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Cinecdockeさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 894
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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81.  ザ・ファイブ・ブラッズ 《ネタバレ》 
コロナ禍と黒人男性の死亡事件をきっかけに浮上したBLM運動の最中で配信された本作。怒れる男、スパイク・リー監督の前作『ブラック・クランズマン』で発露された強すぎる政治的主張は今作も健在なのだが、切って捨てられないパワーは無視できない。かつてベトナム戦争で従軍していた男4人が、戦死した隊長と埋蔵金を探しに行くという、『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせる前半に、戦争によって深い傷を負ったベトナムの現在が影を落とす。同時に過去に向き合おうとする男たちにも心の傷口が大きく広がっていく。そう、被害者であるはずの黒人も他国で人を傷つけた加害者でもあるということ、その中でも血の気の強い男・ポールがトランプの支持者であることにも大きな意味を持つ。目的の遺骨と埋蔵金の回収が中盤であっけなく達成し、このままでは終わらない。死者が続出する異常事態とポールの狂気が後半を支配する。彼を演じるデルロイ・リンドーが強烈だ。現在も過去も区別できなくなり、恐ろしさも悲しさも滲み出てくる。それは過去のシーンで彼らが現在の姿のままなのは戦争がまだ終わっていないという表れなのだ。その対比として、短い出番ながらチャドウィック・ボーズマンが光り輝く。矛盾を抱えながらもより良い未来へ導こうとする、まさに"ブラックパンサー"そのものだった。遺作『マ・レイニー~』同様、彼の出演場面が暗示的に思えた。この先も負の連鎖は引き継がれていくが、正しくあろうと信念を貫く者も次世代に引き継がれていく。そこに希望を見出したい。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-12-26 01:13:47)
82.  Mank マンク 《ネタバレ》 
映画史に残る名作が如何にして誕生したのか。当然ながら『市民ケーン』の視聴は必須であり、'30年代のハリウッドの内幕と政治的背景を知らないと確実についていけない間口が狭すぎる映画である。一見、フィンチャーらしかぬ古風な本作であるが、描かれている内容は恐慌と選挙戦のフェイクニュースという、21世紀アメリカの民主主義の根幹を大きく揺るがす事態が現在進行で起きており、内輪話で終わらせず、その先にある映画の未来を照らし出す。本作の案内人がもう一人の"産みの親"、ハーマン・J・マンキーウィッツ。破天荒でアル中だが、メジャースタジオに属しながらも世の腐敗と権力に屈しないアウトサイダーの側面を持ち、ウィットとユーモアあふれる憎めない脚本家。メディアを牛耳る新聞王ハーストと対峙する凍り付く空気と緊張感が走る。どんなに才能があっても所詮は"オルガン弾きのサル"。権力者に生かされている皮肉に対し、彼は全てを失っても裸一貫で『市民ケーン』を書き上げ、映画史に名を残す過程に胸が熱くなった。なぜ当初の契約を破ってでもクレジットに残したのか。「世界はこのままで良いのか?」という、クリエイターの信念と矜持にフィンチャーと脚本を遺した父親の姿が重なった。ちなみにカリフォルニア州知事選に出馬・落選したアプトン・シンクレアは、21世紀の『市民ケーン』と称された『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の原作者であり、ある種の因果を感じる。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-12-24 21:17:15)(良:1票)
83.  魔女見習いをさがして
原作タイトルを外して正解だろう。原作の"彼女たち"は本作では架空の存在にすぎず、ほぼ登場しない。独立した作品のため、知らない人でもついていける丁寧な作りで伝えたいことは分かるが、展開も着地点も予想通りで、キーワードを差し替えても、実写でやっても成立する内容。"彼女たち"との密着があまりにも弱すぎるため、雰囲気で強引に繋げている感じが否めない。片や内輪話で終わっただけ、片やコンセプトが中途半端、と本当に20周年を祝う気があるのか?
[映画館(邦画)] 5点(2020-12-10 21:57:32)
84.  スパイの妻《劇場版》
嘘は言わないが真実を言わない夫と、何も見えていないが気付かない振りをするのが上手い妻。矛盾し相反する二人が突き進む筋書きは、"真実こそ正義"とも言えるし、そのためなら多少の犠牲も厭わない狂気とも言える。自分らしさと信念を貫くのが困難な時代、権力や思想に全身を預けて安寧を得ることが当たり前のようになっていく様は、ネット全盛の現在と重なる。夫も妻も憲兵隊長も狂っている。では見ている自分は狂っていないと言えるのか? そう問われているような気がした。だからこそのあのラストなのだ。監督の映画は初めて見たが、ベネチア銀獅子賞受賞は、戦争直前のような不穏な世相とマッチし、功労賞的な要素も大きいだろう。ホラーが得意と聞くが、一見、戦火に引き裂かれた男女のメロドラマのように思えて、実は誰にでも存在するサイコパス性を浮上させた意味では、"らしい"と言える。
[映画館(邦画)] 7点(2020-11-13 23:29:00)
85.  TENET テネット 《ネタバレ》 
007シリーズへの憧憬と新機軸の時間逆行ものを引っ提げたノーラン監督の最新作は、氏のフィルモグラフィーの中でも複雑で難解な作品であることには間違いない。 自身の作家性とブロックバスター映画を違和感なく融合させた、驚愕の映像体験は本作でも健在で、時間の順行と逆行が同時進行のショットだけでも見る価値がある。 それ故に、作品のルールに縛られて、物語の整合性が取れているのか分からないくらい複雑な構成と、 専門用語がテンポ良くつぎ込まれる圧倒的な情報量の多さに一度見ただけでは理解できない人が多いのではないだろうか。 タイムパラドックスの整合性を取るために、過去のある瞬間に向かう相棒の行く末が切ない。
[映画館(字幕)] 6点(2020-09-18 23:40:35)
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