けた施設の修復。そして女遊び。優先するのは自分と外面…本当にクソ野郎。 アールのデイリリーは大人気で優勝。スピーチジョークで会場を大爆笑させ、女二人相手に朝まで喜ばせ、フリオは美味いバーガーに喜び、カタギになる話を真剣に受け止める…自己中って自分がやった事は、さも素晴らしい事したように大袈裟に言うんだよな。 娘の「感謝祭に来てね」も、単なる社交辞令をクソ野郎が都合良く解釈してるだけじゃないか?「ジェームズ・スチュワートに似てるね」なんて言われて嬉しいことは忘れないけど、都合の悪いことは目を瞑る。 『自己中クソ野郎は死ぬまでクソ野郎』って映画を、クソ野郎側の一方的な視点でサラッと作ってみたんだとしたら、イーストウッドってやっぱすげーわ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-17 20:40:16)
825.  鉄道員(ぽっぽや)(1999) 《ネタバレ》 
あぁ、これは高倉健さんの遺言。とても私的なメッセージの映画だったんだな。 国鉄からJRになり、赤字合理化と人員削減、廃線に追い込まれる炭鉱時代の花形路線は、当時の日本映画業界の弱体化のようだ。 この作品で映画界から引退を考えていたかは解らないけど、まだ自分も業界も元気なうちに撮っておきたかった映画なんだろう。 健さんのセリフの「ぽっぽや」は全部「映画俳優」や「役者」に置き換えても通じそう。 雪子の作った鍋を食べながら、膝を正しての告白は、健さんから自分の周りの人たちへの、感謝の言葉に思えてならない。 健さんは江利チエミさんと結婚し、子供を授かるが中絶、離婚ののちチエミさんも亡くしている。 実の妻と子供への思いを、映画人らしく佐藤乙松を演じながら、泣きながらの懺悔をしたんじゃないだろうか。 当時まだ若い頃に見ていたら、また違った感想だったかもしれないが、自分も歳を重ねたのと、健さんが亡くなった今だからそう思える。 後出しジャンケン。後半は涙が止まらなかった。  当時売れっ子の広末涼子との共演は、健さんの希望より監督らの希望=若い観客にも高倉健の映画を見てもらいたい、ヒロスエ目当てでも良いから…じゃないかな。 最後の小林稔侍の「聴いて泣かせるうちは、ぽっぽやも、まだまだ」は、「まだまだ映画でやれるよ」という健さんへのエールだろう。 この映画が1999年という区切りの年に公開されたのも、本作以降主演作は数本あっても大きな映画賞は辞退されているのも、健さんの色々な決意の現れに思える。 しかし、ぽっぽやが健さん主演のファンタジー映画だったとは思わなかったなぁ。 そして当時の広末涼子の美しさと透明感はハンパない。昭和の映像にいきなり現代人が出てきたみたい。 あとエンディングの歌と電車の画は、まるでジブリ映画の実写版ようだった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2021-02-16 00:41:10)(良:1票)
826.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版 《ネタバレ》 
~DAWN OF THE DEAD~死人の夜明け訳が一般的。“ザ・デッド”の始まり、兆し。ゾンビ=リビング・デッドにわざわざ“リビング”を付ける必要もないくらいゾンビが溢れる世界。新型コロナウイルスにわざわざ“新型ウイルス”って付けない感覚。または人間という種の“死”の始まり。  鑑賞環境の選択項目に『店先』って無いのね。…そりゃ無いか。 当時小学4年生、夏祭りの昼間に、友達3人とクーラーの効いたそうご電器へ。AV家電コーナーで垂れ流されてた映画を見た友人(ホラー平気)が「あ、ゾンビだ」と見出した。きっとビデオかLDの展示だと思う。まだホラー耐性の無い頃だったけど、見栄張って「全然怖くないね」と言いながら見続けた。 「この人殺されるんだよ」とかイチイチ教えてくれる友人は、鬱陶しいというより怖いシーンへの心構えが出来た。 思ったほど怖いシーンもなく、ショッピングセンターで好き勝手する主人公たちにワクワクしたし、彼らの安息をぶち壊した暴走族に怒りを覚えた。そしてゾンビの捕食シーンが怖く、友人は「あれ豚の内臓だよ」とか教えてくれたが、そんな裏事情より、いつかノロノロ歩くゾンビに襲われたらどうしようと、しばらく怖かった。片足の神父さんの記憶があるから、追い出されもせずほぼ全視聴したんだな。緩やかな時代だ。  中学に入り、ビデオをダビングしたものを擦り切れるくらい見た。最近DVDも買った。 私が見てたのは、オープニングからゴブリンの印象的なテーマソングが流れる米国劇場公開版だったようだ。今回見たBSのディレクターズ・カット版とは、音楽の入り方が微妙に違う。ダリオ・アルジェント監修版は、もしかしたら見たこと無いかもしれない。  赤いゴツゴツした不気味な壁から始まるオープニング。心臓の音のような不気味な音楽。説明もなくガヤガヤした現場。役に立たないテロップ、少ない情報、受け入れられない専門家の話、仕事を投げ出すスタッフ、不満を見せながらも働くスタッフ。同僚の「our responsibilities finish(俺たちの責任は果たしたよ)」で終わる音楽…DC版より米国版が最高。このドキュメンタリータッチな臨場感がたまらない。 場面は変わりSWAT指揮官の「your responsibilities!(お前たちの責任だぞ)」に続く。責任。ゾンビが街をウロウロしてる現状、仕事なんかしてる場合じゃない。誰の責任とか言ってる場合じゃないなのに、人間は争いと収束行為を続ける。 牧草地の州軍とハンターの場面も秀逸。記録映画のような撮り方。あの歌、誰のなんて曲だろう?DVDを見出すと、OPとここは何度もリピートしてしまう。 給油所でゾンビに襲われるスティーブン達。「逃げろ!」と言われても逃げないフラン。逃げられない、助けられない、助けを呼べない、叫べない。ただ、ゾンビと格闘するスティーブンと、自分に向かってくるゾンビを交互に見ることしか出来ない、この何も出来ない感が凄い上手い。この世界のゾンビが唸ってノロノロ歩くから出来たシーン。ゾンビに叫ばれて走られたら、こちらも走るし、叫んでしまう。この違い、この見事な世界観。 ショッピングセンターのゾンビを一掃後、悲しげな音楽が流れる。あちこちに散乱する動かないゾンビ。こうなっては人間の死体と変わらない死体の山。言葉が出ない主人公たち。ゾンビを建物外に棄てるのではなく、冷蔵庫に埋葬する心境。 一生観続ける映画なので、続きはまた、そのうち
[ビデオ(字幕)] 10点(2021-02-14 14:19:28)(良:1票)
827.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
~The Green Mile~『(1マイルに満たない)電気椅子までの緑の廊下』の意味らしいが、結末を考えたら『(1マイルほどにも感じられる)遠い道のり』だろうか? キング原作大好きだけど、私はあまり得意でないのか、同じ刑務所映画のショーシャンクに比べて鑑賞回数は少ない。今回で2回め。 デルの処刑が可哀想だから苦手というのもあるけど、囚人という逆境から這い上がるショーシャンクと、刑務官の立場から死刑囚を見送るグリーンマイルの違いかな、後味重たいからあまり観ないんだろう。 死刑囚専用の刑務所なんだけど、いや死刑囚専用だからか、刑務官も囚人も温厚な人が多く、ノンビリした空気が流れてる。死刑執行の前に面会で呼び出され、その間に予行練習するとか、そうだったのか勉強になる。 先日久々の鑑賞をしたが、奇跡の代償の件はすっかり忘れてた。ポールの周りの親しい人が死んでゆく悲しさ。弱々しくも生き続けるミスター・ジングルス…こんな奇跡、嫌だな。 精神病院に入ったパーシーはどうなったろうか?彼もまだ生きているとしたら、それは生き地獄だ。 原作未読だが、ダラボンはこちらのエンディングにもひと手間加えてるんだろうか?
[DVD(字幕)] 6点(2021-02-13 22:20:37)
828.  ミスト 《ネタバレ》 
街が霧に覆われたら?霧の中から人を襲う怪物が次々と現れたら?スーパーだから怪物さえ居なければ、暫くは生き延びられるけど…さぁどうしよう?ゾンビに代表されるサバイバルホラーとして、とても良く出来た設定だと思う。 そこで繰り広げられる人間模様がまた生々しく、よく解らない状況からカーモディのような狂人がそれらしい言葉を連呼していたら、自分も正気を保ち続けるのも難しいと思う。 子供を心配する奥さんに自分だったらどう接するか?一緒に付いていくか、アレコレ言い訳を考えて見捨てて居残るか…後者かもしれない。とか。 平凡を絵に書いたようなおっさんのオリーが、射撃の名手でイザというときに助けてくれる存在なのが心強かった。 ダラボン監督はスティーブン・キング原作のラストにひと手間加えるのが好きなのかな?今回はあまりに衝撃的なエンディングが追加されている。 原作『霧』では超巨大生物が登場し、ガソリンもほとんど無く、我々はどこまで行けるだろうか?って所で終わる。絶望しか無いけど、もしかしたらとワクワク感もあったんだけど。 映画のエンディング、デヴィッドの行動は、物語の可能性の一つだが、やりきれない終わり方。 その後の州軍と避難バスの登場は、デヴィッドのやり切れなさに追い打ちをかける。あんまりな終わり方だ。
[DVD(字幕)] 7点(2021-02-13 21:43:06)(良:1票)
829.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
~The Shawshank Redemption~『ショーシャンク(刑務所)の債務返済』で良いだろう。銀行員のアンディはショーシャンクでやるだけのことをやったんだから。 ジメジメした雰囲気、雑な扱い、怖い刑務官、もっと怖い囚人たち、泣き出す新人…ここが丁寧に描かれているから、アンディと一緒に投獄され、刑務所生活に慣れていく感が味わえる。 食堂での談話、運び屋への依頼、シスターとの戦い…囚人生活を一つ一つクリアしていき、勇気を出してハドリーへの脱税の提案。喉を通るビールの美味さが伝わって来る。 映画を通して刑務所の生活が染み込むから、出所したブルックスの孤独がとても良く理解できて、人が求める自由って何だろうなと考えさせられる。 希望が消えた刑務所生活から、突然アンディが消える展開も見事。脱獄なんて考えがあったとは思わなかったから、何ともスカッとさせられる。 ダラボン監督は原作のラストにひと手間加えるのが好きなのかな?原作『刑務所のリタ・ヘイワーズ』では、最後レッドがアンディに会う為に旅立ち、目的地に着くところで終わる。実際アンディはいるのか?自分自身これからどんな生活が待っているのか?そんな希望やワクワク感に満ちた終わり方だった。 一方映画では再会までが描かれる。好き好きなんだけど、私は原作の終わり方が好きかも。
[映画館(字幕)] 9点(2021-02-13 21:24:08)(良:1票)
830.  許されざる者(1992) 《ネタバレ》 
~Unforgiven~許されていない。 実際に顔を傷付けられたのはデライラだが、償いの馬を受け取るのは主人のスキニーだ。もちろんデライラが声高に復讐を望んだわけではない。無関係のデイビーは罪滅ぼしに名馬を渡そうとしていたし、デライラもそこまで怨んではいなかったと思う。だけど復讐の対象は2人共だ。罪を償ったのに、なぜこの2人は、特にデイビーまで許されなかったのか。 実際の事件から尾ひれがついて、娼婦はアチコチ切り刻まれたことになっていて、悪逆非道のカウボーイに怒りを覚えるマニー。 子供のために金が必要なマニーは、実際の(そこまで重症ではない)デライラを見ても疑問をぶつけない。もう金のためにカウボーイを殺すことに決めている。 過去の罪の許しを請うマニー。死を怖がり、死の国と妻の悪夢にうなされていることをネッドに告白する。非道の限りを尽くしてきたマニーは、妻との生活で改心したが、その妻とは死別、酒も女もやらず、人里離れて真面目な農夫をしているが、悪夢は彼を許していない。 マニーは一見無関係の酒場の主人スキニーを撃ち殺す。 友人の死体を店先で見世物にすることは許されることではない。例えスキニーが銃を持っていなくても。 何が罪なのか、誰が罰を与えるのか、どんな罰を受ければ罪は許されるのか。色々と考えさせられる映画だ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-02-13 21:08:00)(良:1票)
831.  ゴッドファーザー PART Ⅱ 《ネタバレ》 
実は過去に1-2を通したもの(恐らくゴッドファーザー・サガ)をテレビ録画して見る機会があったんだけど、「これは最初に観るものではない、1、2それぞれを観ないと勿体ない」と兄にアドバイスを受け、素直に従ったために今回が初見となった。 本作はマイケルの現代パートと、父ヴィトーの過去パートが交互に出てくる。 ドン・チッチオに家族を殺されたヴィトー。ニューヨークでギャングのファヌッチを殺し、イタリア系移民の後ろ盾となり、確固たる地盤を築いた上でチッチオに復習するまでを描いている。どん底の独り身から家族と仲間を作り、表向きはオリーブ会社のマフィア・ファミリーを作るまでの成長物語として、とても前向きな作りとして描かれている。ペチペチとパンチするソニーが可愛い。 一方マイケル・パートでは、いきなり寝室で襲われ、兄のフレドが内通者だと知り、妻ケイは自分の子を自ら堕胎する。家族のためにカタギからマフィアの世界に身を置いたのに、バラバラになっていく家族。ケイに見せたマイケルの悲しみと絶望と怒りの表情が物凄い。 母が死んだら兄フレドを殺すことを決め、ケイとは離婚する。家族に恐怖しか与えられない孤独なマイケル。 母の葬儀でのコニーの告白。自分を傷つけることがマイケルへの仕返しだったこと。家族を守るためだったことを理解し、マイケルを許すこと。そしてフレドを許してほしいこと。 コニーの告白と説得で、マイケルはフレドを許したんだと解釈している。(※ウィキだと違うみたいなので、いつもの妄想ということで) だけど唯一信頼できる家族と思ったコニーが、裏でケイを手引していたことで、マイケルはフレド殺害を決意したんだろう。 フレドと釣りに行くアンソニーを「お父さんと出掛ける」と連れ戻す役をコニーにさせた。当然出掛けないマイケル。 フレドの最後の祈りは、自分が死ぬことをわかっての祈りだろう。釣りのおまじないは“誰にも秘密”だから。 湖畔を見つめるマイケル。ファミリーのためを想い、家族を失ったマイケル。結婚指輪をしたまま。 家族みんな揃っての父ヴィトーの誕生会の回想。コニーとカルロが初めて会う。  そして枯れきったマイケルの思い出として、ゴッドファーザーパートⅠの、コニーとカルロの結婚式にループする。 あぁ『サガ』から観てはいけないのは、そういうことかと、あれから30年近く経って理解した。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-02-13 17:07:55)
832.  愛と死をみつめて 《ネタバレ》 
以前、広末涼子のドラマ版を見た。うろ覚えだが、後日談を交えてのドラマだったように思う。 原作は二人が交わした文通と、ミコの日記をそれぞれ書籍化したもので、当時大ベストセラーになったそうな。書籍化、映画化、ドラマ化にレコード化。当時の一大ムーブメント。最近のそれに近いものと言えば『余命1ヶ月の花嫁』が難病・実話というキーワードが同じだけど、何となく『電車男』の方がマッチしてるように思う。  映画は二人の出会い(回想として)から闘病生活、ミコの死までを描いている。 『髪は女の命』なんて言うが、この年齢の女性が顔半分を失っても生きる道を選ぶのは、あまりに酷な選択だ。それでもミコは悲観することなく、マコとの会話を楽しんだり、同部屋の老女や身寄りのない老人の世話をする気丈な姿が健気。それだけにミコに隠れて涙を流す父親の気持ちが痛い。そして彼女を一方的に罵るオールドミスに怒りを覚える。というか、トラウマに… 吉永小百合の映画は数本見たくらいだが、この映画の彼女が一番美しく思えた。電話越しにギターを聞くシーンなど、病に蝕まれる役を熱演しているように見える。原作がベストセラーなので、ヒットは間違いなかっただろうとはいえ、ほとんど顔半分が見えない作品のヒロインを演じるのは、かなりの英断だったと思う。 ミコの日記に綴られた「健康な日を三日ください」は、文通でマコに見せたい元気な自分との対比のようで痛ましいが、想像の中で学友と自転車に乗るミコは、この映画史上最も美しい。ちょっとしたシーンだが、吉永小百合が大島みち子さんの代わりにミコの人生を楽しんでいるように見えて
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-02-12 11:53:20)
833.  男たちの挽歌II 《ネタバレ》 
前作に引き続き、連続で見ました。 壮絶な死にざまを見せたマークの瓜二つの弟、ケン登場。 週刊少年ジャンプで無理矢理引き延ばされた連載を沢山見てきた世代なら、素直に受け入れられる。余裕。 ペギーをあっさり殺す展開。一度死にかけたキットを完全復帰させて殺す展開。こんなのもジャンプで見た見た。 娘を失い精神を病むルン。必要性はイマイチ解らないけど、熱の入った演技だった。ジャンプだったら尺稼ぎってところだが。 最後の屋敷での銃撃戦はものすごい。手榴弾で大爆発。そしてザコ敵の命の安いこと。まさにジャンプの王道だ。 どうして当時の香港映画が、ここまでジャンプ・ジャンプしてたのか、解らない。当時見ていたら印象も違ったろうか? 「銃を下ろせ!」「良いから米食え!」「…食った方が良いぞ」は面白かった。 あと、報酬を受け取らずにケンと一騎打ちした殺し屋、カッコいい悪役だった。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-02-11 22:06:37)
834.  男たちの挽歌 《ネタバレ》 
今回が初見。ほほう、タイトルが三つも… ~英雄本色~本物の英雄。 今回が初見。裏社会の住人だが家族思いのホーと、チャラいマーク。父との約束でこれが最後の仕事という所で捕まってしまうホー。一人復讐を果たすマーク。レストランでクルクル回って敵を撃つ。 ~A Better Tomorrow~より良い明日。 出所からカタギになる努力をするホーだが、弟キットは冷たくあしらう。一方足を怪我して落ちぶれたマークは、かつての部下シンの下で運転手をしている。兄のせいで父が殺され、出世も出来ない刑事キットは、手柄を立てようと躍起になっていた。昔を思い出し再起を図りたいマークと、キットの未来のために自分を犠牲にするホー。ホーとマーク、そしてキットはシンと最後の戦いの舞台へ。 ~男たちの挽歌~『挽歌』は葬式の時の悲しみを歌った送歌、エレジー。 …後付けの邦題を除いても、ちょっと欲張りすぎている気がするタイトル。 序盤のレストランのガンアクションがクライマックスと思っても良いくらい、今見ても格好いい。 最後の決戦、何故かマークは普通に走ってるけど、もうストーリーとかどうでもよくて、女性の持つ美しさで映画が作れるように、男の持つ男らしさで映画を作っても良いじゃないかって映画。 画面が切り替わるとき、コンマ数秒『一時停止』みたいになるの、何だろう? ピーター・ガブリエルが映画『バーディ』に作った曲が頻繁に流れるけど、サントラに入ってるのかな?版権とかどうなって…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-02-11 21:40:57)
835.  クレオパトラ(1963) 《ネタバレ》 
神の国エジプト。女性が口を出すと時間が掛かる的な発言が話題の昨今、上映時間4時間越えの超大作。もともとが2本の映画だったらしく、色々削ったりしてこの尺に収めたとのこと。 前半のカエサル編、ファルサルスの戦いの終結からアレクサンドリア上陸。野蛮と称されるローマ・カエサルの貫禄と余裕。対するエジプトのプトレマイオスはポンペイウスを処刑するなど野蛮で稚拙にも見える。 絨毯からコロコロとクレオパトラ登場。巧みな交渉術と気品と美貌でカエサル相手に自分の優位性を魅せる。ここからのクレオパトラとカエサルの駆引きが面白い。 凱旋式の豪華なこと豪華なこと。テンポよくサクサク進むし、出てくる度に衣装が変わるクレオパトラが見もの。カエサル暗殺を巫女の占いで見せるのも面白い。有名な「ブルータスお前もか」もセリフ無し。カエサルの死を前に息子の将来を一番に心配するクレオパトラ。野心家。 アントニウス編、骨太で男くさいアントニウスと、病弱でナヨナヨしてアグリッパ頼りのオクタビアヌス。 タルソス出頭からの船上の宴への招待、ここでもクレオパトラの駆引きの上手さが見える。クレオパトラにすっかり骨抜きになったアントニウスと、ローマの政界でメキメキと頭角を現すオクタビアヌス。 中盤からテンポが落ちるが、アクティウムの海戦はかなり豪華。お金掛かってる。海戦から逃げ帰ったあと、兵にも見捨てられて自害を選ぶアントニウスと、皇帝の威厳と冷酷さを持ったオクタビアヌス(船酔い)。 女として、王女として誇りを持ったまま、自分の墓で自害するクレオパトラの美しさが見せ場だが、でも後半最大の見所は、怖いけどカッコいい、カリスマ性を魅せるオクタビアヌスだと思う。 古い歴史超大作で、上映時間の長さが視聴のネックになりそうだが、カエサルの凱旋式に代表される豪華なセットが見もの。CGでは出せない重さとスケール。視界に入るところ全部手を入れてる。この時代の映画はお金の掛け方がとんでもない。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-11 20:44:37)
836.  THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に 《ネタバレ》 
当時のDVDを中古で購入したら、最後の巻が劇場版とTV版のセットだった。 劇場版シト新生が未完。量産型エヴァンゲリオン9体に囲まれる絶望的な状況。まさに最終決戦。ここからどんな逆転劇が見られるのか?真のエンディングとはどんな内容だったのか?を楽しみに、またまた数ヶ月待たされての本作。 25話『AIR』と題された前半は、前作REBIRTHと同じ内容をなぞって、魂のルフラン無しに決戦に入る。戦自との戦いに続き、こちらもかなり過激な描写が展開する。 全然戦わない主人公シンジ。元気を通り越して鬼気迫る表情のアスカ。やっと初号機が動き出して、26話『まごころを、君に』へ… シンジ磔にされて叫ぶだけかい…デカい綾波、意味がわからん。人がドロドロ溶けるって何? あ、実写に逃げた。劇場の観客?試写会とかかな。コスプレの後ろ姿とか…何これ? 幼少期のシンジだ、やっと話が進むのかな?…てか、何かもう飽きてきた。あ〜、お金払って何を見せられてるんだろう? なんかジメジメしてんなぁ、早く終わんねーかなコレ。あ、アスカ生きてたんだ。…え?…え終わり? 『おめでとう』「ありがとう」と意味不明に終わったTV版と、同じような意味不明さで、映像は進化、内容は劣化したように感じる。  アニメを観る大人も増えた時代。社会に馴染めないアニヲタが増えた時代。そんな社会から取り残された大人未満を、子供部屋から引きずり出して、金を払わせて、観たくないモノを観せ、最後に「気持ち悪い」と言い放つ。 伝えたいことは何となく伝わる。この映画でエヴァのファンを辞めた人も多いと思う。でも残念ながら(?)アニヲタを辞めた人は少なそう。 もしこの映画が劇場公開のみ、以降エヴァは作らない。というならともかく、「気持ち悪い」と言い放った側が、DVD/BDはもちろん、パチンコや新作映画と、未だにエヴァで商売してるのって、どうなんだろー?と思いながらも、結末がオカシナ事になっている意外、一時代を築いた魅力的な作品だと思う。
[映画館(邦画)] 2点(2021-02-08 22:55:41)
837.  新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生 《ネタバレ》 
社会現象になった新世紀エヴァンゲリオン。テレビ版最終回の25話と26話が意味不明で消化不良な終わり方をしたため、改めて時間を掛けて作られた劇場版。 DEATHは1〜24話の総集編というか、リミックスバージョンというか、“雰囲気”を味わえる作品になっている。 REBIRTHは短いけど新規作画で力も入っていて見応えがある。ネルフ本部と戦略自衛隊の戦い…というか一方的な虐殺。ウルトラマンの科特隊のような、言わば正義の組織扱いのネルフが、同じ人類から敵扱いされて血みどろの白兵戦を強いられるのは、やりきれない気持ちになる。 テレビ版で廃人になっていたアスカが復活し、元気に戦っている姿が見られて良かった。エヴァ弐号機の巨大さ、敵に回す怖さも良くわかった。 アスカは戦自に対し圧倒的な強さを見せるが、量産型エヴァンゲリオン9体が登場する絶体絶命なシーンで終わる。魂のルフラン♪ …あれ?終わっちゃうんだ!?︎ 完結しなかったのは引っ張りすぎだと思うが、ちゃんとしたエンディングに向けて、観たかったものが観られたので、満足感は高かったかな。 DEATHの最後に掛かる四重奏『カノン』当時うろ覚え程度に知ってる曲だったけど、こんなに綺麗な曲だったんだと再認識。
[映画館(邦画)] 5点(2021-02-08 22:35:07)
838.  ムトゥ/踊るマハラジャ 《ネタバレ》 
ムトゥ~踊る領主~邦題サブタイトルでネタバレしとる… インド映画は初見。最初のほう辛いです。いやかなり辛かった。私のコメディ映画のDNAがハリウッドと香港基準なので、ノリが馴染まない。 ドラマ・パートで役者さん何かして、そのうちミュージカル・パートに入り、またドラマ・パートなんだけど、歌の一曲一曲が長い。5分以上ありそう。『ベジタリアンの鶴が魚を見て主義を変えた』???さっきのストーリーとこの歌、何か関係があるの?? 長い歌でさっきまでのストーリーを忘れる。ドラマ→歌→ドラマ→歌…160分もコレが続くのか……… そんな負のイメージで観ていたが、ムトゥとランガナーヤキが言葉の通じない地域に行く辺りから、笑いのツボが心地よくフィットしてきた。ドラマの内容とミュージカル歌詞のシンクロ率も高くなってきた(ように感じた)。 ムトゥが叔父さんに嵌められて追い出される辺りには普通に物語にハマってて、出生の秘密に涙して、急展開のハッピーエンドにスカッと出来た。こりゃ後味良いわ。ノリが解れば前半も楽しめそうだから、リピートしたくなる気持ちもわかる。 ムトゥのタオルアクション、無駄格好いい。泣いてるかシャックリしてるかのパドミニが幸せになって良かった。 エキストラの多さも目を引く。道の両脇にエキストラが沢山いて、その真ん中を無人の馬車が走るシーンなんて、よくあんな危ないの撮ったよな。 面白かったけど、この長さは何だろう。90分くらいで小気味良く終わった方が良いのでは?と思うけど…インドの人は『わざわざ映画館に行って、貴重なお金と時間を使うんだから、長く楽しめないと損した気分になるじゃない?』って感じに、上映時間が長~くなっていったんじゃないだろうか? 当時日本ではムトゥからボリウッド映画が短期的ブームになったが、ヒットは実質この一本で終わってしまった感がある。 それだけこの映画が良く出来ていて、満足度が高くて、みんなお腹いっぱいになってしまったんだろうか? 私は未見だが、こののちロボットとかバーフバリとかインドの話題作も見られるようになったのも、このムトゥが日本で紹介されたからだと思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-08 22:25:45)(良:1票)
839.  怪獣大戦争 《ネタバレ》 
ドラマパートはなかなか良く出来ていて、冒頭に出て来た発明品レディガードがX星人の弱点で、国民みんなでラジオの音量を上げて戦うなど、勇ましいマーチとともに盛り上がる。またニックの脱出劇はまるで007のよう。 ニックと波川の恋愛は、子供向け怪獣映画らしくない悲しい結末を迎える。X星には彼女と同じ顔の女性がたくさん居るのは斬新。 木星圏までを2往復と物凄い距離の話だが、主な登場人物は宇宙飛行士2人と妹と彼氏、彼女の浪川とコンパクトだ。 怪獣パート、キングギドラは見た目が美しいが、今回2作目の登場だからか解らないが、今回目立った活躍はしていない。 シーンによってゴジラの動きがあまりに軽快で、シェーはもちろんだが、仕草がいちいち人間臭く、50m級の怪獣とは思えないのがちょっと残念というか…X星人が本性を表した時、座ったゴジラがアゴを拭うんだけど、休憩中のオッサンそのままだ。 ミニチュアの街が破壊されるが、材質や壊れ方が良く考えられていて素晴らしい。特に屋根瓦が吹き飛ぶシーンは素晴らしく精巧だった。ただ過去の作品の使い回しも多いらしく、どのシーンが今作オリジナルかは分からなかった。 年末年始に映画館の大画面で、子供が喜んで観るための映画だから、コレで良いんだろう。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2021-02-04 22:52:55)
840.  ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 
初見はテレビの吹替版。30年ぶりくらいの視聴。 (Upper) West Sideはマンハッタンの地域名。あまり治安が良くない貧しい街として描かれてる。日本だと…西成? これは多感な時期の少年・少女目線の作品だから、ミュージカルパートに大人は入ってこない。先に住んでいたヨーロッパ系移民と、来たばかりのプエルトリコ移民。彼らは同郷の仲間でグループを作り、どうでもいい縄張り争いに一生懸命だ。 ジェッツもシャークスも若者たちは鮮やかな色の服を着ている。対する大人は白、グレー、茶に制服。 街並みは、ウエストサイドだけに西日が当たるのか、カラフルだけど色褪せている。対して夜の灯りや濡れた路面はどこか輝いて見える。 ミュージカルパートは素晴らしいものばかりだが、特に『クインテット』の疾走感が物凄い。 夜の闘いを前に昂るジェッツとシャークスのコーラス、普段と変わらずベルナルドの帰りを待つアニタ、トニーとマリアのお互いを求め合う歌声は伴奏を飲み込むように溢れ出る。5組の歌の混ざり合いは息を呑む美しさだ。 全てを染める真っ赤な夕焼け。大人たちには普通の夕焼けも、若者たちには燃えるような赤に見えているんだろう。 トニーが死に、抗争も愛も終わり、一人、また一人と運動場から立ち去る薄汚れた服装の若者たち。あれほどみんなが待ち望んだ『トゥナイト』。夜はただ暗く、街灯は虚しく地面を照らす。街が真っ赤に染まった『クインテット』とは対照的に、暗いモノトーンの運動場を赤色灯の赤い光だけが無機質に点滅するラスト。60年経っても学べるものが多い作品。
[地上波(吹替)] 8点(2021-02-04 22:32:58)
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