81. ブラックフット
《ネタバレ》 足の怪我、いかがわしい男の出現、生物の気配、物音、など、徐々に不安感を増幅させていく手法は成功している。 カメラワークもいい。 ただし、肝心の部分でスローモーションを多用するのはいまいち。 クマに襲われるのがメインの映画だが、襲撃場面はほんの少し。 前段が長い。 こんなに執拗にクマが襲ってきて人が食われるなんてとんでもなく現実離れしてるのではと思ったが、調べてみると、三毛別羆事件など、この映画よりはるかに怖ろしい事件が現実に数々起きていることがわかったのが思わぬ副産物。 [DVD(字幕)] 7点(2015-09-05 14:43:43) |
82. バトルフロント
《ネタバレ》 田舎町に静かに忍び寄る恐怖というサスペンス・ホラー調の雰囲気が悪くない。 [DVD(字幕)] 7点(2015-05-03 17:35:18) |
83. インターステラー
異常にスケールの大きなおとぎ話。設定に荒唐無稽さを感じたり、話の展開についていけなかったり、長いのでちょっと間延びして退屈したりすることもあるが、全体としてはよくできた映画だ。楽しめる。 [DVD(字幕)] 7点(2015-05-02 21:41:58) |
84. 軽蔑(2011)
《ネタバレ》 中上健二の珍しいメロドラマ作品の映画化。甘やかされて育った金持ちのボンボンのちょいワル青年とストリップダンサーの熱愛物語にやくざの話がからむ。くさいストーリー展開だがそこそこ楽しめ、映像・音楽も良い。鈴木杏の熱い演技が光っている。原作にない(と思った)「なんでお前だけそんなに愛される? お前と俺と対して変わらんだろ」というセリフが印象的だ。しかし、全体にせりふが聞き取りにくい。 [DVD(邦画)] 7点(2011-10-29 18:58:14) |
85. シャッター アイランド
《ネタバレ》 映像はきれいで、謎に包まれた絶海の孤島という設定は、諸星大二郎っぽくてよい。途中で落ちがもろばれになるので、最後の最後にまたどんでん返しがあるのかと期待したが、あっさりと終わってしまった。デカプリオの精神的に追い詰められていく演技はなかなか秀逸。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-19 23:49:02) |
86. フェイク
《ネタバレ》 冒頭のひげのあるジョニー・デップはほとんどフレディ・マーキュリー。ひげをそって以降も、現在のジョニー・デップの一風変わったイメージはなく、普通のイケメン俳優。このマフィアは、ほとんどコメディアンみたいな人たちで、上下関係もしっかりしてないように見えるし、資金獲得手段も体系化されておらず、行きあたりばったり。こんなんで組織がきちんと維持できるのか心配になります。二人が波止場でFBIに逮捕されるとき、レフティが何の疑いももたず、ドニーを気遣う言葉を叫び続けているのが哀れで、感動的です。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-16 22:15:39) |
87. ビッグ・バグズ・パニック
《ネタバレ》 シリアスなのかコメディなのか、ヒーローものなのかそうでないのか、最後までよくわからない映画。なぜ巨大な昆虫が発生したのか、昆虫のボスが発するあの音で何が生じたのかは、いっさい説明されない。伏線のように見えていて何も起こらなかったり、あるいはおこったり。が、パニック映画としてはそれなりに楽しめる。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-26 00:40:59) |
88. カティンの森
《ネタバレ》 重い映画なので、軽い気持ちでは見られません。最後の虐殺シーンの、音もなく、色もあまりないシーンは、衝撃的で、悪夢のようです。主人公がどんな窮地に立っても必ず生き延びる映画を見なれた目には、なすすべもなく射殺されていく人々の姿に、現実の怖ろしさを実感させられます。女主人公と、大将夫人との区別がつかず漫然と見ていると、話がわけわからなくなります。後半から新たな登場人物が出てきて、新たな挿話が始まりますが、校長と大将夫人も似ているので、混乱します。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 17:35:19)(良:1票) |
89. インセプション
《ネタバレ》 夢を共有し、そのなかに入り込むという、斬新な発想だ。しかも、その夢が何階層もある。「どっかで見たような感じ」でないハリウッド映画を久しぶりに見た。一発で理屈を完全に理解して見るのは不可能だろうが、アクションもふんだんにあり、映像もよいので楽しめる。サイトーの目的を達するには、わざわざあんな回りくどいことしなくても、簡単な方法がほかにありそうな気もするが。第4階層の、廃墟のようなビル群の風景は、非常に鮮烈で、本当に夢を見ているような気にさせられた。冬山の銃撃戦は、長くて、ちょっとだれる。 [映画館(字幕)] 7点(2010-08-24 00:17:39) |
90. イーグル・アイ
《ネタバレ》 いくら万能のコンピューターでも、地上に存在するあらゆる電子機器をここまで瞬時に操るというのは、現実感がないですね。これほどの優れたコンピューターなら、電子ディスプレイに次から次に指示を出して人間の行動を操るより、もっと手っ取り早く確実な方法がほかにあったはず。まあ、それをいうと話自体が成り立たないのでしょうがないのですが。アクションの連続ですが、最初のうち話の展開がなかなか見えずやや退屈。カーチェイスは画面がちらちらして疲れます。日本人向け観光バスの日本語なまり丸出しの英語、あれでネイティブに通じるんでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2010-07-31 17:21:14)(良:1票) |
91. コネクテッド
《ネタバレ》 序盤、何の関係もない人があそこまでやるかという、ありえない展開でしたが、見るうちに引き込まれます。どんでん返しもあり、最後まで飽きさせません。よくできた脚本です。 [DVD(字幕)] 7点(2010-07-13 14:23:51) |
92. アバター(2009)
《ネタバレ》 3D画面は迫力がある。高い木の上を縦横無尽に飛び跳ねる風景、空中に浮かんだ山によじのぼっていくところ、鳥にまたがった空中戦など、テーマパークのアトラクションのようなどきどき感が楽しめる。映画館で、吹き替えで見るのが正解だ。 豊かな森の情景や、夜景の描写などはとても美しく、感動的でもある。 ストーリー自体はとてもシンプルだ。異文化の人々にとらわれた人が、最初は反発しながらも、いつしかその精神性にうたれ、最後にはそちら側の味方となって、かつて属していた側と戦う。「ラストサムライ」と同じ構図。「刑事ジョン・ブック 目撃者」あたりも思わせる。 より高度な文明をもった民族が、自らのエゴのために、それより劣った旧来の文明をもつ異民族に対して侵略をしかけ、その文明を容赦なく破壊するという構図は、アメリカの西部開拓のみならず、大航海時代、ゲルマン民族の移動、大東亜戦争、弥生人による縄文人の駆逐などなど、太古の昔から繰り返されてきた人間の歴史でもある。 多くの場合、軍事力において圧倒的に劣る旧来の文明はなすすべもなく敗北し、破壊されてしまうのが現実だ。しかしこの映画では、ナヴィ側が勝利し、ハッピーエンドとなる。 固い結束と強い意志があればどんなことも達成できるというメッセージなのかもしれないが、現実には、土壇場になって元寇のように「神風」が吹いたおかげ。そのメッセージも理想論にすぎないという感じもする。 [映画館(吹替)] 7点(2010-03-19 23:33:44) |
93. 2012(2009)
《ネタバレ》 パニックムービーとして秀作でしょう。ありえない危機一髪の連続ですが、手に汗を握ってみることができます。アフリカは洪水に見舞われなかったのでしょうか? だったら、ゾウやキリンを運び込んだのは無駄足だった? [映画館(字幕)] 7点(2010-01-11 22:31:47) |
94. ハプニング
《ネタバレ》 テーマは、大切な人を失うかもしれないことの恐怖。それを描くことができれば、事件の原因などはどうでもよいことなのでしょう。主人公が科学の教師であることが、のちのち事件の解決に役立つかと思ったら、それはなかった。不気味な屋敷と不気味なおばあさんの登場から、突然映画の雰囲気が変わりホラー映画になってしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-07 23:30:56) |
95. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 トラヴィスの愛情の向け方はことごとく屈折している。自分が好きなポルノ映画だからデートの相手も当然楽しむものだと考える。相手が自分に愛情を向けなくなると逆切れして暴れる。いまでいうストーカーで、到底通常の恋愛とか社会生活を送れそうもない。頼まれてもいないのにアイリスを救済するのも同じ。あれだけの流血事件によって救済されたアイリスは、幸福なのか。むしろ一生トラウマになるだけではないか。大統領候補の暗殺が失敗し、たまたま売春宿の襲撃に切り替えた結果、英雄にまつりあげられる。本来なら殺人罪で一生刑務所入りだろうが、この結果が本当に彼にとってハッピーエンドだったのかは疑問だ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-07 23:09:59) |
96. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版
映画とイメージ映像の中間のような作品。映像はひとこまひとこまどこを切り取っても非常に美しい。その中に、孤独や不幸の香りがそこはかとなく漂っている。ストーリーに無関係な映像も多くやや冗長でもある。 [DVD(字幕)] 7点(2009-10-25 01:53:29) |
97. 輪廻(2005)
《ネタバレ》 優香、アイドル捨ててかなり頑張ってます。「ポゼッション」のイザベル・アジャーニほどではないけど、かなりいっちゃってます。 全体に話がわかりにくいけど、楽しめます。 最後のほうにでてくるひとけのない古い街の雰囲気はとてもいいです。 [地上波(邦画)] 7点(2009-08-31 16:34:54) |
98. ゲーム(1997)
最初から最後まではらはらどきどきするが、ちょっとだれるところもある。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-15 19:57:10) |
99. ミスト
《ネタバレ》 これほど救いようのない映画は珍しい。あの閉塞状況から、どういう解決策があるんだろう、助かる道なんかないんじゃないか、と思い始めたら、そのまま、あの結末へ。昨今の映画は、どんな危機的な状況に陥っても、最後には奇跡的に解決がやってくる。それらを見なれたせいで、新鮮だった。霧の中に入るとどこから何がやってくるかわからない。恐怖映画としてはかなりの出来だ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-15 19:55:37) |
100. ゴースト・ハウス(2007)
クリステン・スチュアート目当てで見たので中身はどうでもよかったのだが、けっこう楽しめた。 田舎の風景、ひまわり畑など映像がしっとりしてきれいだし、幸せそうにも見えるが問題を抱えた家族の心の闇と、家自体が抱えている悲劇とを重ねて静かに表現している。 途中から現れる一見人の良さそうなおっさんが展開にどう影響を及ぼすかが見ものだ。 [DVD(字幕)] 7点(2008-08-20 22:22:10) |